俺の名前は小見門一誠。転生者と呼ばれるものでもある。
ちなみに神様には会っていないし、特に変わった能力に目覚めたとかもしていない。
いや、もしかしたらこの状況こそがいわゆる転生特典なのだろう。
レイシフト適正A++
マスター適正B+
という通常の魔術師さえも超える適正値を叩き出してしまうあたりチートなのだろう。
だからと言って何かできるとも思えんが。
それに俺は一般の出だ。マジでただのお荷物だな。
しかし、ただ決まった死に向かって何もせずにいるというのは性に合わない
自分の手が届く範囲で死ぬ未来を回避するべきだろう。
まだ2014年まだまだ時間はある。
このわずかな時間を有効に使わせてもらおう。
三流の専門とはいえ情報工科系の大学に通っていたんだ、知識はあるし希望はあるはずだ。
あれから一年ばかりが過ぎ、ようやく最後の適正者、そして人類史を救う英雄である人類最後のマスター藤丸立花君のカルデアへの就職が決まった。
この一年間で手は尽くした、策を練り、術を探した。
後は時を待つだけだ。
失敗すれば死ぬか死ぬほど痛い目にあうだろう。
それでもいい
自分に未来がある可能性があるのならそれで構わない
たとえ死んでも自分が居たという証も残せた。
未練は無いと言えば嘘になるが、悔いはない。
自分はこの可能性に賭けるだけだ。
後は、あの医者擬きや万能の人が何とかしてくれるだろう。
彼らは聡明だ。俺が残したものを有効に活用してくれるだろう。
うまくいけば責務に追われながらも健気に努力してきた彼女も救えるかもしれない。
保険としてここの召喚システムの元となった冬木の召喚陣も頭に叩き込んである。
これが悪魔で聖杯戦争である限り覚えていて損することはないはずだ。
一時の静寂
それに続くように衝撃と熱そして眩い光が自分を襲った。
それから数分もしないうちに管制室の扉が開かれ主人公がヒロインの元へ駆けつける。
どうやら自分の計画は半分成功しているようだ。残りの半分はレイシフトしてみないとわからないが成功していることを願おう。本来救われるはずのなかった彼女が救われている未来を希望しよう。
そして、彼女の宝である模擬天体カルデアスは赤く染めあがり青い光が視界を埋め尽くす。
その次の瞬間俺は辺りが紅く燃え上がる都市、冬木に放り出されていた。
これは、俺という転生者の思いと願いによる炎上汚染都市冬木のお話し。
ただのクソガキでしかない自分の基軸。
英雄にも、化物にもなれなかった人間。
その人間がぶちあたるどうしようもない