そして!次回作へと続くキーとなる少女との再会!!
それではどうぞ!!
第71話 兄妹は精霊を悟る
9月1日。
それは学生にとって絶望を意味する日。無論IS学園もその例に漏れず朝から賑わっていた。
「ふぅ、間に合ったはいいが、変わってないな。」
「何人かは増えてるけどね、それも妹が。」
「御姉様.....流石にあの三人はラウラさんの系列でしょう?」
「【系列】だけで言えばね。【遺伝子】的に言えば妹。」
「ほーん....。」
三人がそう愚痴っていると扉がダン!という音と共に開き、スーツに身を包んだ千冬が入ってくる。
「諸君、おはよう。夏期休業の合間も自主練は絶やさず行ったか?行っているならば数日後の実技を楽しみにしておきたいが。」
千冬はそう言うと途中で止めて、ゴホン。と話を戻しに掛かる。
「それはともかく、今学期から諸君らと共に学び、成長する仲間が四名増える。入れ。」
千冬の合図と共に入ってきた四人。三人は先ほど話していた三姉妹だったが、残りの一人を見て三人は固まった。
「えっ......。」
「・・・・逃げたいよぉ...お兄ちゃん....。」
「落ち着け、落ち着け、まだ楽な方の可能性はある!」
クロエはそう言ってクーをなだめる。その二人をヴィンセントは小声で宥めながらその前にいる少女をジト目で見つめる。そうとも知らずに四人の紹介が始まった。
「この二学期から皆様と一緒に学問に励むこととなったハナヨ・ボーデヴィッヒです。趣味は機械いじり。あの二人とは姉妹関係にあります。どうぞこれから宜しく御願い致します。」
「はぁい、ハナヨの妹のハヤナ・ボーデヴィッヒよ。、これといった趣味は無いけど悪戯はちょっと長けてるかな。ま、宜しくね!」
「・・・ハーミヤ・ボーデヴィッヒ。宜しく。」
三人三種三様な自己紹介。ヴィンセントはどこか既視感を感じていたがそれも気のせいだと割りきった。が、
「ごきげんよう、皆さん。わたくしの名前は時崎狂三。これでも現イタリアの国家代表ですのよ?これから宜しく御願い致しますわ?」
そう、見覚えのある少女。ヴィンセント達が空で出会った狂三。それを見たヴィンセントは頭がいたくなることを予知した。だが、悲劇はそれだけではない。
「尚、この他にも数日後に実践アドバイザーとしてイギリスとドイツからそれぞれ国家代表クラスの操縦者、そしてその専門の整備士がここに転入してくる。恥をかかないよう今まで以上に鍛練に励むことだ。」
「・・・・????????」
千冬が告げたその一言。だがその一言でなにかを察する人物はいる。
「・・・・・・・・。」
ヴィンセントだった。ヴィンセントにとってイギリスとドイツ、そしてそれ専門の整備士と聞いて考えうる人物は三人しかいなかった。
「・・・・大丈夫?お兄ちゃん。」
「・・・後で狂三を取っ捕まえてきてくれ....手段は問わん。捕まえたら俺の部屋まで連れてきてくれ....後ついでに千冬さんも....。」
「「了解!」」
そう小声で言った三人を背景にSHRは終わった。
時は同じく海軍港ベルファスト。そこでは新たな力を手にした三人が今まさに相棒と目的地へ発とうとしているところだった。
「しかし、よろしかったのですか?私たちにこんな物を渡したあげく私たちの艦まで改修してもらって...。」
「家族になった、その前祝いとでも思ってくれたまえティーちゃん!」
ティーレの真剣な悩みに対し元凶である束は呑気に三人にISを託す。
「ティーちゃんの【ぺリオン】は今までヴィー君が培ってきた技術の粋を集めて製造した第四世代の試作機体。ティーレちゃんのレーベくんから得た戦闘データを元に作ったこの機体は攻守ともにとても高性能だから並のISとは一線を帰すほどに戦えるよ!」
ティーレが持っている外斑が紺に彩られた鉄血紋章のアクセサリー。それが今の彼女のIS。その本意を手にしたティーレは小さく、だが強く輝く鉄血紋章を鉄血帽子にそれを掛けた。
「さて、では私の受け取りも完了しましたし次はハーディさんのを。」
「そうだね、ハーちゃんのはこれだね。」
「レイピア・・・・?」
これだと言ってハーディに渡してきたのはいつもハーディが使っているレイピアと何ら遜色変わらないごく普通のレイピアだった。
「まあ、ただのレイピアではないよ。対IS用第四世代の試作機体【ドレット】。突発すべき点はまず第一にその雷戦火力にあるかな。」
「・・・・特殊弾幕?」
