あの後私もなんやかんや白き翼に入った。
てかぶっちゃけエヴァの完全な依怙贔屓だったが。まあでも何かしらの事情があると汲んでくれて言及しないクラスメイトには正直助かった。
いや、あれか。なんか最近皆から半ば公認気味でネギのお姉さん役だと思われ始めてる影響もあるのか。
多分完全にネギへの態度が姉貴100%なのが功を奏してるんだとは思うが。そうじゃなかったらいいんちょ辺りが絶対に止めに来るしな。
そして魔法世界に入る数日の間、エヴァの魔法球で特訓を付けてもらった。
ちなみに魔法に関しては結構楽しかったと言っておく。
元々地頭は結構いい方だとは思うのだ。(一般的な程度で、だ。上限値が色々と振り切れてる3-Aの基準ではない)
だからそれなりには魔法を覚えるのも早かった。夕映程じゃないがな。
てかあいつバカレンジャーの癖にかなり頭いいっぽいんだが?ただのむっつりスケベじゃなかったんだな。
ちなみにバイブに多少の助言をこっそり貰ったのは内緒だ。
それに異世界の魔法もちょっと教えてもらった。
まあエヴァ(後で教えてもらったらしい)とバイブの二人共から燃費悪い、操作性悪いの2重苦な魔法と言われたけど。
しかし、問題はない。私が魔法を覚える理由の8割はロマンだからだ。
戦いは全てバイブとネギてんてーに任せる所存である。エヴァからの視線が刺さるが無視だ。
ちなみに途中でネギの幼馴染のアーニャちゃんがやって来た。
ネギ、お前ツンデレ幼馴染までいるのかよぉ!!どんだけレベル高いんだよ!
ちなみに私は創作全般において幼馴染党になることが多いので、アーニャちゃんは全面サポートさせてもらうつもりだ。
どうやらアーニャちゃんもかなりネギのこと好きなようだしな。
とてもほっこりする。心が洗われるようだ。
なんていじらしい恋愛だろうか。何やらネギと仲のいい私にかなりの敵意を向けてきたが、それすらも可愛げがある。
どこぞのドピンク、ド汚物とは文字通り格が違うわ。
まあ使ってる私のいう事じゃないよなぁ・・・。はぁ・・・。
結局合宿でも我慢できなくて一回トイレでしちゃったし。
・・・とにかく、頑張れアーニャちゃん。こんな私だが精一杯応援させてもらうぞ。
後夜大部屋で寝ることになったんだが、しかしそこはえげつない戦場であった。
誰がネギの隣に寝るか大作戦が始まってしまったのだ。
結局中立派とされる奴が寝ることになったのだが、何故か私だけは強く否定された。
まあ私は中立派とはいえ、ネギとはかなり仲がいいから仕方ないっちゃあ仕方がないんだが。
それでも争ってる奴ら全員一致で却下はひどくない?
まあそんなこんなで、合宿は終わり楽しい魔法世界に突入だー!
はい、バイブ君の言う通りテロに偶然出くわした挙句皆ちりぢりバラバラだー。
てかフェイトの奴初めて見たけど、すんげー強キャラ臭がするんだけど。エヴァの方が強いとか言われてもエヴァの戦ってる所見てないと冗談乙で流しそうなほど。
てか武器がなければあいつとも対等に戦えるってマジかよネギ。やっぱ強いんだなネギ。
そんでもってジャングルを彷徨ってたら1時間ほどでネギに拾ってもらった。大した怪我もしてなくて一安心だ。
そのままクラスのメンバーを探していたらどうやら夏美達が奴隷商に捕まっているのを見つけた。
しかしながら、現状私たちは指名手配犯の為名乗り出ることが出来ない。そのため指名だけしておいてネギが拳闘士の大会で一稼ぎすることになった。
なんか親父の名前で名乗り出て、大暴れしている様だ。
どうやらエヴァの言っていた通りにネギの強さは圧倒的らしく、連日そのニュースが世間を賑わせていた。
一つの町にいた剣闘士全員で掛かっても攻撃を掠らせることすら出来ぬその姿に正しく再来ではないかと騒ぎ立っているのだ。
