忍術世界に芸術的爆炎を   作:飛翔するシカバネ

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芸術珍道中【二-一】

今俺たちのいる場所は湯の国では無い。

 

湯の国に立ち寄った俺たちは次の場所を鬼鮫の故郷にした。

決定した俺の顔を見て、二人はおかしなものを見るような目をしていたが、どうしてそんな顔していたのか検討もつかない(すっとぼけ)

 

 

そして国に入ると暗部らしきやばい奴が襲いかかる襲いかかる。

これでミヤビの良い特訓になる。

 

 

そして名もよく知らない場所の宿に泊まった俺たち。

 

朝起きると鬼鮫とミヤビが言い争っていた。

 

「ダメと言ったらダメです」

 

「餌も与えるし、散歩もするから!」

 

「そういう問題じゃないでしょ!」

 

犬か猫か拾ってきたか。

忍びの世界なんだから忍犬とかに育てればいいとか思う人がいるかも知れんがアレは忍犬としての血を引き、尚且つ幼少期から育てる事で忍犬となる。

拾ってなんとかなる、とかその程度では無い。

 

まあ、この時代拾わなくても生きていけるのが動物の強いところだ。

 

ひとつ優しく諭すか。

 

「おはよう、どうしっ……は?」

 

「デイダラ兄!お願い!この()()()()()飼っていい!?」

 

桃地再不斬の首を抑えるミヤビ。

桃地再不斬が胡座をかき、その膝にのる少年(少女?)。

頭を抱え、こっちに疲れた目を向けてくる鬼鮫。

 

「いや、どういう状況だこれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっと……つまり…

 

「ミヤビがスリの被害に合って捕まえたのがその少年で、目の感じが前の自分にそっくりだったから自分たちと旅をすれば直ると思って連れていこうとしたら、保護者である桃地再不斬が襲いかかってきたので撃退したら、なんと保護者の桃地再不斬も同じ目をしていたので一緒に連れて帰ってきた、と……」

 

あ〜これだけで今日は終わりだな。

別の街に行こうと思ってたのにな。

今から出ても野宿だし、宿代は追手さんのお陰で潤沢だからいいけどね。

 

「とりあえず、鬼鮫ご苦労さま」

 

「大変でしたよ。散歩に行ってくるといって出ていったミヤビが彼らを連れ帰った時はキモを冷やしましたよ」

 

だろうな。

 

「ねぇ!いいでしょ!戦いも強いし、これなら何も問題は…」

 

「アリアリだ!ボケ!……こっちは万が一連れていくにしても本人に聞いているんだ。という訳で……桃地再不斬、アンタはどうしたい?」

 

「………」

 

「黙りか……それだと話は進まないんだが…」

 

「あ、術解いて無かった」

 

「お前のせいかぁ!ミヤビ!!」

 

はぁ、全く。

こんな事の為に写輪眼鍛えた訳では無いんだが…

 

「ミヤビ…天鈿女命使ったな…」

 

ビクッと肩を震わせるミヤビ。

そして下手な口笛を吹いている。

 

「こういうイタズラに使うのは上手くなりやがって。威力弱めにしたといはいえ、嫌なもの使いやがって……解くのが嫌だわ」

 

「うー!だって強かったんだもの!それにあのでっかい刀折ったのに戦ってる時に来た猪切り刻んだら刀が治ったのよ!有り得ないでしょ!!」

 

首切り包丁折ったのか…こいつ。

 

「特訓三倍、食後のデザート無し」

 

「そんなけったいなー!!!」

 

「因みに濃度も三倍な」

 

「鬼ーーー!!!」

 

 

さて、馬鹿やってないで解くか。

 

桃地再不斬の額に右手をやり、チャクラを流し込む。

 

「解!」

 

その瞬間能面のように虚ろな目をしていた再不斬の目が元に戻る。

 

ん〜ん?

ミヤビの言う通りか。

 

少し気を逸らした瞬間に俺の右手が吹き飛ばされる。

 

それを左手でとり、切断面にとりつける。

そして神経を繋げ、右手を繋げる。

 

繋げる際、チャクラにより蒸気が出ているが熱して繋げている訳では無い。

 

うん、問題ない。

 

再不斬は少年を守る体勢でこちらを睨みつけている。

 

切り飛ばした腕を瞬時でくっつける輩に警戒は当たり前だよね。

 

「とりあえず、話は聞いてるよね。どれをかけられたか知らないけどあの三つは意識がある筈だし」

 

「因みにかけたのは睡眠」

 

……………

 

「鬼鮫、任せた」

 

「分かりました」

 

「待って三倍はやだ〜!!」

 

鬼鮫はミヤビを担いで外に出ていった。

これで話が進む。

 

「えっと、一応説明するか?」

 

「いい、聞いているさ。舐めた真似してくれたな」

 

「それは、スマン」

 

いや、ホントに。

 

「それで、どうする一応聞いてもらった通り着いてくるのはありなんだが…」

 

「断らせてもらう。それに任務の途中だからな」

 

任務?

