『皇帝特権』とかいうチート特典が判明した次の日……
俺は……鬱だ………
いや、対した努力もしないで結果を残せるスキルっていうのは素直に嬉しい、周りからは俺の事が最低系テンプレオリ主と映るかもしれないが人間なんてそんなものだ
正し、これによってマイナスもある
『皇帝特権』とはPSPで発売されたフェイト/エクストラに登場するアーサーとは別人のセイバー、俗に言う『赤セイバー』が持つスキル
赤セイバーの事を知らないのならググってくれ、決して説明が面倒な訳ではない
だが俺のスペックはアーサーそのもの、赤セイバーに直感なんてスキルは無かった
恐らく………あの最高神が原因……あいつ、二人のセイバーを同一視しやがったな……
話は逸れたがマイナス面の話をしよう……
確か赤セイバー………面倒だから《ネロ》とする。
ネロは幼い時から母親に少しづつ毒を飲まされ、母親を暗殺してからも解毒剤の位置は判明せず、『頭痛持ち』となったと聞かされている
そう、『頭痛』だ
俺が持つ頭痛の原因が判明しないのは当たり前だったのだ、だって『スキル』なのだから……
今はまだズキズキ痛む程度なんだけど………将来が怖い
地味じゃん?あの痛み、ズッキズッキズッキズッキと延々に………はっきり言って俺が戦闘する機会なんてそう多くないから……俺にとってはネロのスキルは総合でマイナスになりかねん
「ケント様、そろそろ………」
「ん、分かった~」
身なりを整えて部屋を出る
爺から聞いたのだが今日もまたパーティーをするらしい
場所は最近家に作ったらしい大ホール、そんなもん初めて聞いたぞ……
どうやらこれまでパーティーをしていたホールなどとは一線を超えた大ホールらしく、ミッドチルダでも最高規模、制作費は○○○○億とか聞こえた感じがする
もう驚かないぞ、もう……………
ん?家の大きさ?
う~ん………俺が生活してるのは一箇所だけなんだけど……大体甲子園球場一個分ぐらいのデカさ
敷地を考えると………地平線が綺麗だな………
家に専属で務めている人が殆どだからそういった人達の住居もあると言う事だ
そんな訳でホールへは車で約三十分、今回のパーティーには超大物のお偉いさん達がずらりと出席している
テレビをつけたら現場前中継とか他の世界の首脳陣などが………どうやらどこの世界でも『コルテット』の影響力は凄まじいのだろう
どこの世界もアピールをしようと必死だ
あと当然ながら両親は出席しない、何やってんだよ社長………
長々と話してしまったが一言で纏めると《でっかいホールが出来たからパーティー開くよ~》と言う事………めんどくせぇ……
「てか爺、新しく出来た大ホールの名前ってなんていうんだ?
そんだけりっぱなんだったら名前ぐらいあるだろ?」
「おや?マスコミなどで騒いでいるので知っていると思っていたのですが………、申し訳ありませんでした」
「ん、別に気にしてない
で、名前は?」
「はい、奥方様が全面的に創設に協力したミッドチルダ最大のホールの名前………それは……」
「それは?」
「黄金劇場!!!」
「赤セイバー!?」
また叫んでしまった俺は悪くない
ホールは………もう壮絶の一言だった
目の前のホールに合うように周りの風景がローマの街並みと化している、爺に質問してみたら古代ベルカの時代を再現しているらしい
てか俺、初めて知ったんだけどコルテットの敷地内に街があるらしいんだよ……どうやら土地を持ち過ぎたみたいで盆地が増えてしまったらしい
なので一般開放エリアを作ってコルテットの許しを得た物ならそこの街に住んでも良い………規模は……普通と変わらん
今回のホールが出来た場所もそう言った一般開放エリアの一つ、どうやらコルテットの副社長、曰く俺の母親が大の芸術好きならしくこういった『古代の街並み』が多く作られているらしい
ちなみに周りには人が住んでる、なんかミッドに一つの国を作ってねぇか?コルテット……
「出て来ました、あれがコルテット家期待の跡取り、今回の事について何か一言お願いします!!」
「やはり噂は本当でした!!
あのエメラルドの瞳と整った顔立ち……正に王者の風格をあらわしています!!」
「このホールはコルテット副社長の全面協力があって作られたと噂されているのですが!!それは本当ですか!?」
車から出た途端大勢のマスコミに囲まれる
まあマスコミが俺の元へ到達する前にSP達が壁を作る………てかこれ、全国放送か?
