説明が長くて展開が早いのはいつもの事………(−_−;)
「よくやってくれた、本当に、俺一人じゃ何も出来なかったしネリアがいてくれなかったら今頃どうなっていたのかもわからなかった」
「えっへん」
胸を張るな胸を、凄く揺れるから
「だけどな………自然保護公園でクレーター作るとはなんて事してくれてんだゴラァ!!」
「てへぺろ♪」
てへぺろじゃねーよ!!
局が定めた保護区域になんてことしてくれてんだって言ってんだよ!!
賠償やら何やらにどれだけの金必要か分かってんのか!?
「えっと、それは……当主権限でちょこ~と借りれば」
「お前のお小遣いから差し引きな」
「そんなの絶対おかしいよ!!」
うるせぇ、ただでさえ俺ら兄妹は当主ってだけで好き放題金使ってるんだ。それぐらいは当然
「えっと……これ凄いね、ネリアがしたの?」
「そ~だよ」
フェイトがこの先にある例のクレーターを見つめながらネリアに問いかける
あれから暫くの仮眠を取った後、ネリアから「全部終わった」との連絡が来た
主犯の男は管理局に引き渡し俺とフェイトも現地に飛んだ
そこにいたのは大量の局員とネリア達コルテット……と隕石跡の様な巨大なクレーター
はぁ、やり過ぎたよなぁ、どう考えても
「なのはさんのSLB×4!!凄いでしょ!!」
「うわぁ」
実際に本物のSLBをくらった事があるフェイトなら肌身で知っているだろう
てかいくら魔力SSのネリアでもSLB×4なんて可能なのか?
「タネは……これか」
「あっ」
ネリアが持っていた明らかに重そうな杖を取り上げる
俺が与えてやったガラディーンはもっと軽かったが
「お兄様は第五世代デバイスって知ってる?」
「第五世代?」
フェイトが聞き直す
………確かにあったな、公式設定で
Forceで対エクリプス対策に使われた『魔力無効状況でも魔法が使用でき、魔力有効状況なら更なる強化が得られる』とかいうコンセプトを元に作られた次世代魔導端末だったか?
原作より大分早いが……もう形になってたのか
まぁ新しい技術なんて一年やそこらで作られるもんじゃないから妥当なのかもしれないが
公式の実験機としてはフェイトのバルディッシュが使われていたはずだ
同じ様な事をネリアが説明する。局との合同開発、ネリア自身はそれだけしか言わないがそうとなると管理局としてはエクリプスについて少しばかりは掴んでいるというわけか
「でもネリア……それならもしそれが量産された場合……殆ど魔力を持ってない人でも時間さえかければこれだけの力を出せるってこと?」
「う~ん、無理かな?」
フェイトの質問をネリアはあっさりと否定する
なんでだ?デバイス内に魔力を溜めれるんだったら時間さえかければSLBと同等の物を作れる気がするんだが
「『魔力変換資質保有者か極めて精緻な魔力コントロール技術を有する人じゃないと出力が安定しない、エネルギーロスが多く長時間運用に向かない』なんて欠点もあるし、まず一流の魔導師じゃないと扱いは難しいね、それに」
「それに?」
「魔力っていうのはずっとある物じゃないんだよ?」
………ああ、なるほど
「いくら魔力を溜めようがそれは無限にある物じゃない、お姉様って一ヶ月ぐらい魔力を使わなかったら魔力が体が膨張してはちきれちゃう?」
「えっ、それはないけど」
リンカーコアに意思があるわけじゃないんだ。アレは魔力を作り続けるだけ、つまり言えば魔力を定期的に使わなかったら普通体の中から爆発してしまう
「魔力は最終的に空気中のマナになって消滅してしまうんだ、収束砲はそれを集めた代名詞だね。それはいくらデバイスに溜めようが同じ事……毎日毎日魔力はマナになって消えていくからそれを上回る魔力を送り続けないといけない、魔力が少ない人なんてデバイスに全部の魔力を送り続けないと無理だね、次の日にはどれだけ減ってるかわからないけど」
「えっと………」
理解していても口で説明するのは難しいな
「例えるとだな……タチの悪い銀行みたいなもんだ、フェイトが一日に使える額を千円だとしよう」
「は、はい」
なんか勉強会みたいになってるな
「フェイトはそのお金を溜めて車を買いたい、だけどその世界ではお金を溜めるのは犯罪になってしまうので罰金を払わないといけない」
「??」
わかりやすい例えがねーんだよ
金を貯めると犯罪とかあり得ないだろうけど
「フェイトは一日の食費に500円使う。後の500円は貯金だ…。しかし、お金を溜めるには罰金として一日300円払わないといけない……溜めれるのはいくらだ?」
「200円だね」
その通り
「後はその繰り返し、500円食費で後は貯金、罰金で300円だから貯金出来るのは200円、元手がSランクを魔力を持つフェイトか、はたまたE程度の魔力しか持たず、一日200円しか金を使えない人間かどうか」
「う、う~ん……だいたい分かったよ」
まぁ元が200円なら食費に100円使ったとして残り100円……罰金で0、貯金出来るのは0
要するにこの武装はある程度魔力がある人間しか使えないわけだ
それに結局扱うのは己の使用量を遥かに超えた魔力……今回のネリアは自身の二倍くらいの魔力を扱ったんだと思うが普通の魔導師じゃ魔力が暴走してえらいことになる
精密な魔力コントロールが出来る人間じゃないと無理だな
「まぁそれでも、何人もの魔導師から魔力をその場で借りれば一つの大魔法が使えるかもしれないね」
「だな」
その場チャージならば魔力がマナと還元される心配はない
「で、ネリアは実験として『どれだけ溜める事が出来るのか』っていうのを検証してたんだけど……全部使っちゃった」
アハハ~と笑うネリア
ったく、まぁ魔力の量に関してならネリアが一番最適だろう
そうだとしても
「やり過ぎるのは良くない、次からは気をつける事」
「は~い」
分かってねぇだろこいつ
「………ねぇケント」
「ん?」
隣のフェイトが話しかけてくる
どうした?
