同級Pのハーレム(暴走気味)を眺める事務員Bのお話   作:Aりーす

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思春期(すこし腐女子気味)は許容範囲か否か

 

 

 今日も相変わらず社畜人生、人生ゲームなら借金はギリ抱えてない程度の男、芝崎咲良です。最近ハマってる漫画はカラダ探しっていうホラー漫画。すごい面白いと思う。

 

 俺と漫画の趣味……が合うわけではないが、それなりに漫画好き同士で話す相手がいる。荒木比奈、漫画を描いているアイドル、自分でも自覚してるらしいがオタクらしい。

 

 まぁ俺もライトな方だとは思うがオタクだ。アイドルオタクとかではなく、アニメとか漫画とかをよく見たり読んだりするタイプだからだ。かと言ってとにかく詳しい、というわけでもない。

 

 何だったか。偶々読んでる漫画が俺の知ってる漫画だったから話した程度だが、意外に話が合うタイプだった。自分に自信なさげな感じではあったが、今はアイドルとして花を咲かせている。

 

「……で、だ。まぁ漫画から始まりそれなりに話したりしていたんだよな、俺らは」

 

「……はいっス」

 

「お前の漫画、どういうのを描いてるとかは気にしてなかったし、応援はしてた。アイドル大体応援してるけどな」

 

「…………」

 

「大事な話だ、目をそらすな。……まぁ描く内容に一々口を挟むつもりもない」

 

「へ、へぇ……」

 

「こんな感じだが今回は言わせてもらう。誰もいないわけではない事務所だな、ここは」

 

「まぁ、そうっス」

 

「一緒に高森、星もいた。星は相変わらず机の下にいるからノーカウントみたいなもんだが……」

 

「フヒヒ……い、いないものとして扱われた……」

 

「キノコがいるだろ。……メンバーからして若干嫌な予感はしなくもなかった。だがな……」

 

「…………」

 

「俺の机でBL描くってどうよ?俺そこで仕事したくなくなったんだけど」

 

「何をおっしゃっているんです?咲良さんは受けなんです」

 

「最近こっそりある部分を盛り始めた高森、いや、高盛。シャラップ」

 

「な、何で知ってるんですか!?あと変な呼び方してませんっ!?」

 

 気のせいだ。それとこの呼び方をしてるのは俺じゃない。色んな方々だ。こっそり盛ってると言うのは別情報だが。まぁそこは良い。

 

 堂々と職場の俺の机で、俺が関係するBL本を描いていた。しかも相手が裕也とかいう……やっぱ張本人の1人はお前だったか高盛。お前今日から高盛って呼んでやるからな。

 

「高森です!」

 

「さらっと心を読むな、ところで弁解等あるか?あるなら介錯してやる」

 

「助かる手段は存在しないんスか!?」

 

「俺のこのどうしようもない気持ちを抑えられるような、そんな答えがあるなら納得してやる。趣味のどうのこうのに口出しはしたくないしな」

 

「つい出来心でやったっス。何一つ後悔も反省もしていない」

 

「ギルティ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 荒木と高森に説教(物理)した後、仕方なく自分の机で仕事を始めた。しばらく頭を抑えていたがもちろん知らんぷりだ。ちなみにやった事はアイアンクローだ。相手アイドルなんだけどな……

 

 まぁ思春期の女子だ。男子ほどではないがそういうのに興味があるのもわかる。ただそれでもこう、なんか辛い気持ちがさ、あるんだ。後なんで俺が受けなん?

