ようこそ実力至上主義の教室へーIn this deceitful world, even bigger lieー 作:lOOSPH
ここは高度育成高等学校
あらゆる最新設備を完備し
どのような進学、就職に対しても100%答えてくれるという
夢のような学校だが
その本質は実力がものを言わせる実力至上主義の学校である
この学校に入学をしている者たちはそれを知って
まあいろいろな行動をなさっている様子であるのだが
まあほとんどの者はそれなりに学生生活を楽しんでいる様子である
まあその中には独自に動いている者もいるのだが
「・・・・・・・・・・」
ある場所に歩いていたのは
仮面をかぶって素顔の見えない男子生徒であった
その腕には何やら棒状の何かを挟み込むように抱えていて
その手には何やら紙のようなものをもって確認するように見ていた
「・・・・・・ふう、さすがにAクラスの情報は
徹底されていますね、さすがに我の力ではそう簡単にはいかないようですね・・・・
どこかで情報を提供してくださる方がいらっしゃればいいのですが・・・・」
すると少年の目の前を
人影が通り過ぎていく
「・・・・・・うん?」
仮面をかぶった男子生徒は気になったが
何やら彼女が走ってきた方から何やら怒り声が聞こえてきた
仮面をかぶった男子生徒は気になり
越えのした方に向かっていくのだが
そこにはもう人の姿はいなかった
「・・・・・・どうやら
ここで何かが起こっていた様子・・・・
ほかの方々に報告をするべきでしょうか・・・・」
考え込むが今は気にすることではないと判断し、そこから去っていく
・1・
翌日の教室
「私、何を見てんだ?」
「ああ・・・・・・残高照会さ・・・・
これを見れば今のクラスポイントや
プライべートポイントを確認することができるのさ・・・・
何しろこの学校ではポイントで買えないものはないからね・・・・
逆を言えばポイントがあればあるほどこっちが有利になる・・・・
須藤のテストの点数のことも考えてもさ・・・・」
「そうだね・・・・
今後の対策のためにもやっぱり
どうにかプライベートポイントが欲しいね
でもそのためにはクラスポイントを増やさないとね」
三人の綾小路がそんな雑談をやっていると教室の扉が開く
「おはよう諸君
今日はいつにもまして落ち着かない様子だな」
チャイムとほぼ同時に教室に入ってきた茶柱先生
「佐枝ちゃん先生!
俺たち中間テストでポイントが上がったはずなのに
どうして振り込まれていないんすか」
「ああ、そういうことか」
「そりゃ俺たちほかのクラスに比べてみたら
ポイント自体は低いかもしれないけどさ
だからってポイントが振り込まれていないのはどうかと思うんすけど」
池は口を噤んで言う
「そうか、実はそのことで皆に伝えておきたいことがある
少しトラブルが起こり、1年へのポイントの支給が遅れている
トラブルが解決次第、ポイントは改めてふりこまれる」
「マジで!?」
「学校側の不備なんだから、なんかおまけとかないんすか?」
生徒たちは次々と不満を口にしていくが
茶柱先生は特に気にすることなく冷淡に言う
「そう責められても困る
学校側の下した判断だ、私にはどうすることもできん
もう少し待っていればポイントは振り込まれるだろう
ポイントが残っていれば、だがな」
茶柱先生は意味深にそう告げるのだった
・・二・・
「どうやらこのポイントは平等にポイントが
振り込まれていく形式になってるみたいだね・・・・
それにどうやらマイナスポイントもなさそうだ・・・・
一つ疑問が解消されたね・・・・」
「そういやほかのクラスのことを
調べに言ってるおいら、あたし、我から何か聞いてないのか?」
「三人とも収穫なし、誰がリーダーでどのように
動いているのかがわかれば攻略も簡単なんだけどね」
三人の少年がそんな雑談をしているとそこに声をかけるものが現れる
「まったく、せっかくのお昼休みだっていうのに