「犯人ならとっくに連れて行かれちゃったよ?まぁどっちにしろ気絶してたんだけど」
「アハハ、そうらしいね」
ほぼ全裸だったらしい
「ちょっと、意外だったなって……いい人だったんだけどね」
「知り合いだったのか?」
俺はてっきり誰かも知らない人間からされていたんだとばっかり
「う~ん、仕事場は近かったかな?何度かご飯も一緒だった事もあるよ?」
「らしいね~」
なんでネリアも知ってんだよ
てかあれだよな、それってさ、フェイトに
「ついこの前……告白されたんだ」
……………なんか、フェイトにとっては結構ある物なのかな
普通そんな事言うか?
「断ったんだけどね、だって………やっぱり何でもない」
えへへ~と笑いながら顔を赤らめるフェイト
………素直に可愛い
「じゃあ帰りますか、無事に解決したわけだし」
くーと背伸び
正直言って腹減った、昼に何も食べてねぇ
この感じだとあれかな、帰れば夜になりそうだ
「ネリアは事後処理とか今回の事とか……あと協力する代わりにちゃんと今日の会議出席しないといけなくなっちゃったから、本家の方に行かないといけないんだ」
「私も、本局の部屋に色々と置いて来ちゃってるかな……取って帰ると真夜中になっちゃうかも」
……………俺一人ですかい
いや、なんつーか、まぁなのはとヴィヴィオは帰って来るんだが………帰り道が切ない
転移があるとかそういった問題以前にさ……てかここまで来るのに相当な魔力使ってるからな、俺
こんなミッドの辺境に一発で飛んだから魔力なんてすっからかん、帰りは局の車に乗せてもらうから……
「…………お兄様、お姉様の所に泊まればいいじゃん」
「は?」
それはおかしいだろ、そもそもあそこ女子寮だし着替えとかもねぇんだし
それにあんな個室だぜ?寝る所とかどうすんだよ
「こんな事があったその日にお姉様一人っていうのもどうかと思うしね~、大丈夫大丈夫、お泊りの道具とかはちゃんと持って行かせるから」
「いやまぁ、フェイト一人っていう点については俺も同意だが……それならなのはに向かわせてヴィヴィオは俺が見るとかあるだろ」
「……………ロリコン」
「違う!!」
だから半歩引かないで!!
「じゃあ決まり、お姉様もそれでいいよね?前にお姉様もこっちに泊まった事があるんだしそのお返しみたいな感じで」
「えっ、あっ、うん、全然大丈夫、歓迎するよ」
いや、だからあそこは女子寮、俺は男
「お兄様なら許してくれるって」
「その理屈はおかしい」
女装しろとか言われても絶対しねーぞ
「じゃあ逆に聞くけどそんなに嫌なの?本気で嫌だったんなら無理強いはしないけど」
「いや、決してそういうわけじゃ……」
嫌とかそんな事じゃなくて……一番問題なのは理性であって
「ごめんね、こんな事に巻き込んだ後に……嫌なら全然大丈夫だから、すぐに片付けして帰るから」
……………こんな事言わせておいて……嫌ですとかお断りしますなんて言えねぇじゃねーか
「えっと、じゃあ、今日一日お世話になります」
「は、はい!!」
「よし決まりぃぃぃぃ!!」
帰りネリアのテンションがおかしかったのは気のせいだろう