 

「咲良さんが受け臭が凄いからです」

 

「最近俺の心読むアイドル多くない?そんなに俺分かりやすい?」

 

「プロデューサーに比べたら分かりやすい方っスよ?」

 

「ま、まぁ……比べるプロデューサーが分からなすぎるってのも、あるけど……」

 

「アイツの考えは分かってもなぁ、アイドルらのアプローチに一切気づかないのが問題だろ」

 

「ふふっ、恋愛解禁してから目に見えて増えてますもんね」

 

「あー、ああいうのは自分にはキツイっスね〜。積極的とか以前に恋愛してませんけど」

 

「フヒヒ……わたしにも、無縁すぎる話だった……」

 

「ただなぁ、無縁じゃない奴らがいるからなぁ。裕也の周りにアイドル、ってか女子がいない日ってあるのか?って感じ」

 

「そう言えば最近、プロデューサーの家を突き止めた方が増えたらしいですよ?毎朝誰かが行ってるらしいです」

 

 もはやホラーの域だろ。そして何で家を知られてることに気づかないんだよ。……いや、別に聞かれても他の子から聞いた、とか言っちまえばあの裕也は簡単に信じるわな。

 

 まず好かれてるって感情がLoveだなんて、夢にも思ってなさそうだし。せいぜい思ってもlikeだろう。俺はnormalの方が多いんじゃね?likeもそこまでいるように思わないけど。

 

「高森やら荒木は関係してないんだな。荒木は予想できたが、高森は結構裕也と関わってないか?」

 

「関わってる人全員が好きになる、なんてあまり無いと思いますよ?」

 

「ま、それもそっか。どんなに裕也が無自覚なたらしでも、全員が好きになるわけねーわな……もし全員だったら流石に気付くか」

 

「どうっスかね?主人公もビックリの鈍感さっスからね……」

 

「フヒヒ……き、気づかなそう、かも?」

 

 あぁ、女子からもそういう判断されるらしいぜ、裕也。お前には鈍感王の称号よりさらに上、鈍感神という称号を与えよう。場合によっては永遠に外せない称号だ。

 

「あっ。ちなみに咲良さんも恋愛解禁ですけど、どうなんですか?」

 

「はい?」

 

「ほら、こういう創作が現実だなんて思ってないっスよ。芝さんだって男ですし、恋愛解禁って言われて舞い上がったりしてるんじゃないっスか?」

 

「舞い上がるも何も相手いねえし。そりゃ彼女欲しいとか結婚したいとか、それくらいはあるけどなぁ……」

 

「フヒヒ……意外……プロデューサーと同じで、仕事が恋人かと……」

 

 社畜認定ありがとうございまーす。仕事が恋人?悪いがその仕事とは上手くやれてないんだ。しかし辞められないのが社畜って奴なのか?まぁ働き口がないだけだけど。

 

「も、もし付き合うとか考えたら……どんな相手がいいんですか?」

 

「俺?……んー、別に何も求めねえけどなぁ。好きになりゃ変わらないだろ?裕也のタイプははっきりしてるけど、俺はそこまでタイプとかないし」

 

「えっ、あのプロデューサーにタイプとかあったんスか!?」

 

「自分から歳が±5?から±8くらいだったかな。少し髪長め、優しい笑顔が可愛い子とかが好きなんだと。胸まで言ってたがまぁそこは省略」

 

「へぇ……でもそういう話って他の子から聞いたことないですね、どうしてでしょう?」

 

「俺が言ってない。言ったらこの事務所の何割が髪長くするんだよって話になるじゃん。胸もそうだけど」

 

「なるほどっス……まぁヒロインとかって好きな子に好かれようってするもんスよね」

 

 ヒロインとかは関係ないと思うけどな。世の中の好きな人がいる少年少女、また青年淑女の方々は好かれるために努力したりするもんだしな……

 

 俺も高校の時にはよく見たもんだよ。好きな子がいるって子がタイプを聞き出し、次の日にはかなりタイプに近づけてた子とか。まぁ初恋は一生に一度だしな。高校どころか大学、今でも初恋を経験してない俺もいるわけだが。

 

 独り身でもいいんだよォ!とは思うけど願望はある。ただ恋愛をしたことがないしコミュ力マイナス方面極振りだから、本当に好きな人ができたら話せる気がしない。悲しいなぁ。

 

「ま、まぁ……恋とか分からないけど……プロデューサーもみんなも、楽しそうだし……」

 

