Medaro IS メダルと共に   作:アマゾンズ

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IS学園への出動要請、命をかけた決戦。

メタビー達が実体化

スラフティンと一体化した将矢、死す!


三十一話 六角の戦士!死す!!

学園用からの連絡で専用機や代表候補生のメンバーが生徒会室に集められ、そこには千冬、補佐の真耶も集結している。

 

「お姉ちゃん、今・・・どういう状況?」

 

楯無をお姉ちゃんと呼んだのは彼女の実の妹である更識簪である。機体の開発が遅れている為、出撃は出来ないがオペレーターとして招集されたのだ。

 

「現状を説明するわ。織斑先生達も聞いてください。本日、1600。東京のスカイツリー周辺において巨大な物体が現れました。映像を出します」

 

映像が出力されるとそこには、スカイツリーを吸収したかのような巨大なロボットのようなものが映し出されていた。

 

「な、なんだこれは!?」

 

「巨大な・・・怪物?」

 

「・・・東京の電力があの怪物に集まってる!?」

 

簪がコンピューターの端末を操作しながら現状、何が起こっているのかを解析していた。同時にそこへ扉が乱暴に開けられた。

 

「ちーちゃん!」

 

「束か!?」

 

そこに現れたのは篠ノ之束であった。この危機にいてもたってもいられなくなったのだろう。彼女とて世界は嫌いだが、地球そのものを嫌っている訳ではない。

 

「あの巨大な怪物を簡単に解析したけど、ISで対抗出来るか微妙だよ」

 

「何!?」

 

開発者自身があの敵に対し、戦力になるか微妙だと告げられたのだ。その根拠を見せるために自身の端末から算出したデータを見せる。

 

「相手はどうやらスラフティンと同等の力を持っているようなんだ。それにメダルの力を最大限の状態にしてある」

 

「何!?じゃあ、あの怪物から現れた機体は総てがスラフティンと同等だというのか!?」

 

「そうだよ、対抗出来るのは此処にいる代表候補生の連中くらいだね」

 

束の分析に誰もが沈黙してしまう。だが、そこに声を上げたのは一夏であった。

 

「それでも、行かないといけないだろ?守るには!」

 

「確かにね。だけど今のお前が行ってもせいぜい足止めが限界だ」

 

「う・・・」

 

束の言葉は正論であった。だが、出撃しなければ東京が、いや世界中全てが滅ぼされてしまう。

 

「わたくしは行きますわ」

 

「私も」

 

「ボクも行くよ」

 

「私もだ」

 

「私もどれだけ力になれるかわからないが、行く」

 

セシリア達、代表候補生と箒が出撃の意志を見せている。一夏も出撃しようと準備し、将矢はメダルを見つめている。

 

「つーくん?」

 

「束さん、これを・・・」

 

渡されたのは束が初めて復元したファーストメダルである、デビルメダルであった。それを手渡された瞬間、不安が胸をよぎった。

 

「これは・・・!つーくん、これを持って行って最初で最後の最終兵器を要請するスイッチだよ」

 

「わかりました。いってきます、束さん」

 

全員が出撃準備を始め、ラウラと将矢が作戦立案を始める。

 

「良いか、あの怪物と互角に戦えるのはスラフティンのみ、故に私達は道を切り開く役割を担う」

 

「俺もあの化物と!」

 

「一夏、冷静になって考えてよ。二次移行したとはいえど、君の機体はどれだけ燃費が悪いか解ってるの?」

 

「う・・・」

 

シャルロットの冷静な意見に一夏は言葉が詰まり、押し黙る。だが、その意見に将矢が助け舟を出した。

 

「燃費が悪い分、高火力だと考えればいい。殲滅戦にはうってつけだと思うよ」

 

「将矢の言う通りだ。高火力を持つ機体は殲滅に周り、格闘と中距離重視の私と鈴とシャルロットは遊撃に入って欲しい」

 

「分かったわ」

 

「うん!」

 

「セシリアは確か、スラフティンと同じコアのデータをコピーされたと束博士に聞いた。あの怪物と戦える可能性が一番高いかも知れない」

 

「ええ、やってみせますわ」

 

