リリカルな世界で苦労します   作:アカルト

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知らんがな

 

「えっと…どこに行くんだいケント?」

 

「いや、せっかくのいい雰囲気なのに壊したら悪いかな~と、はやてにもとうとう春が来たかもしれないのに……」

 

「そんなことないそんなことない!!私にはロッサ何かよりも魅力的で好きな人がちゃんとおるねん!!」

 

「はやて、それは遠回しに酷くないかい?」

 

ロッサが一人でorz状態になっているが……いや知らんし

てかはやてにも好きな人っていたんだな、やっぱり二次元と現実は違うって事か、フェイトにもいるらしいし……ホント、こいつらに好意を寄せられるなんて……幸せな奴もいるもんだな……

 

「なんかすっごい勘違いされとる気がするんやけど……」

 

「ハハ、相変わらずだね、それはそうとケント、何でこんな所にいるんだい?」

 

立ち直り早いなロッサ、う~ん、そうだな……探していたら見つけた……では駄目か?

あれからウロウロとしてロッサを見つけた……と思ったらはやてといい感じで近づきにくかったんだよな……根っからの女垂らしが!!

まあそんなわけで話しかける事も気が引いてしまい帰ろうとしていた所をロッサに気づかれたって感じ……

 

俺がここにいる理由?知らないのか?

 

「オークションのスペシャルゲストだよ、一応このホテルのオーナーはコルテットだぞ?」

 

「ああ、確かに聞いた事があるね」

 

「あ~、確かそうやったな~」

 

今頃気づいたのだろうか?

はやて、お前は事前調査で知っている筈だろ?

 

「…………って、どう考えても危ないやろケント君は!!狙われてるねんで!!」

 

「まあまあ、相手もこんな所までは仕掛けてこないだろ」

 

「今回のオークションで売り出されるロストロギアに釣られてガジェットが集まって来る可能性だって十分にあるねん!!ケント君も六課が出動しとうの知っとるやろ!!」

 

「いや、知らんし」

 

「そんなぁ……」

 

ガックリと項垂れるはやて、そりゃあ守る対象が増えたしな、任務の難易度も高くなったもんだし

 

「まっ、そんな小さな事はええか、で、どうや~」

 

「それでいいのか部隊長」

 

お前も立ち直り早いな、自分達がする仕事が増えたのにそんな事って……

で、身につけているドレスを広げて自慢してくるはやて……何と言うか……

 

「………綺麗」

 

「へっ?」

 

「いや、純粋な感想、素直に綺麗だと思うよ」

 

「えっ、えっと……ありがとう」

 

さっきの明るい表情とは打って変わって俯くはやて、何か悪いこと言ったか?

 

「いや、ケント君にしてはえらい直球やな~とおもて」

 

「恥ずかしいのか?個人的にはいいと思うけど」

 

「う、卑怯やわケント君」

 

卑怯って……ロッサ、お前はクスクス笑うな

それにしても直で見てみるとホント綺麗だな……一言で言うと『プリンセス』か?

こうなればなのはやフェイトもどうなっているか……ホント、何で原作では結婚していなかったのか不思議に思う

こっちの世界ではフェイトとはやてには好きな人がいるから比較的早めに結婚出来ると思うけど……だって誰も断らないだろ?この二人なら告白されても

俺もコルテットとかいう立場さえ無かったら原作キャラと結ばれるように頑張るのにな……もう後の祭りか……

 

それにしても……

 

「それはおいて置いて……ごめんな、俺のせいで六課の仕事増えるかもしれないけど」

 

「気にしない気にしない、言ったやん『私が隣で守ったる』って」

 

「まぁ、そうだけど……」

 

今聞くと遠回しに告白されてる感じがするな……隣で守るって

よく平然とそんな誤解を招く言い方が出来る……やっぱり原作キャラならではだな……

 

「それにスペシャルゲストって事はホテルの中やろ?それなら私やなのはちゃん、フェイトちゃんもおるから安心や、ガジェットが来ても外で全部みんなが片付けてくれるし」

 

「えらい自信だな」

 

「そりゃあ私の部隊やもん」

 

まぁ、そうだけど……

 

「それにケント君はそんじょそこらの相手に負けたりせんやろ?」

 

「これまたえらくかってくれてるな……」

 

「だってケント君やもん」

 

これは意味が分からん

 

「はやて、警備に戻らなくていいのかい?ケントももうすぐオークション始まるよ?」

 

「おっ、もうこんな時間か……舞台裏行かないといけないんだよな~」

 

「私は客席におるからな、何かあったら連絡して」

 

「僕もいるからね、不審な動きがあったら知らせるよ」

 

不審な動きって……お前に分かるのか?

……もしかしてあの犬、外に放っているのか?

それだったらわかるけど……

 

「はぁ、ケントが来ているなら姉さんを連れてくればよかったな、この頃会えてなくてストレスが溜まってそうだし」

 

「カリムか、まぁ俺が聖王教会に行かないと会えないからな、今回も無理じゃないのか?」

 

「あはは、まあそうだね」

 

護衛付きなら結構自由な俺と違ってカリムはマジな箱入りだからな……会えないのもしょうがない

 

「それじゃケント君、終わったらまた会いに来てな~」

 

「なんでだよ」

 

「だってどうせスイートルームやろ?アグスタのスイートとか憧れるやんか~」

 

「俺以外入らせないつもりなんだが」

 

「いいやんいいやん、そのまま一夜寝てもいいねんで?」

 

「ちぇすと」

 

「はうっ」

 

ったく、好きな人がいるならもっと体を大事にしなさい

ま、このまま何も無いって事もあるし……そうなったら俺も暇なので呼ぶだけ呼んでやろう、一夜寝るのは別として

 


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