抜け忍ではないのか。

 

「ほう、それはホントに悪いことを」

 

「いや、構わない。そのお陰で標的にも会えた」

 

あ、察しがついた。

 

「俺には任務が渡された。忍刀七人衆の刀の回収。成せた場合新しい忍刀七人衆の隊長として据えるとしてな」

 

「やっぱり……因みに嘘だとは思わなかった?」

 

「西瓜山河豚鬼を殺させてくれたからな。一応は信じてもいい」

 

アレは汚職やってたからじゃねーの。

 

「勝てる見込みは?」

 

「無い。が、やるしかないだろう。失敗すれば追い忍が更に増える」

 

 

 

ま、ですよね。

 

さて、どうしたものか。

殺したくは無いが、かといって逃してもまた襲いかかってくるだけだろう。

サイレントキリングは伊達では無いだろう。

 

あ、いい事考えた。

 

とりあえずはその方向で。

 

 

 

 

「水遁【霧隠れの術】」

 

宿で戦うのは嫌だという事で水辺のある場所に移動した。

 

当たりが霧に包まれていく。

 

 

視界がほぼゼロになる。

 

ミヤビに隠れて戦いを観戦させようと思ったのに見えなくてどうするんだか。

 

まだ、見せないでおけという神の言う通りということかな。

 

 

俺は長刀縫い針を地面に突き刺し、糸を螺旋状に巡らせていく。

これで見えずとも場所が分かる。

 

そういえば糸切られたんだよな。

 

さすが首切り包丁。

血液で再生する以外にも何か効果があるのだろう。

 

俺の長刀には勝てんがな。

 

 

音もなく広がる糸に何かがヒットする。

 

動くそれを縛りにかかる糸を何かの刃物で切り裂かれる。

 

「水遁【水龍弾の術】!」

 

背後から水の龍が襲いかかってくる。

 

水の龍なら糸にかからないとでも思ったか。

 

糸を操作し、ザルのように細かく壁を形成する。

ザルの為に水は通るがチャクラという粗を止める為の網だ。

この水は既に術としての効力を失っている。

 

糸が切られた感触の方向からまた何か飛んでくる。

 

 

水で作られた手裏剣。

水手裏剣の術か…

 

水龍弾と同じ要領で糸を編み込み、ガードしようとした。

 

が、水手裏剣の中に首切り包丁が混じっていた。

 

糸は切られ、持ち主の再不斬はこちらに向かって飛来する首切り包丁を掴み、切りかかる。

 

 

左腕を犠牲にして、攻撃を受け流す。

 

距離を取り、再不斬を見ると俺の片腕を持ち、同じくこちらを見ていた。

 

「いるか?」

 

「安心しろ。自分で直せる」

 

糸を編み、腕を再生させる。

 

「というか、いいのか?それを持ってて」

 

「何っ!?」

 

喝!!

 

再不斬は俺の腕を投げ捨てるがすんでのところで爆発。

 

俺の腕は筋肉繊維や皮膚などは再生できる。

しかし、骨は再生されない。

 

そして俺の骨はカルシウムで出来ていない。

起爆粘土を超える硬度と爆発力を誇る、起爆鉱石が俺の骨となっている。

 

口で鉄等を食べ、骨にしているという訳だ。

 

そんな俺の腕だ。

爆発しないわけないだろう。

 

 

爆炎から再不斬が出てくる。

 

霧に隠れ、機会を伺うつもりだろう。

 

しかし、既に再不斬の作った霧ではない。

術を解除し、蒸遁死界魔霧の術で覆っている。

 

場所も分かる。

 

そしてこの術は…

 

「?……っ!がっはぁ!!」

 

水蒸気一つ一つに俺のチャクラとナノサイズの起爆粘土を含む。

 

呼吸器官から吸い込むと俺の指示で破裂し、まるで毒のように追い詰める。

チャクラを含む為、俺の体の中みたいなものだ。

 

水を含む為爆発力がイマイチでC4カルラとまでは行かない。

が、動きの阻害は可能だ。

 

実力者同士の、それも拮抗している戦いでは些細な動きの阻害でも命取りだ。

 

「ぐぅ!…」

 

「俺の……勝ちだ…」

 

両腕を切り落とし、糸で縛る。

首切り包丁は水中に落ちている。

 

「とりあえず治療するから、おしまいでいいか?」

 

「了承しよう。敗者は勝者の指示に従うものだ…」

 

 

遠くから少年とミヤビ、鬼鮫の姿が見えた。

 

 

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