リリカルな世界で苦労します   作:アカルト

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リア充野郎

 

「なあなあ、お互いを確かめる為に殴り合うってどうなんだ?」

 

「拳を重ね合う事で相手の事を理解出来ます。何も問題はないと思うのですが……」

 

「なにそれ怖い」

 

空を見ながら隣の覇王っ子に尋ねて見たらこれまたバトルジャンキーな答えが帰ってきた

今更ながらこの世界ってみんなこうなのか?

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

上空では二人の影

一人は聖王様で、もう一人がリア充

切っても切れない縁でしたね、わかります

 

『ピピー!!勝者、トーマ』

 

「あーん、DASSルールでトーマに負けた~」

 

いや知らんし、てかお前らなんでお互いを確かめる為に平気な顔して殴り合ってんだよ

てか不幸少年、いくら非破壊設定?だとしてもお前の武器怖すぎる

てか実物を見るとホント、悪役にしか見えねぇよな……あれが主人公でいいのか?

 

あっ、これじゃ分からないよな

 

あれからの事を簡単に説明すると……まず合流、やっぱりヴィヴィオの所には覇王っ子の偽物が、アインハルトの所には聖王様の偽物が現れたらしい

そんでもって一人なのに二つの反応がある誰かが近づいて来て……それをヴィヴィオが確認に………

で、現れたのは見るからに怪しい格好をした四期もう一人の主人公、全身タトゥーは無いって……年頃の女の子には刺激が強すぎんだろ

んで、リア充野郎はヴィヴィオを知っているらしいがヴィヴィオはリア充を知らない、と言う訳でリア充はヴィヴィオを偽物だと認識、それを確かめる為に何故か殴り合い………お前ら怖いよ………

あ、降りて来た……

 

 

 

 

んで、今覇王っ子のデバイスのティオがいかにも『厨二全開』な本をカジカジしてる、俺は無視、だってさっきからまた頭痛が……地味に痛い……

 

「っと、デバイスとうちの本が仲良くしている間に真面目な話をしよう」

 

「うん」

 

「状況をまとめると、俺たちはそれぞれ別の時間軸からやってきた」

 

「繋がってる時間だけど、私とアインハルトさんは新暦79年から」

 

「私とトーマは、新暦82年から」

 

「そこで頭を抱えてるケントさんは、新暦63年から……」

 

「大分……ズレてますね……」

 

『現在の時間軸……新暦66年』

 

「13年前……」

 

「私達からすると、16年前」

 

「うう、痛ぇ………俺は3年後だけどな……」

 

「ヴィヴィオはまだ、俺とは直接あった事がなくて……」

 

「うん。スバルさんといる時に、通信で話しただけ。」

 

「3年前なら……私とも会ってないよね……まだトーマとも会ってない頃だし」

 

「………ええと……」

 

「あ、ごめんね、アインハルト」

 

「ケントさんなんか……まだ八神部隊長とも会ってないんじゃ……」

 

「ん?俺と面識あんのか?」

 

「あ、はい、特務六課で………って何頭を壁に打ち付けてんですか!!」

 

「いや……この喜びを体で表現しようと思ってね……」

 

「えっと……すみません、アインハルトさん、トーマについて説明します……

トーマはスバルさんの弟みたいな子で、私は通信でちょっと話した事があって」

 

「戦闘中はあんなナリになっちゃうけど……別に怪しいもんじゃないっていう」

 

「嘘つけ、幼女にいきなり斬りかかる奴が普通な訳ねーだろ」

 

「うっ、それは……」

 

リア充が気まずそうな顔をする、まあ普通に考えてありえねぇよな………信憑性も殆ど無いし……

 

「で、三人はまだ知らないと思うけど、私は……あれ?」

 

「「?」」

 

なんか目の前でコソコソと話始める二人、爆発しやがれ

 

「えと、私はトーマとはちょっと切っても切れない繋がりがあって……それで、いつも一緒にいる間柄で……」

 

「リリィ、その言い方は誤解を招くかもしれない」

 

「お嫁さんですね、わかります」

 

「ケ、ケントさん!!

その、リリィは大事な友達でコンビのパートナー。

これでオーケー」

 

「了解、つまりリア充爆発しろですね」

 

「性格は昔っからなんですね!?」

 

リア充が講義の声をあげてくるが………世の中のリア充は消え去る定めなのだよ!!

俺?確かに容姿はいいと思うけどリア充じゃないぞ、友達さえいないのに彼女とか無理じゃね?

 

「えっと……はい、なんとなくわかりました」

 

「と、ともかく俺たちはそれぞれの時間軸から急に飛ばされてきた、なんとかして元の時間に帰りたい」

 

「その為の方法を、あの子が……」

 

『にゃーん』

 

『猫型端末の起毛、ページ間に侵入。

自動除去します』

 

「銀十字が調べてくれてる」

 

やべ、ティオ……だったか?

むっちゃ可愛いわ、お持ち帰りオーケーかな……

やべ、さっき買ったビックマックが冷めてる………

 

「銀十字、噛み心地がいいのかな………それともおいしい?」

 

デバイスって飯食うのか?

デュランダルに聞いて見ても相変わらずの無言……爺に今度無理言ってAIつけて貰おうか……

 

「ていうか……ケントさんにもこんな時期があったんですね……」

 

「そりゃあるさ、俺はお前の事知らねーけど……」

 

「うう、やっぱり昔から強かったのかな………」

 

リア充が乾いた笑を浮かべる

あ~、やっぱり歳月は人を強くすんのかな~

皇帝特権とか使いこなせばこれ以上ないチートだし……最後の特典なんか歩くロストロギア認定だってされてもおかしくないし……

 

「その、私達も未来に戻る方法を調べていました」

 

「私達以外に、同じ様に未来から来た人達がいる筈なの。

その人達が見つかれば……」

 

「そいつが、時間移動なんてトラブルを起こした張本人かも、って?」

 

リア充が顎に手を乗せ考えているとデュランダルが何かの転移反応を察知する

他の三機も気づいた様子……

 

『転送反応確認、脅威判定八体』

 

「8!?」

 

(一個多くないか?

………俺が来たせいで原作と、離れ出した……か………)

 

『捜索対象発見、西側20km』

 

「多分……これがトラブルの張本人!!」

 

「で、どうする?捕まえて縛り上げる?」

 

「そ、そんな事しませんよ!!

ただ少し話を聞きたいなと……」

 

「またO☆HA★NA☆SIですか、わかります」

 

「…………い、行きましょう、その人のところへ」

 

「でも脅威判定八体って、コレ追っ手だよね?」

 

「なのはさん達かもしれないけど……八神司令が来ませんように、来ませんように」

 

はやてってトーマに何かトラウマになる事してたか?

まあ……原作で性格を知ってる俺からすれば何とも言えないけど……おっぱい魔人だし…

 

「追っ手に足止めされてたら、取り逃がしちゃうかもしれない

大事にならない程度に切り抜けて、あとでちゃんと謝ろう」

 

(………俺の相手、シグナムとか言わねぇよな………いくらセイバースペックでも本職に勝てる気はしねぇぞ……)

 

 

取り合えず……ここは流れに任せますか……

 


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