フェアリーテイル 生命の唄   作:ぽおくそてえ

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第10章 アルバレス編
第75の唄 アルバレス侵攻


「さてと、まずはギルドの修復をしなくちゃね」

「仕事ってこれぇ?」

「文句言うなって。これも仕事のうちだ」

「せっかくギルドを立て直すんだから、建物も修復しなけりゃ成り立たないわよ」

 

 

まず取り組むべきはギルドの修復と諸々の書類の提出だ。正式なギルドとして認めてもらわなければ闇ギルド扱いを受けてしまうので、大事な仕事なのだ。そこで重要になってくるのがマスターを誰にするかである。書類を担当しているレビィもこれで頭を悩ませている。

 

 

「うーん、どうしよう」

「どうしたの、レビィ」

「ああ、ユリア。実はね、マスターを誰にしようかなって」

「それなら適任が居る気がするけどなぁ」

「そうだよねぇ、やっぱりそう思う?」

「まあ、本人がどう思うかだけど……」

「あらあら、喧嘩が始まってしまったわね」

「ちょっと、まだ仕事中だよ?」

「止めるべきかしら」

「辞めんか」

「……止まったね」

「やっぱりエルザの一喝は効くわね」

「うん、マスターはエルザに任せるかな」

「ちょっと待て、私がマスターだと?」

「お前以外に適任はいないだろう。マカロフを救い出すにはな」

「お前は確か……」

「ドランバルト、いやメストね。評議会にいたはずだけど」

「それには訳があってだな」

 

 

冥府の門との戦いののち、妖精の尻尾の一員であることが判明したメストは、ギルドの秘密をマスターとなったエルザに見せたいものがあって来た。本来ならマカロフから知らされることなのだが、今回は彼が案内する。他のメンバーには見せられないのだ。向かったのは地下で、そこにはギルドの秘密が隠されている。本来はマスターになった人物しか入れないが、込み入った事情があってメストも知っているのだ。

 

 

「この扉の先だ」

「これは……初代?」

「地下に何かあるかと思えば」

「シリル!?」

「生命の力を感じたと思えば……」

「本当は入っちゃマズいんだが」

「らしいわね。でも、ここに来たのは私だけじゃないわ」

「は?」

「ちょっと、バラさないでよ!」

「お前らなぁ……」

 

 

様子が気になってカノンの他にもナツやグレイ、ルーシィ達も来ていたのだ。地下にある、亡くなったはずの初代の体が魔水晶に収められている。このことが引っ掛かっているのだ。この体がなぜここにあるのか、生きているのか死んでいるのか、謎は深まるばかりだ。

 

 

「初代は亡くなったはず。でも、ここにある体からはうっすらと生命力を感じるわ。何故かしら」

「俺も詳しいことは分からんのでな。今から俺の記憶を見せる、その中に答えを見出せればと思っている」

「何この映像」

「メストの魔法?」

「これって......」

「10年前、天狼組からすれば3年前の出来事か。俺は評議院への潜入を任されて、とある任務に就いていた」

 

 

それは西の大陸に関する情報を評議院から流して欲しいとの事だ。何故そのような任務に就く事になったのか、知ったのはついこの前の事である。潜入の際に記憶をいじっていた為、天狼島で会った頃は妖精の尻尾に潜入している事になっていた。

 

 

「この潜入任務の真相を知ったのは一年前の事だ。今までの情報と先代の独自調査によって、ギルドを解散させる事になった日だ」

「確か、大国アルバレスだったかしら?そこが侵攻してくるとかどうとか」

「そうだ。西の大国アルバレス帝国が侵攻してくるのではないか、その様な情報が掴めてな」

 

 

実を言えば10年前に侵攻を目論んでいたが、評議院がエーテリオンをチラつかせた為に侵攻は中止となったが、その後評議院は潰れてエーテリオンもフェイスも無い以上再び侵攻を開始しかねない状況だった。敵はイシュガルにあるギルド数を上回る730ものギルドを武力で纏め上げた大帝国だ。そこでマカロフが打った手として交渉に乗り出すのだ。

