「まぁそうだよな……あれだけ衣服がビリビリに破れまくってたら確実に18歳以下は入室禁止だよな……安心したというか、勿体なかったというか……」
「何言ってるのケント?」
いいんだ、原作知っている奴なら期待してしまうイベント
合法的にロリの半裸が見る事が出来るなんて普通ありえないよな、うん
バリアジャケットはそこまでもろくないよな、うん
ついにインターミドル本番、というか俺にとっては別についにも何もないんだけどね
アインハルトとコーチのザフィーはもう控えに行っているらしくここにいるのは俺とフェイトとネリア、ヴィヴィオや八神道場の子供達はシグナムに連れられてもう入っているらしい
ん~、と言う事はミウラとヴィヴィオが顔見知りになったのか?
…………もう深く考えるのはやめよう頭痛が酷くなる
「にしても凄い人だね~、男共の目線がうっとおしいけど」
「え、え!?」
いや、そりゃそうだろ
フェイトもネリアもそれなりの有名人だし美女なんだから、胸も大きいし、それは男の本能としてしゃーない
「そんじゃ入るか、前の方は埋まってるかもしんないけど座れる事は座れるだろ」
「お話すればいいんじゃない?」
だからミッドのお話はOHANASI
「優勝候補とかもチェックしこと、レベルの低いのは見る気は無いし」
「だな~、今までレベルの高いのしか経験してないからどれも普通かもしんないけど」
「えっと、そんな事ないよ、みんな頑張ってるんだし」
まぁそれはそうだけどさ、なのはとか守護騎士とか見てるとなぁ、見劣りするというか
(ジーク、だったか?
まぁそれだけ見とけばこっちにもプラスになるだろ)
彼女の格闘技は八極拳とか覇王流とは違う強さがあるからな、万が一の為に『見とく』のは必要だろう
だけど彼女を探すのが面倒なんだよな、去年の大会で優勝してるけど原作では何らかの理由で途中欠場してるらしいし
「そ、それよりもみんなと合流しようよ、アインハルトの応援なんだしね」
「え~」
ネリアが不満の声をあげる……いや、別にいいだろ
「それじゃあ楽しくないよ、アインハルトを応援するにしても三人でいようよ」
「えっと」
フェイトが困ってるな、まぁフェイトは大人数の方が好きそうだし当たり前か
「ま、どちらにしろ入らないと分からないし、こんな事なら対戦表貰っとけば良かった」
「持ってないんだ」
「持ってない」
直感頼りでなんとかなる
入るのに入場料とかはないらしいので途中の自販機で飲み物を買って中に入る
人は……ごった返していた
てか熱気が凄い、どうやったらこんなに熱くなれるのかねぇ
辺りを見渡すとカメラ片手に子供の有志を収めようとする親、厚化粧のアニメに出てきそうな親、ガチムチのおっさんとか
あ、ヴィヴィオ発見
「後ろの方しか空いてないね~、ネリアは売店で何か買ってくるから席お願いね~」
「店ごとくれとか言うなよ」
「え」
「え」
そのつもりだったらしい
「あ、う、うん、大丈夫、それぞれ半分くらい貰ってくる」
「食えるのか?」
「当たり前だよ」
「え」
「え」
食えるらしい
「アインハルトは……あと一時間後くらい後らしいね」
「結構早いんだな、まぁ一回戦から負ける事はないだろ」
「そうだね、頑張って優勝してほしいね」
まぁ優勝はよほどの事がない限りは不可能だけど
準決勝くらいまでいけば上出来だろ
ネリアが場を離れたので言う通りに後ろの席を確保する
あまり見える場所じゃないけどまぁいいだろ、万が一にも瓦礫とか飛んで来たらどうするんだろうか、前の席の奴は
てかあれだ、こういう舞台と戦い方式を見てたらアレ思い出す
「天下一武闘会」
「え」
「え」
フェイトが反応した
「どうかしたのか?」
「えっと、かめはめ波~」
可愛い、意味分からないけど可愛い
「魔法だったら出来るよな、なのはとかバンバン撃ってるし」
「知ってるんだ」
「名作だよな」
「うん」
鳥山先生万歳
「まぁあのレベルまでいけばもはや魔法の域超えるよな、観客も危なくなるし」
「月壊しちゃうもんね、この競技場も一瞬で無くなっちゃうよ」
だよなぁ、でもなのはが出場したらありそうで怖い
「それにしてもシグナム一人に任せて大丈夫かな、子供一杯いたし」
「師範的な立場なんだから言う事くらい聞くだろ、近寄って来るチャラ男とかも自分で撃退出来るんだし」
「チャラ男?」
「フェイトも経験あると思うけど」
要するにナンパだよ、フェイトは経験あるだろ
「あ~、なのはと一緒にいる時に声かけられたりしたな~」
「ミッドで?」
「うん」
「高町なのはの名前出したら?」
「走って逃げてくよ」
だよなぁ
「シグシグなら黙れの一言で斬り伏せるだろ、容赦ねーし」
「シグシグなんて言ったらまた怒られるよ」
「言いやすいじゃん」
「私だったら何かある?」
「…………テステス?」
フェイフェイは言いにくい
テステスって、なんか可愛くなった、いや可愛いけど
「…………ケンケン」
「動作になってるな」
「…………コルコル」
「ネリアと被るぞ」
う~、と頭を抱える
いや、別にいいよ、無理して考えなくても
「そんな事よりも試合試合、今出ているお嬢様みたいな奴、すっげー電撃放出してるぞ」
「あ、ホントだ、魔力消費凄いんだろうな」
そっちかい
てかまた金髪か、いや、黄色混じりの銀髪か?
