Fate/Bankrupt Murder(仮) 作:三角定規の角
雑魚相手ならまだ戦えるレベルですね。
彼は今猛烈な勢いで森の中を駆け抜けていた。理由は…見れば、いや聞けばわかるだろう。
「居たぞアイツだ!よくも空さんを!」
「ブチ殺せぇ!」「このクソカスがぁっ!」
彼は今、市街地とは正反対の山奥へと進んでいた…。
全く…アイツ一人殺しただけでこうも狙われるとは思わなかったぞ。先程の取り巻
き共が群れを成して襲ってきやがる、面倒くさいことこの上ない。
本来ならば、練習と体のポテンシャル確認のために全員斬り伏せて逃げてもいいのだが、今はヤツと斬りあったせいで傷が多い、万が一の事もあるので逃げに徹するべきだろうよ。
それにしても奴らは忍者か?木の上をピョンピョンと…それに手に小型の矢を発射する装置…なんと呼ぶかは知らんが取り敢えず“腕弓”と呼ぼう、それを使って遠距離攻撃してくるなんて面倒くさい攻撃をしてくる。
恐らく空を殺した俺の剣戟を警戒したのと、俺が遠距離攻撃手段を持たない事が理由なんだろう。
閑話休題、ここらでわかった事を整理しよう。
ここは日本の森の中、もっと掘り下げて言うならば戦国時代のような状態らしい。家族の中で最も知識量が少なかったとはいえ、この時代の主要な人間や歴史の流れくらいは把握している。あくまで大まかな流れしか知らないので何年に何があるかまではわからないがな。
何故そんな事が分かるのかというと、俺を探していた取り巻きの一人を捕まえて聞き出した。尼子?だったかが毛利元就を攻撃した…らしい。年号を聞くと【天文九年】だと奴は答えた。
正直、家族に追いつこうと勉強したのは随分と昔なので、この情報に出てきた名前と年号は“どこかで見たような気がする”程度なので確証はない。だが、織田信長が生まれたのが【天文】だったような…尼子?知らん。
それと俺の素性も大分とわかってきた。…というより思い出してきた。俺の名前は空の奴が言っていた通り、龍で間違いない。それと何かしらの過酷な訓練を受けていたらしいが…剣術、体術、サバイバル術を教えていた所を鑑みるに…マトモな所ではなかったようだ。
後は俺がどういった身分なのかだな…欲しい情報は。
さぁ…情報処理は終わりだ、また地獄の鬼ごっこを始めるとしよう。
「っ!居た…」
木の陰に潜んでいた彼に気づかず、近づいてきた敵の首をへし折る。コレも恐らく訓練でやっていたのだろう。流れるような手裁きで相手を絶命させた。
こんなことまでやってたのか…?咄嗟にやった行動なんだが、まるで最初から予定していたかのようにうまい具合にできてしまった。やはり…楽しい。だがしかし、自分でもわかっているんだ。この感情は
果てしなき殺し合い、死が隣にいるこの感覚…自分でもびっくりするほどだ。
「何があっ…」
持ってきた打刀で頭を飛ばす。斬られた取り巻きの一人は、頭部に流れようとしていた真っ赤な鮮血を首の断面から吹き出し倒れ込む。飛ばされた首は下草に紛れてしまった。
「何の音だ!?…こっちだ!ここらへんに集まれ!」
彼らは木から降りて物音のした大樹の前の空き地に集まり始めた。それが彼らの判断ミスであるとも知らずに…。
この人生はアタリだ。俺にピッタリだ…フフ。さぁて。奴らそろそろ俺にトドメを刺すつもりだな?少しずつ動きや包囲が荒くなってきているぞ…?痺れを切らしたのか?…ダメダメダメダメ!そんな動きじゃ俺を殺す事はできない!俺は死ぬも生きるも関係ないんだ、お前らと違って生に執着しない俺に分があるぞ?
加えて山は遮蔽物の宝庫だ、オマケに近距離の斬り合いに持ち込めば矢なんぞ味方への誤射を恐れて撃てない、撃てたとしてもそうそう当たらん。
ならば今ここで俺が行う行動は1つ!
彼は勢いよく大樹の陰から飛び出し、手前の一人を斬り伏せた。
続けざまに腕弓を構えようとした女の腕を、刀を振り下ろして斬り飛ばし、腹に蹴りを入れ吹き飛ばし奥の一人の方に飛ばす。奥にいた男は混乱して助けに抱きかかえる。
そして…老人のような白い髪を短く乱雑に切った頭の、血塗れの男が笑いながら彼等に吼えた。
「今まで散々俺を馬鹿にしてくれたツケ…今ここで!命で払ってもらおうか…!」
前書きで書いた同調率というのは…主人公(前世の性格や心)と主人公(今世の肉体や記憶、経験等)の組み合わさり方です。今のところ主人公がわかっているのは…
格闘技2、3個。剣技の基礎+応用技多数。土地勘ほんの少し。程度です。後は自分がどんな人間だったかも少しだけ思い出してきております。
それと、今の彼の装備は打刀だけです。
最後に…確かFate時空の織田信長って最初英霊化する前は男でしたよね?
いくら調べてもよくわからなくって…確かそんな事をノッブが言っていたような気がしたんです。良ければ教えてくださると嬉しいです。