神稚児の少女と理想を捨てた少年も異世界から来るそうですよ? 作:皿無き河童
そして、サブタイにあるようにおまけ?に前回の後書きで補足した聖杯の処理を"設定を増やした(考えなし)"事でちょっと書いて見ました。本当は別物として投稿しようと思ったのですが面倒だったので()一緒に投稿しました。分けた方がいいという意見が多い場合は分けますので、その時は言っていただけると嬉しいです。
あと書き始めたのが二カ月前なので前後でおかしな所があるかもしれませんが寛大な心で許してください。
それでは
前回のあらすじ
士郎……聖杯に願いを告げたあと死闘に挑もうとしたら異世界に飛ばされてしまった———なんでさ。
美遊……士郎の願いを聞き遂げたあと気を失い、知らぬうちに士郎と同じ異世界に飛ばされてしまった。
暗転した士郎の視界は間を置かずに開けた。そして、開けた視界に入ってきた風景に思わず唖然とした。
かつて、父のように慕っていた衛宮切嗣とともに様々な場所を巡ったが、眼前に広がる世界の果てを彷彿とさせる断崖絶壁、眼下に見える縮尺を見間違うほど巨大な天幕に覆われた未知の都市のどこか現実離れしたある種の幻想的な風景に目を奪われてしまっていた。
だが、そんな風景に目を奪われている余裕はない。なにせ士郎が現在いる場所ははるか上空4000メートルであり、今なお地上に向けて落下している。更に自分と同じように上空に投げ出されたのであろう4人と1匹を見つけた際、その内の1人が自分の知っている人物となれば悠長に風景を見続けていられることなどできなかった。
「——っ!? 美遊!!(なんで美遊がここに!? いや美遊にも俺と同じような紙が来たのか? でもそれだと聖杯への願いはどうなった。聖杯の願いによってここに来たのか?なら何で俺までここに?)いやそんなことよりも!」
美遊以外の3人と1匹は叫び声を上げながら落下しているが美遊は明らかに気を失っていた。何故このようなところにいるのか疑問は尽きなかったが、そんな姿の美遊を観ていたら考えるよりも先に身体が無意識のうちに動いていた。素早く美遊の側まで近づきそのまま抱きしめ、自分を下に美遊が上に来るようにな体制に変え出来るだけ美遊が傷つかないようにする。その行動を終えると、この後来るであろう背中への衝撃に対して歯をくいしばる。
そして、落下地点である湖への長いようで短い落下劇も終わり、着水したことで5つの水柱があがった。
* * *
結果から言うと、途中に幾重にも張り巡らされた水膜が緩衝材の働きをしたことで4000メートルからの落下の勢いがやわらげられ全員びしょ濡れにはなってしまったが、誰1人として落下による大怪我をすることはなかった。
士郎は他の3人と1匹よりはやく陸に上がり、いまだに目を覚まさない美遊に対して身体が冷えないように粗方絞り終えた自分のコートを羽織らせる。その時美遊の背中に奇妙な翼のの形をした痣のようなものが見えたが、それよりも美遊が目を覚ます方を優先して起きるように身体を揺する。
「……美遊……美遊起きろ」
「………んぅ。……おに…ぃちゃん?」
数回ほど揺すっていると美遊は目を覚まし、起きたばかりでまだ寝惚けているような状態だがそれ以外はあの奇妙な痣を除き異常がなく良かったと安堵する。
そうしているうちに残りも陸に上がり、さっきまでのスカイダイビングに対して罵詈雑言を言っていたり、服の端を絞ったりしている。そんな中、最後に陸に上がってきた少女が一緒に落ちてきた猫を抱えながら、
「此処……どこだろう?」
「さぁな。まあ、世界の果てっぽいのが見えたし、どこぞの大亀の背中の上だったりするかもな」
猫を抱えた少女のそんな呟きに金髪の少年が応える。そんな声に耳を傾けつつ周りの様子を探るために辺りを見渡しつつ、3人を観察する。美遊も同じように辺りを見渡している。外に出たことがあの時を除きなかったからか物珍しそうに瞳の奥を輝かせながら周りを見ているが、3人のことも気になるのか服の裾を強く掴んでくる。
そうやって周りを確認していると此方を見る視線を感じそちらへ視線を向けると草むらの物陰の中に青い何かが引っ込むのが見えた、美遊も気づいたのか今はずっとそちらを見ている。確認するべきかと思っていると、金髪の少年が今ここにいる4人に確認するように声を上げる。
「まず間違いないだろうが、一応確認しとくぞ。お前たちにもあの変な手紙が来たのか?」
「そうだけど、まずは"オマエ"って呼び方を訂正して。———私は久遠飛鳥よ。以外気をつけて。それで、そこの猫をかかえてる貴女と妙に親しそうなあなた達は?」
「……春日部耀。以下同文」
「衛宮士郎。で妹の「美遊」……だ。とりあえずよろしく頼む」
「そう。よろしく春日部さん、衛宮君に美遊ちゃんも。最後に、野蛮で凶暴そうなそこの貴女は?」