そう、臨海学校の際にセシリアのブルー・ティアーズはファーストメダルのコピーデータを移植されていたのだ。

 

未だ覚醒に至ってはいないが、代表候補生達の中で将矢と共に怪物と戦える可能性が最も高いのだ。

 

「作戦行動は本日。1700!それまで各人、準備と整備を怠るな!」

 

ラウラが号令をかけた後に解散し、それぞれ整備や準備にかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで一人、将矢はメダルに話しかけていた。彼らが何かを訴えようとしているのに気づいていたためだ。

 

『将矢、あいつらはおそらく月のメダロットだ』

 

「月のメダロット?」

 

『銀のメダルがその証拠だ。あいつらは共存という考えを持たず、地球を楽園として侵略してくるだろう』

 

メタビーとロクショウはかつての記憶から知っている限りの事を将矢に伝えた。月と地上でのメダロット達はそれぞれ違う生き方を選んだのだから。

 

『それだけではありません。恐らく、裏切り者として私達も狙われるでしょう』

 

『私達、ブラックシリーズは月の尖兵として送られた身。ですが、今はマスターに従っています、故に狙われます』

 

「ブラックの二人は元の創造主に戦えるのかい?」

 

『無論』

 

『今の主はマスター、貴方なのですから!』

 

「ありがとう」

 

話を終えると束とセシリアが何かを話している所に差し掛かった。その場から動かずに二人の会話が終わるまで将矢は待つことにした。

 

 

 

 

 

 

束とセシリアは真剣な顔で何かを話し合っている。それは女性として大切になった存在を譲れないといったものだ。

 

「はっきり聞くよ?お前はつーくんをどう思っている?」

 

「どう、とは?」

 

「もちろん、男として見ているかだよ。私は見ているよ」

 

「・・・正直、わたくしは憧れていただけでした。でも今は男性として見ています」

 

「そう、負けないからね?」

 

「わたくしもです」

 

二人はどうやら将矢の事で意気投合したようだ。だが、内部では彼を絶対に渡さないという意思が見て取れる。

 

「セシリアだからセーちゃんだね。これは私からの決戦用の選別だよ」

 

「これは!?」

 

「ヴァルキュリア型メダロット、プリティプラインのパーツだよ。格闘攻撃が主だから君とは少し相性が悪いけどね」

 

「ありがとうございます。束博士」

 

「礼なんていいよ。つーくんを頼んだよ」

 

「はい」

 

 

 

そして出撃の時刻となり、束が用意した空中艇で東京近郊へ趣き出撃した。地上と空にはたくさんの月側のメダロット達が行く手を塞いでいる。

 

 

「全機!作戦通りに!」

 

散開すると三人は遊撃、火力を持つ機体は殲滅を開始しスラフティンが巨大なブラックデビルへと向かっていく。

 

「はあああ!」

 

「このおお!」

 

ラウラとシャルロットの二人も地上のメダロット達と戦っているが、物量が桁違いであり焼け石に水の状態が続いている。

 

「はぁ、はぁ・・・数が多すぎるよ」

 

「弱音を吐いている暇があれば一機でも倒せ!」

 

空中艇に戻ることで補給しながら戦う事が出来ているがいずれは尽きてしまう。空では鈴と箒が遊撃を重ねていた。

 

箒の機体は第二世代であるためにメダロット達とは性能差があるが、冷静な目を身につけた事で性能差を埋めていた。

 

「くそ、キリがないな!」

 

「唯一助かっているのは、脚部分を破壊すれば無効化出来る事だけね」

 

「その分、地上の担当には負担をかけてしまうがな」

 

「援護に向かえば問題ないわよ!」

 

刀と青龍刀の斬撃で脚部を狙い、飛行型メダロットを撃墜していくが相手もタダではやられない。メルトやファイヤーなどの継続型の攻撃でエネルギーを削ってくるのだ。

 

それをさせまいと回避しながら二人は遊撃を止めることはしない、やめたらそこで終わりなのだから。

 

ブラックデビルのもとへたどり着いた将矢とセシリアはその大きさに圧倒されていた。例えるのなら巨大な山を地上から見上げているようなものだ。

 

「な、なんて大きさですの・・・」

 

