ようこそ実力至上主義の教室へーIn this deceitful world, even bigger lieー 作:lOOSPH
「乾ぱーい!」
池が缶ジュースを手に取り、叫んだ
「・・しっかしよかったな須藤、退学が取り消しになってさ」
「そうだな、しっかし綾小路の奴どこにいったんだろうな
池ちゃんと誘ったのか?」
「あの後以来一度も見かけてないんだよな
部屋に行っても誰もいないみたいに返事がなかったしさ」
「っていうかあいつってさ、なんか変な感じするよな
表向きただの暗いやつ見たいっていうかそこからは踏み込ませない感じがすんだよな」
この場にいない綾小路の話題に入りかける
「ところでさ櫛田ちゃん!
櫛田ちゃんは綾小路のことどう思ってんの?」
「え、うーん
なんだか距離があるっていう感じがするけど
少なくとも悪い人じゃないと思う」
「くー櫛田ちゃんに褒めてもらえるななんて、うらやましいぞ綾小路」
口惜しそうなそぶりを見せる池
「まあいろいろあったけどなんだかんだ勉強会やっといてよかったよな
もしやってなかったら池と須藤は絶対アウトだったし」
「ぎりぎりだったお前にだけは言われたくねえよ」
「俺が本気を出せば満点の一つや二つとれるっつーの」
「これも堀北さんのおかげだよね
池君たちに勉強を教えてくれてたんだもん」
その場に参加していたのは、どう考えても来ないイメージのある堀北だった
だが彼女はあくまで輪に加わろうとせずに、静かに小説を読んでいた
「わ、私はただ退学者が出るとDクラスの評価が下がると考えたからやっただけよ」
「フフフ、堀北さんったら素直じゃないんだから」
「事実を述べてるだけよ」
なんだかんだここにきているだけ堀北は変わり始めているのがわかる
「まあなんだ・・・案外いい奴だよな、お前」
須藤は照れ臭そうに言う
「須藤君の言うとおりだね
綾小路君から聞いたよ
須藤君の退学を阻止するために
茶柱先生に話をつけたんだって?」
「うお!? まじで!
そうだったのか、いやー俺堀北ちゃんのこと誤解してたぜ」
「え、ちょっと待って・・・」
「謙遜しなくていいって、な?
須藤」
須藤に話をつけたのが堀北と言う事実になっていることに
驚きを隠せない堀北だったが、話を早々に切り上げるために口を開く
「でも、中間テストを乗り越えただけで浮かれない方がいいわよ
次に待っているのは期末テスト
今回よりもさらに難易度の高い問題が予想されるわ
それに、ポイントを得るためのプラスになる部分がまだわかっていないし」
「うげー、またいつか地獄のような勉強会が始まるのか・・最悪だぁ」
池はそう言ってばったりと倒れこむ
「そうならないように、今から勉強しようって考えにはならないの?」
「ならない!」
即答する池に堀北はあきれのため息をつく
「この学校ってまだよくわからないよね
クラス分けとか、ポイント制度とか」
「でも今回のテストでポイントは少しでも入ったんじゃねえのか?」
山内はそう言うが
「ねえ堀北さん、ポイントを入手するのって難しいかな?」
「少しでもいいからポイント入っててほしい!」
「そうだったとしても、しばらくが節約が必要になるでしょうね
確かに点数自体は上がったけれども結局ほかのクラスとは雲泥の差
少なくとも貴方達の満足するほどのポイントは振り込まれないと思うわよ」
それをきいてがっくりする三バカ
「ってことは来月は節約生活か・・とほほ・・・」
「まあ節約技術を身に着けられると思ってあきらめるのね」
「でもきっとこのままみんなで頑張っていけば
近いうちにきっとポイントも入ってくるよ
ね、堀北さん?」
「さあね」
「大丈夫だよ
だってもうここにいるみんなとこの場にいない綾小路君
みんなで協力して一番上のAクラスを目指していこうよ」
「Aクラスって・・マジで言ってんの?」
「もっちろん
ポイントを増やすってことは
必然的に上位を目指すことでもあるし」
「でもAクラスは難しいんじゃね?
だって頭いい連中ばっかなんだろ?
そんな奴らに勉強で勝つなんて、絶対無理っしょ」
弱気になっていく三バカ
「それだけとは思わないけれど
・・・堀北さんはどう思う?」
「確かに勉強面だけが求められるとは思わないわ
けど勉強ができないと話にならないのも現実ね」
三バカは目をそらして口笛を吹く
「今はまだまだかもしれないけれど
一緒に頑張ればうまく行くよ」
「根拠はあるのかしら?」
「根拠っていうか・・・ほら、一本じゃ折れない矢も
三本集めれば折れにくくなるっていうじゃない」
「少なくともここにいる三人ではすぐに折れるわね」
「で、でもほら三人寄れば文殊の知恵っていうし」
「貴方達のテストを合計して一人分足らずだけどね」
櫛田があげるたびに三人の表情がほころび
堀北が下げるたびに三人の表情に影が入る
「でも反発しあってても得はないじゃない?
