最低系ちうたん魔改造物   作:hotice

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相変わらずひどい話になってしまった・・・・。


9話

 なんやかんやがあって、ラカンのおっさんと一緒に行動することになった。

 ネギの奴このおっさんに弟子入りするつもりらしいっすよ?お前まだ強くなるつもりなのか?

 ラカンのおっさんも完全に呆れてたぞ。どうやらおっさん的にネギは自分と同じレベルにいるらしい。その年で俺と変わらないとかさすがナギの息子だなとも溢していたが。

 

 んで、どうやらネギ的には近距離戦闘について学びたいらしい。古菲の奴からも色々と習っていたけどこのおっさんは格が違うんだとか。

 そうだろうな。もう見るだけで圧が違うもんなこのおっさん。

 

 ただこのおっさんはただのおっさんでは無かった。助平な上にケチなおっさんだったのだ。

 友人の息子を鍛えることに金を要求しやがった。しかも一切値引きなんてしない。まあどうやらおっさん的には金さえ出せばわざわざ面倒くさい鍛錬の依頼を受けてやるだけ優しいのだとか。

 ほんとこのおっさんケチだな。面と向かって言っても笑って認めるだけだし、駄目な大人がそこにはいた。

 

 しかも結構いい値段なのだ。まあこれ自体は仕方ない。噂じゃあ正しくこのおっさんは人類最強、単体で戦力換算される程に強いらしいからだ。適正価格ではあるのだろう。

 それをびた一文負からないのはさすがにどうかと思うが。

 後少しで造物主との戦闘が始まるので少しでもネギが強くなるならそれに越したことはないんだがな...。

 

 しょうがないな・・・。エヴァから万が一の時に、と教わっていた最終兵器を使うか。

 

 「おい、ネギパクティオーカードを出せ」

 「え?...はい」

 

 そう言って不可解な顔をしつつもネギは複数のカードを掲げる。ラカンも不思議にそれを見つめる。

 ちなみにこれを見て、見事に全部女の子だななんて声がラカンのおっさんから漏れる。そうだな、私もそう思う。私は契約してないが、確かこれ契約する時キスするんだろ?

 お前どんだけの女子とキスしてんだよ。

 

 そうしてしげしげとカードを見つめていたおっさんは、あるカードを見た瞬間に息を止めた。

 

 「お前、それ...」

 「え?これですか?」

 「お前、そのカードは()()()の奴じゃーか!!

 ……しかもお前が主人側だと?あいつどんだけお前に入れ込んでるんだ?ナギの奴でもそんなこと認めないぞ!?」

 「まあそういう訳だ。最悪ある程度ならばエヴァに吹っ掛けれるぞ」

 

 その声を聴いておっさんは黙る。まああのエヴァ色々とポンコツだけど、それでも実力は確かなのだ。そして実力に相応しいプライドだってきちんと持ってる。

 まず間違いなく10歳の子供の従者となるなんて普通は断るだろう。

 ネギはスーパーにぶちん野郎だから全く気付いてないが、エヴァの入れ込み様は正直かなりの物だ。魔法世界に来る前に闇の魔法に完全適合した時なんていつもの不機嫌面がどこかに行って超上機嫌だった。そっからは魔法球の中だとかなりべったりだったからな。

 

 ぶっちゃけ完全にエヴァには事後報告の形になるが、多分笑って許してくれるだろう。

 どうやらラカンのおっさんも思うところがあったのだろうか、とにかくネギの修行については付けてくれる次第となった。

 

 

 そして大会までの間ネギはラカンに修行を付けてもらい、私たちは他のクラスメイトを探しに行くことになった。

 ……はずだったんだが、気が付けば何故か私だけネギとおっさんの修行に付き合う羽目になった。なんで?

 私がいても特に何が出来る訳ではないんだが...。

 

 と思ったらラカンさんはバイブ君に興味を向けていらっしゃいました。やめろぉ(建前)やめろぉ(本音)!

 そこは触れちゃいけないんだ。見ろ、私のこの滝の様な冷や汗を。

 ネギも食らいついてくるな!!駄目です、駄目なんです。そこは暴いちゃいけない秘密なんです。

 だからネギそんなに心配するな!あくまでこれは個人的な問題であって、別にあいつが危険とかそういう問題はないんだ!だからこれ以上探るのはやめるんだ!