「しかも、あの目を見たらまずい!」

 

『グウウ・・・チジョウノウラギリドモ・・・ショウキョスル』

 

ブラックデビルがその巨大な腕を振るおうとする前にセシリアのライフルが火を噴き、アークビートル形態のスラフティンがプロミネンスを放つ。

 

その一撃はブラックデビルの装甲を僅かに焼き付かせただけであり、応えた様子はない。

 

『オロカモノメ・・・』

 

ブラックデビルが腕のひと振りで起こした衝撃はソニックブームとなって、二人へ襲い掛かった。

 

「きゃあああああ!!」

 

「うああああああああ!」

 

『チジョウノチカラヲモッテ、キサマラレアメダルヲショウキョスル』

 

ブラックデビルの全身が白銀に輝き、集めたエネルギーを放出した。そのエネルギーは月のエネルギーであり、地上のメダルとは相反するエネルギーである。

 

「なんだ!?行動させる前にもう一度プロミネンスを!」

 

だが、スラフティンとブルー・ティアーズ、他の場所で戦っているISにも影響を及ぼしている。

 

「き、機体が・・・動かない!?」

 

「ぐぅ・・・メダルから供給される伝達信号が・・・低下して」

 

その様子を見た束が大声を上げて怒鳴った。かなり慌てた様子で口を開く。

 

「ヤバイ!あのブラックデビルとかいう奴、自分のメダルのエネルギーをフルパワーで放出してる!!」

 

「一体何が起こっているんだ!?」

 

「月のメダルと地上のメダルのエネルギーは相反しているんだ!相反しているもの同士がぶつかり合うと対消滅が起こってお互いに消えてしまうんだよ!!」

 

「なん・・だと!?」

 

「ああ、スラフティンのエネルギーがどんどん低下して」

 

空中艇での分析結果を言い争っていると一夏が、シールドを掲げてブラックデビルへと突撃していた。

 

「一夏!?馬鹿者!!戻れ!!」

 

「こいつを倒せば!皆を守れるんだ!うおおおおお!!」

 

『オロカモノガ・・・』

 

「なっ!?うわああああああああああ!!」

 

一夏が刃を突き立てようとする前にブラックデビルは、まるで虫を追い払う仕草で叩き飛ばしてしまった。

 

「まずいです!各機体のエネルギー、20パーセントを切り始めました!」

 

「急いでIS部隊を撤退させろ!」

 

「はい!」

 

機体を撤収させる信号を送る中、将矢は束から贈られたスイッチを押した。それは彼が覚悟を決めた証でもある。

 

「つーくん!?この信号は・・・!」

 

「どうしました?」

 

「つーくんから・・・つーくんからMEBの出撃要請シグナルが来てる・・・」

 

束は震えており、今にも泣きそうな様子だ。その様子を見た楯無が質問をする。

 

「そのMEBとはなんですか?」

 

「メダル・エナジー・ブレイク・・・・これを使えばあの怪物に勝てるかも知れない」

 

「なら、それを早く!」

 

「っ!」

 

束は迷っていた。確かにブラックデビルを倒せる可能性があればMBEしか無いだろう。

 

「束姉さん・・・」

 

「つーくん!?」

 

音声がとぎれとぎれだが、将矢から通信が入る。だが、それは要請を強く希望するものであった。

 

「目には目、メダルにはメダルだ!俺は必ず帰ってくる!だから、最後の切り札を・・・」

 

「つーくん・・・!」

 

通信が切れ、束は涙を拭うと自分の端末に解除コードを入力し、座標と射出角度を算定する。

 

「各部問題なし、MEB発射!」

 

キーボードの隣にあった誤作動防止用のガラスごとボタンを押し、自分が住んでいる島からMBEを発射した。

 

その間に将矢はセシリアと協力して回避に専念する。だが、エネルギーが底を尽きかけている状態では攻撃がいつ当たるかもわからない。

 

『ヌウ・・・・?』

 

二人の目の前に巨大なカプセルのような物が現れ、扉が開く。それと同時に束からセシリアに連絡が入る。

 

「セーちゃん!悪いけど60秒だけ持たせて!!私達も援護するから!」

 