 

 

「交渉しに行くのは本人から聞いたわ。でも止めた所で聞いてくれそうにも無かった」

「まぁな。今交渉に行っているが、返答も連絡も無い」

「まさか!?」

「幽閉されてるか、交渉を続けているか、あるいは……」

「それ以上はよせ」

 

 

マカロフの身に何かあったのではないか、一年間も連絡がないことを鑑みると不安になる。心配になるが、六代目の言伝通り、ウォーロッドを始めとした、聖十大魔道による評議院を設立した。ウォーロッドは事情を知っているが、アルバレスが脅威であるという共通認識以外はそれ以外の方は知らないだろう。

 

 

「ジイさんの時間稼ぎはもう十分だろ?もう帰ってきても良いじゃねえか!」

「今回の件が六代目に伝わってないのか、あるいは帰ってこれない事情があるのか」

「私は私の方で動く。マカロフさんの事は貴方達に任せるわ」

「ああ、そうするか」

 

 

こうなったら二つの方面から救出に向かうことにする。まずはエルザ達が海路を通ってアルバレス帝国に潜入し、マカロフと接触を図る。もう一つのチームを作り、別路から救出に向かうこととする。そのチームを作るために工事現場に戻り、ガジルに声をかける。

 

 

「ガジル、聞こえてたでしょ?私たちも動くわよ」

「言われずともやるつもりだ。抜け駆けは許さねえ、俺たちは雷野郎の元に向かう。大魔闘演武のBチーム再結成だ」

「雷?」

「あんた、ラクサスの居場所を知ってんのかい!?」

「まぁな」

 

 

ガジルを筆頭に大魔闘演武で組んだチームBのメンバーとカノン、リサーナ、エルフマンがラクサスを迎えに行くこととなった。向かった先はとあるギルドの近くだ。本当にラクサスや雷神衆がいるとの情報が当たっているのか半信半疑だが、信じて向かうしかない。更にチームを二手に分けたのはなぜか疑問に思うメンバーもいる中、潜入するにしても勝算や作戦成功率も低いから、別行動する方が良いという事になった。

 

 

「そういえばレビィは?」

「私はここよ。もぉ、置いていくなんてひどいよ!」

「あれ?小せえから荷物に入ってるかと思ったぜ」

「もぉ、バカバカ!」

「イチャイチャしてる……」

「そんなにイチャイチャしたいなら、お姉さんが相手しようか?」

「じゅ、ジュビアにその気は……」

 

 

何はともあれ、まずはラクサスと雷神衆を迎えに行く。そこからクリスティーナを借りて隣の大陸に向かう。マカロフの救出は容易ではないが、少しでも成功率を上げるには、こうするしかないのだ。それならアテナも呼べば良かったとカノンは考えたが、少人数の方が都合が良い。少数精鋭で向かうのだ。

 

 

「この近くだ」

「ここは、温泉?」

青い天馬(ブルーペガサス)の温泉だ」

青い天馬(ブルーペガサス)?もしかしてそれって……」

「ま、そういう事だ」

 

 

ラクサスや雷神衆は青い天馬(ブルーペガサス)に今現在所属しており、そこで研鑽を積んでいるのだ。彼らに会う前に温泉に入って疲れをとっておき、合流してすぐに出発できるように準備をしておくのだ。

 

 

「はぁ〜、いい湯だねえ」

「温泉もたまには入るものね」

「ジュビアも入ろうよ?」

「は、恥ずかしいです」

「女ばかりなんだから、恥ずかしいって言うのもねぇ?」

「グレイの前だと大胆なのに」

「あ、グレイ!」

「ジュビア、タオルが取れちゃいました!」

「その癖、どうにかした方が良いわよ?」

「騙しましたねレビィさん。天罰が当たりますよ?」

「えへへ」

 

 