「鋭いねハーちゃん。この機体は性能的には普通なんだけども一時的に爆発的にリロードを上げることによって多数の弾丸を秒間2400発発射できる点にあるんだよね。」
つまるところ砲撃型なのである。ハーディはそのレイピアに見合わぬ砲戦火力に唖然しつつもそのレイピアを受領した。そして最後は明石。
「アーちゃんにはこれだね。」
「これは....レンチ?」
「レンチ....ですね、ええ。」
「何ニャ!?二人に全力を注ぎすぎて明石のは手抜きかニャ!?」
「違うよ!このレンチもISだよ!!!!」
「「「はい(ニャ)?」」」
思わぬ発言に全員が硬直する。ティーレの鉄血紋章、ハーディのレイピア、そして、明石のレンチ。どう見てもおかしいのは明白であろう。
「この機体はアーちゃん専用に一から開発した試作第五世代型の機体【アプリリウス】。もっぱら整備専門の武装が殆どだから実用的なやつってのはないけどね。」
「主には?」
「まず基本工具一式、そこに溶接用の照射可能なビーム・トーチ、もしもの近接武器として小型サーベルをそれぞれ腕部に二本、拘束用にワイヤー・ロッドが六本、そして万が一単独になってしまった場合を含めてヴィー君よりも欠点を解消してなおさらに改良を施した【後期微改修型大形戦略級主砲 メガ・ビーム・ランチャーⅡ】を背部にマウントしてあるよ。」
「「途中までものすごくいい雰囲気だったのに最後の武装で台無しだよ!!!!!」」
両者ともに瞬間的に突っ込むこの有り様。事実、このアプリリウスの約半数の出力がメガビー直結なのがさらに質が悪いことを奮い立たせている。
「でもま、必要なときは三人とも艤装使うし良いかなって思ったけどね。」
「じゃあなぜ私たちにこれを?」
「改修したみんなの相棒と少し関係はあるかな、今言えるのはそれだけ。」
「セコいですね、はい。」
「ハンターがいたら猟銃をあの脳天にぶちこんでもらってたのに。」
「「「物騒だよ(にゃ)!?」」」
ハーディの腹黒発言に全員がおののく。ちょうどそのとき連絡が博士の耳に入った。
「あ、ペイちゃん、もしかして終わったの?」
「はい、改ビッグ・トレー級後期微改修型戦艦【ティーレ改】、並びに2056型ミサイル駆逐艦【Z2改(ゲオルク・ティーレ改)】、後期改修型H級駆逐艦【ハーディ改】、後期改修型総合泊地工作戦艦【明石改】、全艦発進準備完了です!」
「よし、じゃあ全員配置につくよ!」
「「「はい(ニャ)!!」」」
四人はそれぞれの待つ艦へ走る。
数分後、港にはエンジンが唸る四隻の姿が映る。
「今は代理だけど....ペイちゃん。いけるね?」
「はい、いつでもどうぞ!」
『こちらティーレ、いつでも行けます。』
『私もいつでも行けますよ!』
『こっちもニャ!』
全員からの完了報告。それを聞いた束は懐からなぜあるのか知らない士官帽を被ると、
「よーし!!!機関最大!戦艦ティーレ、発進しちゃってー!!」
「機関最大!戦艦ティーレ、進路を学園に設定、いきます!」
ゴウンッ!
炉に火が入ったビッグ・トレーはその巨体を浮かせ海を静かに滑っていく。時を同じくして名目上は護衛の三隻も火を炒れる。
「機関第一微速前進、Z2改、発進!」
「機関第二戦速、H級嚮導駆逐艦ハーディ、発進します!」
「機関最大戦速、工作戦艦明石.....ん、ちょっと待てにゃ工作【戦】艦って何ニャ!?・・・・まあ良いけど...発進ニャ!!!」
三隻から心地よいタービン音と共にその巨体はゆっくりと波を掻いて進み出す。目指すは三人が待つ地、IS学園。
To be continued.........
ドレットノート・ハイペリオン・砂時計なの は秘密。
TIPS.
第四世代試作機【ぺリオン】
ティーレのために束が作った艤装技術を転用した試作機体。そのスリムさに似合わぬ火力と四重に重ねられた防御シールドは何人たりとも生きては返さない。
武装
・小型ビームナイフ
・脚部ミサイルランチャー
・フォルファントリー・ランス
・フォルファントリー・ランチャー
第四世代試作機【ドレット】
ティーレの思考とは真反対のコンセプトで作られたハーディの専用機。火力も武装も申し分ないことに加え整備も一部規格がラファールと一致しているのである程度の互換性が聞くのが最大の利点。
武装
・大形ビームサーベル
・試作型対艦ビームライフル
(´・ω・)っスッ
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