誰にも誘われないなんて哀れなものね綾小路君」
それは堀北であった、堀北が話しかけたのは
不気味な雰囲気を漂わせている綾小路であった
「そういう君こそ随分と一人ぼっちが様になってきたんじゃないか・・・・?」
「ええ、おかげさまで」
皮肉を込めたつぶやきを受け流す堀北
「そいよか今回の結果は・・・・
君にとってはどのようなものになった・・・・?」
「残念だけれどまだまだね
ポイントが増えたとはいえそれでも結果は暫定Dクラス
うえをめざすためには何としてもポイントを増やす手立てを見つけないと」
堀北はそう言ってお弁当を開くと
「うわあー
堀北ちゃんお弁当作ってきたんだ」
いつの間にか不気味な雰囲気の綾小路はいなくなり
代わりにどこか幼さの残る子供っぽい印象の綾小路が現れる
「え、ええ、食堂で食べるとポイントがバカにならないし
それにコンビニだったら無料で配布される材料があるから」
「そういえば堀北さん
須藤君の一点を買うために
一緒にポイント振り込んでくれたんだっけ・・・・」
堀北は特に何も言わずにお弁当を探り始めていく
「それにしても堀北ちゃんってお料理上手なんだね
勉強も運動もできてその上器用なこともできるなんて・・・・」
「別にこのぐらい普通よ
お料理なんてレシピやサイトを見れば
作り方を覚えるのは難しいことじゃないもの」
「そうなんだ・・・・」
まじまじとお弁当を見る幼い雰囲気の綾小路
「僕も作ってみよっかな・・・・
堀北ちゃんがそういうなら」
「ええ、そうしてもらったら助かるわ
どこかの誰かさんにスペシャル定食を奢ってあげる必要もないもの」
そう言われて心当たりのある綾小路は、うぐっと確信を刺されてしまう
「今日も食堂言って無料の山菜定食たーべよ・・・・」
「そうよ、これを機に節約術でも身に着けておくのね」
がっくりと肩を落とす幼い雰囲気の綾小路にも容赦なく言い放つ堀北であった
・・・三・・・
放課後は突然訪れる
「・・・・・・結局今日も収穫なしか・・・・
まあまだ調べに入って間もないし、今は慌てる必要は・・・・」
動物的な印象を持つ綾小路はそんなことを言っていると茶柱先生が須藤を呼び止める
「須藤、お前に少し話がある、職員室まで来てもらおうか」
須藤はさっさと部活に向かおうとしていたのでその言葉に苛立つように受けごたえする
「なんなんすか
俺これからバスケの練習が」
そう返す須藤だが、茶柱は続ける
「顧問にはすでに話をつけてある
まあ来る来ないはお前が決めてもいいが
あとで責任はとらん」
その言いようは警告のような脅迫のように言う
「な、なんなんだよ・・・すぐに終わるんだろうな?」
「それはお前の心がけしだいだ
こうしている間にも時間は過ぎていくぞ」
須藤はそう言われて露骨に舌打ちし
茶柱先生の後ろについて教室をあとにしていく
「おいおい須藤の奴、何かやらかしたのかよ」
そんな声が聞こえてくる
「・・・・・・どうやらこのクラスの団結力は
まだまだだっていうことかね、まあ群れを束ねるには
やっぱり中心になるリーダーが必要だが、平田ではどうにも頼りねえしな・・・・」
「何を一人でむなしく分析をしているのかしら」
そう言って帰り自宅をしている堀北が話しかけている
「このクラスでは須藤の奴が退学になってくれた方がいいと
言っている奴がどこかちらほらいるのが気になってんだよ・・・・
お前はあいつのことをどう思ってんだ?」
「さあ、私としては彼の存在がこのクラスのためになるのかどうか
その答えはまだ未知数であるとしか言えないわ」
堀北は淡々とつぶやいていく
「私が気になっているのはポイントの振り込みが遅れているということね」
「ああ・・・・
確か今朝茶柱が言っていたあれか・・・・」
動物的な雰囲気を持つ綾小路は急になりを潜め
不気味な雰囲気の綾小路にいつの間にか変わっていた
「ええ、そのトラブルが学校全体によるものなのか