温泉につかりながら旅路の疲労を取っておく。良くこんな場所を知っていたものだと驚きを感じている女性陣であったが、ガジルは温泉が好きであり、各地の温泉を訪ねて回るほどなのだ。一夜を含めた男性陣側はかなりムサい絵面となっているが、なぜここに一夜がいるのか疑問が生じている。ここは青い天馬の温泉だからだと伝えられると驚きが起こる。ギルドが近くにあるのだ。雷神衆がギルドで元気にやっており、おもてなしを行なっているという。

 

 

「それってつまり……」

「そういう事みたい。ラクサスと雷神衆は青い天馬(ブルーペガサス)に所属しているってことなのよ」

「おい、バラすなよ!折角伏せてたってのによ!」

「まぁいいじゃない」

「ったく。一夜がここに居たからバレたようなもんじゃねぇか」

「おっと、これは反省。メェーン」

(オトコ)ぉ!テメェ、なんの嫌がらせだコラ!」

「メェーン!」

「んがっ!アスタリスク!」

 

 

男湯では騒ぎが起こり、ガジルが壁を突き破ったのだ。その際にレビィと衝突してしまう事故が起こった。この事故によってせっかくの温泉が台無しになってしまい、ゆっくりと休むことができなかった。そんなことがあった翌日、皆で青い天馬(ブルーペガサス)に向かい、ラクサスたちを迎えに行くこととなった。

 

 

「おい、ラクサスを連れて帰りに来たぞ!」

「雷神衆もな!」

「ちょっと君たち……」

「悪いわね、こんな形で。クリスティーナの力も必要なの。貸してくれないかしら?仕事の依頼って事で、対価は支払うわ」

「対価はいらないよ。しかし、何故こうなったのだね?」

「それは行きながら話すわ。目的地は隣の大陸のアルバレス帝国よ」

「シリル、久しぶりだな」

「久しぶりねラクサス。雷神衆の3人も元気そうで何よりだわ」

青い天馬(ブルーペガサス)もなかなか居心地は良かったが……やはり妖精の尻尾(フェアリーテイル)には敵わんな」

「乗り物酔いするんだが、大丈夫か?」

「滅竜魔道士用に改良されてるらしいから大丈夫よ、きっと」

 

 

青い天馬(ブルーペガサス)の保有するクリスティーナに乗り込み、アルバレス帝国に向けて出発した。アルバレス帝国には何があるのか、その疑問に答えると、マカロフである。今あちらの国で交渉しているはずでナツ達が救出の為に潜入していると伝える。要はナツ達を含めて救出しに行くという事だ。話してみると、マカロフ達が敵の攻撃を受けそうになっていたので、救出するために行動を起こした。

 

 

「ラクサスか!」

「老けたな、ジジィ」

「皆、無事ね!」

「救出に来たぞ」

「メスト、居るんだろ?瞬間移動だよ!」

「了解!」

「逃すかよ!」

「逃げる?帰るだけさ、夕飯に遅れちまう」

 

 

ラクサスの盛大な雷の攻撃により、アジィールは手出しできず、マカロフを引き連れて帰還することに成功する。その後にギルドにたどり着き、マカロフにギルドマスターの座を譲り渡した。これで三回目のマスター就任である。マスターもギルドもメンバーもある程度は元通りになり、ギルドの復活となった。これで万事解決であり、ラクサスたちもギルドへの帰還を喜んでいた。そんな折にマスターから話がなされた。

 

 

「皆、突然ギルドを解散させ、帰るべき家を奪ってしまった事、重ねて詫びたい。申し訳なかった」

「良いじゃねえの」

「そうだ、ギルドは復活したんだしよ」

「皆の言う通り、こうして集まれたのよ。気にしないで頂戴」

「ワシの交渉は無意味だった。巨大なアルバレス帝国が攻め寄せてくる」

「それがどうした!アルバレス帝国がどんな敵であろうと、俺達は負けはしねぇ!」

「そうだよね。私達は家族としてこれまでも強大な敵と戦って勝ってきたもん」

「そうじゃな。返り討ちにしてくれよう!戦争じゃあ!」

 

