リリカルな世界で苦労します   作:アカルト

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もう一人の僕!!

 

「いや、もういいって……そこの執務官に肩かしてもらうから………」

 

「そんなん駄目や、怪我人は大人しくしとき」

 

「いや、俺は怪我なんかしてないって…」

 

「じゃあ子供はお姉ちゃんに甘え、今だけやでこうして貰えるの」

 

ああ言ったらこう言う、こんにちは、ケントです

クロノに撃墜され、危機一髪のところを夜天さんに助けて貰いました

いや、助けて貰った事は感謝してるんだけどね……ずっとお姫様抱っこはやめて、今頃俺顔真っ赤だから

いくらなんでも男が女の子にお姫様抱っこして貰うって……恥ずかしい事ない………

 

「それにしてもホンマ可愛いな~、男の子でも女の子でもいけるやん」

 

「ちょっ、ほっぺたクリクリしないで下さい!!」

 

「はやて………そろそろいいか?」

 

「はやてちゃん、なんだか可笑しいの……」

 

そんでもって周りは俺をずっと見てくるし………おいリア充、笑い堪えるのやめろ

 

あれからはやてにお姫様抱っこされながら連行された俺………いくら皇帝特権でもそう何度も連続して出来る訳ないから飛行魔法が出来ない俺はなされるがまま………

 

一応二人には事情を話した、俺は約三年前から時間移動させられて来た過去の『ケント・コルテット』だと言う事

そんでもってその原因に当たる人物が近くにいるので探していたと言う事

 

大きく分けたらこの二つだな、クロノは一人納得していたしはやては俺でずっと遊んでいる

うう……強く言い返したいけど可愛いから出来ない…………

 

まあ話しながら移動、時間移動の原因となったゲームオリジナルキャラのところに連れて行って貰うとそこにはさっき別れた三人の姿が………それからこの状況………

 

どうやら今すぐに元の時間に戻れないらしいな……なので俺たち時間移動組はアースラに搭乗する方向に決めた

 

なのだが…………

 

「ホンマに可愛いな~、こんな顔されたら女としての自信なくなってしまうわ~、今のケント君もいいけど六歳のケント君もいいな~、お持ち帰りしたいぐらいや」

 

「うー☆、うー☆」

 

喋れない………

 

「はやて、ケントは一応コルテットの一人息子なんだから………時間は違ってもあまり手荒な真似は……」

 

「いいやないか~、一人ぐらいお持ち帰りしてもバレへんって」

 

「いや、大問題だと思うが………」

 

………………プニプニしないで……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「闇の欠片……砕け得ぬ闇………」

 

「そう、この事件が終わるまで帰れないの、それまで少しだけ待っててね」

 

アースラの一室でピンクの髪をした………お姉さん?から説明を受ける

ん~、まとめると闇の書の奥深くに眠っていたプログラムが起動してしまって、あまりにも強大な力を持っている為ほっとく事が出来ない……と……

名前はUーD………だったよな……前世ではゲームでかなり苦戦させられたもんだ……

そんでもってそのUーDが暴走する前にどうにかして止めたい、多分艦長のリンディさんからしたらアルカンシェルで終わらしたいところなんだろな……下手したら前線全滅の可能性もある訳だし………

 

それにUーD自体は破壊活動を望んでいない………難しい立ち回りだよな……艦長っていうのも……

 

「どうします……私としてはどうにかしてUーDを助けたいんですが………」

 

「私も賛成です、これも何かの縁、助けましょう。絶対」

 

「俺も賛成だ、俺もなのはさんやスゥちゃんに助けて貰ったからここにいる……今度は俺が助ける番だ!!」

 

「うん、頑張ろう、トーマ!!」

 

バッとこっちを向く四人……流れに……任せた方がいいよな?

 

「了解了解、やればいいんだろやれば」

 

「と、言う訳です、UーDの救出、私達も手伝います!!」

 

「ありがとう」

 

ピンクが頭を下げる……確か名前は……切嗣だったか?