それとも生徒間によるものなのか、もしも後者なら・・・」
「堀北には悪いがおそらく後者の可能性があるね・・・・
須藤が茶柱に呼ばれていたことがもしもそれとつながっていれば・・・・」
それを聞いて堀北は不安をぬぐうように歩いていく
「できればその予想、外れてくれているとうれしいわね・・・」
そうつぶやいて綾小路から離れていく堀北
「そういえばさ・・・・
あれから少しは他人と接しようと思ったことはないのかい・・・・?」
そう言われて止まるものの不気味な雰囲気の綾小路の方には向かずに言う
「興味がないもの、私が興味があるのは
どうしたらクラスポイントが上がるのかだけだもの」
「そうか・・・・
まあそれならそれでもいいよ・・・・」
特に態度を崩さずに答えたのが
気になったのか堀北は不意に彼の方を向く
「まったくなんなの
貴方は一体何がしたいのかしら」
「別に・・・・・・私は私なりにこのクラスのことを考えてるのさ・・・・」
「日和見主義って言ってる人が何を言っているのかしら」
堀北は座っている不気味な雰囲気の綾小路を
見下ろすようにつぶやいていくのだった
「ずいぶんと饒舌になってきたものね」
堀北は皮肉を込めて言う
「別にそれは元からさ・・・・
ただ話す相手がいないだけでね・・・・」
「そうね、せいぜいあなたと仲がいいのは
私が知る限りでも櫛田さんぐらいだものね」
「冗談はやめてくれ・・・・
俺はもう、あいつとかかわりたくはない」
すると急に動物的な雰囲気の綾小路が現れて
堀北の横から話しかけてくるのであった
「まあ、人間好き嫌いと言うものはあるしね
表面上だけでも仲良くする必要があるんじゃない?
私だってあなたのことはどうにも疑わしいけれど
こうして普通に会話できているのだから、気にすることはないと思うわ」
「てめえ・・・・」
堀北の言い方に握りこぶしを作り、プルプルとふるわせていく
「まあそういうこと
他人が他人を嫌いだっていうと気にするほどのことでもないけれど
他人に自分が嫌いだと言われれば思うところがあるでしょ?」
「ふふーん・・・・
まさか俺を試すなんてね・・・・」
不気味な雰囲気の綾小路の言葉に動物的な
雰囲気の綾小路は口惜しそうに表情をゆがませる
「まあ簡潔に言えば、私と櫛田さんは水と油のようなものよ
決して交わることはないわ」
「だったら堀北ちゃんが油だよね
いっつも機嫌が悪そうなのが
煮立ってる感じがするからさ」
堀北はその言葉が聞こえたのかやや機嫌が悪くなっていくのがわかる
「ところで・・・・
君と櫛田ちゃんはひょっとして
昔からの知り合いなのかい・・・・?
君は彼女が自分を嫌っていることに
薄々感づいていたんだし、もしかしてと思うんだけど・・・・?」
不気味な雰囲気の綾小路が話を切り出していく
「さあ
少なくとも私は彼女を知らないわ」
堀北はそう返す
「そんなに気になるなら彼女に直接聞いてみたらどうなのよ?」
「いいや・・・・
別に興味はないよ・・・・
私の興味は別にあるからね・・・・」
そう言って立ち上がって堀北の横を通り過ぎていく
「何も聞かないのかい・・・・?」
「貴方が何に興味を抱いているのかなんかに私は興味ないもの」
「そうか・・・・」
そんなやり取りを交わして教室を去っていく不気味な雰囲気の綾小路であった
・・・・四・・・・
「・・・・・・現状Dクラスのクラスポイントは87ポイント・・・・
上に目指すにはやや物足りませんが
プライベートポイントに還元すれば大きくはありますね・・・・」
そう言って部屋の前まで戻ってきたのは
仮面をかぶった男子高校生であった
するとそこに
「あ、あの・・・」
櫛田が恐る恐る話しかけてきた
「そこは確か、綾小路君の部屋ですよね・・・・
綾小路君に何か用事でしょうか?」
「・・・・・・櫛田嬢、ですね・・・・
用事も何も、我がその綾小路君ですが・・・・」
「ええ!?
