俺はプリントを再度見た。
『雪ノ下陽乃』
しっかりとそう書かれていた。あの人は確かに優秀な『撲滅師』だ。だが俺はあの人が苦手だ。あの人の仮面とすべてを見透かしてるような目が、俺は苦手だ。
鍛練場にて、
「今日は特別に撲滅師に来てもらった。入れ」
「ひゃっはろー」
雪ノ下さんが入ってきた。雪ノ下の方を見たらものすごく嫌そうな顔をしていた。
「今日は陽乃に指導してもらう。陽乃。生徒にちょっかい出すなよ」
「わかってるよー。あっ、比企谷君久しぶりー」
雪ノ下さんが俺に手を振ってきた。
「陽乃。話が進まない。そんなことよりみんなが鍛練している所に私と陽乃が見て回る。以上、解散」
平塚先生はそう言って皆は散らばり、個人で色々な鍛練をしている。俺は一人で鍛練をする。だが、一向に昨日のことが頭から離れない。あいつは強かった。だがこれからあいつ以上に強いやつが出てきたら俺は倒せるのだろうか。それより、俺は生き残れるのか。俺はそんなことを考えながら木刀を振る。すると、
「比企谷君、力が入ってないぞー」
「はい」
俺は少し力を入れて振る。雪ノ下さんはなぜか俺の右ポケットを見ている。そして、
「えいっ」
俺の右ポケットに手を入れ、引き抜いた。そしてその手には、
入れっぱなしだったガンツソードがあった。
雪ノ下さんはガンツソードのボタンを押して刃を出した。
雪ノ下さんは目を細めて笑っている。回りはものすごく驚いている。
「これ、なに?」
「返してください」
「ふーん。じゃあ私と勝負してよ」
雪ノ下さんは俺を見てくる。拒否権はないらしい。
「分かりました」
「じゃあはじめっ」
そう言って雪ノ下さんは二本の刀を引き抜いて俺に斬りかかってきた。俺は避けた。そのとき確信した。この人は殺す気で来ている。
「今の避けちゃうんだ。結構本気だったんだけどなー。でも、あの戦いなれた動き、ますます欲しくなっちゃったなー」
回りはざわつく。俺は戦闘部門は学年最下位である。そんなやつが今の攻撃を避けたことに対してみんなが動揺している。雪ノ下さんは少し考えたしぐさをしている。そして、
「やっぱりやーめた」
「えっ」
「あとで予定あるし、それに人がいっぱいいるから。あっ、これ返すね」
雪ノ下さんはガンツソードを放り投げた。
そしてみんなの所に戻っていく。そして雪ノ下のところへ行って、
「後でガハマちゃんといろはちゃんと一緒に来て」
雪ノ下に囁いた。俺にその言葉は聞こえなかった。
俺も皆の所に戻ったら、いつの間にか葉山に木刀を向けられてた。
「答えろ比企谷。君は何者だ」
葉山はそう言って睨みつきてきた。
アンチはいないつもりです。