 

 結局どうにも出来ず、少しの間だけバイブ改めライル君に少しだけ登場してもらうことに...。

 あぁどうかバレません様に。どうかバレません様に...。

 

 てかネギの奴なんかバイブのことめっちゃ敵視してない?こんな目つきのネギ見た事ないんだけど?

 

 「ライルさん、あなた千雨さんとどういう関係なんですか?」

 

 ネギの鋭い質問が刺さる、……私に。

 バイブとその持ち主です。言える訳のない答えが心に刺さって自滅する。

 穴があったら埋まりたい。なんなら今からでも掘らせてほしい。

 頼むから変なこと言うなよ、お前。

 

 「んー、そうですね。まあぶっちゃけると私自我のある魔法具なんですよ。

 千雨さんとは持ち主と所有物の関係になりますね。だから心配しなくていいですよネギさん。

 あなたの心配しているようなことはまあ、...ちょっとしかないですから」

 

 そう言ってバイブはにやりと笑う。その答えを聞いた瞬間にネギの目が吊り上がる。

 杖を抱えて戦闘態勢に入る。何も言わずとも怒気がこっちにまで伝わってくる。

 思わず二人の間に割って入り込む。

 

 「待て待て!ネギ、別にこいつは危険なんてねーよ!

 何にも危害なんて加えてなんて来ないからな?こいつは完全に私の味方だよ。

 

 最後のも別に本当に被害を受けたことは...ことは...」

 

 ……精神的ダメージはめちゃくちゃ受けたなぁ。本当に恥ずかしい目に色々とあったし。

 でもこいつがいたから私は立ち直れたのは事実だし、いなかったら今でも辛い学園生活送ってただろうしなぁ。

 

 なんてことをつらつらと考えていたら、またネギの機嫌が急降下した。

 やっべ、つい考え事して黙っちまった。

 

 とりあえずさっき思ってたことをそのまま口に出すとさらに機嫌が下がった。なぜぇ?

 色々こいつには振り回されたけど、今の私があるのはこいつのおかげだと説明したじゃん?腹が立つけどそれでも私が一番信頼してる奴とも言ってるじゃん?

 

 なんかネギ超不機嫌じゃない?もはやバイブへの殺意に満ちてない?

 そんなにバイブが気に食わないのか?...まあ気に食わないな。私もそう思う。

 でも下手に動いてバイブバレだけは避けねばならないのだ!

 やばいと思っておっさんの方を見ると、とても楽しそうにニヤニヤしていた。駄目だこいつは役に立たない。

 後ろを振り向いてバイブに助けを求める。残念、こっちもニヤニヤしたままで役に立ちそうにない。てかお前の事だろうがよぉ!お前の為にこうして気を使ってんだぞ!

 

 まあ結局敵ではないと分かったのか、ネギもそれ以上追及はしてこなかった。

 た、助かった。もし万が一こいつがバイブだとバレたら私は世を儚むしかなくなってしまう。

 

 

 その後、ネギとおっさんがめっちゃ殴り合うだけの日々が続いた。

 最初はぼっこぼこにされてたネギも最後の方ではそれなりに殴り返していたっぽい。速すぎて見づらいから正確なことは分からんが、でも明らかにネギの反撃回数は増えていた。

 

 あとあの助平親父私の水浴び覗いてやがった。コロス。

 確かにバイブ丸を本格使用してから結構いいスタイルになった。自分でもどうかとは思うんだが綺麗になってると思うと中々これが止めにくいもので...。

 結局3-Aでもトップ争い出来るくらいのボンッキュッボンなスタイルになってしまった。ぶっちゃけ中学生離れしているとは思う。

 

 だがな、中学生を覗いてんじゃねぇよ!このロリコン!

 てか目が合って動揺すらせずに親指立てんなよ!金払えって冗談で言ったのにガチで払うんじゃねぇよ!

 しかも結構な金額とか反応に困るだろうが!