あ、綾小路君だったの!
仮面をしてるからわからなかったよ」
櫛田は驚きの表情を見せると申し訳なさそうにいう
「・・・・・・まあそれはとにかく、我に何か用事ですか?」
「うん、実は・・・」
すると櫛田の後ろから一人の男子生徒が現れる、その男子生徒は
「綾小路ぃって誰だお前!
見かけねえ顔だな、誰だ!!」
須藤だった
「・・・・・・・・・・」
返答が面倒臭くなったのか櫛田に説明するように言う
「えっとね須藤君
この人綾小路君だよ」
「あ、綾小路だったのかよ・・
ってかんでそんな仮面してんだ?」
「・・・・・・いろいろと事情がありましてね・・・・
それより、お二方は我に何か用事があるのでしょうか・・・・?」
須藤はそうだったと言わんばかりに表情を切り替える
「実は俺さ、今日担任に呼び出されてよ
それで、その・・・実はよ・・俺、もしかしたら停学になるかもしれねえんだ」
「・・・・・・停学・・・・ですか・・・・・・・・・・?」
須藤が重々しく言葉を紡いでいく
「ひょっとして、先生の悪口を言っちゃったとか?」
櫛田がそう予想するが須藤は首を横に振る
「いってねえよ」
「・・・・・・もしや女子の胸倉をつかみ恫喝なさったとか・・・・?」
「それもちげえっての」
すかさず否定する須藤
「あれだよ綾小路君
先生に殴るけるの暴行を加えた上に唾を吐きかけたんだよ」
「・・・・・・櫛田嬢は恐ろしいことを考えますね・・・・!」
「あははは、さすがに須藤君もそんなことはしないよね」
櫛田の予想にさすがの須藤もものすごく引き気味であった
「・・・・・・須藤殿、よろしければ須藤殿の言葉で教えてもらえませんか・・・・?」
「あ、ああ、実は俺、先週Cクラスの連中を殴っちまってよ
それでさっき停学にするかもって言われてよ・・
今、その処分待ちなんだ」
「先週・・・・?」
櫛田は須藤の言葉を呑み込めないのか返答ができない
一方の仮面をかぶった綾小路は何かを思い出すように顎に手を当てる
「殴ったって・・・それ、え、どうしてなの?」
「ち、違うんだよ!
喧嘩を吹っかけてきたのは向こうの方だよ
俺はただそれを返りうちにしてやっただけなんだよ
そしたら今日そのことで呼び出されたんだけど
そこで聞いた話だと俺の方から喧嘩を売ってきたことになっちまってて・・」
仮面をかぶった綾小路は話の内容は大体理解できたようだが
やや頭の整理が追い付いていないのか興奮気味のように思える
「・・・・・・須藤殿、落ち着いてことの経緯をお話しください・・・・」
「綾小路君の言うとおりだよ、須藤君、落ち着いて話して・・・」
二人に言われて須藤は冷静さを取り戻していくが
「わ、悪い、ちょっと取り乱した・・」
軽く深呼吸してことの経緯を話していく
「実は俺さ、顧問の先生から、夏の大会で
レギュラーとして迎え入れるっつー話をされたんだよ」
「すごい、レギュラーに選ばれるなんて」
「ま、まだ決まったわけじゃねえよ」
櫛田に褒められてやや照れ臭そうにする須藤
「ま、まあ話を戻すんだけれどよ
一年でレギュラー候補に選ばれたのは俺だけでさ
その時からもっとレギュラーを目指してやるって思って
いつも以上に練習に打ち込もうって思った矢先だったんだ
あいつら・・・同じバスケ部の小宮と近藤が俺を特別棟に呼び出したんだ
無視してもよかったんだが、あいつらとは
部活中にいろいろと言い合ってたからもういい加減けりをつけてやろうと思ったんだ
そしたらあいつら、石崎ってやつを連れて脅してきやがったんだ
痛い目見たくなけりゃバスケ部をやめろってな
そんでそれを断ったら殴りかかってきたから返りうちにしてやったってことだ」
「・・・・・・なるほど・・・・」
須藤はあらかたの経緯を離し
仮面をかぶった綾小路はなるほどといった感じで考え込む
「でもさっき茶柱先生から話を聞いた時には
喧嘩を仕掛けたのは須藤君の方になってたってことなんだね」
櫛田の言葉に須藤はあきれながらも頷く
「でもそれだったら須藤君は悪くないよね」
「だろ?