「!分かりましたわ!プリティプラインのパーツを使えば!」

 

ブルー・ティアーズの拡張領域からプリティプラインのパーツを装着する。

 

「すまない、セシリア!頼む!!」

 

将矢が内部に入ると同時に扉が閉まり、MEB内部でエネルギーがチャージされていく。それと同時にスラフティンから光が分離していき、ロクショウ、メタビー、ビーストマスター、ゴッドエンペラー、ブラックビートル、ブラックスタッグが実体を持っていく。

 

「!み、みんな!?」

 

「このエネルギーはメダルの命のようだ。それ故に実体を持てた」

 

「ようやく、アドバイスから一緒に戦えるな」

 

「グオオオ・・・」

 

「マスターヲマモル、ワガ・・・シメイ」

 

「私も戦います」

 

「もちろん、マスターの為に!」

 

実体化を済ませると同時に将矢もアークビートルとティレルビートルが融合したマスタービートルをメダロット形態にした姿に変わっていった。

 

それは彼がメダロットと一体化した事を意味する。今の彼らは純粋なエネルギーの塊であり、身体の装甲は存在を示しているだけに過ぎない。

 

「みんな・・・解っているんだよな?この状態で戦えば」

 

「覚悟の上だ」

 

「俺たちがやらなきゃ勝てないんだろ?」

 

「グウウ・・」

 

「ワレラハ、マスタートトモニ」

 

「この戦い、望むところです」

 

「月の意思に負ける訳にはいきません!」

 

 

 

「「「「「「「全てはブラックデビルを倒すために!!!」」」」」」」

 

 

 

「ふ・・・」

 

なんて頼もしいのだろうか、これほどまでに頼もしい味方が傍にいた事を将矢は改めて感謝した。いつでも自分を見守ってくれていた。だが、今は共に死地へと向かおうとしているのに恐怖は感じていない。

 

「も、もう・・・ダメです!きゃあああ!」

 

リフレクトミラーとシャインシールドで持たせていたが、限界を迎えてしまいセシリアはMEBの近くに吹き飛ばされた。

 

瞬間、MEBから黄金色の莫大なエネルギーが放出され空へと登っていく。その放出量は機械で計り知れるものではない。

 

しかし、その中に七機のメダロット達が立っていた。全員がエネルギー体となっており、メダルそのものの輝きを放っている。

 

それに対抗して月のメダルエネルギーを放出するが、今度は全く意に介していない。

 

「・・・行くぞおおおおおおおおお!!!!」

 

IS以上の機動力で将矢、ロクショウ、メタビー、ブラックビートル、ブラックスタッグが突撃しブラックデビルへ殴りかかる。

 

エネルギーの障壁によって阻まれるが、関係ないと言わんばかりに突撃を緩めない。

 

「うおおおおお!!」

 

「ぬあああああ!!」

 

「うおりゃああああああ!!」

 

「たああああ!!」

 

「はああああ!!」

 

全員がエネルギーの障壁を打ち破り、将矢のビームソードがブラックデビルの胸元に突き立てられ、突破したメタビーのショルダータックル、ロクショウのハンマーの打撃、ブラックビートルのパンチ、ブラックスタッグの蹴りがブラックデビルの脚部に襲いかかる。

 

「「グオオオオオ!!」」

 

ビーストマスターとゴッドエンペラーが後方からの連続掃射で援護する。自分達は殴る事が出来ない、だが火力で援護する事位は出来るのだ。

 

「グアアアアア!!マサカ!」

 

ブラックデビルはあまりの苦痛に声を上げる。無理もない。反エネルギー同士のぶつかり合いは、触れ合うだけで対消滅を引き起こし、お互いを消しあっているのだから。

 

「うおおおおお!」

 

「はああああ!!」

 

「うりやあああ!」

 

将矢が胸元を引き裂き、ロクショウは殴るのを止めず、メタビーは装甲を引き剥がしている。

 

「いやあああああ!」

 

「でええええい!!」

 

『グワアアアアア!!』

 

ブラックビートルは殴りながらゼロ距離で射撃を撃ち込み、ブラックスタッグは装甲を引き裂いては無理矢理、引き剥がしている。

 