 

 ほんとにろくでもないおっさんである。結局私の細腕じゃどうにも出来ないので、ボロッカスに罵倒したのにまるで聞いちゃいねぇ。

 てかこの金どうしよ。なんか売春的な行為でとても嫌なんだが。

 

 後なんか妙に気に入られた感がある。全く嬉しくないな。

 なんか私はアリカっていう女に似てるんだとさ。誰だよ。

 これもある意味で運命って奴なのか・・・とか意味深なこと言いやがって。だから誰なんだよ。

 

 まあそんなおっさんだが結局大会でネギと大暴れした挙句、負けたので良しとする。

 私も好機とばかりにボロボロのおっさんに乙女の一撃を叩きこんでやった。全く効いてなかったけど。

 てか叩いた私の拳の方がダメージでかい。あのおっさん鉄で出来てんの?

 

 でもあの試合は色々と魔法、戦闘知識に乏しい私でも熱くなるほどのいい試合だった。

 色々と策を仕掛けるネギに、全てを経験と技術で打ち破っていくおっさん。間違いなくあれ程の試合は見ることが出来ないだろう。

 ほんとネギは良くやった。試合の余韻が冷めず、ついついネギに抱き着いて頭を撫でまわしてしまった。

 いやー、ほんとネギ格好良かったぞ。

 

 

 ちなみにだが、一番魔法世界で辛かったのがあのおっさんがいる間怖くて出来なかったことだった。バイブをして気付かれるかもしれないというバグキャラなのだ。

 いや~、本当にもう戻れないなって。実はこう人間姿のバイブを見て色々悩んだけど我慢できなかったわ。しかも我慢した後はやっぱすごかったし。

 ……ああもうおしまいだ。私は夕映と同じレベルになってしまった。

 

 

 で、その後優勝賞金で夏美達を買い戻し、各地でクラスメイトと合流し、なんやかんやで明日菜が攫われて...。

 なんか造物主が倒された。

 

 え?雑い?

 だってよく分からないんだから仕方ないじゃん。私全部ネギとバイブに任せていい感じについていっただけなのだから。

 一応ネギと仮契約したんだけど全く戦闘能力のないアーティファクトだったし。

 てかこの作品でそういうシリアスな戦闘シーンとかいらなくね?

 どうせバイブに倒されるラスボスだし。

 

 

 そうしてネギは英雄になりました。おめでとう!

 ちなみにナギの変装もバレて、今のネギはすんごい人気だ。

 その人気と実績をもとに、今は「Blue Mars」計画とやらをめっちゃ忙しそうに進めている。

 

 そんでもって私は今何故かネギの相談役に収まってるんだが...。こいつの話す内容正直私には難しすぎるんだが、ほんとに私が相談相手でいいんだろうか?

 今の自分、ネギが迷ったらケツを叩いてやるだけで具体的な相談には何一つ乗れてないぞ。

 ネギからの物凄い厚い信頼が心苦しいわ...。

 

 

 そんな超忙しいネギとは真逆に残りの中学の半年間はとても平和で楽しかった。本当に一瞬で過ぎ去っていった。

 いやー、まさかこんな青春を自分が送るとは思ってもいなかったが、まあ悪くないな。

 

 もう2月なのだ。中学を卒業することになる。

 本当ならばエスカレーター式のここは、皆がそのまま高校生に上がるはずだった。けれど超の奴が未来に戻ってしまうらしい。

 どうやらこの世界はもう大丈夫との事なので、少しでも元の未来を良くするために頑張りたいという事だった。

 なので皆で卒業式の前に2,3日連続で超のお別れ会パーティーを開いた。あいつもかなり楽しんでくれたみたいで良かった。

 

 そうして卒業式当日。

 皆で大騒ぎして、何人かは号泣して。私ももらい泣きしそうになってしまった。

 そのまま3ーA全員で桜の木の下でわいわい騒いでいると、ネギに呼び出された。

 なんかバイブと話がしたいらしい。

 なんで?今日は平和に、いい日で終わろうぜ・・。

 

 「いや、千雨さん。ここはさすがに無視は出来ませんよ...」

 

 何故かバイブが呆れた声で私の意見を否定する。

 そうして勝手にとなりに王子様の姿を借りてバイブが現れる。急なイケメンの登場にクラスメイトの歓声が爆発した。

 そうだろうな。ぶっちゃけ神族の血を引いてるから超美形だもんな、王子様。

 そのままバイブはネギの前へと進んでいく。自然体で悠々と近づくバイブに対し、どんどんとネギの全身に力が入る。

 

 「...それでネギ君、どうしました?」

 

 「ライルさん、本当にいきなりですみません。でもここで言っておかないと絶対に後悔しますから。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

 ……what's happen?

