まさか、ここまで伸びるとは思ってもいませんでした。
これも読者の皆様のおかげです...!
これからも語彙力皆無ながら、頑張って書き進めていきますので応援のほどを!!!
俺は、アイドルをすることになってしまった。
だが、平日はただの一般的な男子中学生。
いたって普通と変わらない。
だからこその悩みもある。
そう、前にも話した通り、雑誌が販売され、それに765プロの特集記事が掲載された。
10ページ分あったのだが、それの半分以上が
「新ジャンル「男の娘」アイドルの誕生!「天海冬乃」!」
という見出しだった。
その見出しは2ちゃんねる、SNS、ニュースなどで取り上げられ、765プロが一躍有名になった。
それに伴い、俺自身が、違う意味で有名になってしまった。
そのせいで、俺の学校での視線は、好奇の視線を向けられていた。
「おい、冬乃、こっち来いよ!!」
同級生に呼び止められた。
そいつは、学年1のいじめっ子である「竹中 周防」だ。
俺は、いつも女子のような見た目をしているせいで「オカマ!」や、キモい!」などの罵声を浴びせられていた。
それが最近、ヒートアップしている。
大体察しの鋭い人なら分かるだろう。
あの雑誌がSNSでも話題になった。
そう、俺が「男の娘」アイドルとしてデビューすると言う話を見て、さらにいじめがヒートアップした。
「おい!俺の言うことが聞けねぇってのか!!!!早く来いよ!!!」
「は、はい!!!」
「ねぇちょっと、竹中くん、やめなよ!!!」
「うるせぇ、お前らは黙ってろ!!」
「こいつが女っぽいからって言って、お前らはこいつを庇うのか!こいつは俺らと同じ男なんだ!!!そんな奴が女っぽかったら気持ち悪いに決まってるだろ!!!!」
「しかも何が男の娘だ!アイドルになるだと?」
「気持ち悪りぃんだよ!!!」
「うっ......」
俺はこの見た目なせいで、女子と喋ることが多かった。
女子たちは、俺がアイドルになると言うことに関して、「気持ち悪い!」と言う言葉はなかった。
それよりか、「冬乃くん、可愛いし、絶対いけるよ!!!」と言う言葉をかけてもらえることが多かった。
要するに女子ウケがよかったのだろう。
中学男子は男の娘の良さがわからないのか。
そう思った。
俺は、いじめっ子の周防に、学校の屋上へと連れていかれた。
@
「気持ち悪りぃんだよ!!!!」
「うぁっ!」
屋上に上がるなり、いきなり殴って来た。
「男が、アイドル?しかも女の格好をして、だと!!」
ドゴッ
「ぐっ」
「まぁ、それは俺も、なる前は思ったよ!!!!
「でも、なってしまったものは仕方ないじゃん!!!」
「じゃあ、お前の顔をボコボコにして、二度とテレビに出れねぇ様な顔にしてやるよ!!!!」
「ぐあぁっ!!!」
痛い、痛い。
周防が俺の頬を殴る度、口の中が切れ、血の味がする。
でも、俺にはどうすることもできない。力も弱く、身長も低く、体格も細い。
対して周防は、俺よりも身長は高く、力も強く、体格も厳つい。
まともに戦っても勝ち目はない。だから、抵抗できずに殴られ続けている。
「まだだ、まだ足りねぇ!!!」
「うっ!!」
周防の一方的な殴りは続く。
@
「まだ、まだだ!!!」
最早、殴り返す様な体力も残っておらず、ただ殴られ続けられるだけ。
口の中は血の味で充満し、目の上も切れ、血が流れる。涎も血が主となったもの。
このまま俺、死ぬんかな...
そう思った時だった。
ガチャン
「お、おい!!周防、お前何やってんだ!!!」
「やべっ、剛馬先生だ!!!」
ドアを開け、現れたのは、学校中が皆、恐怖して歯向かおうとしない、体育教室「剛馬 忠」だった。
先生は、周防の方を掴み、そのまま、自分の腕に挟む。
「痛い、痛いって先生!!!」
「黙れ!!!お前が経験したこの痛さに比べたら、冬乃の傷に比べりゃかすり傷程度だ!!!」
「おい、冬乃、大丈夫か!?お前は保健室へ行け!!」
「は、はい、先生ありがとうございます」
「いいんだよ!これが俺のできる最大限の事だからな!」
周防は先生に捕まり、身動きが取れない。
俺は立ち上がり、保健室へと向かう。
「おい、天海、歩けるか?」
「は、はい」
「そうか、早めに保健室に行けよ!口の中も血まみれだし、顔も血が出て放置すると危ないからな」
「すみません、ありがとうございます」
俺は、先生の後ろを通り、ドアを開け、保健室へと向かう。
@
「ちょ、冬乃、大丈夫か!?その傷、尋常じゃないぞ!!!」
「はい、な、なんとか...」
この人は、保健の先生である、「田島 尚之」先生。
男性だが、面倒見も良く、女子からも慕われている。
「とりあえず、顔の血を流して、口の中の血を水で洗ってきて!!!!」
「は、はい」
@
俺は言われた通り、顔の血と口の中の血を洗い流す。
「いったぁぁぁぁ!!!!」
顔の血を流す時の痛みはそこまでの痛みではなかった。
問題は口内だった。
切れている箇所は2桁に登り、全ての場所から血が出ていた。
「これ、とんでもない数だな...」
驚きを隠せないまま、先生の元へと
足を運ぶ。
@
「お、お待たせしました」
「とりあえず早く!そこの椅子に座って!!!」
かなり焦った表情と動作が見て取れる。
そりゃ自分の学校の生徒が傷だらけ担ってたらそうもなるわな。
先生は俺の方を持ち、誘導する様に椅子へと座らせる。
「うわぁ、この傷どうしたの!?」
顔の傷は5箇所に及んだ。
目の上、顎、両頬、鼻頭。
それ+口内の切り傷10箇所だ。
とんでもねぇな、これ...
