リリカルな世界で苦労します   作:アカルト

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もう少しでSts編も終わりです
そうですね、次は多分Stsとvividまでの空白期となるんじゃないでしょうか?
軽いネタはあるんで



事件後

 

「私が寝ている時に色々あったんだね~、家も燃えちゃったみたいだし」

 

「コルテットのトップが突然の死、ミッド上空に現れたゆりかご、それを墜落させた六課とスカリエッティの逮捕、色々とありすぎだ」

 

聖王教会の一室でふぅ、と軽く息を吐く

ベッドの上でお見舞いのフルーツを頬張っているのはネリア、どうやらもう大丈夫ならしく近々退院も出来るそうだ

 

あれから約二週間……ホントに色々とあった

六課の方は無事にゆりかごを撃墜してヴィヴィオを助けだし、スカリエッティも逮捕したけど……ガチで叱られたな、みんなに

心配したとか泣いたとか……その時になって『悪かった』って思った、本当に俺のこと心配してくれる人がいることが少し嬉しかった

で、コルテットトップの突然死

ゆりかごのテロ中に本局にデータが流れたらしい、コルテット上層部による策略やら罪のなすりつけやら

そんでもって俺たち兄妹の疑いが晴れ、こうして聖王教会で話が出来るんだが………

 

(世話になりっぱなしだったな、最後まで……)

 

俺の両親と共に倒れていたサンドロス、恐らくは彼が全てしてくれたのだろう

感謝の言葉をいくら並べても足りないくらいだがあいつなら多分『この程度』と言って笑い飛ばすだろう……金かけて墓でも作ってやればあいつもそれで何も言わない感じがする、てか墓なんていらないといいそうで怖い

 

「まぁ、コルテット自体の弱体化はまぬがれないよね、テロに直接的に関わってるんだから」

 

「そうだな、まぁそこら辺は俺が頑張るよ」

 

落ち込み気味なネリアを励ます

 

さっきも言ったとおり、今回のテロにはコルテット上層部、つまり俺の両親の体にいた脳味噌が関わっていた、世間ではコルテットのトップとしか発表されてないからコルテットのイメージダウンは大きいんだよな

てか脳味噌の事知ってるのって俺とスカリエッティ、サンドロスぐらいじゃねぇか?

まあそこらはコルテットを継ぐ俺が頑張るって事にしておこう

 

「その話、なんだけどね……お兄様に相談があるんだ」

 

「相談?」

 

いつも以上に真剣なネリアをみて思わず身を引き締める

 

「私、お兄様に助けてもらって、お兄様に生かしてもらって、でも私、お兄様に何の恩返しも出来てない。

今回だって……ずっと邪魔だったし……」

 

「何言ってんだよ、ネリアは最後まで戦っただろ?」

 

いくらあの鮫島だって気絶した相手に追い討ちをかけたりする奴じゃない、あそこまでやられる程、ネリアが食らいついたってことになる

 

「それでも!!いつも傷ついてるのはお兄様で、頑張ってるのはお兄様、だから、私ね、考えたんだ」

 

「考えた?」

 

何を?

 

「嫌ならいいんだよ、でも……コルテットっていう存在がお兄様の足かせになって、苦労する一番の重り、もしよかったら、うんん、お兄様の重りを、私が一緒に背負えるなら」

 

「………」

 

「私がコルテットを継ぐ、お兄様に……これ以上辛い思いはさせない!!」

 

 

 

 

 

 

 

聖王教会の廊下を歩きながら考える

コルテットを継ぐ、まさかネリアの口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった

今のコルテットは重り以外何者でもない、確かにまだまだ実質的権力は維持しているが弱体化している事には変わりがない、元に戻すのは大変だ

ネリアは権力目当てで俺に提案したのではない、俺だってコルテットの権力に何の思いもない

あの時のネリアの目は真剣だった、本気で俺を助けたいと思い、本気で俺の事を考えてくれている

彼女にとってあれは『決意』だ、彼女なりの、彼女が考えた

 

だが……その好意に安安とは甘えられない

元々『俺』というイレギュラーがいる事で起こった弊害、全ての責任は俺が持つのが当たり前だろう

何よりも実の妹にそんな過酷な事をさせたくない、苦労するのは俺一人で十分だ

 

「何一人で悩んでるのかな?」

 

「……ロッサか」

 

事件後の大変な時に教会に帰ってくるとは呑気なことだ、と内心思いながら一緒に廊下を歩く

ロッサと歩く事は沢山あったが学校以外で護衛無し、というのは初めてかもしれない、なぜか新鮮だ

 

「管理局はどうなんだ?お前も仕事が溜まってるんじゃないのか?」

 

「まぁね、でも時には気分転換も大切だと思うよ、いつまでもデスクワークだけだとこう……肩がね」

 

