Medaro IS メダルと共に   作:アマゾンズ

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試験終了と共にメダフォースの実験開始。

束が今まで集めたデータからスラフティンタイプの実験機ISを試験。


若干の飯テロ


※今回の作業曲 ゴッドイーターより[no way back]


二十六話 さぁ、(メダフォースの)実験を始めよう

夏休み前に期末試験をなんとか突破した将矢、流石にエリートクラスとまではいかないが、エリートに届く中間層までの点数を取ることができた。

 

それでも、一般的な高等学校からすれば、エリートクラスの成績ではあるのだが。

 

「さて、セシリア達は自分の国に帰っちゃったし、どうしようかな」

 

試験が終了し、久々にコンピューターを開こうとすると同時にスマートフォンに着信が入る。

 

「束姉さんから?もしもし」

 

「あ、ハロハロー!つーくん」

 

着信を受けると相変わらずのハイテンションな声が、受話器から響いてくる。どうやら元気そうだ。

 

「つーくん、お願いがあるんだけど・・・良いかな?」

 

「俺の出来る範囲でなら、なんでも」

 

「ん?今、なんでもって言ったね!?言ったね!?」

 

「しまった・・・」

 

もはや、後の祭りである。束は電話越しでも解るくらいテンションが高く、鼻息を荒くしている様子だ。

 

「じゃあ、束さんが隠れ住んでいる孤島に来てくれるかな?」

 

「分かりました。場所は?」

 

「転送するから、IS学園から出て場所だけ言ってくれば大丈夫だよー」

 

「わかったよ、それじゃ」

 

通話を切り、出かける準備と外泊許可を取り付け、学園から最も近い駅へ趣きそこから束に場所が特定できる看板などをスマートフォンのカメラ機能で撮影し、転送しやすくするために画像を送ると同時に一瞬で運ばれた。

 

 

孤島の自然の守りと死角を利用して作られている居住、それが束の住処となっている。外見は何もなさそうだが内部は最新鋭の機械で構成され、並大抵の追跡は躱され、ハッキングやクラッキングは意味がないだろう。

 

「ひっさしぶりー、あ・・・とはいっても会ってたね」

 

「それで、束姉さん?俺になんの用です?恐らく試作機か何かのテストとか?」

 

「察しがいいね、スラフティンから可能な限りのデータを集めて作り上げた同型の先行実験機が完成してね。戦闘データを取りたいんだ」

 

「構いませんけど、パーツは?」

 

パーツに関して質問すると束はニヤリと笑みを見せ、人差し指を立てた。

 

「パーツは君が封印したマッハマッシヴでお願いするよ」

 

「分かりました。スラフティン、転送!モード・クワガタ!マッハマッシヴ!アクティブ!」

 

「じゃ、私自らが相手するよ!スラフメイト、転送!モード・クワガタ!ラピュセル!アクティブ!」

 

 

 

 

 

[戦闘曲 メダロット2より Strike Enemy]

 

 

 

強化型のロクショウと聖少女をモチーフにしたパーツが、それぞれの機体に装着され形を成す。将矢が驚いたのはスラフティンと似た機体が目の前に現れた事だ。

 

「本気で来て良いよ。束さんも容赦しないからね。だけど、これはあくまでテストバトル、壊さないようにしてね」

 

「わかったよ」

 

戦闘が始まり、サンカタリナと呼ばれる剣とチャンバラソードがぶつかり合い、競り合う。むしろ束について行けている将矢が成長しているという事だろう。

 

「ぐうううう!」

 

「まだまだァ!」

 

聖少女の剣とクワガタの顎たる刃、その二つが斬りつけては捌き、捌いては切り返す。だが、束の欲しいデータはそれではない。

 

「そろそろ、見せてよ。あの力をさ!」

 

「あの力?」

 

「メダフォース・・・」

 

「っ!?」

 

メダフォースと聞いた瞬間、将矢は驚きを隠せなかった。束にかかれば世界中の戦いなどは簡単に観れてしまう。

 

間合いを開くと束はすぐに自分がメダフォースの研究から得た成果を話し始める。

 

「メダフォースはレアメダルに引っ張られる事で、セカンドメダルも先祖返りして使えるようになるという研究結果が出たんだ。だから、メダフォースを見せて欲しいんだ」

 

「メダフォースはおいそれとすぐに出せるものじゃないですよ?」

 

「知ってるよ。でも、そんな甘い事を言ってるなら私がメタビー達を殺すよ?」

 

「!」

 

メタビー達を殺す。それは完全にメダルを破壊するという事にほかならない。それを束は口にしたのだ。

 

「所詮はデータサーキットに過ぎないなら充分データを取った後にぶっ壊してやる!」

 

「ざけるなよ!いくら束姉さんでもそれだけは許さねえ!!」

 

「だったら、止めてみな!」

 

「ロクショウ!!」

 

『うむ!』

 

