リリカルな世界で苦労します   作:アカルト

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ちょっと待て

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「さて、どうだったお兄様?フェイトお姉様のおっぱいは」

 

「ブッ!!」

 

飲んでいたお茶を吹きそうになる

場所は六課の部隊長室、迎えに来たコルテットの人間関係の一人にネリアがいたのだが開口一番この発言……どこで知りやがったこの野郎……

 

「弾力性があって中々の大きさ、好みの形で水着を着たら映える、でしたっけ?」

 

「ちょっ、まてっ!!それは俺じゃなくて!!」

 

「お兄様でしょ?」

 

「うっ!!」

 

こいつ、オルタ化した時の俺が言った言葉まで……

一体………どうして……

 

「ジャッジャジャーン、毛を抜く時に付けさせてもらいました~、発信機兼盗聴器~」

 

「没収」

 

「あーーーー!!」

 

ネリアが自慢気に出したそれを一瞬の隙に掻っ攫う

俺が転移するとふんで持っていたな、策士め!!

 

それにしてもネリアには一度怒らないといけないと思っていたのに……先を越されたな、凄く言いにくくなってしまった

 

「まっ、ちょっとは近づけたんじゃないのかな〜、お姉様も満更でも無さそうだったし」

 

「フェイト、怒ってたか?やっぱりあれは……なぁ」

 

女の子の胸を揉むのはカリム以来とはいえ、今回は意図的だし……言い逃れは出来ないな……

 

「いや~、全然大丈夫だと思うよ~」

 

「だったらいいんだけど……」

 

あの後逃げちゃったからな、フェイト

落ち込んでいなければいいんだけど……

 

「ネ・リ・アちゃ~ん」

 

「はやてさん?」

 

ネリアの後ろに這い寄るはやて、どこか不気味なのは気のせいか?

 

「どんな事でもやり過ぎはあかんでネリアちゃん」

 

「フッ、お姉様とお兄様の距離が縮まった事への嫉妬ですか?」

 

「そんな事はないで~、それにケント君もフェイトちゃんもくっ付けるには中々難しいで~」

 

「それを何とかするのが妹ですよ」

 

くっ付ける……とは何をだろうか?

話からすると俺とフェイトの様に取れるのだが……ないない、フェイトが俺に好意を抱いているなんて考えられないし彼女には好きな人がいたはずだ

フェイトが俺を好いていてくれているのなら飛び上がって喜ぶんだけどな……元々がフェイ党だし原作キャラだし……

まぁ俺に彼女の隣に立つ資格は無いし彼女に思い人がいるのなら応援するんだけどね、幸せが一番だ

 

はぁ、それにしても六課にも居辛くなったな……まさかここでオルタ化するとは……

はやて達が止めてくれたお陰で被害は少なくてすんだがあの光景を原作キャラの大半に見られたと思うと……鬱だ……

まぁそれから大分時間が経っているのでもうここには俺とはやて、ネリアしかいないのだが……誰かこの二人を止めてくれないか?

二人の間によくわからんオーラが火花を散らしているのだが……

 

「まぁ、帰ろうかネリア、家でしっかりとお説教してやる」

 

「私は何も悪いことしてませーん」

 

「庭ボコボコにした」

 

「直したよ」

 

なん……だと……

 

「だ、だけど毛を抜いてみんなに迷惑かけた」

 

「私は毛を抜いただけ、暴走したのはケントお兄様ですよ〜」

 

一理あるのが悔しい

そもそもネリアは毛を抜いただけなのだ、暴れたのは俺……何という正論

 

「このまま帰るのも勿体無いし……いっそお姉様の部屋に突撃する?」

 

「なっ!?馬鹿言うなネリア!!会わす顔がないだろ!!」

 

「そうそう、それにケント君は男の子や、女の子達がいる宿舎に行かすのは部隊長として見過ごせへん」

 

「お兄様の寝顔写真」

 

「特別に許したる」

 

「は、はやて!?」

 

そんな特別いらねーよ!!てかネリア!!そんなのいつ撮った!?

本当に、ガチでいつ教育間違えた!?

 

「さっ、お姉様の部屋に直行!!」

 

「いや、待てネリア、俺は行かないぞ!!」

 

「ホレ」

 

「なっ!?」

 

ネリアが差し出した写真を見て絶句する

俺の……下着姿だと……

 

「これ、ばら撒いちゃおっかな~」

 

「ネリア、何時の間にこんな……」

 

「他にも一杯あるよ~、大サービスだねお兄様!!」

 

「わかった、行くから写真全て没収だ、ちゃんと行くから」

 

「わかればよいのです!!」

 

胸を張るな胸を、むっちゃ揺れたぞ?

 

「その後は……お姉様をコルテットにお迎えしてお泊りして~」

 

「いやまてネリア、流石にそれは周りからの反発もあるし色々と問題が……」

 

「そうやネリアちゃん!!いくらなんでも六課の隊長をいきなり休みにさせるなんてでけへん、それにフェイトちゃんは執務官の仕事やってあるし」

 

「お兄様の写真データ十枚セット」

 

「部隊長権限でなんとかしたる、ついでに執務官の仕事の方も手を打つ」

 

「はやて!!ネリア、いくらなんでもやり過ぎだ!!」

 

「写真データが数百枚、アホ毛抜いた時のデータも記録完了、さて……流すか」

 

「爺やら周りは俺が手を打つ、だからあの状態の俺のデータは削除してくれ、残るなんて考えただけでも寒気がする」

 

我が妹がドンドン黒くなっていっている気がする

 

「その代わりネリアちゃん、六課が解散して落ち着いたら私も泊めてな」

 

「まぁ、それぐらいはいいね、その間に勝負がついたら別だけど」

 

なんの勝負だなんの……はぁ、また面倒事が増える

 

「さ~てお兄様、先ずはフェイトお姉様を誘いましょ~う」

 

「……わかった」

 

「もちろん泊まる部屋はお兄様の部屋で」

 

「なにそれ怖い」

 

 

主に俺の理性が怖い………

 

 


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