マジでわけがわかんねーよ
教師の奴も信じもしねーし」
「ねえ綾小路君、よかったら一緒に茶柱先生に報告しようよ
須藤君は悪くないって」
櫛田は綾小路に言うが
綾小路は再び須藤の方に声をかける
「・・・・・・その話を聞いて、学校はなんと・・・・?」
「来週の火曜日まで時間をやるから
俺の話が本当ならそれを証明してみせろって
無理なら俺が悪いってことで夏休みまで停学
その上クラス全体のポイントもマイナスだってよ」
須藤は頭を抱え込んでいってしまうのだった
「俺は・・・どうしたらいいんだよ」
「須藤君は嘘をついて先生に訴えていくしかないと思う
だって仕掛けてきたのは向こうなのに須藤君の方が疑われていくなんておかしいよ
綾小路君もそう思っ・・・て・・・!?」
櫛田は綾小路の方を見て絶句している
なぜなら仮面をかぶった綾小路のいたところには
「櫛田・・・・
悪いけれどこれはそんな簡単な話じゃないよ・・・・」
不気味な雰囲気の綾小路が立っていたのだから
「うお!?
綾小路?」
「大体この件を学校側は信じていない・・・・
いくら人望のある櫛田だろうと
無実を訴えたところで学校は聞く耳なんて持たない・・・・
せいぜいポイントを減らされるのが嫌だから
虚偽を言っていると思われて却下されるだけだろうさ・・・・」
「それは、そうかもしれないけれど・・・」
「そもそも今回の件は仕掛け側を探せば終わる話じゃない・・・・
この件でどっちが悪かろうとなかろうと詮無きことだ・・・・
向こうだってどっちみち三人がかりで
向かっていったんだ何らかの処分を受けるだろうさ・・・・
結局須藤が仕掛けた証拠も仕掛けられた証拠もない以上
それが意味する意味はたったの一つだけ・・・・
どのみち須藤はこのままだと何らかの処分を受けることになるということさ・・・・」
「・・・っておおい!
なんでそうなるんだよ!