 え?どゆこと?

 周りの奴からギャーギャーよく分からんことを耳に叩きつけられるわ、もみくちゃにされるわで大変なことになっているが意識がそちらに向かない。

 え?え?それってそういう事?

 え……あ……。あう...////。

 う、うあああああああああああああああ!!!!!!!!!

 

 

 

 

 結局試合はネギが勝った。人間形態だと弱くなるらしいからな。

 聞いた話だとエヴァも結構手を貸したそうだ。恨みあるもんな、お前。

 で、その...。あれだ...。

 告白については、その保留という形に、なりまして...。いやだっていきなり言われても恥ずかしいし。

 結局そもそもこいつとはそういう関係じゃないと分かって、ネギも納得してくれたし...。

 

 

 「それでですよ。千雨さん。

 一応ネギ君への答えは保留らしいですけど、でも結構揺れてるんですよね?」

 「う...////。……まあな」

 

 あれ程のスペックの男とかまずいないしな。正直魔法世界辺りからかなり格好良くなってドキリとすることも増えたし。

 でもやっぱ年下のガキとしてのイメージが抜けなくて。散々甘やかして来たし。

 

 「まあ素直になるのをおすすめしますけどねぇ、僕としては。ほら委員長とかを見習って、...見習ってでいいのか?とにかくショタコンになっちゃいましょうよ」

 

 いや、ならないからな。ぶっちゃけ私にそういう性癖は一切ないからな。

 ただ将来のネギの姿はぶっちゃけかなり私の好みドンピシャなんだよなぁ。

 

 「なら迷う必要ないと思いますけどねぇ...。はあ、これは仕方ありませんね。

 

 ちょっといきなり本題の話をするとしましょうか。

 多分僕がいると千雨さん色々と気にするでしょう?

 だから最低限のバイブ機能だけ残して僕は別の人の所に行こうかと思うんですけども」

 

 それは...。確かになんというかネギへの保留の理由のいくらかはこいつが理由ではある。

 だって恥ずかしいし、今更10歳のネギので満足でk...なんでもない。

 独り言だが多分そもそもスタンダップしないだろうしな。

 

 なんかそういう心配をこいつにされるのは癪だが、実際そういう奴を沢山見てきたんだろうな...。

 そういう意味じゃあ多分ここでずるずると行っちゃうのは一番不味いんだろう。

 けどこいつには世話になったし、色々と思うところはあっても嫌いな訳じゃあない。

 

 ...……しゃあねえな。お前の心配も尤もだ。

 よし、ネギの告白は受ける。そんでもってあれだ。

 こうその日までは責任をとってここにいろ。んで仕事しろ。もう戻れないんだからな、てめー。

 

 「おお、さすがは千雨様!豪快かつ最低なセリフだー!!オブラートに包んでますけど多分僕のも含めてこの作品で一番最低のセリフですよ!

 

 ですが、ということはこれからも素晴らしいオ○ニーライフをお過ごしになるのですね!?」

 

 その通りだよ。もうお前無しの生活は無理だろうし、めくるめくオ○ニーライフだ!

 

 「ヒャッハー!!!」

 




とりあえず一旦これで終了です。ほんとこんな最低な作品を最後まで書ききってしまうなんて・・・。
ぶっちゃけ1話書いた時から一切プロットなし書き溜め無しの作品でしたので、色々と酷い所はあると思いますが大目に見てください。かなりひどいオリ主君は特に大目でお願いします。

また恥ずかしがって真っ赤になる魔改造ちうたん物が書きたかったので、バイブ主人公によるハイテンションギャグ物を期待していた方には申し訳ないです。

それと閑話は気が向いたら書きます。
その前にちょっと書きたい短編が出来たんで、そっちを先に投稿するかと思います。

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