どうも、suryu-です。
最近になって思っている事ですが、オリジナルキャラを募集したらキャラを送ってくれる人は居るのでしょうか。
一応活動報告に場を作ろうかと思いますが、出せるかは分かりません(オイ)
それでは今回もごゆるりと。宜しければ感想をお願いします。励みになります。
【円堂守】
「それにしても、帝国は今頃何処と戦ってるかな」
「そうですね、円堂先輩。まぁ帝国なら何処でも勝てるでしょうけど」
今。俺は八神と話しているんだけど、帝国と。鬼道と決勝でもう一度会えるかどうかという話題になっていた。
俺達が帝国と再び戦うにはまだまだ練習をしなきゃいけないし、ゴットハンドでシュートを止められなかったから、新しい必殺技を覚えなければならなかった。
だから、キーパーじゃないけどその手には強そうな八神に相談しながら帝国についての話題が出たんだ。
「でも、そうですね。そろそろ試合結果が公開されるでしょうから、そろそろ……」
「八神さん! キャプテン!」
「八神君。守くん……」
「ほらね」
八神はこのタイミングを予想していたのか少し得意げに笑ってる。でも、走ってきた二人。音無とふゆっぺはなんだか様子がおかしかった。
なんだか暗い。そんな気がするんだよな……でも。
「それで、帝国学園は勝ったんですよね?」
「確かに帝国が負けるはずはないからな!」
あれだけ強い帝国が負けるなんて思わない。俺達と決勝でまた会おう。そう約束した鬼道が負けるなんて。
「……帝国が」
「……帝国が十対零で」
「世宇子中に負けました」
「え?」
でも、本当に帝国が負けていた。信じられないけどこれが事実なんだって。
居てもたってもいられない。そう思えばやることは一つだ!
「八神。帝国学園に行こう!」
「……了解です。円堂先輩。今からですか?」
「勿論だ!」
荷物を纏めた俺達は走る。不安そうな音無の顔を見た後に、駅へと向かったんだ。
■【八神龍斗】■
円堂先輩と共に電車に乗って、向かった先。帝国学園は珍しく人が居なかった。
地区予選決勝で道順は覚えていたから、サッカーコートにたどり着いた先には鬼道さんがいた。
「鬼道!」
「……あぁ、円堂に八神か。無様な俺を笑いに来たか?」
ここに来るまでに鬼道さんが試合に出られなかったことは把握していた。だから、そのことも含めて自虐してるんだと察することが出来る。
以前見た覇気は感じられないのだが、それも負けた事による傷心のせいではと思った。
多分だけど、かなり落ち込んでいると思う。試合に出ることなく圧勝されたのだから。
「俺は出る幕が無かった。決勝でお前達と戦おうと約束した矢先の事だ。笑い話にもならない」
「鬼道さん……」
鬼道さんがここまで自虐しているのを見ると、なんだか今にも消え入りそうで。最近までの自分を思い出した。
もしかしたら、鬼道さんがサッカーをやめてしまうんじゃないか? そう思って僕が言葉を放とうとする前に、鬼道さんは手で制した。
「……ここではなんだ。俺の家に来い」
「わかった」
「……分かりました」
そうして、招かれるまま僕達は鬼道さんの家へと向かう。そして着いて行った先で見たものは豪華な邸宅だった。
でも、今の鬼道さんには、それも虚しく見えているんじゃないか。そんな気がしてならない。
「すげぇ……でかいし広い」
「そうですね。円堂先輩」
鬼道さんの自室へと案内されてわかる広さで、さらなる空虚を感じさせる、
__こんな所に鬼道さんは一人で住んでいたんだな__
そう思うと、余計に哀しさを感じた。その鬼道さんは一つのサッカー雑誌を取り出して僕達に見せる。
意図は分からないけど、その雑誌をなんとなく見つめる。
「……この雑誌の写真は、俺と春奈の本当の両親が撮ったものなんだ。最後の絆だ」
「……え?」
「記者だったんだ。両親は。でも、最後は飛行機事故でな」
「そうだったのか……」
「音無さんが新聞部を掛け持ちしてるのも、そういう事なのかな」
その雑誌の真実は軽いものじゃない。とてつもなく重い過去に僕は少しばかり鬼道さんという人が分かった気がした。
そんな鬼道さんは、僕を見て何かを思い出しているようだ。それが見て取れる。
「実はな、八神。覚えているかは分からないが、昔俺とお前はジュニアの全国大会で会ってるんだよ。あの時のお前を、俺は知ってるんだ」
「……そうなんですね」
確信は持っていなかった。ただ、そんな事もあったかな。と言った感じだったけど、鬼道さんは僕のことを知っていたらしい。鬼道さん程のプレイヤーに覚えてもらえるのは、とても光栄だ。
「あの時のお前は本当に光の。いや、現日本代表の星を見るファンタジスタのようなプレイヤーだった。越えたい壁だった」
「それは光栄ですね。……最も今はそのレベルになっていないですけど」
「いや、俺達との試合でお前は的確にウィークポイントを突いていた。それはあの時のままだ」
僕への賛辞を向ける鬼道さんは、なんとなく嬉しそうだ。でも、やっぱり何処か様子がおかしい。
それは、今の僕じゃ解決出来ない事なんじゃないか。そう思うとなんだかやるせなかった。そんな時だ。
「……俺はずっと影山の掌の上に居た。春奈との事もそうだ」