「これが・・・MEBの力・・・なのか?」

 

千冬と真耶、楯無に簪もその戦闘力と破壊力の凄さに圧倒されていた。そんな中で束が冷静に化学者としての意見を述べる。

 

「反エネルギー体同士がぶつかり合えばお互いが掃滅するだけ、でも・・・パワーが上ならば、最後に残るのは!」

 

将矢はビーストマスター達の火力援護を受けながらあるものを探していた。それはブラックデビルの中枢たるメダルである。

 

「コイツのメダルはどこだ!?どこにある!っ!そこか!!」

 

メダルの共鳴現象によって相手のメダルを探し当て、プロミネンスのエネルギーをビームソードに集中させた。

 

「これで、どうだああああああああああ!!」

 

『グウウオオオオ!!』

 

ブラックデビルはビームソードを受け止め、押し返していく。押し返される力と余剰エネルギーの影響でメダロットとなっている将矢の身体にヒビが入っていく。

 

『フフフ・・・ヌウ!?』

 

「でやあああ!」

 

「うおおおお!」

 

「ぬああああ!」

 

「だあああああ!」

 

「「ガアアアア!!」」

 

ブラックデビルの気を逸らしたのはロクショウ達であり、ビーストマスターとゴッドエンペラーの火力掃射であった。

 

「ブラックデビル!!地球から出て行け!!でやあああああああああああ!!」

 

ビームソードの刃がブラックデビルを縦に切り裂き、将矢が一斉に声をかける。

 

「みんな!メダフォースだ!!」

 

「「「「「「おう(グオオ)!!」」」」」」

 

「うおおおおお!」

 

「ぬうううう!」

 

「はあああ!」

 

「はあああああっ!」

 

「いやああああああ!」

 

「グオオオオ!!」

 

「ガアアアア!!」

 

たていっせんといっせいしゃげきがブラックデビルへと発射していき、ブラックデビルの全てを欠片も残さずに消滅させ、将矢は地上に降り立ち、勝鬨を上げるかのように右腕を上げた。

 

輝きが収まり、地上と上空で活動していた月のメダロット達も機能を完全に停止している。それを見た簪が報告を上げる。

 

「ブラックデビル、エネルギー反応ゼロ・・・完全に消滅しました」

 

「待って!彼らは!?」

 

「やりましたわね!将矢さん!あれ?将矢さ・・・ん・・・?」

 

「将矢!?」

 

「将矢!!」

 

「まさか・・・そんな・・・」

 

代表候補生達が近づいていくが、将矢はスラフティンを身に纏ったまま掛け声には反応しなかった。それどころか、まるで抜け殻のようにロクショウ達も輝きを失った姿で動かない。

 

「やっぱり・・・運命は乗り越えられなかったんだ・・・全てのメダルエネルギーゼロ・・・全回路・・・無力化・・・再起動・・・不可能だよ・・・うううう!」

 

束が泣いている事で千冬達は将矢の身に何があったのかを察した。千冬は壁を殴り、真耶はそのまま座り込んで泣き崩れ、楯無と簪も泣いている。

 

「嘘・・・嘘ですわ・・・眠っているだけですわよね?答えてください!将矢さん!ううう!」

 

「将矢、あんた・・・バカよ・・・うう」

 

「なんで・・・うあああ!」

 

「っ・・・私には敬礼を送る事しかできない」

 

「愚か者・・・命を失っては何も意味はない!うう」

 

「・・・・俺」

 

代表候補生達が泣いている中、一夏は将矢に英雄の称号を取られたような感じがしていた。あの怪物を倒せれば自分の強さの証明にできたのにと。

 

だが、命を失う怖さを知ってしまい。うかつに声を掛けることは出来なかった。下手な事を言えばまた臨海学校の二の舞になる。

 

自分がどれだけ無謀な事をしていたのかを自覚させられる戦いでもあったからだ。

 

地球の危機は七人の英雄によって救われた。だが、たった一つの命を犠牲にしなければならないという現実を残して戦いは終わった。




ラスボスと書きましたが最終のラスボスとは言ってませんよ?

まだまだ、この作品は続きますよ。この後戦いの後も書きます。
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