仕掛けられたのは俺なんだ
これは正当防衛だろうが!」
須藤は不気味な雰囲気の綾小路につかみかからんとするが
額を指で小突かれしまい、止められてしまうのであった
「んぐぐぐ・・」
須藤が急いで離れて落ち着きを取り戻していく
「ねえ・・・どうして須藤君が処分を受けちゃうの?」
「だってさ・・・・
須藤君の状態を見ても目立った怪我がない
つまり相手は無抵抗だったってことだろう・・・・
一番に大きいのはそこだろうさ・・・・
だって日ごろから確執があったなら
危険な目に合うことは予知、予想できていたってことだ・・・・
正当防衛っていうのは急迫不正の侵害に
対して権利を防衛するためのやむを得ない行為・・・・
まあまとめたら今回完璧に正当防衛を該当させることは難しいだろうさ・・・・」
不気味な雰囲気の綾小路の説明に須藤も櫛田もどうにもついていけていない
「・・・で、でもよ
向こうは三人がかりだったんだぞ
どう考えたってこっちが危なかったろうが」
「残念ながらそれでどうにかできるかは微妙なところだろうさ・・・・
まあもっとも・・・・
それでどんな判断を下せるのかは学校側も難しいんだろうねえ・・・・
だからこそ君に猶予を与えたんだろうさ・・・・」
不気味な雰囲気の綾小路はそのように考える
「おそらく現時点で学校側が重点的に見ているのは
須藤とCクラスの彼らのけがの状態と言うことだろうね・・・・」
それを聞いた櫛田が口を開く
「そっか・・・それで殴っちゃった須藤君を罰する、そういう方針をとってるんだね」
「被害者の証言には大きな証拠能力がある・・・・
先に訴えたもん勝ちだ・・・・」
「そんなの納得いかねえよ
被害者は俺なんだ、責任取れとか冗談じゃねえ
もしもそんなことになったらバスケのレギュラーどころか
今度の大会にだって出られねえ!」
壁に拳をたたきつける須藤
「とにかく、Cクラスの人に正直に話すように言おうよ」
「無理だね・・・・
そもそも多少のリスクを背負う形に
なってまでも須藤をはめたようなことをしたんだ・・・・
話をしたところでとぼけられれば終わりさ・・・・」
「くっそがぁ・・・絶対に許さねえ・・」
須藤の怒りは表情から見てもわかるほどに浮き彫りになってきている
「だったら答えは単純さ・・・・・・まずは証拠を探さないとね・・・・
確実な証拠を見つければ彼らも何も言えなくなるだろうさ・・・・」
「そうだね・・・須藤君が悪くないっていう証拠にできる物があれば・・・」
すると須藤は口を開く
「あ、あのさ
もしかしたら俺の勘違いかもしれないんだけどさ・・
実はあの時、誰かが俺たちのやり取りを見ていたように感じたんだ」
それを聞いて須藤を見る二人
「目撃者がいたかもしれないってこと?」
「ただ何となく感じたってだけだから、確証はねえ」
「だがそれは逆に危険かもしれないね・・・・
目撃した場面によっては
逆に君を追い詰める結果になる恐れがあるねえ・・・・」
不気味な雰囲気の綾小路の言葉に表情をさらに曇らせる須藤
「くそ・・
・・・俺はどうしたら・・」
それを見た櫛田が口を開く
「つまりまとめるなら方法は大きく分けて二つ
一つは、Cクラスの人たちに嘘を認めさせること
本当は須藤君が悪いってわけじゃないって認めさせるのが一番だと思うし」
「でもさっき綾小路が言った通り
あいつらがそんな簡単に話してくれるとも思わねえし」
「そもそも嘘をついたなんて学校側に告げれば
自分たちだって無事じゃすまなくなるんだしね・・・・
自分から自白なんてしないだろうさ・・・・」
そして櫛田がさらに続ける
「じゃあ、やっぱりもう一つの目撃者を捜すことだね
もしも須藤君が言ったとおりに目撃者がいれば
きっと真相究明の力になってくれるはずだよ」
「まあ現状それが有効打だろうさ・・・・」
だが須藤の表情はどうにも浮かない様子
「探すっつっても、具体的にどうやって探すつもりだよ」
「地道に聞いていくしか、ないよね」
「まあもっとも・・・・
それで名乗ってくれればいいけれどね・・・・
見ていたのが喧嘩のどの場面で会っても
その人が離れた人は少なくともそういう荒事になれた人間じゃない・・・・
須藤が表面上しかしらない人が目撃者ならいくら
人望の厚い櫛田の願いでもそう簡単に名乗ってくれるとも・・・・
思えないけれどね・・・・
不安をあおってくる綾小路の言い方にさらに浮かない表情になる須藤
「・・・・・・私、そこまですよ・・・・
あまり彼らに余計な不安を与えてはなりませんよ・・・・」
するとそこに先ほど仮面をかぶった綾小路が現れる
「おやおや・・・・?
普段無口な我が出るなんて珍しいこともあるもんだね・・・・」
「・・・・・・困っている御仁を放っておけるほど
我は冷たい人間ではありませんゆえに・・・・
事情はおおむね理解しております、まずは多くの者に協力を・・・・」
「ま、待ってくれよ綾小路!