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢さま」
「そう。取扱説明書をくれたなら考えてあげるわ、十六夜君」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
十六夜からの質問から、ここに来てはじめての互いの自己紹介になったが、どうやら彼らも自分たちと同じくここに飛ばされたのだと推測し、とりあえず現状は敵ではないだろうと士郎は内心で安堵する。
そして、彼らを今一度見て美遊に視線を向け"もし聖杯への願いが叶っているのなら彼らがやさしい人でありますように、美遊の友達になってくれますように"そう思うのであった。
* * *
互いの自己紹介から数分後、十六夜が何も起こらないこの現状に苛立ちげに言う。
「で、なんで呼び出された俺たち以外に誰もいねえんだよ。普通この状況だと、呼び出した奴が現れて説明の一つでもしてくれるもんじゃねえのか?」
「そうね。なんの説明もないままでは動きようがないもの」
「……。この状況に対して落ち着きすぎているのもどうかと思うけど」
「だからって慌てても何にもならないだろ」
飛鳥・耀・士郎の順でそう言う。
そして、それを聞いた美遊はずっと視線を向けていた草むらに指先を向けて言う。
「じゃあ、あそこにいる人に聞く?」
その声を受けて全員の視線が1箇所に集まる。
「やっぱりそれしかねえか。全員気がついてるみたいだし、こうやってるのに逃げようともしないんだからな」
十六夜が視線に殺気を籠めてそう言うと、飛鳥と耀も視線に殺気を籠める。そんな3人の殺気の籠もった視線に耐えかねたのか草むらから、青みがかった黒髪のウサ耳のある女性が出てくる。
「や、やだなぁ皆様方。そんな狼みたいな怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?えぇ、えぇ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますョ?」
「「「断る/却下/お断りします」」」
「ウサギ?貴女が?」
「穏便に済むと思ってるのか?」
黒ウサギの提案に十六夜・飛鳥・耀は即答し、美遊は黒ウサギのウサギ発言に素直な疑問を口にして、今更な登場に怪しさを感じる士郎は難色を示す。
「あは、取りつく島もありませんね♪」
そんな5人に黒ウサギはバンザーイと降参のポーズをとる。しかし、その眼は5人を値踏みするようにしっかりと見ており、それを感じ取った士郎はより警戒の色を強める。
だが、それもいつのまにか黒ウサギの隣に立っていた耀の行動——黒ウサギのウサ耳を鷲掴みにし、力いっぱい引っ張ることで霧散してしまう。
「えい」
「フギャ!? ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」
「好奇心の為せる技」
「自由にも程があります!」
「へえ?このウサ耳って本物なのか?」
「……。じゃあ私も」
そう言って十六夜と飛鳥も黒ウサギに近づきウサ耳を掴んで引っ張る。
「だからちょっと待っ———そこの御二方!後生です!助け———」
こうして、3人からウサ耳を掴まれ引っ張られる黒ウサギは美遊と士郎に3人を止めるように助けを求める
が、
「……本当に……本物?」
「……なんでさ」
美遊は3人の行動と黒ウサギは反応を見て黒ウサギのウサ耳が本物であることに驚き、自分も確かめようと恐る恐る黒ウサギに近づきウサ耳を触り、士郎はさっきまで張り詰めた雰囲気で警戒していたのが馬鹿らしくなり少し自棄になっていた。
つまり、黒ウサギを助ける存在がいないわけで
その後。黒ウサギの言葉にならない悲鳴を上げ、その絶叫は近隣に木霊した。
〜プロローグ・裏〜
聖杯戦争に勝ち残った
その時だ、
これを見て
だが、本当にそこに居るかはわからない為賭けになる、そうなると見つけ出した並行世界の方が願いを叶えられるのでは。そんな考えが渦巻く中、時間にして数分とも満たないが考え抜き結論を出す。
……そうだ!これをこうして……できた。
よし、これで準備終了。後はこの招待状で転移するだけ。
押し留めて居た招待状を手元に掴めるように送る。それを、美遊は気を失っているが無意識に落とさないようにしっかりと掴む。すると、紙に文字が浮かび上がり転移の仕掛けが起動する。
そして、美遊は気を失ったまま上空4000で兄と3人の問題児と自由落下をはじめる。
追加設定
美遊をイリヤ(人)とクロ(聖杯)みたいな感じにしました。ただそれだけです。はい
今後も、のんびりと亀のような足取りで更新して行くと思うので他の作者の作品を楽しみながら待っていただけると嬉しいです。
それと、ありふれた職業で異世界最強を読んでバフ系(付与術系)オリ主いないみたいだし書いて見たいな〜とアホな事考えるけど、誰か書いてみたい人いる?