さてさて今回はせめて接敵まで行きたいところ。
あらすじ
海に臨海学校のためにやって来た一年生一同。ヴィンセントとクロエも名一杯楽しもうとするがどうにも楽しめない様子。その頃レウルーラでは何やら不穏な動きが・・・・。
翌日・・・・
二日目から臨海学校は本番を迎える。訓練機による実機訓練等を行うのが目的だが専用機持ちはその限りではない。国から送られてくる試作兵器の運用試験などもここで行うのだ。そんな最中、島の中央からやや南よりの岩場の川原に専用機持ちは集まっていた。
「では、此より専用機持ちによる兵器運用試験を行う!」
千冬が声を紡ぐがそれより早くセシリアが挙手して発言の許可を乞う。千冬はそれを認めた。
「何故専用機持ちでない箒さんがここにいらっしゃるのですか?」
「そ、それは・・・・。」
箒は声をつまらせる。千冬も何か言おうとしたがそれより先に叫び声がそれを塞いだ。
「ちぃぃぃぃぃちゃぁぁぁぁぁぁぁんんんん!!!!ヴィーくぅぅぅぅぅぅんんんん!!!!クーちゃぁぁぁぁぁぁんんんんんんんん!!!クーロちゃぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんんん!!!」
「「・・・・・・・・・・。」」
クロエとヴィンセントは呆れて話す言葉を失った。クーは頭を抱える。詰まるところ三人とも呆れてものも言えない。他のセシリアや一夏達もポカーンとしていた。
「さあハグしよ!ハグs・・・・へぶゥ!?」
「煩いぞ束。このまま頭を粉砕されたいか?それとも木刀で粉砕されたいか?」
千冬ががっしりとその兎の頭を掴んでその動きを止めた。尚、ヴィンスも悪乗りして、
「千冬さん、ここは丁度出力効率の改良を施したビーム・サーベルがあるんでそれでずばっと融かしちゃえば・・・・。」
「ちーちゃんもクロちゃんも物騒すぎるよね!?束さん死ぬこと前提だよね!?」
「「「だって束(博士)がいると厄介事しか起こらないですし(からな)。」」」
「酷い!?」
さらっとヴィンセントも話に混ざるなか唯一おいていかれている専用機持ち達は、
「・・・・え?・・・・え?」
「な、なななななななんでこんなところに束博士が来てるんですか!?」
「えー、説明する同理は無いけど特別に説明してやろう!今日は7月7日!箒ちゃんの誕生日なのだ~!ブイ!」
束が左手でブイサインを作ると共に専用機持ち達があっけにとられていた。それを見る暇もなく束は何処からともなくコンソールを叩く。
「其では大空をご覧あれ!!!」
束の号令と同時に全員が上を向いた。瞬間、クロエとヴィンセントはハイパー・ナックル・バスターを展開すると上空に向かって発射した。二発のビームは落ちてくる四角い物体を通り越しその奥にいる何かを捉えたが直前でかき消された。その様子を見て束は、
「・・・・・・ヴィー君にはバレちゃうか。」
「・・・・昨日からばれてたよ束さん・・・・・。」
「サプライズもお見通し!?」
束ががっくりと落ち込むなか四角い物体が地面すれすれで停止すると共に四機の巨大な何かが上空から降りてきた。三機は似たような形だが1機はスケールが若干小型化されており、一機はカラーリングが赤でまとめられていた。四機目は黒を基調とした機体だが二人はこの機体に大分察しが付いたようだった。
「・・・・・ISの最終目標を根底からひっくり返すようなものつれてきてどうするんですか・・・・。」
ヴィンセントは軽く声を漏らす。それをよそ目に束は物体の解除作業を行っていく。ものの数分で解除し終えた束はそのロックを開けた。
「さあこれが!束さんから箒ちゃんへの誕生日プレゼントである第四世代IS赤椿だよ!!」
「これが・・・・・私の専用機・・・・。」
箒は自らのために作られた赤椿にゆっくりと近づいていく。赤椿はそれを受け入れるかのように自らの正面を解放した。
「基本データは箒ちゃんの最新データを入れてあるけど最適化のためには現行データも必要だからためしに一回乗ってみて!」
「は、はい・・姉さん。」
箒は言われるがまま赤椿に乗り込む。それを確認した束はデータの解析を行い細かな調整を行っていく。そしてその作業から凡そ二分後、最適化の作業が終わり赤椿は正式に箒の専用機となった。その際セシリア達は、
「誕生日と言うだけで専用機を・・・・。」
とセシリア、
「何処も今は第三世代で手一杯なのにあっさりと第四世代を・・・・。」
とシャル、
「近接よりの機動機体・・・・あの子が振り回されないといいけど。」
と鈴、
「彼奴がこれで浮かれないと良いが・・・・・。」
と不安要素を口にするラウラ、
「・・・・今の状態で箒は大丈夫なのか・・・・・?」
と自分で疑問を呈する一夏。対してクロエ達はというと、
「ヴィンス、あれ。」
「ああ、箒は新たに手にした力に簡単に溺れている。そういうやつほど戦場で命を落としやすい。」
「何か嫌な予感がします・・・・。」