「鬼道さん。それは」
「仕方なかったなんて言うつもりは無い。……俺が、あの男に着いたから」
そうして形見である雑誌を握りしめた鬼道さんを、円堂先輩は形見だからと窘めた。
悔しいということはわかる。でも、今の僕達には何も出来ない。
僕がそう思っている傍らで、円堂先輩は少し考えてから笑った。
「鬼道。お前はサッカーが好きだろ? だからさ、今度またサッカーやろうぜ」
「円堂……」
これだけを円堂先輩が告げると、僕達は帰ることとなった。あの言葉は円堂先輩が持つ魔法の言葉。
というのも、僕が豪炎寺さんから呼び出されてファイアトルネードを受けたあの時。
「そういえば豪炎寺さんってどうして復帰したんですか?」
「簡単だ。円堂の持つ魔法の言葉を聞いた」
「……はぁ?」
流石の僕でも、意味が分からないなと苦笑いした。というか普通はそうなる。
でも、豪炎寺さんはとても真面目な顔をしていた。何故だろう。首をかしげた僕に答えるように言った。
「彼奴は、何度も俺にサッカーをやるように声をかけた。あの言葉が、色々な奴を惹き付けた。サッカーやろうぜ。その一言でな」
「……そう、なんですか。まあ引き込まれると言った僕でも、よく分かりませんね」
ぶっちゃけた話。僕は豪炎寺さんからファイアトルネードを受けて、復帰を決めたから最初は本当によく分からない言葉だった。
でも、御影専農との試合の際。その時に、初めてその言葉を言われた僕は、漸く分かった。
確かな魅力。それでいて、カリスマ性と違うものをこの目で見たからこそ、今なら理解出来る。
「鬼道さんも、雷門に来るかもね」
僕も少しばかり信じてみようかな、鬼道さんの事を。鬼道さんのサッカー精神を。
そう思えば、早速豪炎寺さんに連絡を入れる。あの人のファイアトルネードは精神治療にもなる。とは言い過ぎかもしれないけど、それでも。
そう思えばまた、早く帰ってボールを蹴って練習に励むことにした。
■【魂魄妖夢】■
今、私は豪炎寺さんから呼び出されて稲妻町の河川敷に来ています。
そこには、豪炎寺さんとマネージャーの音無さん。そして鬼道さんが居ました。
「こんな面子が揃うなんて思いませんでした。それで、豪炎寺さん。用事ってなんでしょうか?」
「簡単だ。鬼道の説得だ。龍斗から連絡を受けた」
「なるほど」
龍斗さんの事ですから、意味がある事だ。そう理解した上で今の鬼道さんを見る。
鬼道さんはまるで、少し前までの龍斗さんを見たと言っても過言でないくらいに落ち込んでいるのが目に映ります。
そういえば、龍斗さんが復帰する時、豪炎寺さんからファイアトルネードを受けて戻った。とか言ってたから、それで連絡をしたのでしょう。
「……魂魄妖夢か。足はもういいのか?」
「はい。治療とリハビリは既に全て終わりました」
「そうか。それは良かった」
恐らくは鬼道さんもあの試合の真実を知っているんでしょう。ともなれば言葉の意味にも納得出来ます。
それにしてもこれ程弱々しい鬼道さんを見ることになるとは思いませんでした。
円堂さんが発破をかけた。と豪炎寺さんの呼び出しにはありましたが、それも効果が完全に発揮されていない。
それならば、確かに私たちの出番ですね。やるべき事をやりましょう。
「……円堂がお前にサッカーをやろうと言ったみたいだな」
「ああ、そうだ。だが……ッ!?」
その言葉を聞いた瞬間私はボールを蹴る。鬼道さんは足で受け止めると一体なんだという顔をして蹴り返す。
今度は豪炎寺さんにパスをする。そして豪炎寺さんが鬼道さんにボールを蹴りはなった。それすらも鬼道さんは足で留め豪炎寺さんに返した。
「どういう事だ?」
「決まっている。そこで燻っていていいのか。お前は!」
「何?」
そしてそこから豪炎寺さんと鬼道さんの激しいパスの交換が始まる。
「お前はそれでいいのか! 世宇子中にやられたままで!」
「いい訳がないだろう! けど、もう帝国学園は負けたんだ!」
「お兄ちゃん……」
豪炎寺さんと鬼道さんのやり取りを見ている音無さんは固唾を呑んで見守る。
私としてはこの先の展開が読めている。だからこそ、安心するように肩を叩きました。
「もうそろそろ、分かりますよ」
「え?」
「鬼道! それなら雷門に来い!」
「なんだと!?」
鬼道さんの横を通り過ぎたファイアトルネードはボールを破裂させる。そして鬼道さんは動揺している。
まぁでも、ここまで言ったら鬼道さんも分かるかも知れませんね。
「円堂に背中を預けてみろ。お前の視界が変わるはずだ」
「……豪炎寺」
「千羽山との戦いで待っている」
こうして鬼道さんの勧誘は終わりました。音無さんはこの後も少し不安そうな顔をしていましたが、それでも兄を信じるでしょう。
それにしてもこうして仕事をしているんだから、龍斗さんに御褒美をもらいましょう。なにかしてくれるはずですし。
そんな私は何をしてもらうかということを考えながら帰路を歩きます。んーっ、やっぱり足が治って良かったです!
「……龍斗さん。今頃何してるかなぁ」
今度久しぶりに龍斗さんの家に突貫するのもいいかもと思いながら、私は家へと向かう。千羽山との戦いは、数日後だったかと思い出しながら。