見てみるとなんか別世界に生中継してるテレビ局もあるし………そう言えば今日のテレビ欄、コルテットの事で一杯だった感じがする
マスコミには悪いが全てに構っていられない、ホールに入れるのはごく限られた人のみだ、マスコミはマスコミ専用の位置があった気がする
まあそんな訳でホールに入ったのだが………完璧に黄金劇場
ドムス・アウレア
です、ありがとうございました
なんかもうここまで来ると黄金律が気持ち悪くなってくる。
爺から聞いた話だが俺が生まれた直後から一つも事業が失敗してないらしいし……ギル様半端ねぇ
「あ、ケントさん」
「おおカリムさん、呼ばれてたんだ」
キョロキョロしてるとカリムを見つけた、周りには教会の騎士の様な方々がズラリ……威厳あるなぁ………
「わざわざゴメンね、教会からここまで決して近くない道のりなのに……」
「いえ、それにしてもこの大ホール………ここまで素晴らしく、尚且つ美しい物を見たのは初めてです」
「ハハハ………」
カリムが目を輝かせてるが……女の子だなぁ……
やっぱり彼女もこういう物への憧れはあるのだろう。
てかシャッハはいないんだ……まあ彼女は『お偉いさん』という訳でも無いからな……という事は周りにいる騎士達はそれなりに権力を持った人のみ……だという事か……
少しカリムと話をしてたのだが……それからが大変だった
周りが俺の事を『コルテット』と認識するや我先にと挨拶してきた
やれ第何世界の首相やらやれ大会社何々の社長やらやれ管理局の将校やら……途中で見兼ねたのか爺がSPを動かして俺を非難させた
忘れていた、ここに集まっている人達の狙いは俺と面識を作る事、社長である両親とは絶対に会う事が出来ないので次期社長と期待される俺に気に入ってもらう事が目的
それに俺はまだ六歳、ちょっと甘やかしたり良い面をして近づけばそれだけで落ちる
はぁ、大人は大変だな…………
「お怪我はありませんか?」
「ありがとう爺、助かった」
周りが赤と金で囲まれた個室で休む、ホールには戻りたく無い
う~ん………上から下を見渡せる場所があったな、よく王様がコロシアムを見物する様な……
………カリムをそこに呼ぶか?
教会からしても俺とカリムが接点を持ってくれる事には万々歳だろうし
何しろ許嫁を決めるパーティーにカリムを出席させたんだ、もう狙っているとしか思えない
話を聞く限りは今日一日パーティーするらしいし………そんな中途中で『コルテット』である俺が欠席したら問題になるだろうし……
そういや明日から全面開放だったっけ?
入るだけでお金取るとか、抜け目無いなコルテット………
そう思ったら早速実行
カリムも素直にホールを気に入ってくれてるみたいだから俺以外は入れない様な場所を見せてみるなんて事もいい、
利益ばかり考えている大人に囲まれるよりは純粋な心を持った美少女と一緒にいたいし………
てかロッサは来てないのか?
まああいつの場合顔を合わせた事が無いからな……また会ってみたい
部屋から出てまあさっき説明した様な下を見渡せる場所に向かっていると………ん?
「あの………」
「はい、何でしょうか?」
敬礼をしながら答えてくれる局員
眼鏡をかけた優しそうな叔父さん…………なんか、どっかで見た事がある………
てか俺を見ても怖気づいてないな、大体の人間ならSPを連れたコルテットの人間に声かけられるなんて事ないのに……
少し目の前の叔父さんを見つめてみる………
あっ………
「だ、大丈夫です。
ご迷惑おかけしました」
「いえいえ、こちらこそ」
そう言って去って行く叔父さん……
あの人、どっかで見た事あると思ったらネットだ
何とかしてこの世界の情報を集めようとしていた時にネットで調べた………彼は
(足長おじさんじゃねーか)
そう、リリなのを代表する足長おじさん、曰く『グレアム提督』
確か過去にクロノの父親を闇の書と消滅してしまった事を今でも悔いてるんだったな、そんでもってはやてを永久凍結しようとした………
それが悪なのかはどうか分からないが……あの事件はかなり悲惨だったらしい……
これはネットの受け売りなのだが……あの時の闇の書によって募集された魔導師は数百を越える
その中には死んでしまった者や現役を引退した者……家族を養う事が出来なくなり落ちぶれた者や……魔力が再生する事が無く、そのショックで自殺した者
原作や二次創作の様にグレアムは完全な悪役ではない、いや、言い方は悪いが彼は《当然の事をしたまで》
不完全の悪役、それが彼、なのでこの件に関しては介入しない
恐らく、原作での終わり方が一番だろう
ん、また話が逸れた
まあ感嘆に纏めると《グレアムの目的は知ってるけど邪魔するつもりはないよ》って事、賛否両論だと思うが俺はこういうやり方で行きたいと思う。
「ケントさん!!」
「おっ、カリムさん」
カリムも来た事だし……少し探検でもするかね……