つーかなってねぇな、確かにあれの威力が凄くて、自分の魔力量に自信があるのは分かるけどもうちょい改善も出来るだろ、術式ちょっくらいじれば魔力運用もっと簡単になるのに
名前は……雷帝やら何やらでイタイ子の……ヴィクトーリアだったか?
そういや来年また『正統派魔女』とかで金髪増えるのか、やめてほしいよなホント、金髪だらけになる
「圧倒だね、力ずくというかなんというか」
「相手もそこそこ強かったっぽいけどな、数の暴力みたいな感じか」
ま、それも戦略の内、持っている手札をどうつかうかなんか本人の自由だ
「ちなみにフェイトはどれくらい発電出来る?」
「発電って、ん~、術式はだいぶ違ったけど……雷は落とせるよ?」
自家発電よりも自然に頼る方が強いもんな、正に格が違う
「ただいま~」
「お、サンキュ、ってなんだそれ」
「こんがりお肉」
骨付お肉、漫画かよ、軽く五キロはありそうだが
「ちなみに最高級五つ星」
「持ってきて貰ったな、取り皿あるか、フェイトも食うだろ?」
「え」
周りの目が凄いが気にしない、ああ大丈夫、俺等は一口二口貰うだけであって後は全部ネリアの腹に収まるから
「飲み物ここに置いとくね、どれでも好きなの取っていいよ」
「なんだこのヤシの実サイダーって」
「さぁ?」
とあるシリーズ
骨付肉にかぶりつくネリアを無視して試合を観戦する。フェイトはネリアの世話に忙しそうだ
そういや去年の上位グループはシード持ってるんだよな、だったらジークが出るのもまだ先か
原作で番長とか言われていた奴が軽く勝ってリングでガッツポーズ、今更ながら殴る蹴るの非殺傷って何なんだろうな、殴れば痛いし蹴っても痛いし、非殺傷なんかに出来るのか?
そんでもって番長のパンチで壁にめり込んだ相手の安否が非常に不安だったりもする
「アインハルト遅い」
一時間、短いと考えていたがこうしてみると案外長かった
てかどんだけ参加者いんだよ、永遠に終わらないじゃねーかよ
軽く伸びをする、空は快晴、絶好の試合日和といいますか
鳥が飛んでる、流れ弾に当たんなよ~、瓦礫とかにも当たるなよ~
そんな中に
『数十発の魔力弾』
数は多くないし一つ一つの威力も低いだろうそれは会場の『外』から放たれた物だ
管理局によって許可を得ない市街地での魔法使用は原則禁止とされている、それがこんな会場の外ならなおのこと、多くの人がいるここに魔力弾を放つのは一種のテロ行為
待機していた警備員が気づいて構える、試合も一度中断され競技者も上手く防ごうと空を見上げる
あの程度の魔力弾、バリアを張れば防ぐ事が出来るようにも思えるが……違う
何かが違う、あれは違う
あれは……毒だ
魔導師の天敵であり、放っておけばいずれ世界を食らう毒
バリアなど無意味、その上から食われる
触っては駄目だ、近くにいては駄目だ、そばにいては駄目だ
あれは防げない、あれが落ちれば……この会場にいるほとんどの人間が死ぬ
気付けば右手を上げていた
標準を合わせる、固定する
なんであんな物が会場の外から撃たれたのかなんて知らない
なんの目的があったのかも知らない
ただ、何も考えずに呟いた
「
世界の一部が壊れ、再生する
あるのは元通りの青空、ほとんどの人間が何が起こったのか分かっていない
魔力弾が放たれた方向、角度を計算する
この会場のすぐ外
野放しにしてはいけないと直感が強く告げて来る
放っておいたら、誰かが絶対に食われる
右手にはデュランダル、体を光が包み込む
フェイトの声を振り払って、その場から飛んだ
インターミドル、ケント視点では書く事がない
そんでもってバタフライ効果発動