瞬間、スラフティンから光の柱ではなく全身から溢れ出るような輝きが満ち始めた。それは必ず殺させないと決意を明確にし、力として形を成したもの。

 

「来た!それを待っていたんだよ!っ!?」

 

『「うおおおおおおおお!!」』

 

「スラフメイトが引っ張られる!?くううう!」

 

『逆らわずに受け入れて』

 

「え?・・・やってみよう」

 

突然、聞こえた声に促されるように束は全身の力を抜き、引っ張られる感覚に身を任せる。同時にスラフメイトからも太陽のような輝きを放ち、将矢の視線を受け止める。

 

『「はあああああああああ!!」』

 

「あれは、まさか!?」

 

『メダフォースだ。どうやら向こうのメダルは先祖返りをしたらしいな』

 

メダフォース同士のぶつかり合い、もはやそれは何が起こるかわからない出来事だ。だが、発動したメダフォースを止めることはできない。

 

『「でやああああ!!」』

 

『「!たああああああ!!」』

 

緑と黄色の一閃がぶつかり合い、凄まじい力の嵐が吹き荒れ将矢と束は左右に別れるように吹き飛ばされてしまった。

 

二人は同時に立ち上がるが、戦闘を続行出来るほどの余力が無くなってしまった。これがメダフォースの弊害である。

 

バーサークなどの補助系は力をパーツに注ぎ込む事でパーツの能力をアップさせる。人間で言うところのアドレナリンなどに代表される脳内物質を大量分泌させているのと同じ物だ。

 

逆に一斉射撃や縦一閃などの攻撃系は、運動機能や筋力などに命令する電気信号以上の事をする。肉体と機体フレームが耐えられる限界を超えた一撃、つまり火事場の馬鹿力と同じ状態なるために、搭乗者には全身疲労、機体には指令伝達異常となってしまう。

 

「はぁ・・・はぁ・・」

 

「はぁ・・・はぁ・・・おかげで、メダフォースのデータが・・取れたよ。スラフティンの戦闘データも」

 

二人は機体を解除すると同時に砂浜に仰向けに倒れ込む形になった。疲労の影響でしばらくは動けないだろう。

 

「少し休んだらご飯にしよっか?」

 

「何を食べるの?」

 

数十分後、疲労から回復した将矢と束は研究所内部に入り、食事をしていた。その食事とは。

 

「やっぱり実験の後は焼肉っしょ!!」

 

「なんでさ!?」

 

そう、焼肉である。カルビから始まり、タン・ミノ・ロース・ハラミなど各種の部位の肉が肉汁を滴らせて焼かれている。

 

焼いているのは束が開発した焼肉マシン。通称「焼肉ムシャムシャくん」である。将矢からは、中指を立ててクソアニメと言われる作品に出てきそうと突っ込まれたのは言うまでもない。

 

しかし、この焼肉ムシャムシャくん。名前とは裏腹に高性能なのだ。薄い肉であれば炙る程度の加減で提供し、ホルモンなどの長く焼かなければならない物はじっくりと焼いたものを提供してくれる。

 

その他にも白米ホカホカくんなど、料理用マシンは多種多様にあるのだ。

 

「んまぁぁい!やっぱり運動した後の焼肉は最高だよー!」

 

「束さま、程々に」

 

「クーちゃん。無礼講だからいいの!ほら、早く食べないと無くなるよ?」

 

将矢が作ったコッチュジャンクッパにがっつき、助手であるクロエも沢山食べている。将矢は提供されたハラミに手を付ける。

 

「っかぁあーーー!!美味い!!やっぱ焼肉は最高だ!」

 

「でしょでしょー?つーくんがお酒飲める年齢なら、束さんビールを飲みたいんだけど、束さん特製のコーラで我慢してね!」

 

※未成年の飲酒は法律で禁じられています。二十歳になってから飲みましょう。

 

「んぐんぐ、っかぁーーー!焼肉に炊きたてのご飯、そしてコーラ!最高の贅沢すぎる!!」

 

将矢はここ一番の笑顔を見せていた。束がこうして明るく振る舞える場所を提供し、彼の中の不安を少しでも取り除こうとしている。

 

「うんうん、たくさん食べてね!」

 

ジュウジュウと炭火がある金網の上に置かれた肉が油を削ぎ落としながら、旨さを上げている。一枚とってタレに漬け、炊きたての白米をかきこむ。これにより三人は共通する言葉を同時に言い放った。

 

 

「「「くぅーーーー!これですよ!!」」」

 

 

楽しい焼肉パーティーは深夜まで続き、全員が眠気に負けて寝込んでしまうまで終わらなかった。

 

次の日の朝、全裸の束が将矢に抱きついて寝ていた事にパニックになったのは言うまでもない。




はい、実験場面でした。

この世界の束さんは寝る時は裸族です。下着すら脱ぎ捨ててしまいます。

それが抱きついて寝てるとか・・・ハハッ。

ああ・・・焼肉食いたい。
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