 

これまでも仲間や家族に手を出してきた連中を返り討ちにしてきたのだ、今更この考えが変わることはない。どれほど巨大な敵であろうとも、家族に手を出してきたのなら、容赦はしない。これがギルド創設以来最大級の戦いになろうとも、負ける気はしないのだ。

 

 

「燃えてきたー!」

「勝ちましょう!」

「言われずともな」

「神々がついている。負けるはずが無いわ、ねぇカノン」

「やってやりましょう、アテナ。我々の同胞の為にも」

「その前に話しておかねばならぬ事がある。我がギルドの秘密、ルーメン・イストワール改め妖精の心臓(フェアリーハート)についてじゃ」

「それについては私から話しましょう、八代目」

「初代?(あれは幽体か、はたまた実体なのか?)」

「まさか、ギルドの地下の事が関係してると言うの?」

「そういう事です」

「よろしいのですかな?」

「構いません。これは話しておかなければならない事ですから。これは呪われた少年と呪われた少女の物語です」

「呪い……不穏ね」

 

 

百年ほど前、メイビスとゼレフは出会い、様々な交流をしてきた。そんな折にメイビスはゼレフと同じくアンクセラムの呪いを発症してしまい、人の命を奪う呪いを受けてしまった。数か月後、再びゼレフと会ったときに恋に落ち、互いに呪いを解除しようと誓ったものの、不老不死であるはずのメイビスの命は奪われてしまった。

 

 

「アンクセラムの呪いがまだ実在してるなんて。私の母とアテナの母が数十年前に討伐したはずなのに」

「その呪いはまだ潰えていない、そういう訳です。そしてプレヒトの天才的な知識量と才能、私の不老不死がもたらした説明のつかない魔法、それが永久魔法妖精の心臓(フェアリーハート)

 

 

その名の通り永久に尽きる事のない魔力、一生使える永遠の魔法源である。評議院の兵器であるエーテリオンさえも無限に発射できるのだ。実際、冥府の門(タルタロス)戦の際もこの魔法を使い、フェイスを全て破壊しようとした程だ。だが、無限故に一度使えば制御不能となった際には後戻りできないのだ。

 

 

「なんて事、まさかそんな魔法が存在していたなんて」

「この魔法は絶対に世に放ってはいけない。ただ、この魔法は私の罪によって生み出されたもの……まさか皆さんを巻き込んでしまうだなんて」

「おいおい、何を言ってやがる。人を愛した事が何の罪になるってんだ?そんなんじゃ逮捕は出来ねぇな」

「ガジルの言う通りよ、初代。貴女が気負う事は無いの。私達はあいつらを止めるだけ、良いわね?」

「初代が居なければ私達は出会わなかったんですから」

「私達は初代と共に戦うまでです」

「良いギルドになりましたな、初代」

 

 

ギルドとしての結束は固く、揺るぎないものである。だが、気になる点がある。アルバレスの兵は倒せてもゼレフはどうするのか?不死身なうえにあらゆる魔法を操る実力者だ。皆が表情を曇らせている中、ナツには秘策があるという。右手に込められた何かを発動させるものの様だ。万が一の際にはカノンとアテナに生命と死の力を使って対処してもらうこととなった。

 

 

「さて、マスター・マカロフ。これから戦う者たちについて、把握してる範囲で良いから教えてくれないかしら?」

「そうじゃな。ワシの把握できている範囲では6人、名前のみの者を含めれば9人おる」

 

 

アルバレスの12(トゥエルブ)と呼ばれる強大なる魔導士たちが揃っている。彼らの中で知っているのは六人。砂の魔法を操るアジィール、国崩しのブランディッシュ。冬将軍インベルなど、脅威となるメンバーが次々に挙げられる。そんな彼らは総攻撃を仕掛けてくるだろう。今までの敵とは桁外れの人員と強さを誇る。だが、勇気と絆をもって戦い抜くのみだ。カノンとアテナも今回の戦いに力を貸し、不老不死のゼレフを討つために戦う。