「せめてもの救いはアイドル同士の仲が悪くなってない事だな……まぁ裕也1番なら悲しませたくないだろうし、考えてくれてるだろ」

 

「たまに暴走入ったりしてるっスけどね〜。最近ちょっとした薬を使ってるらしいっスよ?1名ほど」

 

「一ノ瀬じゃん。あのtulip組ヤバくないか……」

 

「ふふっ……あ、咲良さん。咲良さんは好きな人いるんですか?」

 

「この事務所にいる奴が全員恋愛してる、って訳じゃないぞ?俺もしてないし……」

 

「フヒッ……恋愛してなさそうだもん、ね……」

 

「お前もだろ星」

 

 未だに机の下に潜り込む星を猫のように引っ張り出す。キノコの鉢を持ったままだが……てか相変わらずアイドルの奴ら軽すぎだろ。こいつ何キロだっけ、プロフィールだと……

 

「……なんか、変なこと考えてる気がする……」

 

「おい、つねるな。普通に痛いんだけど、星」

 

「フヒヒッ……気にしない。君はMって聞いたよ……?」

 

「ホモ疑惑とドM疑惑が信じられたらただの変態じゃん俺。誰情報だ星、吐けっ!」

 

「むぎゅっ……ひたいひたい〜……」

 

「ふふふっ、プロデューサーさんほどじゃないかもですけど……咲良さんもアイドルの人達と仲良いですよね?」

 

「そうか?……若干巻き込まれてる感は否めないけど、まぁ絡まれて楽しい時は楽しいしな。お前らと話してるのも楽しいし。仕事そっちのけだけど」

 

「あははっ、仕事はしないとやばいんじゃないっスか?」

 

「そういう所、プロデューサーさんに似てる気がします」

 

 確かにアイツもアイドルらが構って欲しい、とか話したいとかで来ると仕事そっちのけだけど……まぁ俺とアイツの決定的な違いがあるんだなぁ。優しさとか気配りのレベルとか、鈍感レベルとか。

 

 俺の場合、こういう話すのも暇つぶしとか仕事だと思ってるしな。遊びに誘われたりするのは嬉しいけど。あ、こんな事アイドルらに言わないからな、こんなの言うのはたらしだから。俺はモテない方だから。

 

「んじゃ仕事すっか〜」

 

「え〜!もっと話しましょうよ!」

 

「どっちだよ!?仕事した方がいいって言ったよな!?」

 

「私達を構ってくださ〜い」

 

「構えって……こういうの裕也の仕事じゃん」

 

「……むぅ……私は咲良さんに構って欲しいんです〜」

 

「……そういうの勘違いされるぞ?俺でいいなら」

 

「……咲良さんがいいんですけどね……」

 

「なんか言ったか?」

 

「別に言ってませんよ。ほら輝子ちゃん、こっち来てお話ししましょう?」

 

「フヒヒ……た、たまには机の下から出ることも……大事……」

 

 完全に引きこもりのそれじゃねぇか。でも知らない間に荒木と高森、星が仲良くなってるなんてな、あまり想像できなかったな……まぁ仲が良いのはいい事だけど。

 

 今日は残業かもな、なんてことを思いながら3人が仕事に出る時間まで話し込んだ。こりゃ社畜ではなかったかもしれないな。可愛い子と話せるだけで役得、じゃね?

 

 




芝崎咲良→鈍感説が濃厚だがホモ疑惑はないです。アイドルらからは弄られやすいタイプ、かつ騙されやすい。

荒木比奈→漫画描き少女。メガネがあってもなくても可愛い。オタクだが根はかなり純情、ラブコメ系漫画とホラー系が好き。

高森藍子→ある人の気を引きたいので、普通より少し離れようとしたりしている。本来はゆるふわお淑やか系美少女

星輝子→キノコ、ぼっちの子。机の下がマイベストプレイス。観察するのが楽しい側の人間。本物ロック

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