いや、それじゃあキリしかあってない……

 

「あ~、ケント、少し来てくれないか?」

 

「おお執務官、どうした」

 

相変わらずのバリアジャケット姿で登場のクロノ、どうした?

 

「今の君と連絡が取れた、少し君と話がしたいらしい」

 

「………未来の……俺?」

 

なんか嫌な予感しかしない………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『マジかよ………』

 

「それはこっちが言いたい、マジかよ……」

 

画面越しで見つめ合う俺達

いや~、イケメンだね、自分で言うのもなんだがイケメンだね

 

『まさか俺がGODに介入してるとはな………原作に介入してなかった分こっちで介入してたか………』

 

「あ、やっぱり今回の事は記憶に無いんだ、まあ最後にはみんな記憶を消したからな……タイムパラドックス防ぐ為に………」

 

『いや、なんとな~く覚えてるぞ、夢みたいな感覚だけど………』

 

「そうなのか………てかそんな事より!!」

 

俺が叫んだ事に驚いたのか目の前の俺が少し引く

 

「はやてとクロノ、二人に面識があんだって!!やったな俺!!ついに友達ゲットじゃねーか!!」

 

『友達……か………そうだったらいいのにな………』

 

なぜか遠い目をする俺……ん?

 

『クロノもはやても……俺を友達だと見てくれてんのかな……管理局の回し者とかじゃ無いよな』

 

「管理局の……回し者?」

 

『ああ、この頃許嫁候補とかに管理局で将来が期待されてる奴とがが増えてきてな………それにコルテットの技術を盗もうとして俺に近づいてくる奴もいるし………はやてと喋ってたらカリムが不機嫌になるし……』

 

「カリムが不機嫌になる?それってフラグ立ってんじゃねーか?」

 

『は?お前も俺なら分かるだろ?

俺なんかに原作キャラを惚れさせる要素が何処にあんだ?

どいつもこいつも金目当ての駄女ばっかだよ………はやては比較的いい奴なんだけど……局に頼まれて俺に近づいているかのかどうなのか………

それにカリムは俺の見張りで教会のコマだしな………あんな綺麗な奴が俺と無理矢理結婚させられるなんて可哀想だ

教会の命令でイヤイヤ俺に近づくんじゃなくて本当に好きな人といた方が何倍も幸せに決まってる

それにクロノ、原作を見てたらあいつはそんな奴じゃ無い……ってわかってるんだが……やっぱりコルテットの技術を盗もうと局から俺に近づく様に『命令』されてる奴もいてな………友好的に接してくるんだが……そういう奴らは見ていると吐き気がしてくる』

 

「…………だよ……な……」

 

はぁ……期待した俺が馬鹿だった………

俺なんかに友達が出来る訳がないよな………

 

『まあ、お互い信じられるのは自分って意味さ、それでどうするんだ?

GODとかリリなのの中でかなり危険な部類だと思うが……』

 

「やれるとこまでやってみる……いざとなったら最後の特典使えばいい」

 

『うっ……出来ればやめてくれよ、まだ管理局にバレてないんだから……まあ過去の俺がピンチなんだ、リンディ提督も余程の事がなかったら戦わせたりしないと思うけど……一応爺と掛け合ってみる。

《地球に行かせてくれないか》って』

 

「皇帝特権とか俺より上手く使えるんだろ?

来てくれたら助かるよ」

 

『あまり期待するなよ……じゃっ、またな相棒!!』

 

「うん、もう一人の僕!!」

 

どこぞの王様とその相棒のマネをして通信を切る俺ら

クロノには『覚えていない』って伝えたらしいし……

はぁ、こっちの俺が言った様にリンディさんも過去といえどコルテットの人間を戦場に立たせたくはないだろうかな~

それに原作キャラだけでどうにかしてたし……俺の出番はないか!!

 


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