「揉んでやろうか?」

 

「あとで頼むよ」

 

ハハッと笑う

 

「そういえばケントはこれからどうするんだい?家は焼けてしまったんだろう?」

 

「ん、ああ、同じところにまた再建してる、それまでは……多分他の世界にあるコルテットの別荘暮らしだな、みんなと会う機会は必然的に減るんじゃないか?」

 

「今のまま聖王教会に住んだらどうだい?部屋は沢山あるけど」

 

「まぁゆっくり考えるよ、暫くは聖王教会に泊めてもらうつもりだから動くのはネリアが十分回復したら、それからだ」

 

 

「まぁゆっくりと考えればいいよ、時間はたっぷりあるからね」

 

「まぁな、一応局員だから局で仕事をしてみるのも悪くないかもしんない」

 

「う~ん、やめておいた方がいいかもしれないよ、あの事件の後だから、その……死ぬよ?」

 

「忠告ありがとう」

 

確かに、今の局で仕事をしようとすれば死ぬな、人手不足に大事件、ロッサが特殊なだけかもしれない

 

「それで、話は戻るけど何を考えてたんだい?話せる内容なら相談にのるよ?」

 

「ん~、あ~、家関係、そうだな……コルテット関係だよ」

 

「ん~、今のコルテットは色々と大変だからね、力になれる事ならなんでもしたいところだけど生憎、僕はそっち関係は乏しいからね……不正を見つけるとかなら得意なんだけど」

 

「そいつは勘弁、不正やらなんやらはこっちでさせてくれ、少なくとも管理局からしてもコルテットがこれ以上弱体化するのはヤバイだろ?」

 

「心配しなくても大丈夫だよ、まあ今のコルテットに探りを入れてくる馬鹿はいると思うから注意をしておくに越した事はないんじゃないかな?」

 

「だよな」

 

コルテットに恨みを持ってる企業なんかはこれをチャンスと探りを入れてくるだろうな、で、弱味を握ってあーだこーだと、めんどくさい

 

「見つけましたよ!!ロッサァァァァ!!」

 

「いっ、シャッハ!?じゃあねケント、また今度!!」

 

「局の方から連絡が多数来てるんですよ!!ってこら!!」

 

頭に包帯巻いたまま走るシスターシャッハを見て思わず苦笑する

 

こういった風景を見ると、終わったんだなという実感がわく

 

鮫島や護衛がいない今、俺は世間一般から見れば普通の青年だし一々厳しい規則もない

てか、護衛もつけられないくらいコルテットが混乱してるって事だが

今のところネリアが言ったように俺へとコルテットの権限が譲られたわけじゃない、まあ少し落ち着けば俺へと移るんだと思うが

今のところは幹部共に任せて大丈夫だろ、幹部も幹部で直感使って不正しなさそうな奴を選んだし

 

エレベーターを使って下に降りる、向かう場所は駐車場

そういや俺、無免許でバイク使ったけど大丈夫だよな?そんな事を今思い出す

バレなければいいか?

 

周りに誰もいないエレベーター

いつもいつもむさ苦しい黒スーツが周り囲んでたからな、隣にはいつも鮫島がいて

 

……あれから独自にあの少年の事を探ったが、まったくと言っていい程何もなかった

関連する出来事も、情報も、あれ程の威圧感を放ち、尚且つ人殺しも平気でする存在の情報が零、頭をかかえたくなる

生憎と戦闘に必死でデータさえ取れていない、明らかに俺のミスだよな

あれから何も行動を起こしてこないので、逃げたと考えるのが得策か?

 

地下駐車場につく、相変わらずどこの世界でも駐車場ってこんなもんなのか?

薄暗くてコンクリートむき出しで、まあいいや

 

俺が行きたいのは拘置所、目的の人物はルーテシア

要件はガリューの腕関連、一応無事だからな、家に置いてたんじゃなくて一応正規の研究所で保管しておいたし

先ずは彼女に対する謝罪、それから手術について、断る事はまず無いだろ

で、免許無しの俺では移動出来ないから局の人間が迎えに来てくれてるらしいけど……俺一応少将、これくらいの事はしてくれる

 

………なんか真っ黒な車がこっち走って来たんだが

なぜかドリフトして俺の目の前に止まる車……なにこれ?

 

「久しぶりだねケント、じゃあ乗って?」

 

「疑問系な意味が分からん、てかなんでフェイト?」

 

「私もちょっと拘置所に用事があって、そのついでだよ」

 

「えっと……じゃあ」

 

フェイトと会うのは事件が終わって以来なんだけど……仕事大変だったらしいし

えっと、その……

 

「?」

 

「……お邪魔します」

 

今思えば二人きりになるのって初めてだよな、護衛やらなんやらが今までいたし

 

やべっ、緊張してきた

 

 

 

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