「実は、ですね...」
@
俺がどの様な経緯でこの傷を負ったのかを話した。
「そうか、そんなことがあったんだね...」
「君がアイドルになることが気持ち悪くて、周防くんが殴ったと」
「はい...」
「でも殴るにしては傷が多すぎる。まぁ、あの子、力なら高校生並みだからね...」
「実は俺、アイドルになっていいのかなぁって、考えてるんです...」
「俺みたいな男か女かもわからない半端者がアイドルになって...」
今の俺は男だ。女でもなく、男でもない様な、中途半端な存在。
だからこその「男の娘」なんだろうが、俺がアイドルになっていいのだろうか?そう思っていた。
「でも、俺は君がアイドルになってもいいと思うな」
「どうしてです?」
「だって君、かわいいじゃん!!女の子みたいだし、今すぐにでも彼女にして、犯したい!!!」
「ちょ、ちょっと先生...?」
ひょっとしてこの先生、ショタコンか??もしくは男の娘が大好きなのか?
とりあえず変態ってのは間違いなさそうだ。
「...ゴホン。失礼。」
「そういうことは、だれかに決めてもらうものではないと思うんだ。」
「そういうものは、自分の意思で決める。他人に決めてもらったら、後悔しか残らないからね」
「そ、そうですね...」
俺も、前世ではそうだった。
他人に仕事を決めてもらい、それをやって、後悔する。
そんなことばかりだった。
だが、今は違う。
もう前世と同じような過ちは繰り返したくはない。
「わかりました。」
「ありがとうございます。相談に付き合ってくれて...」
「いいんだよ、もしも何か相談したいことがあったら、また僕に教えて。答えられる限りで答えるよ」
「はい!!!!」
これからも相談したいことがあったら、先ずは田島先生に相談してみよう。
@
俺は、先生に消毒を済ませてもらい、早退した方がいいという先生の考えで、先に早退し、家に帰宅した。
「ただいまー...」
「おかえりー!って、どうしたのその傷!!!!」
帰宅した俺を出迎えてくれたのは姉の春香だった。
今日の朝、姉は学校でテストがあると言っていたので、昼までだったのだろう。
「あー、そのことについてだけど...」
@
帰宅し、着替えた俺は、姉の春香に学校であった事を話した。
「そんなことが...」
春香は、とても悲しそうな顔をしている。
「うん、だから俺、アイドルになっていいのかな、って...」
春香も、少し考え込む様な表情を見せた。
少しの沈黙の間、春香はこう話した。
「それは、自分で考えるべきだと思うよ」
「人に決めてもらって、あの時決めたのは間違えだったんだ...というので後悔しちゃうかもしれないし...」
「だから、自分で決めるのがいいよ!」
やっぱり春香も同じ事を...
「わかった。姉ちゃんありがとう!!!」
「いいっていいって!」
「あ、この話はプロデューサーさんに伝えておくね!」
「うん、その方が助かるよ!」
どうやら春香はこの一件をプロデューサーに伝えるらしい。
まぁ、その方が一か説明する手間は省けるな。
@
話が終了した後、自分の部屋に戻る。
「俺が、アイドル、ねぇ...」
ベッドに横たわり独り言をつぶやく。
アイドルになったとはいえ、まだまともな仕事があるわけじゃない。
まだ「アイドル」になった実感は湧いてこない。
「これからアイドル続けてたら、今日学校であった出来事みたいな事、起きるのかな...」
今日学校で起きた事、思い出すと怖くなる。
「有名になったら学校だけじゃなく、殺人未遂だとか、殺害予告だとか、そういうものにも遭遇するのかな...」
さらに怖くなる。
「でも、アイドルマスターの世界に生まれて、天海春香の弟として生まれて、こんな女の子みたいな姿に恵まれて...」
神様が与えてくれたこの体、そして、この世界に生まれた奇跡。
「絶対に、トップアイドルになるんだ!!!他の765プロのアイドルと同じ様に...!!!!!」
この夢が、いつか現実になる様に、俺はこれからもアイドル活動を続ける事を誓ったのだった。