できればこの件は誰にも言わねえでほしいんだ」
須藤は訴える、だが
「それは無理だね・・・・
仮に私や櫛田がそれを了承しても
少なくとも学校側からいずれ通達されるだろうさ・・・・
そうなれば多かれ少なかれ多くの関係者の耳に入る・・・・
黙り続けていくのは難しいものだろうねえ・・・・」
「そんな・・・いやだ、そんなの俺は嫌だ・・」
「・・・・・・須藤殿・・・・」
「俺には・・・俺にはバスケしかねえんだ
バスケができなくなったら、俺にはもう何も残らねえんだ・・
なあ、助けてくれよ綾小路・・・俺はどうしたら・・」
いつもの態度から嘘のように弱気になっていく須藤
それをみた仮面をかぶった綾小路は声を上げる
「・・・・・・わかりました・・・・
できる限りの協力とご尽力をさせていただきましょう・・・・」
「・・・あ、綾小路・・?」
と須藤を安心させるように肩にそっと手を置いた
「・・・・・・ここはお任せください・・・・
貴方の抱いているそのお気持ちを知って放っておくなどできませんよ・・・・
我は知っていますよ、貴方は決して自分からしかけていく方ではないことを・・・・」
「綾小路君・・・」
須藤をゆっくりと落ち着かせる綾小路
櫛田はその様子をじっと見つめている
「・・・・・・ただし一つだけ、お約束をしてください・・・・
須藤殿はこの件に、なるべくかかわらないでほしいのです・・・・」
「な、何言ってんだよ
そんなお前に押し付けるようなこと・・」
「ううん、綾小路君の言うとおりだよ
当事者である須藤君が動いたら学校が余計な疑いを持つかもしれないし
それに須藤君を助けたいって気持ちは私もおんなじだよ
ここは私や綾小路君に任せて、どこまでできるかわからないけれど精一杯やって見せるから」
須藤は申し訳なさそうにするが
同時に自分が動いても厄介なことになりうることも理解しているので
「・・・わかった、できればお前らに迷惑かけたくないけど任せることにする」
須藤はそう言って、二人に頭を下げた
「今日は悪かったな、急に押しかけちまって」
「・・・・・・お気になさらないでください・・・・」
「櫛田もまたな」
「うん、ばいばい須藤君」
と須藤は数部屋隣の自分の部屋に戻っていくのであった
「まったく・・・・
我は相変わらずだね・・・・
そうやって後先考えずに人を助けようとするんだからね・・・・」
「・・・・・・甘いの、でしょうね・・・・
まったく・・・・・・我ながら無責任なものですね・・・・」
二人はそんな会話をすると
「ううん、綾小路君のそれ、私は正しいと思うな」
櫛田が話しかけてきた
「おや・・・・?
櫛田はまだいたのかい・・・・」
「綾小路君ともう少し話をしておきたいと思って・・・」
櫛田はそう言って二人の綾小路をまじまじと見る
「別にいいけれどさ・・・・
私に話をしても力になれるかは別だよ・・・・
現に今のままではどうにもならないしね・・・・」
「でもなんとかしたい、そういう意味にもとれるよね」
「・・・・・・どうしても彼のようなものを、我は放っておけませんから・・・・」
「そっか」
櫛田は嬉しそうに笑顔を見せる
「その気持ちをもっと表に出せば、クラスに溶け込めるかもしれないのに」
「あいにくと私はそう言うのに興味はないからね・・・・
それに私は表立って行動するより裏で支える方が性に合ってるしね・・・・」
そう言って不気味な雰囲気の綾小路はそう言って手すりの方に背を当てる
「・・・・・・櫛田嬢は協力なされるので・・・・?」
「もちろんだよ、困ってる人がいたら助けるのは当たり前だもん
綾小路君は・・・どうかな?」
「・・・・・・櫛田嬢の言う事は正しいと思いますよ・・・・
しかし、いずれにせよこの件をどうにかするには我らだけでは及ばないでしょう・・・・」
「じゃあもう少し人数を増やしてみよう・・・・
こういう件なら堀北や平田が適任だろう・・・・
まあ、須藤は平田を嫌ってるから
必然的に堀北になってしまうかもだけどね・・・・」
そう言ってやや不安そうにする櫛田
「堀北さん、協力してくれるかな・・・」
「須藤のことはともかく
クラスの評価が落ちるかもしれないとなればある程度力にはなるだろう・・・・
まあ力になるイコール協力してくれるかはわからないけどね・・・・」
不気味な雰囲気の綾小路はそう答える
「そっちの綾小路君は、協力してくれるよね?」
櫛田はそのことを聞いてくる
「いいよそのくらいなら・・・・
それにこの件ではおそらく
別の何かが動いているようにも思える・・・・
それを知りたいと思ってね・・・・」
「別の何か・・・?
