バレンタイン短編を諦めた結果。
「と言うわけで、先日話した生徒が三人来たので紹介しよう。」
次の日の朝、千冬は柄にもなくそう言った。教室がざわつくなかクロエとクーとヴィンセントは涼しい顔をしていた。
「どうも皆さん、初めまして。遅れ遊ばせながら参りましたオルク・レティと申します。これでもこの成りで国家副代表及びドイツ海軍副司令を勤めさせていただいております。業務上の都合上皆様と会話する機会は少ないかもしれませんがよろしくお願い申し上げます。」
そう言ったのは千冬に促されて入ってきた三人の少女の内の一人である。その隣にはセシリアと似たような容貌を持つ少女がいた。
「ふう、あの子は真面目にやってくれたみたいですね....おっと、これは失礼。私はイギリスの方から参りましたハーディ・シュタイナーと言います。これでもあの子と似たような肩書きでイギリスの女王陛下直属の代表としてこちらに派遣されました。どうぞよろしくお願いします。」
そう言ったハーディに反応したのはもちろん.....
「女王陛下直属の代表ですって.....!?」
「まあ、たかが女王陛下直属といっても直属の騎士としての役割だったので実質的なIS歴は2年ちょっとですけど....。」
驚きの事実の連発に頭が追い付いていないクラスの全員をよそ目に、クロエとクーとヴィンセントは突っ伏していた。
「(あーあ、もうめちゃくちゃじゃないか....。)」
「(・・・・・それで尚実際その肩書きを優に越える実力を持ってるからありゃしないんだよね.....。)」
「(これこそ正に実力の無駄遣いってやつですか....。)」
そう思っていたとき、ヴィンセントの目に見てはいけないものが映った気がした。
「(・・・・・ん?猫耳・・・・?)」
「はいはい退いたにゃー。私は明石金子。本日よりこのIS学園の整備総務として勤めるためにやって来たにゃ。何か分からないことがあれば私のところに来てくれたら教えるにゃ。どうぞよろしくにゃ。」
明石の自己紹介が終わり、全員は同じことを考えていた。
「「「「「「「「(((((((((何で猫耳!?!?))))))))))」」」」」」」」
あのSHRの後、全校集会云々で体育館に集まった全員。なぜだか知らないがヴィンセントは悪寒を感じていた。しかし、その懸念も虚しく台に一人の少女が姿を表す。
「はぁーい、ようやく今になって自己紹介できるわね。私は更敷楯無よ。学園最強とも呼ばれているわ。」
その楯無の宣言に若干名疑問を呈するものもいる。
「(ねぇお兄ちゃん、あの子殺していい?)」
「「((やめてあげないか!?))」」
「(お兄ちゃんこそが最強なのに名乗るとはいい度胸じゃない?私とペイちゃんで消し飛ばしてやろうかな?)」
あまりの煽りにキレたクロエは今すぐにでも消し去らんと動きたそうにしているが全員が集まっているという手前渋々押さえていた。
「さて、今回なぜ集まってもらったか、と言うとね、今年の文化祭はちょっと特別なの。今年入学してきた織斑一夏君は未だに部活に入っていません。と言うわけで、今回の文化祭、最優秀賞を取った部には織斑一夏君を強制入部させることを認めます!また、準優秀賞の部活には同じくまだ入部していないヴィンセント君達の強制入部を認めます!」
「「「は?」」」
まさかの発言に三人が固まる。しかし全体は沸き上がる。学園に二人しかいない男子を強制的に誘致できるとなればこのタイミングを逃して何になるか。それもあってか女子達からは闘志が湧き出ていた。勿論、ヴィンセントも闘志が湧き出ていた。悪い意味で、だが。
その放課後のことである。
コンコン
「ん、誰かな?入ってもいいわよ。」
楯無は生徒会室にやって来たものを迎えようとしていた。だが、それは悪手だった。
「生徒会長さん?朝のやつはどういう事かな?」ジャキン
「説明してもらいましょうか?生徒会長さん?」ガチャ
「3秒以内に説明しないならアクシズの総力を以て更敷家を消しますよ?」ガコン
「開幕トリオで脅しはやめて!?ビックリするから!?」
入ってきたのはガチギレしたクロエとクーとヴィンセントの三人だった。それもIS専用のビームライフル、リボルバー・バズーカ、ロングライフルを持っている辺りどれ程ガチギレしているのかは一目瞭然である。
「分かった!話すから!話すからまずはその銃とかバズーカとかライフルを下ろして!!??」
「・・・・チッ、これで反抗してくれたら直ぐにでも家で待ち構えていたローゼが大型サーベルで周辺ごと焼け野原にしてやったのに.....。」
「実質一択じゃない・・・・もう、話すわよ?」
「手短にね?はぐらかしたら....解ってるね?」ガコン
「は、はいっ!!!!」
そこから楯無は今回の意図を話した。それを聞いた三人はあきれた顔で楯無を見ていた。
「はぁ.....たったそれだけで・・・・?」
「正直接触方法が無かったからね。勿論、ヴィンセント君達は賞品にはしないよ。」
「それなら良いが.....まだ隠してるな?」
「・・・・なんで分かったの?」
「大体クロエの表情でわかる。」
「意思疏通の領域すごいわね!?」
「それで.....何を隠している?」
「今日入ってきた三人の素顔よ。経歴としては何らおかしくはないんだけど簡単に上層部がこんな重要ポジションを放し飼いにするなんて事、あり得ないからね。けど出てくるのはペーパーデータと同じ文章、頭抱えそうだわ.....。」
楯無の発言に三人は皆して顔を見合わせ頭を抱えた。
「・・・・あー、それか。その事は今から信頼できる人に説明するつもりだから.....。」
「あら、知ってるの?」
「知ってるもなにも....。」
「私達が連れてきましたし....。」
「ウェッ!?」
楯無は三度、驚愕した。
その夜、ヴィンセントの所有しており、今は束の移動ラボと化した戦艦ティーレにいつもの面子が揃い踏みしていた。
「さて、お前たちに集まってもらったのは他でもない。この三人についてきちっと話しておかないとならんと感じたから取り敢えず信頼できるやつだけ呼んだ。」
「お、おう。」
ここに集まっているのは当事者であるヴィンセントとクロエ、そしてクー。一夏にアイナ、シャルロット、セシリア、簪、楯無、ラウラ、ハヤナ、ハナヨ、ハーミヤ、そして狂三にレティ、シュタイナー、明石である。
「取り敢えずだ。話す前に取り敢えず聞いておくか。
お前ら、この三人が元は人ではない。そう言っても驚かないか?」
「「「「「「「!?!?」」」」」」」
艦内全体に静寂が響き渡った。
To be continued.....
次回、いよいよ明かされる真実!!!
(´・ω・)っスッ
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