仲良くしておいた方が絶対にいいよ」
「・・・・まあ確かにそれは間違ってはいないと思うけれど」
「でしょ?」
これにはさすがの堀北も反論のしようがなかった
「と言う事で、改めて三人には協力してもらいたいな」
「「喜んで!!」」
池と山内は即答で手を上げる
「ま、まあ堀北がどうしてもっていうなら手伝ってやれねえことは、ないぜ」
須藤は照れ臭そうに言うが堀北は容赦しない
「悪いけれど現時点で須藤君に頼ろうとは思わないし
手伝ってもらいたいとも思わない
そもそも、須藤君が戦力になるとは考えにくいもの」
「ぐ・・・いくらなんでもその言い方ねえだろ・・」
「私は事実を言っただけよ」
須藤はやや怒りを見せるがつかみかかろうとはしていない
「むかつく女だぜ、お前は」
「誉め言葉として受け取っておくわ」
「・・・かわいくねえな」
「とか言ってさ、ほんとはどうなんだよ~?」
池がからかうように言うと
須藤はものすごい形相で池にヘッドロックを決める
「いだだだだだ!!!!!
や、やめてくれぇ!」
「余計なこと言うからだごらぁ!」
「わあああああ悪かった悪かったって
ギブギブギブゥ~・・・」
見事に須藤に締められる池であった
「まあ協力してくれるというならば軽はずみな覚悟はよしておくのね
ここは実力至上主義、きっとこれから激しい競争が待ってるはず
そんな気持ちで協力されてもらっても足手まといになるだけだから」
「まあ任せとけって、バスケと喧嘩には自信があんだ」
「・・・・期待できないわよ」
堀北の言葉に須藤は肩を下ろす
「じゃあさ、堀北さんは綾小路君ならどう?」
櫛田が堀北に寄っていく
「綾小路君なら頼りになると思うけどな
私から見てもそう感じるし、
それに堀北さん、綾小路君以外と全然話してるところ見たことないし・・・」
「うお!?
やっぱ二人ってそんな関係?」
その話に一番食いついたのは須藤である
「別に貴方達が思っているような関係じゃないわ
それに彼はどちらかと言うとそこが知れない
彼を協力者として全面的に信用するのは危険よ」
「うーんでもさ、綾小路の今回のテストってそんなに良かったっけ?」
「覚えてねえけど、そんなに良くはなかったと思うけどよ」
「ぐ、思わぬところに強敵が・・」
なぜか握りこぶしを作る須藤
「もしかしたら私達の中でもっとも
不良品たる存在は彼なのかもしれないわ・・・」
「そうかな?
私はそんなふうには思わないけれど・・・」
・1・
ある場所
そこでは一人の人物が
何かをいじくっている
そこに訪れる一人の人物
「私、祝勝会の参加を断ったんだって?」
「ああ・・・・
騒がしいのは苦手だからね・・・・」
やってきたのは女子の綾小路で
彼女があっていたのは不気味な雰囲気の綾小路であった
「そういえばさ・・・・
今回の中間テストの結果・・・・・・見たかい・・・・?」
「ええ
ほかのクラスもポイントが上がってきてた
多分ほかのクラスにも同じかあるいは
似たような答えを見つけたのかもしれないね」
「おそらくだが担任が普通に知らせたんじゃないかい・・・・?
うちのクラスは茶柱先生が伝え忘れたっていうのが原因だし・・・・」
「まったくだね・・・・
でも、どうやらほかのクラスには
強力な指導者、リーダーがいるように感じるね
もっと情報を集められればいいんだけれど」
「私とあたし・・・・・・我・・・・
残念ながら生徒と言う立場上集められるものはどうしても限られてくるだろうね
この学園のルールもどうしても手に入りにくいのが現状だからね・・・・
どうやらこの学校は情報規制も徹底しているようだ・・・・」
「まあ今回は堀北さんや櫛田さん
平田君たちの頑張りのおかげでどうにか乗り越えられたね」
「それはどうだろうね・・・・
櫛田はまだ信用できないし
堀北はあくまで欠点を自覚しただけでしかないしさ・・・・
これが今後に響かなければいいんだけれどね・・・・」
そういうと何かをいじっていた手を止める不気味な雰囲気の綾小路
「今後っていえば・・・・
彼の方も心配よね」
「彼・・・・?
ああ須藤か・・・・
確かに彼のあの性格は
後々今後の私達に不利益な何かをもたらすかもしれないね・・・・」
「根は悪い人じゃないのは分かるんだけれども
やっぱり偏見は大きいと思うけれども、あの時
須藤君の退学がぎまったときにほっとした声が聞こえたもの
やっぱり内心彼におびえてる子が多いのよね」
「まあ別にどうでもいいことだ・・・・
私には私自身の目的がある・・・・
ゆえにあくまでそれを優先させる・・・・
それだけだ・・・・」
「まあそれは、そうだけれども・・・・」
すると不意に笛の音が聞こえてきた
「我だね・・・・」
するとそこに仮面をかぶった綾小路が
その口元に笛を当てて二人のことにやってくる
「・・・・・・・・・・」
笛を口元から離し
二人をじっと見つめる
「そう、もうみんな戻っているの?
それじゃああたしも戻りますか」
「そうだね・・・・
私はこの学園でのこれからの
生活が楽しみになってきたよ・・・・
この学園には私にとって実に
面白そうな玩具がぞろぞろそろっている・・・・
堀北も面白そうだが・・・・
やはり私が最も欲しいものは彼女以外いない・・・・
手に入れるのは難しいのかもしれないけど
だからこそ私は彼女を手に入れて引き入れてみたいね・・・・
やっぱりこの学園は退屈しないね・・・・」
「やっぱりここに来てよかったよ・・・・
フフフフフフ・・・・
ハハハハハハ・・・・
あーっはっはっはっはっはっはっ!!!!」
Ein lustiges Studentenleben