「どうどう!?お姉様!!」
「凄く……大っきい……」
「誤解を招く返答やめてくれ、普通に凄いとかでいいじゃんかよ」
車から降りてから軽くツッコミをいれる
フェイトは顔を赤らめるのだが……しょうがない、俺だって直接顔を見る事は出来ない
「さあ入って入って!!時間は少ないんだからさ!!」
「ネ、ネリア!?」
「……………はぁ」
フェイトがコルテットで泊まる様です
〜昨日〜
「えっと……フェイトさん?」
「こんにちは~、お姉様~」
「えっ!?ちょっ、ネリア!!」
六課女子部屋?にネリアに強引に連れて来られて周りの目線が痛いケントです
そりゃあいつも通り周りにゴツイ黒スーツ共がいるからな……怖がるのは当たり前だ
「ケントまで!!ま、まって!!今片付けるから!!」
「お邪魔しま~す!!」
「ホントに待って!!ねっ?お願いだから!!特にケントは!!」
「は、はい」
ネリアは止められないと思ったのか俺に向かってビシッと指を指すフェイト
ネリア、奥に行っちゃったな……俺は玄関にいればいいのか?
「おっ、結構脱ぎ散らかしあるね~、下着が満載だ~」
「そ、それはなのはのだよ!!」
「ちょっと髪が湿ってるからシャワー浴びてたの?色っぽ~い」
「ネ、ネリア!!お願いだから私の下着観察するのやめて!!直ぐに片付けないといけないから!!」
「あ、この前あげたお兄様の写真、上着の内ポケットか~」
「あまり大声で言わないで!!玄関に本人いるんだよ!!恥ずかしいよ!!」
「恋愛物の本?真面目な本の後ろに隠すなんてホントにあるもんなんだね~」
「あ、荒らさないで……ね?お願いだから……えっ、ちょっ!?ネリア!?」
「せっかくの機会なんだからもっと色っぽくしないと~、ホレホレホレホレ~」
扉の向こうからエロい声が聞こえてくる、色々とネリアが暴走してる様だがこの際無視だ、てか俺の写真何個持ってんだ?
フェイトさんも入れたまま取り出すの忘れてただけだろ、恋愛物の本だってフェイトさん好きな人いるらしいし……そもそも恋愛相談に乗っているのはお前なんだし……
「お兄様~、もういいですよ~」
「ん、えっと……わかった」
入り辛い、そもそも部屋にOK出したのがフェイトじゃなくてネリアだという事が怖い
フェイトはどこいった……声がパタリと止んだのだが………
それに俺がここにいる意味なくね?速攻で帰ると言うのも一つの手だ
「帰るのは無しだよ?」
「おいネリア、それなんだ?」
「アホ毛抜いたお兄様の発言集」
俺に逃げ道は無いらしい
一度だけ大きなため息をついて前に進む
ネリアはわざとらしく鼻歌を歌っているが……あの純粋な少女が変わったものだ、悪い方向に……
ドアを開けて中に入る、そこには日の光が入る明るい部屋
そして……
「う……あ……」
「……………」
ベッドの上で布団を使って前を隠すフェイト、おい、まさかとは思うが……
「お前……脱がしたのか……」
「お姉様のフルヌード~、中々見れないよ~」
取り敢えず一発殴って近くにあったバルディッシュを投げ渡す
フェイトも理解したみたいですぐさまセットアップしてバリアジャケットを纏う……さて……
「ネリア、やり過ぎはよくない」
「そうだよネリア、今回はいくら私でも怒るよ?」
「えっと……なんでそんなに怒っているのかな?」
二人でネリアに詰め寄る……余裕そうな顔しやがって……
「それはそうとお姉様、明日ぐらいにコルテットにお泊りしません?」
「話を反らすのは駄目だよ、それに私には六課の仕事もあるしみんなが頑張っているのにお休みなんて出来ない、お誘いは嬉しいけどお断りだよ」
「ネリア、家でたっぷり説教してやる、帰るぞ」
「まぁまぁ、これを見てからでもいいでしょ」
そう言ってフェイトに一つの紙を見せるネリア……フェイト?
「ケント、今回は許してあげよ?ね?」
「フェ、フェイトさん?いきなり何を……」
「明日のお泊り楽しみだね~」
「う、うん、楽しみだね~」
ネリアが怖くなった
まぁそんなわけで今日から明日までフェイトの仕事は休み、コルテットに泊まる事になる
やっぱり入りにくいんだろな……場違いな感じがして……俺はもう慣れたけど……
「入って……いいんだよね?」
「当たり前~、さぁ、入った入った!!」
フェイトは目の前の屋敷を見て困惑してるし……一度来た事があると言っても八年も前だからな…流石に全部が全部記憶してるわけがないか
「ほらお兄様も!!せっかくのお泊りなんだから!!」
「ん、わかった」
まぁ、せっかく来てくれたんだからおもてなしはしないとな……
そう思って二人の後に続く、未だにフェイトの顔は赤いままなのだが……
ちなみに彼女の服は肩が出てる黒い服にスカート、まぁvividに出てそうな私服と思ってくれればいい
それにしても……
「お姉様の部屋はお兄様の部屋を使って下さ~い」
「え、えぇえ!?」
ネリアの奴、やっぱり懲りてないらしいな
あの後周りの奴らから危ないやらなんやらで物凄い怒られていたはずなのだが……受け流しやがったなあの野郎
それに俺の部屋って……ベッド一つしかないぞ?俺に床で寝ろと?
「ゴムいる~?」
「ネリア、少し黙ろうな?」
「ご、ごめんなさい」
少しやり過ぎだったので首元にデュランダルを当てながら静かに忠告する
少しぐらいのジョークだったら許すけどあまりやり過ぎたら俺だって怒る
「はぁ、あまり気にしないでフェイトさん、ネリアのしょうもない妄想だから」
「えっ?ゴムってあのゴムだよね、えっ、一つのベッドでケントと夜っで事は……えっ、えっ、えっ?」
「…………」
なんか頬に手を当てながら小声でクネクネしていた、キャラ崩壊してないか?
ネリアも何ニヤニヤしている、お前のせいだぞフェイトが壊れたの
「ネリア、お前の部屋に入れてやれ、俺の部屋はまだお前が仕掛けた盗聴器やら何やらがまだ全部見つかってないから」
「そういえば何であんなに簡単に見つけられるの?凄く難しい所に隠しているつもりなのに」
直感とは言えない
「大丈夫大丈夫、二人の夜の喘ぎ声は永久保存版にするから!!」
「ネリア、お前暫く昼メシ抜きだ」
「ごめんなさい、調子乗り過ぎました」
まったく
「取り敢えずネリアの部屋に案内しよ、て事で着いて来て下さいね」
「えっ、どうしよう!!私今日シマパンじゃないし……ケントってシマパンが好きだってネリアが言ってたし……ああ、コスプレして欲しいって言われたらどうしよう!!」
まだ小声でクネクネしていた、何言ってるか聞こえないけど……とにかく早く戻ってこい