この件は須藤君と小宮君達の他に
誰かが動いていると考えてるの?」
櫛田は綾小路に聞く
「まあ可能性は否定できないってだけさ・・・・
何しろ今回の件は須藤とその三人の関係と言い
その三人と須藤の状態といいややできすぎたようにも思えてさ・・・・」
「そうなんだ・・・」
すると隣の仮面をかぶった綾小路が話しかける
「・・・・・・Cクラスの方々がそう簡単に自白をするとは思えません・・・・
やはりここは無難にいるかもしれない、目撃者捜しをした方がいいかもしれません・・・・」
「そうだね、でも目撃者がいるのかどうかもまだわからないし・・・」
「・・・・・・実は我は、その目撃者と思わしき人物をお見かけしたのです・・・・」
それを聞いて櫛田は仮面をかぶった綾小路に詰め寄る
「それ本当なの!?
どうしてそのことを言わなかったの!」
「・・・・・・お見かけしたとはいえほんの一瞬でした・・・・
特別棟の方から走り去っていくのを不意に見かけただけで
顔や背格好等は分かりません、わかっているのは女子と言う事だけ・・・・」
「そうなんだ・・・でもそれだけでも十分な収穫だよ
明日から探しに行こう」
「まあまずは堀北と話をしてみてからでも遅くないだろうさ・・・・
まずはそこからだね・・・・」
そう言うことで方針が決まったのであった
「・・・・・・困っている人がいたら助けるのは当たり前、ですか・・・・」
「櫛田の言葉かい・・・・・・君の生き方を体現しているようじゃないか・・・・」
「・・・・・・そうですね・・・・まったく、我ながら甘いものです・・・・・・・・・・」
「まったく、想像はしていたけれど
やっぱり上に目指すにはまだまだね」
堀北がそう言って歩いていると
「おまけにあの様子、須藤君が何かを起こしたのは必然ね
まったくどうにかして彼のような
人間を更生させられればいいのだけれど」
すると不意に目の前に見知った顔が歩いてきた、その相手は
「あー・・・・
情報を集めてくると言っても
どうしたらいいものかね・・・・
無理言って私から変わって
もらったが何にもわからないな」
好戦的な雰囲気の綾小路が何やらつぶやいている
「何を一人で寂しくつぶやいているのかしら?」
「あ、堀北」
話しかけていく好戦的な雰囲気の綾小路
「ったく相変わらず歯に衣着せぬ言い方するな」
「あなたこそこんなところで何をしているのかしら?」
「別に大したことねえよ
ただ前の中間テストのポイントのあれで
気になることがあってさ、それなりにいろんなこと調べてるんだよ」
「そう、まあはたから見ると特に意味があるとも思えないわね」
堀北の言い方にげんなりするのだった
「それよりもさ・・・・
今日のあれは何だったんだろうな?」
「須藤君が呼び出されたこと?」
さあ、少なくともいいことではないでしょうね」
と去っていく堀北であった
「かわいくねえ女だな」
「・・・・聞こえてるわよ」
・・・・・・・