目立つのが目的なので、正しい判断だったと言えるだろう。
しかしながらその結果非常にまずいことが起こった。主に私にとって。
ネギが有名になって少し経った頃、何やらカゲタロウとかいう奴が町中で勝負を仕掛けてきたのだ。
・・・・実はこれは何の問題もない。ぶっちゃけネギが勝ったし。まあ相手もかなり強い様で、初めてネギがワンパン出来ていなかったが。
結局このやり取りは、間違いなく一流の相手を一方的に破ることの出来る実力があるとして、さらにネギの評判を押し上げることになったので良い事である。
じゃあ何が問題なのか。
それがこのおっさん。筋肉ムキムキのおっさん。ジャック・ラカンとかいう奴だ。
何やら物凄い強いらしいんだが、そこはどうでもいい。チート無限のバグキャラらしいが、似たような奴は良く知ってるからな。
何やらネギの父親の仲間らしく、ネギの変装に気付いていたらしい。
・・・・・が、これもいい。そのことを別に言いふらす気はないようだし。
何やら拳闘士の大会に出てネギと戦うらしいけどこれも別にいい。ネギが勝つって信じてるし。
で、肝心の問題だ。
このおっさん、バイブに感づきやがったんだけど。
なんかバイブからこのおっさんについて色々と聞いてたら、いきなりこっちの方を見た挙句に誰かいるだろとか問い詰めてくるのだ。
誤魔化そうとしたけど完全に確信を持ってるようで、警戒の色をピリピリと見せ始めた。
正しく人生最大の危機だった。私がネットアイドルだとばれることくらい今なら余裕で許容できる。
絶体絶命。バイブになんとかしろって言ってもこのおっさんバグキャラだから無理とかいいやがるし。
目の前が真っ暗になる。駄目だろ。ここ町中だぞ?
こんなとこでバイブなんか出したら指名手配中にさらに顔出しすることが出来ない状況に陥るぞ・・・。
誰か助けて、ネギ助けて、バイブ助けて。助けて、助けて。
お願いします。助けて。助けてよおおおおおおお!!
「仕方ないですね・・・。千雨さん、これ本当に特別ですからね?」
そう言って私の隣に人影が現れる。目の前の男ほどではなくとも、恐らく180cmくらいの高身長であった。
一見すらりとした体に見えて意外に鍛えられている。短く切りそろえられた金色の髪に、全身を覆う金属の鎧が光を反射する。
最後に顔が飛び込んでくるが、これがまたイケメンであった。私はどっちかというとネギの成長した方が好みではあるが、しかし高貴さと野性味が程よく混ざった顔で負けず劣らずときめくものがあった。
この場で出てくる奴なんて、一人しかいないよなと思いつつも頭の処理が追い付かない。
え?お前こんな姿になれるの?
「初めまして、ラカンさん。陰から見ていたことは申し訳ありません。
ただ色々と事情・・・というほどの物ではなくとも色々ありまして。
私、あれなんですよ。アルビレオさんと似たような感じの奴なんですよ」
「あー、なるほどな。お前から感じる違和感はそういうことか」
「ええ。で、私は彼と違って余りこの形が好きではないんですよね」
「ふーん、まあそんなこともあるか。俺にはよく分からんが。
まあでも確かにオコジョになるのが刑になるんだし、むしろあいつがおかしいんだろうな」
なんか私が茫然としている間におっさんは納得して帰っていった。
何やら色々と皆から、特にネギの奴が結構色々聞いてこようとしてたが適当に追っ払った。
頭が追い付かない。気が付けばホテルの一室だった。ぶっちゃけあいつらに何を言ったかも覚えていなかった。
・・・・あいつ人間になれたの?
私のこれまでの恥ずかしい思いはなんだったんだ?
それこそ身を切る思いでバイブを掲げていた私のあの苦悩は?
クソバイブウウウウウウウウウゥゥゥゥ!!!!!!!!
「いや、それに関してはすみません。でもこっちにも色々と理由があるんですよ?
