またまた間が空きました。
頼れる後輩が入ってきてくれたと思ったら1ヶ月でいなくなってしまい、その皺寄せが自分に来ると言う地獄。
皆さんも後輩には気を付けましょうね。
第二訓練場を後にした吹雪だったが何やら困っている様子。
その理由とは……?
~第三訓練場付近~
吹雪「あれ?この辺の筈なのになぁ……」
吹雪は第二訓練場から第三訓練場に行くのに軽く迷子になっていた。
地図を傾けたり逆さにしたりして何とか現在地を確認しようとするが、どうにもわからない。
吹雪が一人でうんうんと唸っていると、前から二人の艦娘が歩いてきた。
その二人もやはり前の5人と同じく、見慣れない装備をつけていた。
一人は背中、というよりは肩甲骨の辺りから棒のようなもので左右対称の大きな四角くて長い筒ようなものがついるし、腰には剣と銃がひとつになったような物がついている。足の艤装も大分違う。
もう一人も両方の肩甲骨の辺りに鉄のプレートがついてる。
でも、形や厚さや大きさが遠目で見ても分かるくらい違う。何と言うか……変な形の盾みたいな感じ?
大きさは一人目の人のより少し小さい。形は十字架?のような形。
あれも武器なのかな?
吹雪が考えていると二人が吹雪に気づいたらしく、吹雪のもとへ歩いてくる。
「入ってきた新しい子って貴女の事?私古鷹。よろしくね」
「あたしは加古ってんだ。よろしく!」
吹雪「私は吹雪って言います。よろしくお願いします」
加古「地図眺めて何してるの?」
吹雪「えっと、第三訓練場に行きたいんですけど、道に迷ったみたいで……」
古鷹「そうなの?今から私達そこに行って訓練を始めるんだけど、もし良かったら見学にしてみる?」
吹雪「本当ですか!?ありがとうございます!」
加古「いいのいいの!どうせ行くとこだしねぇ」
3人はそう言って歩きだした。
加古「良かったらさ、行くまでの間私達のスタイルの話聞く?見学ってことはまだはっきりしてないんでしょ?」
吹雪「はい!お願いします!」
加古「じゃあ、あたしからね。あたしの武装は今背中についてる2つの十字鎚と両前腕の手甲だね。十字鎚は手甲につけて使うのが基本でさ、短い方が打撃出来るハンマー状になってて、長い方は刃がついてるから手甲剣として使えるんだ。それに範囲は狭いけど攻撃を防ぐ盾にも使えるんだ。手甲はかなり堅いからそれだけで徒手空拳を支える武器になるよ。戦い方は基本的に足のスラスターで高速接近から長い方を使った切り抜け、もしくは短い方で殴りつけてそのまま高速で離脱するって感じ。チャンスがあれば相手の懐でインファイトって感じだよ。次古鷹ね~」
古鷹「うん。私は腰についてる一対の銃剣で牽制して距離をとりながら、隙を見て背中のサブアームについてる2門のスラスターキャノンでの砲撃が基本的な立ち回り方なの。相手に接近したときは両手の銃剣で切りつけて、足の艤装にある超硬質の三本爪での蹴り技を主体にした一撃を入れるっていうふうに戦うの。でも基本は援護が主な役割だよ」
吹雪「なるほど。あ、ここが第三訓練場ですか?」
古鷹「うんそうだよ。折角だから、見学していく?」
吹雪「はい!是非お願いします!」
古鷹「うん!それじゃあちょっと待ってね」
古鷹はそう言うと加古と一緒に訓練場の中心に向かっていく。
二人が程度距離をとると古鷹はポケットから小さな薬莢を取りだし、上に放り投げた。
それは二人の間で決められている合図である。
古鷹は銃剣を両手に持ち構え、加古は十字槌を手甲に取り付け構える。
そして…………
薬莢が地面に落ちると同時に二人は動き出した。
加古はスラスターを噴かして高速で古鷹に接近しようとし、古鷹はそれをわかっていたように背部のサブアームを巧みに扱いスラスターキャノンで高速で距離をとりながら銃剣から次々に牽制弾を射つ。
加古はそれをスウェイで避けたり十字槌でガードしながら上手く捌く。
単純な速度は加古の方が速いらしく、徐々に距離が縮まっていく。
加古「ハァッ!」
距離がある程度まで縮まると加古はスラスターの出力を最大にして、瞬間的に古鷹に接近する。
そしてスラスターの出力を落とさずに動き続けながら乱舞する。
右フック、左フック、右ボディブロー、左鉄槌、右ショートアッパー、左ストレート。
次々と息をつかせない速度で拳打を繰り出す。
古鷹はそれを避け、捌き、防ぎ、加古の攻撃に合わせて膝で加古の腕を蹴り上げ、スラスターキャノンを瞬間的に噴かして飛ぶように後ろへ跳躍した。加古はそれを追いかけてダッキングしていく。
古鷹「そこっ!」
古鷹はそれを予知したかのように着地と同時にスラスターキャノンの砲身を加古に向けた。
加古「うぉっ!?」
加古は自分に砲身が向いた瞬間に強引に身体を動かし、転がるような動きで射線から離れる。
そしてキャノンが轟音と共に放たれてモウモウと土煙が立った。
吹雪「きゃあ!!」
その余波は離れて見ていた吹雪のもとにまで届き、その威力がうかがい知れる。
土煙が薄くなると土煙をモロに被って汚れた加古とニコニコしてる古鷹がいた。
加古「古鷹ぁ、それ地面に向けるの反則じゃないの?見てよこの土埃まみれの身体」
古鷹「先に禁止って言わなかったでしょ?」
加古からの避難に古鷹は冗談めかして答える。
吹雪「ゲホッ、い、今のがさっき言ってたスラスターキャノン……ですか?」
吹雪は咳き込みながら古鷹に質問する。
古鷹「あ、ごめんね。煙たかったよね。そう。今のがスラスターキャノン。見ての通り威力は高いけど、スラスターの出力を最大にして撃たなきゃいけないから少しタメが必要なんだ」
吹雪「だから距離を離したんですね」
古鷹「うん。そういうこと」
加古「まだ見ていくか?」
吹雪「いえ、次のところへ向かおうと思います」
加古「次って言うと……第四訓練場か。あそこは今見ものだぞ?見たいなら早く行きな!」
吹雪「はい!ありがとうございます!」
吹雪は二人に向かってお辞儀をして、第四訓練場へ急いだ。
6話終了です。
読んでいただきありがとうございます。
7話の構成は既に出来てるんですが、自分の疲労度的にまた少し時間がかかりそうです。
気長にお待ちください。