キャラ設定を決める際に一度イラストを描いてみようかなと思ったりするのですが、絵心が無いのとパソコン等の機械が我が家に無いのでシャーペンの手描きなり色が付けれないので結局挫折します。
七話は主に死喰い人サイドで話が進みます
8月20日夕刻クラウチJrの一行は漸く本拠地まで帰還した。
なるべく自分達の形跡を残さないために魔法を殆ど使わず帰った為に、襲撃から10日程かかった。
「ようやく着いたか…随分時間がかかってしまったな。」
くたびれた顔のクラウチは今にもゆっくり休みたいと言いたげに呟いた。
「ここだ入れ、そろそろ魔法に慣れろ鬱陶しい…」
魔法を見る度に一々驚くリリーにクラウチは多少イラついていた。
ただでさえ子守りみたいな面倒な仕事に加え魔法を見たこともないマグル同然の子供だったのでストレス倍増だった。
クラウチ達が帰還した彼らの本拠地は普通には目視する事が出来ずさらに森林地帯に構えており上空からも木が邪魔になり屋根の縁1つ見えないほどに木が生い茂っていた。
当然ながら目視不可能の理由は保護呪文が施されており、保護呪文内に入るための条件を満たしていなければ入る事も不可能となっている。
「そう言えば忘れていたな…
アルヘナ、そのガキに保護呪文を通過する魔法をかけろ」
そう言うとアルヘナは全くリアクションを取らずにリリーに呪文を施した。
「待ちわびたぞ…よく戻ってきた諸君」
例の黒いローブの男がいかにも喜ばしそうな声で出迎えた。
「その子がリリーか、ヴォルデモート卿とは見た目はあまり似ておらぬが何処と無く雰囲気が似ているな…」
彼自身リリーの事はこの瞬間まで1度も目にしたことは無かった。
さらに言うとその存在さえもクラウチが情報を掴み伝えるまで知らなかったほどである。
促されるがままに入った拠点は傍から見れば美しい造りの洋館で入ってすぐに吹き抜けのメインホールがあった。
「すごい大きいし綺麗だな…おとぎ話のお家みたい」
リリーは見たことの無いこの洋館に好奇心を募らせキラキラと目を輝かせていた。
「クラウチよ、そのような顔をするでない無理もないだろう魔法使いに生まれこそしたものの魔法とは無縁の地に生まれ赤ん坊の時からマグルの世界で育ったのだ。
今まで見た事も無いものにはあの位の反応の方が年相応と言うものだ」
「そうなんだろうが俺は子供が嫌いでな…ストレスがたまる一方だ。
第一なんで俺が行く必要がある?他にも手が空いている奴はいただろう」
「クラウチ、お前はかつてアメリカまで逃亡していそうでは無いか…おまけにこの情報もその際に仕入れたとか、ならばクラウチがこの仕事には適任だと私は思うがね」
仕事と言うのはその内容の経験や場所の土地勘があるものが務めるのは当たり前でこの男が言う事は至極当然の事だった。
このやり取りを他の者は黙って聞いていたが、リリーだけは違っていた。
彼女は2人が喧嘩をしているように見え喧嘩を見るのもするのも嫌いな彼女は表情を曇らせた。
「さて、くだらんこぜりあいもこの辺にして中に入りたまえ。」
言われるがままに彼の私室に入るとそこは妙に甘い匂いで満たされていた。
「気分を悪くしたら済まない私はブランデーが好きでね、この部屋の匂いはブランデーの香りだよ」
リリーはブランデーの香りに包まれながらクラウチとローブの男の会話を聞いていた。
しかし彼女には会話の内容が難しく聞いていても内容はさっぱりだった。
ただぼんやりとだが、ローブの男に妙な不安を感じていた。
しばらくしてリリーはアルヘナに連れられ館の2階の一室に来た。
「ここがあなたの部屋、我々に呼ばれた時以外は基本この部屋にいなさい」
不自然な位に機械的に話すアルヘナにリリーは人ではなく魔法で作られた機械か何かなのではないかと思いはじめていた。
案内された部屋はリリーには広すぎる位だった、豪華なシングルベッドに赤の絨毯、煌びやかなシャンデリアが部屋を淡く照らし部屋の中央にはアンティーク調のテーブルと椅子があった。
「この部屋は好きに使って貰って構わない、トイレは部屋に入ってすぐ左の白の扉、浴室はその隣の青の扉、食事に関しては後で持ってくる。
