リリカルな世界で苦労します   作:アカルト

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局内散策

 

 

「主体となるコアをほぼ完成かな、後は機能やら軽量化やらに力をいれてやれば……ここまで長かった~」

 

自宅の机に体を放る

目の前にはデバイスの中核となるコアと外部に使うぬいぐるみが三つ

旅行から帰って来て五日、頼まれたデバイス制作を始めてから五日でもある

好きな奴は好きなんだろうな、デバイスいじくるの

 

そんなわけでデバイス制作も終盤に差し掛かった今日、一息つくためにリビングでお茶を飲む

 

家には誰もいない、てかみんな学校やら仕事やらで殆ど俺一人なんだけどな

 

序盤はコルテット研究施設でしていた制作も慣れるにつれ簡単な設備と道具さえあれば魔改造可能と判断、利益にもなんにもならない事で従業員の邪魔をするのも何なので家でしているわけだ

デバイスについては……恐らく原作より性能いいです、ハイ

具体的な事に関してはどうとも説明出来ないが明らかに魔改造施しました、てか二十年前に作られたデュランダルよりは遥かにいいと思う

わかりにくいか、まぁもっと言えば管理局中探してもこれと同レベルのもん持ってるのはいねーんじゃねーの?みたいな感じ、金出せば買えるようなデバイスなんだったらどうして俺が手作業で作ってるのか分からなくなるしどうせ作るんだったら極めないとな~と……皇帝特権、今更ながらにチートだよ

 

あとおまけであるデバイスの外見、これは原作通りの兎と虎、全く同じデザインのぬいぐるみ手に入れるのに苦労したんだぞ?

ついでに言っておくとコロナちゃんのデバイスにもぬいぐるみである、いやだって、二人は可愛らしい動物なのに彼女だけ原作尊重して短剣じゃあ……可哀想でしょ?

明らかにはぶられてるじゃん、無機物じゃん

デザインは犬、何故犬かって?

………いや、ポピュラーじゃん?虎って猫だろ?じゃあ犬じゃね?

犬種とかは知らん、茶色、ただそれだけ

 

大人モードに関してはどうしようか迷った、アインハルトには付けるの確定だしヴィヴィオに関してはそういった要望もないし

という事でヴィヴィオとコロナちゃんに関しては本人からの希望がありしだい付属する事に、結構ヴィヴィオの大人モードって読者サービスだったわけだろ?付いていようがなかろうが殆ど問題ない

 

「デバイス制作には一週間時間貰ったから、そこら辺足していくと……明日には終わるか、相変わらずのギリギリ、そんでもってクロノからの依頼全くやってねーし」

 

まぁクロノだしどうとでもなるか

え、だってクロノだし

 

時間はお昼前、一人で食うのは寂しいので八神家やら実家であるコルテットやら色々模索する。

………ん~

 

「局でも行ってみるか?」

 

いや、まぁそう『マックに行こう』みたいな軽い気分で行けるわけではないんだけど

理由はと言うとこの三日間、フェイトが帰って来ていないのだ

いや、別にそれが問題だ~とかってわけではないんだが、なのはやはやても局内で見る事は殆ど無いらしい

こちらからの連絡にも出ない時があるし連絡が通っても表情がなんだが優れていなかったりと正直に言えばあやしい

いや、断じてストーカーやらそういったわけではなくだな、軽く様子でも見にいくか~という

フェイトだからなんか徹夜で仕事とか平気でしてそうだし

一応俺も局員だし(将官だし)局内に入る事を断られたりはしないだろう。もしなんかあればクロノにでも頼めばいい、ホントクロノまじ便利

 

ついでにデバイスのコアを三つとも持っていって軽く見て貰えるようなら見てもらう事にする。いくら主張したと言えども素人には変わりない、検査してもらって悪くはならないだろう

 

ま、局に行ったところで邪魔ならすぐに帰ってくるし長居するつもりもないんだけどな、疲れた体の為に気分転換だ

 

車に乗って走り出す……今ふと思った事なのだがバイクを買うのもアリなのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

「で、なんで局にお前がいんだよ」

 

「ほう主か、なに、局の奴らを鍛える為に雇われてな、相変わらずここの人間は貧弱者が多すぎる」

 

そうですかとだけ答えて局内を散策する

本当の興味本位で訓練場を覗いてみれば見知った顔が、ロストロギア本体が無くなってもなお、常人を遥かに超える肉体を誇る奴、『ヴラド』

あの獣耳事件で大変にボコられたのは未だに記憶に新しい、今はロストロギアの影響が残るその体を評価してコルテットで雇っているのだが……

 

「あれか、鍛えるって言う前にお前がただ目の前の局員を弾き飛ばしてるだけじゃねーか、鍛えるも何も差がありすぎて幻滅してんじゃねーか」

 

「ふむ、シャッハも同じ方法でシスターを鍛えていたのだが」

 

あの人に常識を求めてはいけません、いやお前もだが

一つ言える事は今こいつがしているのは訓練ではなく殲滅に近いと言う事だけだ

 

「主もどうじゃ、一戦交えるか?」

 

「遠慮しとく、お前とやるとなるとこっちも相当な覚悟決めないといけないし正直言ってしんどい、あとめんどい」

 

最後のが本音である、シグナムみたいなバトルジャンキーだったらまだしも俺はそうではない、誰がお前みたいな暑苦しいのと戦うか

 

