「ねぇねぇねぇねぇ」
「……………どうした?」
雲一つ無い青空、心地よい風がふく今日この頃
特になんの変哲もない日、簡単に言うと一日暇
こんな中でも訓練頑張ってんだろうな~とか思いつつ庭でスフィアを作って遊んでいるとネリアがこっちに走って来る……転んだりしないよな?
「お兄様お兄様!!」
「……………?」
妙にテンションが高い、一体どうした?
俺の直感が警報を鳴らしているのは気のせいだと思いたい、うん、気のせいだろう
「その飛び出てる毛ってどうなってるんの!?」
「えっ?」
ネリアが俺のアホ毛に興味を持ったようです
「あ~もう、何でもないから!!ただの毛だから!!」
「はやてさんに聞きました~!!その毛を抜くとお兄様が変身するって!!」
頭のアホ毛を抑えながら必死にネリアから逃げる、はやてぇ……
ここで一つ説明を入れよう、アホ毛は俺だけではなくネリアにもついている、ピョンと可愛い奴が
だが俺のアホ毛はセイバースペックという『特典』のチカラで立っているのであってネリアは素、水に濡れたら無くなるしワックスなどで固めても消えるだろう
しかし俺は違う、水に濡れようと固めようとそのまま、興味が行かないほうがおかしいだろう
恐らくこれについて知ってそうな奴、今回ははやてに聞いたのだろうが……これだけはダメだ、ようやく世間から忘れ去られようとしていた暗黒の歴史が再誕してしまう!!
「一回だけ!!一回だけでいいから握らせて!!」
「ダメったらダメだ!!取り返しのつかない事になる!!」
そして、そんな事を意も返さず好奇心旺盛に俺を追っかけるネリア、諦めては……くれなさそうだ……って
「うおっ!?」
「うっ、外れた」
設置型のバインド!?何時の間にこんな……
「少しぐらいはっちゃけたお兄様ならフェイトお姉様の思いにも気づいてくれる筈!!」
「ちょっ、ネリア!!」
なんか言ってるがよく聞こえない、てかスフィアとかやめろ、せっかく綺麗になった庭がまたボロボロになる!!
「ネ、ネリア様いけません!!」
「そうです、ケント様に向かってその様な事!!」
「お兄様の将来がかかってるのですーーーー!!」
なんだよ俺の将来って!?十九でアレになったら俺塞ぎこむぞ!!
「という訳で待って下さいお兄様ーーー!!」
「待てるかコンチクショウ!!」
スフィアとバインドを避けながら逃げる、くそっ、庭だからどこに逃げても見つかる……やっぱり………
「あっ!!お屋敷はルール違反だよ!!」
「俺の未来がかかってんだ!!」
屋敷の中ならネリアも暴れられまい、少し距離があるけどここからなら……
ズバンッ!!
「……………ネリア?」
「逃がさないよ~」
俺の隣を黄金の光が通り抜けた
跡に残るのは抉り取られた焼け野原、ガチかよ………
「なぁネリア、俺デバイス持って来てないんだけど」
「問答無用ーーー!!」
ガラディーンを振り回しながらディバインバスター並みの砲撃をドカドカ撃って来るネリア
おまっ、いくらなんでも危ないって!!
「好い加減お姉様の想いに気づけぇぇぇぇ!!」
「ネリア!!危ない、危ないよ!!」
暴走気味のネリアをなんとか止めようと近づこうとするが……難しい
周りの奴らもネリアのその砲撃のせいで近づけづにいる……妹に攻撃するのは嫌なんだけど……
「ちょっと……やり過ぎだ……」
皇帝特権で一気に『狙撃の腕』を上昇させる
手には一発のスフィア……いける!!
「いっけぇぇぇぇ!!」
「っ!!」
小さなスキマを使ってスフィアを投げつける
狙いはネリアの眉間!!
「甘い、甘いよお兄様!!」
「なっ!?」
たまらず驚きの声が漏れる
スフィアだったのがいけなかったのか……あいつ、砲撃を使って打ち消しやがった
「毛ぇぇぇぇぇ!!」
「っ!!転移!!」
足元に現れる転移魔法陣
デュランダルが無いので燃費は非常に悪いのだがこの際仕方がない……転移先は……六課で!!
一際光り輝く魔法陣
ネリアが手を伸ばす……いけ!!
ブチッ!!
「あっ」
「えっ!?えっ!?えっ!?」
「…………………」
自分は訓練が終わって自室で休んでいた筈だ、この部屋は自分一人の筈だ
なのにいきなり人が降ってくるなんて誰が予想出来ただろうか、少なくともこの少年にはそんな予知能力はない
「だ、大丈夫ですか!?」
取り合えずは目の前の人の安全確認、もしかしたら次元遭難者かもしれないのだ、自分の部屋に落ちて来たのはなぜだか分からないが少なくとも普通じゃない、ここは慎重に……
「ここは……」
「よかった、目が覚めたんですね!!」
落ちて来た人、金髪の男性が目を開ける
それにしてもこの違和感はなんだ、てかなんでこの人がいる
それよりも!!
「お久しぶりです、ケント・コルテット少将!!」
「…………………。」
敬礼をして相手の反応を待つ、何があったのかは知らないが自分の部屋に転移してきたのだからそれなりの理由がある筈、緊張はするがここは……
「……………よい」
「はい?」
「よいではないか美少年よ!!目が覚めれば目の前に美少年!!ここに美少女がいれば完璧だ!!」
「は、はぁ」
この人はこんなキャラだっただろうか……前に見た時はもう少し落ち着いた人に見えたのだが……
「名は何という!!」
「は、はい、エリオ・モンディアル三等陸士です!!」
「そう硬くなるな!!お前は我が家臣にしてやる!!ありがたく思うがいい!!」
「か、家臣!?」
「さぁ行くぞエリオ!!先ずは美少女を探しに!!この世の『美』を全て我が物に!!」
「えっ、ちょっ、まって下さい!!」
逆らおうとするが手を握られてそれどころではない
てかそっちは………
「女の子用の部屋ーーーー!!」
「胸が高まる!!」
ケント・コルテット十九歳オルタ(赤)化しました