着替えやタオルは正面のタンスに入ってるから適当に着替えて」
本当に無感情な話し方で説明をしたアルヘナはそそくさと部屋から出ていった。
「あの人は何であんなに淡々としてるんだろ?もしかして実はロボットだったりするのかな…
魔法使いならそれ位作れそうだし…」
リリーにとってあれ程に無感情な人を見るのは初めてだった。
孤児院にも感情の起伏が平坦な人はいたが彼女の場合はそんなレベルでは無く近年のマグル達が作るロボットの方が感情があると言いきれるレベルだった。
「ところでクラウチ、あの子はアレを持っていたか?」
いつもの飄々とした気配や目付きではなく真剣そのものの表情でローブの男はクラウチに尋ねた。
「一応持ってはいたな…本物かどうかも使えるかさえ分からないがな。
だが、あんたも同じものを持っているだろ?2個も3個もいるのか?」
クラウチにはこの男の事がいまいち分からなかった、もしもの時の為になんだろうとは分からなくも無いがそれだけでは無かった。
「その考えも分からなくは無いが保険は掛けるに越したことはないとは思わんか?」
クラウチも自身に勝らずとも劣らない程に用心深い人間である事を理解していた。
だからこそしたり顔で問いかけた。
「まあ分からなくは無いがな…
しかし、それならあのガキは要らんだろ?あんたの望む人物とは関係ない筈だが?」
クラウチは自分がそこそこに苦労してあのリリーをここに連れてきたにしては目的が本人ではなくリリーが持っている懐中時計もどきであった為に少々イラついていた。
「まぁそう怒らないでくれたまえクラウチ、あの子にはちゃんと役目があるのだよ。
とはいえ、その時はまだ先だがね」
ローブの男のニヤついた顔を見向きもせずにクラウチは足早に立ち去った。
ハリーは家でリビングの机にマルフォイとその部下と座り随分と長く睨み合いをしていた。
全くの無言の空間にマルフォイの部下は今にも退席したいと言わんばかりの表情をしていた。
「一体何の用だ?まさか部下引き連れて無言の睨み合いをしに来たとは言わないよな?」
ハリーは不機嫌だった、オマケにその不機嫌さをもろに剥き出しにしていた。
ハリーは魔法界とは距離を置きたかった、前回のマルフォイが来た時もホグワーツの在校生が来た時もハリーにとっては迷惑でしかなかった、それにもかかわらずマルフォイは再度やってきたのだからハリーが不機嫌になるのは当然である。
「前に若い魔法使いが色々と厄介事を起こしていると言ったのは覚えてるか?」
「まぁ、ある程度な…
それで、確認してどうするんだ?また何かやらかしたのか?」
ハリーは薄らとだがマルフォイが何を言わんとしているかを理解した気がした。
ハリーは先日ロジャーと名乗るホグワーツの在校生達とまさにこの家で話をしていた、だからこそそれの話だろうという察しがついた。
「ここ最近この辺で彷徨いているのを見かけてしばらく調査していたら、お前の家に入るのを見かけてな」
やはりな。
思った通りの質問だった、とはいえハリーは別に咎められるような事は一切していなかった。
彼等に協力すると言ったわけでもなくただ後輩の話を聞いたに過ぎなかった。
「まぁ、確かにこの前うちに来たが特に何も無かった暴れた訳でも無いただ話をしに来ただけだし聞いただけ、何か問題でもあるか?」
「まぁ、そうだな…基本的には特に問題は無いが場合によっては問題が出てくるだろうな」
あまり回りくどい言い回しが好きではないハリーからすればマルフォイの言い方は面倒くさいものだった。
「回りくどい言い方は結構だ、結局何しに来たんだ?この程度だったら魔法省にクレームでもいれるぞ」
既にマルフォイ達が来てから2、30分程経過しているのにメインの要件を話す訳でもないため完全にハリーはイラついていた。
完全にすっぽかしてました…
本当に申し訳ありません、なんかガンプラに集中して筋トレも始めたら完璧にこっちの事がどっか言ってしまいました。
それでも何とか7話完成させる事が出来ました、一応物語最後のシーンは既に考えてありそこにどう持っていこうかというのが課題になってますが今後ともよろしくお願いします。