 

 

「済まぬのぅ、シリル、ユリア。ギルドを辞めたお主達にも迷惑をかけてしまって」

「我々は仲間の為に戦う皆の気合いに応えるまでよ」

「気にする事はないのよ。受けた恩義を返す時は今しかないし」

「恩義、か。義理堅いな」

「ギルドが無ければ成長出来なかったもの」

「生きていく術を学べたしね」

 

 

ギルドには恩がある。その借りを返すためなら安い御用だ。ギルドのメンバーもそれぞれ決意を固めており、戦に向けて準備を進めている。子供たちの不安を背負うのは老兵の務め、ギルドマスターの仕事である。しかし、突然大きな魔力が近づいてきた。

 

 

「まさか、この感じ!」

「ウォーレン!」

「ま、マジか!何で気づかなかったんだ!敵は上空から攻め寄せてきやがった!」

「全員戦闘準備!空駆ける大型巡洋艦約50隻です!」

「このままでは不味い!よし、私とアテナも行く!」

 

 

向かった先で待ち受けていたのは多くの空飛ぶ巡洋艦であり、その先頭に立つのは砂使いのアジィールである。船に乗れない滅竜魔道士達のためにも一機でも多く墜落させるのだ。そこで活躍するのがビスカの発射する魔導収束砲ジュピターだ。拡散されたものの、かなりの数を撃ち落とせた。

 

 

「降りてきたな」

「数は多そうだね」

「ここを押し切られたら街が狙われるわ。私達で食い止めるのよ」

「よっしゃ!やってやる!」

「まとめて片付けるわ。船も狙って……神の愛(ディオ・アモーレ)!」

「よし、また何隻か落ちたぞ」

「結構な数を巻き込めたな」

「流石です、シリルさん」

 

 

神々と三人の滅竜魔道士達による共闘で数を物ともせず、一気呵成に攻め立てる。地獄の業火(ソウルフレア)に炎竜王の崩拳、神の息吹や竜の咆哮が響き渡る。フリードが術式を展開できる時間も限られているはずであり、急いで全員を倒さねばならない。そこにアジィール部隊のバクルが攻め寄せてきたので、アテナが対処することとなった。

 

 

「冥府神の大一声!」

「ぬぉっ、とぉ!」

「く、あまり効かないか。冥府神の剛拳!」

「がはっ……」

「パワーで押し負けるなんて!」

「それでも耐えるなんて頑丈ね」

「ばっはっは!この程度では、アルバレスどころかアジィール隊に勝つ事さえも無理だろうな!」

「それはどうかな?ふん!」

「ばはっ!」

「はいやっ!」

「ぐぇっ!」

「一気にケリをつける!煉獄砕破(アビスブレイク)!」

「うがぁ!」

「結構片付いたな」

「すごい魔法使えるんだな」

「冥府の神だもんね、これくらいはさ」

 

 

冥府の神の一撃と、豊命神や劉達の猛攻に耐えかねて徐々に敵も数を減らしていき、総崩れとなり始めている。バクルも怒りがたまり、躊躇なく攻めてきたが、ナツの一撃を受けて空高く吹っ飛んでいった。

 

 

「よし、片付いたな」

「聞こえるかしら、フリード!西の敵は全滅したわ!」

「……よし、ギルドに戻るか」

「そうね。報告も兼ねて行かなきゃ」

 

 

西の敵を全て片付け、フリードの術式を解除できる状態となった。そこで、いったんギルドへ戻って状況確認を行うこととなった。だが、そうしようとした直後、空を何かが走り抜けようとしていた。それは遥か彼方から飛んでくるレーザーである。ギルドを壊滅させるために放たれた光線だが、一夜がクリスティーナを盾にしたことで壊滅は免れた。

 

 

「クリスティーナを盾にしてギルドを守りやがった!」

 

「これは妖精の尻尾(フェアリーテイル)だけの戦いではない!我々イシュガル全体の戦いだ!」

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