その間にも感想が7件、お気に入りが110件オーバーありがとうございます!まさかこんなに伸びるとは....頑張って書き進めますので、応援の程を!
僕は、周防に暴力を振るわれ、顔や口内に多大なる傷を負った。
本来ならば、警察に逮捕されるべきだと思う。
だが、本人はまだ中学生だ。
それに、親が俺達天海家に治療費などのお金を出してくると申し出たのだ。
それならば...と言うことで、警察への通報をしないでおいた。
だが当然周防は学校を退学させられた。
そう言うこともあってか、「傷は大丈夫?」と質問してくる者もいた。また、学校に行ってもいじめのような行動を起こす者は居なくなった。
それから、家へプロデューサーが訪問をしてきた。
しばらくの間は傷の治療に専念してほしいとのことであった。
その事に俺は納得し、しばらくの間、治療に専念した。
@
そして、あの暴力事件から、1ヶ月が過ぎた。
「冬乃、肌の傷と口の傷、だいぶ良くなってるね」
「そりゃそうだろ...1ヶ月も治療したんだぞ?治らんわけないだろ」
俺が周防に殴られて出来た傷は完治していた。
この1ヶ月の間、一切事務所に足を運んでいない。
今日こそは、という事で、事務所へ足を運ぶ事にした。
「姉ちゃん、じゃあちょっと事務所に行ってくる」
「うん!行ってらっしゃい!!!」
@
いつも通り、エレベーターのないビルの階段を登る。
アニメでは真が「運動不足を解消できるよ!」みたいなそれらしい言葉を使っていた気がするが、いざ現実になってみると意外ときついものだ。でも運動不足は解消できるかも。
俺は、事務所の前へと着いた。
「はぁ...ここに来たらやっぱり勇気を振り絞るなぁ...」
そう、考えている時だった。
「おお、冬乃!!!」
「あ、プロデューサー!」
後ろから、プロデューサーが声をかけて来た。
「冬乃、怪我は大丈夫なのか?」
「はい、おかげさまで...」
「そうか、よかった...アイドルに傷は似合わないから...」
おいおい、プロデューサー、その言い方はちょっと微妙だぞ...
「とりあえず、入って!!」
「は、はい〜...」
プロデューサーに言われるがまま、事務所へと入った。
「プロデューサーさん、お疲れ様です!」
「お疲れ様です、小鳥さん」
いつも通り小鳥さんは事務業に励んでいた。
「あら、冬乃ちゃん!傷、大丈夫なの?」
「はい、ほとんど治ったので...」
「そう!良かった〜...」
小鳥さんは、ホッとした顔で胸を撫で下ろす。
その胸は揺れていた。
「そうそう、冬乃ちゃんにお仕事が来てるわよ!」
「え、仕事ですか...?」
「ええ!プロデューサーさんが取ってきてくれたのよ!」
プロデューサーの取ってきた仕事か...アニメではロクでもない仕事だったが果たして大丈夫なのだろうか...?
「プロデューサー、仕事ってどんな仕事なんですか??」
ここで、プロデューサーに仕事の内容が気になったので聞いてみた。
「今回は、初めての仕事らしい仕事だ。内容は、ローカル局のテレビ番組への出演だ!」
「て、テレビ...!?」
プロデューサーの口から出た言葉は、テレビ出演というものだった。
ローカル番組の出演という事だったが、まずテレビに出演する、という事自体、俺には初めての事だ。
「大丈夫か?冬乃、緊張してるのか?」
「当たり前じゃないですか!!!テレビですよ!?初仕事がテレビですよ!!!」
前世はコミュ障な上に、テレビなんか出たことがない。
だがテレビの撮影と言えば沢山のスタッフと、カメラでは見えていないが、多数のお客さん。
緊張するのは当然だ。
「緊張するのも分かる。だが、これから冬乃はトップアイドルを目指すんだ。トップアイドルになれば、もっと大きな舞台で、沢山のファン達の前でライブをするんだ。まずは、緊張しないように、こういう仕事から初めよう。これまでのアイドル達もそんな道を辿ってきたんだ。」
「しかも、冬乃はアイドル業界初ジャンルの「男の娘」アイドルだ。テレビの仕事や雑誌の取材、色々な仕事が来るだろう。けど、一々緊張をしていたらやっていけない。その為の練習と、思って欲しいんだ」
「それと、その番組に出るのは冬乃だけじゃなく、春香も出る。姉弟としてのテレビの仕事だ」
「春香姉ちゃんも?」
「そうだ。緊張も少しは解れたか?」
「はい、少しは解れました!」
「そうか。じゃあ、仕事、頑張れるな?」
「はい!頑張ります!」
プロデューサーの熱弁と、春香も一緒に出る、という事だったので、快く仕事を承諾した。
「とりあえず、仕事は今週の土曜日だ。頑張れよ!!!」
「はい、頑張ります!!」
@
「ただいま〜」
「おかえりー冬乃!どうだった?」
いつも通り、春香が玄関で出迎えてくれる。
「いやぁ、初仕事が決まっちゃってさぁ...最初は緊張してたけど、けど、姉ちゃんと一緒に仕事ができるって考えたら、かなり緊張がほぐれて、お仕事オッケーしたんだよね」
「私も、初仕事がまさか冬乃と一緒だとは思わなかったよ...私も一緒だよ!お仕事、頑張ろうね!!!」
「おう、当たり前だ!!!俺は男だからな!!」
「そんな事言っても、見た目が女の子みたいだから、説得力ないよ!」
「うっせぇな!!!俺は男なんだよ!!!」
まぁでも説得力ないのは認めるがな。
お互い初仕事を頑張ろう、という言葉を交わし、自分の部屋へと戻った。
@
「はぁ、ついに俺にもアイドルの仕事が来ちまったか...」
しかし初仕事がテレビかぁ...いくらローカル番組とはいえテレビだしなぁ...ミスは許されない。
「とりあえず、今回の初仕事を無事に終わらせることに全力を尽くそう!」
今回の初仕事は、これから先のアイドル人生にも関わってくる。
ここでどれだけうまく、自分が男の娘アイドルの単独アイドルとして自分をアピールすることができるかが、俺のアイドル人生、いや、765プロの知名度アップに繋げられるはずだ。
まずは初仕事を成功させよう。
そう誓い、その日に備えるのだった...