この作品での藤宮君の騒ぎもほっとくとヤバいので、一応は対策がはいってます。
二度の死と復活。
ヒーロー殺しとの邂逅。
メディアがわらわら取り沙汰する状況は、警察とヒーロー協会が何とか押さえてくれた。
投稿された動画は、削除と再投稿のイタチごっこが続いている。
で、学校なんだが……。
だーかーらー!
俺はプライベートとプライバシーをお前らに提供するつもりはねぇーっーの!!!
ステインの襲撃現場に居合わせた。→ ステインの持っていたナイフが吹っ飛ばされてグサー。→復活!→全裸でステインにクレームをつけにいく。
そんだけわかってたら充分だろうが!
騒ぐな!
わめくな!
個性使うな!
担任も注意しろ!
爆豪!俺を睨むな!
緑谷!お前とはゆっくり話したいな!
ステインの事とか、俺の個性の事とか、お前のトレーニングのこととか。
そう。トレーニングだ。
ランニングしたり空気イスしたり、緑谷は1クラスメイトの俺から見てもわかるほどに己を鍛え始めたのだ。
雄英ヒーロー科を受けるための準備と考えて間違いないだろう。
もっとも、優秀なヒーロー志望の受験生が数多く集う雄英高校。
無個性の緑谷が実技試験を合格するためには、正直それだけで足りるものなのかとも思う。
……他人事ではなかった。
俺も又、ヒーロー科で雄英合格を狙う身。
二度の死と復活で身体能力が格段に増大してはいるが、経験が足りない。
そもそも俺はスポーツも嫌いじゃないっていうだけで、基本は文科系だ。
まぁ、警察勤務の父さんのコネで、コーチをつけてくれる人を見つけてもらう事にはなっているので、慌ててもしょうがないのだが。
ん、というわけで、みーどーりーやーくーん。
おーはーなーしーしーまーしょー!
『……ヒーロー科を受ける事になった理由が、そんな深刻だなんて。』
おおよ、マジ深刻。マジで。
『死の運命を引き寄せ、受け入れることでそのエネルギーで甦る個性。』
おぉ、一般人やってられそーにないんだな、これが。
『甦る度に、前の自分の力を少しずつ受け継いで強くなっていく。……まるで、それ、まさか、そんな。』
ん?何かな?緑谷君?
何か心当たりあるの?
(その辺りは嘘だけどな。)
『ま、あれだ緑谷!というわけで俺もヒーロー科受験に切り換えていくからがんばろーなっ!お互い!』
『う、うんっ!頑張ろうね!』
ところで緑谷、筆記の対策はしてるんだけどさ、実技の内容とか予想たててる?
ん?体作りが忙しくってそっちに手が回ってない?
うっし、じゃあ、資料集め俺がやるからさ、検討だけ知恵貸してくれよ。
あん?いーから、いーから。
受験はライバルかもしんねーけどさ、ヒーローは助け合いだぜ。助け合い。
爆豪?いやアイツも自分の受験準備にイソガシイだろうから、基本的にそっとしておいてやろうぜ、な?
さてー。
そんなこんなで雄英受験に向けて努力する日々。
つーか、緑谷は大丈夫かね?
何かオーバーワークっぽいな。
しかし、雄英の実技試験、過去の資料集めたら、マジ笑える。
プロヒーローとガチバトル。もちろん勝利が条件では無いが、瞬殺される様では望み無し。
災害現場を模した会場でのタイムトライアル。
お邪魔ヴィランや要救助者に扮した試験官への対応で得点の増減あり。
仮想ヴィランというロボットとの攻守入れ替わる追っかけッこ。索敵、穏身に対しての個性や知識、技能が問われる。
仮想ヴィランとのガチバトル。
非致死性なれど、模擬弾でのマシンガンやミサイルがマジでパねー。
あと、雄英体育祭の種目をヒントにするって手も有るが……。
機動性に知覚力、決断力に戦闘力を問うって感じ?
対策より、覚悟。かねーっ?
で、父さん父さん父さんっ!
コーチしてくれる人、当たりはつきましたかっ?
『テンション高いなー。あぁ、快く引き受けてくれるそうだ。週末に会いに行こう。』
おぉー。で、どんな人?
『ん、日用品での護身術を得意としている方でね、現役の……』
え?!現役!さすが父さん!プロヒーローだなんて。
『いや?違うぞ。現役のヴィジランテだ。』
……はい?
ちょ、ちょっと待ってよ。
父さん、警察職員でしょ?!
ヴィジランテって、要は自警団。
つまり、モグリのヒーローでしょ?!
『その方々の敷地内だから大丈夫だぞー。』
大丈夫な要素がまるで感じられないんですが?
藤宮君の身長は168㎝。
緑谷君より高くて爆豪君より低め。
体つきはそこそこしっかりしているよーです。
顔立ちは糸目の笑顔少年です。
アレですね、シリアスモードで目を開く系の。