三人はそれぞれ箒の表情から大まかな心情を察した。すると突然ヴィンセントの視界が不意に黒く染まった。同時に後ろから、
「だーれでしょうか?隊長♪」
クロエたちには後ろにいるのが誰かわかっているがあえて言わないことにした。そしてヴィンスは目隠ししている手を強引にはずすと小言っぽく、
「はぁ・・・・・分かっているよ。久しぶりだな、ローゼ。まさかお前までここに来ているとは思わなかったが。」
「正式に言えばマルコシアス隊全員がアクシズに来てるけどね。」
「えー・・・・・。」
軽く口を吐いてく二人だがその真っ只中にいるクロエは背中に隠れて縮こまっていた。ローぜはそれを見つけるや否やクロエに近づくと、
「・・・・・・。」
「警戒しないでクロエちゃん。あっちでの事をまだ引きずってるのかしら?」
「・・・・・・・・トーリス半壊させたくせに。」
「・・・・・・・・ヴィンス、クロエってもしかして・・・・。」
「ローゼの予想であっている。」
「なかなかこじらせててきついわねこれは・・・なかなか来るものがあるわよ・・・・。」
クロエにそっぽ向かれてローゼはやや堪えた。そんな様子をはなからみていた一夏達は勿論この状況が読めない。
「あ、あ、ヴィンセント?この人は一体・・・?」
「ああ、一夏達にはまだ話していなかったな。こいつは同期のアンネローゼ・ローゼンハイン。まあ親友だ。(ローゼ、話のつじつまを合わせろよ?)」
「(分かってる、変な騒ぎにはしたくないしね)いっつも隊長がお世話になってるわね。今はこうして博士の護衛として来ているけど本来なら後3人いるはずよ・・・・?」
ローゼは先ほど飛び降りてきた岩肌の方をチラッと覗く。そしてローゼは首をかしげる。一夏達もヴィンセントもクロエも皆同じ方向を向いて首をかしげた。しかし千冬がそのムードをぶち壊すかのように一夏達とローゼ達の間に割り込み、
「お前ら!よそ見していないでさっさとISを展開しろ!」
千冬の一喝によって再開された試験装備実践試験はおおむね順調に進むかに思われた。だが、クロエ達は何かあると前もって考えていた。すると旅館へ続く一本道の方から山田先生が駆けてきた。その行きは切れきれになっており三人は一瞬でそれが事態が急を要することを察した。
「織斑先生!!織斑先生!!」
「どうした!?山田先生!」
「今先方学園本部から緊急メールでこのような内容の司令が海外から届いたとこちらに通達されまして・・・。」
山田先生はまだ完全に整ってない息を無理矢理吸い込みながら一夏達には聞こえないように小声で話していたがヴィンセント達には読唇術で内容が筒抜けになっていた。
「ヴィンs・・・・お兄ちゃん、どうする?なんだかこの指令・・・まるで仕組まれているかのような動きなんだけど。」
「事態が急なのは変わっていない。ローゼ、プル達を連れてレウルーラに帰投、グレミーに東沿岸上24kmの位置に艦を移動させるように連絡。最悪の事態も想定しておきたいが・・・・!」
「了解!」
ローゼは短く返すと赤いクィン・マンサに乗り込みその場を後にした。それに続くかのようにZZ、クシャトリヤ、緑のクィン・マンサも続いて飛び上がった。それを見届けたクロエとクーとヴィンスは千冬達が向かっていった方向に走った。
湾岸基地沿岸部
「ハハハハハ!!!ついにやったぞ・・・!」
「もろもろの偽造は済ましておいたわよ。作戦指令書にデータハッキングプログラムの発信源、全部日本に擦り付けたわ。」
「そうか。・・・・・・・フハハ、これでようやく暴れられるってもんよ!リッパー!ボマー!出撃だ!」
「「了解!」」
そしてついに悪魔のカウントダウンが始まる・・・・・・。
To be Continued..........
なんかこの頃セシリア達の出番が少ないなーと思い始めた今日この頃。
どうにかしてセシリア達を主体に持っていきたいけど作者のクロエちゃん大好き精神がそれを蝕んでるのが悩み。
次回予告
海外から送られてきた指令、それは学園の専用機持ちだけで軍用機を止めろと言うものだった。圧倒的に戦力が不足している学園側だったがそこに束が割り込んできて・・・・・?
次回ちょっとインフルエンザなんで遅れるかもです。
今後、どのキャラ視点での話が欲しい?
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クロエ
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ヴィンセント
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HADES三姉妹
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束&千冬
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囚われた鈴達