これにもほんと切実な理由があってですね・・・」
おう、どうした言ってみろよ。この汚物が。
それはもう御大層でまともな理由なんだろうな、ペッ。
「だってあの恰好していたら持ち主の大半が付き合ってくれとか結婚してくれって言いだすんですもん。
いやまあ、持ち主の幸せが第一ですし付き合いますけども、なんかバイブの存在価値を全否定されるというか・・・・。
生身の男になってやったら完全にバイブの存在意義が消滅するじゃないですか。それただのチ○コじゃないですか」
・・・・・・否定できないのが悔しいな。
確かにさっきのイケメン顔でお前の性能考えればすごいありな選択肢に見えてくるな。
あれ?お前一切喋らなければガチでありじゃない?
まあいくらこいつでも結構嫌なことを押し付けるのは良くないか・・・・。
それに冷静になれ、私。なんだかんだ言ってもバイブだぞ、こいつは。
そこまで堕ちる訳には行かないんだ。
そういえば変身してたのってあれ誰だ?オリジナル?
「あれは僕の親友ですね」
親友ぅ!??お前にいいいい!?
ねーだろ!ありえねーだろう!よりによってお前なんかに!
「うわ、ひどい。てか親友いない千雨さんにそこまで言われたくないですよ」
グフッ・・。バイブに人間的な要素で負けるとか死にたくなるな・・・・。
あ、待って。これ結構致命傷だわ。余りボッチなの気にしないタイプだけど、これはダメージでかすぎるわ・・・。
てかなんで、お前みたいなやつに親友なんかいるんだ? ウッ!
「あー、それはですね。うわちょっと恥ずかしいな。
えーと確か26人目の持ち主でしたっけ。
血の魔女って呼ばれてた性格の壊滅的な凄腕魔女だったんですけどその人がこう世界を救う勇者メンバーの一人でして。結局僕の体とか力が目当てで一度も使ってくれなかった極悪非道のマスターだったんですけども。
まあそれは置いといて、正直この世界よりよっぽど滅亡に近くてですね。正しく崖っぷちって奴でした。
そういう訳で僕も今なんかに比べればほんとゴミみたいな力しかなくても精一杯協力したんですよ。
あいつはそのメンバーのリーダー。つまるところ勇者でした。ついでに神族の血筋を引く人間の国の正統な王位継承者でもありました。
まあ後はなんかこうテンプレな流れって奴ですね。皆で必死に力を合わせ、時には意見をぶつけ合い、誰かが落ち込めば皆で励まし合う。
そんな世界を救うために頑張った旅に僕も加わったんですよ。ほんと勇者メンバーの一人がバイブってなんだよって感じですけどね。
でもあいつは、あいつらはどれだけの時間が経とうとも僕の親友なんです」
あれ?なんか眩しいぞ?
この下ネタしか吐かない存在下ネタ野郎(事実)が、とても眩しく見えるぞ?
お前ピンク色の怪しい光しか放ってなかっただろう。そんなジャンプ主人公みたいなキラキラ輝く光を放つな。
陰キャの私がその光で溶けて消滅するだろうが。
やばいこんな汚物に浄化されるとかこの長谷川千雨一生の恥だぞ。
「まあそういう訳でこの姿になりたくない理由の一つがこれだったりするんですけどね。
まあ何回か自分があいつに変身して囮になったりして、その時にあいつの身体情報とか手に入れたんですけども。
でもだからこそ、他の持ち主とそういうことするとあいつに申し訳ないというか。まああいつは美女と出来るとか役得だとか言って笑うでしょうけどねー」
あああ・・・、浄化されてしまう・・・。
いい話だよぉ。感動秘話だよぉ。
なんでその綺麗な状態を保てないんだよぉ。
くそ。・・・で、事実は?ほんとは何かあるんだろう?あるといってくれよ?
「まあ大体の理由はこのバイブフォルムに誇りを持ってるからなんですけどね!
数多の女性を夢中にさせてきたこの機能美!どうしようもなく見ただけで感じる卑猥さ!
やはりこの姿が一番なんですよ!」
良かった、私の知ってるバイブだ。
しかし危なかったぞ、こんな奴に9割くらい浄化されかけたぞ。
てか誇りってお前、バイブの誇りって・・・。
そんなこと誇っても仕方ないだろうが・・・。しょうもなさすぎるだろうが・・。
「失礼な!これでも世界を滅ぼそうとした女神をバイブ堕ちさせて世界を救ったんですよ?」
すげぇ!
世界を救った偉業なのに、その反面内容のあまりのひどさがすげえ!
多分次回最終回になるぞ。