ヴラドと別れて再び本局を散策する、やはり局内で私服は珍しいらしくすれ違う局員がジロジロとこちらを見てくる

まぁそれでも中には俺の顔を知っている奴もいるらしくコソコソと話したり時折敬礼してくる奴もいるんだが……あ、局内には案外簡単に入れました。顔パスでござんす。

 

「にしてもこの広い局内、見知った顔を探すなんて難しいよな、まぁヴラドは別として……会議中とかだったら目も当てられないし」

 

まぁその時はその時で割り切ろう

 

己のアホ毛が示すまま歩く、一種の観光みたいである

不意にアホ毛が反応を示した、いやなんかそんな感じがしただけで特にどうこういった物ではないけど気分で

目の前には曲がり角……あれ

 

「あ、お兄様」

 

「仕事から逃げて来ただろ」

 

無論取り押さえた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うう、この毛が指し示した先にはまさかのお兄様だなんて、やっぱり兄妹だから引かれあってる?いつもなら嬉しいけど今回ばかりは嬉しくなーい」

 

「てか会議がめんどくさいからって普通局に逃げ込むか?お前の行動力に俺は呆れる」

 

「すごいでしょ」

 

「褒めてない」

 

だからその胸を張るな、胸を

 

「それでもコルテットに差し出さないお兄様は何だか凄く怖いのです」

 

「怖いってお前……俺はただ食事相手がいてくれたら助かると思ってだな、それが終わったら問答無用で差し出すからな」

 

「はいはいツンデレツンデレ~」

 

「ぶっ飛ばしてやろうか」

 

次に出会ったのはネリア、てかヴラドもネリアも局員じゃねーのに何でエンカウントするんだよ

どうやらネリア、今日開かれる会議がクソ長くなる恐れがあるので逃げて来たのだとか、いや、逃げるなよ当主、それに逃げた先が局っていうのもどうかと思うが

理由を聞けばフェイトなら匿ってくれると思ったのだとか、まぁ彼女ならなぁ……最終的に「今回だけだよ」と言ってくれそうだ

あと俺ら、さっきよりも目立っている。

まぁ顔が瓜二つだし私服だしで目立つ要素は数えだしたらキリがないんだけどな

どうやらネリアはフェイトの仕事場所を知っているらしく今回ばかりは俺もコルテットに差し出すのをやめてやった、公開意見陳述会で会議の大変さは俺もよく知っている。今回ぐらいは別にいいだろう

辿り着いたのは一つの部屋……てかここって仕事場所じゃなくて個室?

う~ん、まぁ局内で寝泊まりしてるくらいだから仮眠室とかはちゃんとあるのか、フェイトみたいなベテランだったら小さな個室の一つくらい与えられてもおかしくはないのか

周りを見渡すと同じ様なドアが続いてるし……女子寮的な何かか?まぁ本局は地上にあるわけじゃなくていちいちワープしないといけないからこっちの住み込みのほうが便利ちゃー便利か

あ、でもここって女子寮だろ?なんか凄く居辛い

 

ネリアがインターフォン的なのを鳴らす、なんかネリアを見ていると『今回だけ』という事ではなさそうだ

 

『えっと、はい』

 

「ネリアだよ~、遊びに来た~」

 

なんか凄くげんなりした声、寝てたんじゃないのか?

最初はそうだったのだがネリアの声を聞くといつも通り「今開けるね」と言ってドアに近づいて来る音が聞こえる……

………来ても良かったのだろうか?てか寝てたのならヤバイかもしれない、基本フェイトはかなり薄着で寝るのが好きらしくそれにここは女子寮、気は緩んでいるかもしれない

一旦離れようとしたところで……ドアが開いた

 

「来る時はちゃんと連絡してって言ったじゃん……ってケント?」

 

「えっと、よ」

 

フェイトの格好は……局員服だった

執務官用の黒い奴、やはり徹夜だったのだろうか、さっきのげんなりとした声もそれなら筋が通る

 

「取り合えず入っていいかな?お兄様もいるけど問題ない?」

 

「え、あ、うん、どうぞ」

 

先に入るネリア、中は妙に……薄暗くも感じた

 

……………さて

 

「その様子だとまた無茶してるんでしょ、駄目だよ体壊すまで働くなんて、私みたいに適度な休暇も入れないと」

 

「う~ん、ネリアはもうちょっと頑張ってもいいんじゃないかな?」

 

コンセントの裏、パソコンの中、時計の中にもか

あっちに関しては……スピーカーの中、窓にも魔法で巧妙に隠されてる……補助型か

 

「む~、それでも体は大切にしないと駄目だよ?健康が第一、二人が元気でいてくれればそれだけで私は満足なんだから」

 

「ふふ、そうだね、健康第一だもんね」

 

コンセントの周りを慎重に剥がす……当たってほしくなかったけど、やっぱりか

 

「お兄様からも何か言ってあげてよ……ってなにしてるの?」

 

「ケント?」

 

出て来たのは……黒くて小さな物体

小さなマイクがついておりそこから音声を拾う……さて

 

「盗聴器が三つに超小型カメラが二つ」

 

フェイトが目を見開く

今は無いがネリアに対処するためにこういった事に関して直感が馬鹿みたいに働くんだよ、じゃあ

 

「軽く、説明してくれねぇか?」

 

もしもの事をされてれば、俺は相手に少し怒らないといけないぞ?

 

 

 

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