どうも、suryu-です。
キャラ募集を始めてからなんだかんだ皆様投稿をしてくださって嬉しい限りなのですが、ここで一つ問題が出てきました。
と言うのも、R-18のような内容をさも平然と活動報告の募集場所に投げ込まれたことにより雰囲気が悪くなるかなーと思われました。
皆様各位楽しんでおられた所でそのような行為は許していいとは思えません。見かけたら荒らしとして運営に報告をお願いします。無論私も荒らしと見て対応します。
私としては皆様と楽しむ場なので、そのような行為はやめていただけると助かります。
そんな注意事項を述べましたが、今回もごゆるりとなさって下さい。
■【八神龍斗】■
「っ。まだ、足りない……!」
僕は一人、サッカーボールをみんなの練習から離れて蹴っている。理由はいくつかあった。
千羽山との試合。僕はなんどもシュートを打った。けど、無限の壁に阻まれた。
__ブランクがあったから?__
「……いや、違うよね」
頭の中で考えた言葉を即座に否定すると、僕は再びボールを蹴る。だが、光を纏う事はあっても必殺技の領域には入らなかった。
どうして。どうして打てないんだ。そんな悩みは僕の中で大きくなっていた。
そんな時だ。グラウンドから強い力を感じて見に行く。すると、そこでは大きなペガサスが舞っていた。
だが、それはまだ未完成ということが分かる。シュートの体制まではいっていないのだ。
そこに居たのは円堂先輩と土門先輩。そして、もう一人。見覚えのある人がそこに居た。
サッカーの情報誌で何度か見たこともあるし、一度だけ会ったことがある。茶髪のイケメンで、確かなボールコントロールを武器にしている。
「……一之瀬一哉。フィールドの魔術師」
噂では事故で怪我をして復帰は絶望と聞いていたがあれだけの実力を未だに残している。
妖夢も、怪我のブランクを感じさせないシュートを放っていた。
「なんでだ。なんで僕だけ何も出来ないんだ」
そんな呟きは誰が聴いているわけでもないし、虚空へと消えていった。
そんな時である。ピッチから一之瀬さんが駆け寄ってきた。僕のことを見つけたのだろう。
「龍斗! 龍斗じゃないか! 雷門中に居たんだな!」
「どうも、一之瀬さん。お久しぶりです」
「変わってないなぁ。最近は噂を聞かないから心配だったんだ!」
「訳あってしばらくサッカーから離れてたんで……」
昔会った時とか変わらないくらい気さくに話しかけてくる一之瀬さんは、今はとても眩しく見える。
僕にはないものを持っている。どうして。そんな嫉妬心が少しでも浮かぶ自分が嫌だった。
「久しぶりに見たいなぁ。龍斗の必殺シュート!」
でも、それを知ってか知らずか、一之瀬さんは僕に言う。そこで初めて僕が暗い顔を見せた為に、一之瀬さんは少し心配そうに僕の顔を見た。
「龍斗?」
「……すいません。今は打てないんです。必殺のシュート」
「……そうだったのか」
それだけ告げると察したのか、一之瀬さんは難しい顔をしている。
そして何を考えたか分からないけど、僕を一瞥した後に「また後で」と去っていった。
僕には分からない。どうやったら、あの頃のように戻れるんだ。
__そう自分自身に問いかけても、答えは出なかった__
結局。その翌日は練習を休もうとした矢先に、一之瀬さんが日本に残ると決めた事と、今日は来いと響木監督からの伝言を受けて、雷門中へと向かっていた。
「いったい何事だろうなぁ」
その内容は未だに把握出来ていないけれども、何があるか分からないため気構えしながら校門を過ぎれば、そこには懐かしい顔ぶれが居た。
「やぁ、久しぶり。八神君」
「待ってたよ〜」
「紫蓮!? くるり!? それに、海鳴kfc時代の皆も!?」
「久しぶりッスね! 覚えてるか?」
「ティーダ! 覚えてるよ!」
花月紫蓮。僕の元チームメイトにして有名なボランチ。舞鶴くるり。豪炎寺さんのジュニア時代のチームメイト。妖夢と仲が良いために度々僕もあっていた。ティーダは僕の元チームメイトで監督の息子。
まさかこうして再び出会えるなんて。と久しぶりの面子に会えて喜んでいるところで、響木監督に肩を叩かれた。
どうしたんだろう? そう思いながらも響木監督の方向を向いた。
「こいつらはな。お前の必殺技の復活を助ける為に集まったんだよ」
「そうなんですか……」
久しぶりに集まった仲間達はいつまでも仲間なんだな。とちょっとした感動を覚えていると、後ろから足音が聞こえて振り返った。
「そういう訳だ。ジェクトさんもこうして出てきたわけだ」
「監督!? お久しぶりです!」
ジェクト監督。昔は代表にもなるほどのプレーヤーだったこの人は、海鳴kfcに息子のティーダさんを入れると、現役時代の華々しい経歴を知っていた人から監督を頼まれていた時期があった。
そして、僕が海鳴kfcに入った時に僕の力を見つけたと言って、レギュラーにしたのもこの人だ。
だが、妖夢の怪我した試合のあの日。ジェクト監督が事故に巻き込まれ怪我をしかけて試合に来れなかった時。コーチの一人が代役をしたまでは良かった。けど、それが影山の策略という事を最近になって知った時は怒りがこみ上げたりもした。
それを知ってか知らずかジェクト監督は僕の頭を撫でる。
「妖夢の事は済まなかったな。八神のボウズ。ティーダから聞いた時は本当に腸が煮えくり返っちまった」
「……いえ、ジェクト監督が悪いわけじゃないですよ」
「そう言ってくれると助かるぜ。……それじゃあ練習試合といこうじゃねーか!」
その言葉を聞いて円堂先輩や豪炎寺さんなど雷門中の面々は驚いている。僕自身も驚いているけど、妖夢だけは分かっていたという顔をしていた。
「龍斗さん。やりましょう」
「妖夢……」
そう言われればやらない訳にはいかない。この試合で何か掴めたら。僕はそう思い着替えに向かった。
■【花月紫蓮】■
__八神君はいつも僕達の光だった__
思い出した記憶の中での出来事を、こうして言葉にすることで分かることがある。
八神君はあの日からきっとトラウマを消しされていないんだろう。
自分が光り輝くプレーをしたら、また妖夢が。そう思って。
それをくるりは知っているのか僕の肩をぽんぽんと叩いてきた。
「焦っちゃダメだからね〜。八神君が一番焦ってるんだからさ〜」
「分かってるよ。……まぁ、僕は八神君を信じてるからさ。今回で戻れなくとも、ね」
そうこうしているうちにキックオフで始まる。雷門中にはフィールドの魔術師。一之瀬さんや豪炎寺さんに円堂さん。鬼道さんに、八神君に妖夢など豪華な面子が揃っている。
これ位じゃなきゃ面白くないよな。なんて僕も久しぶりに楽しくなってきた。だから、最初から飛ばしていこう。
「幻現楼閣!」
「なんだ!?」
「ディフェンスが通用しない!?」
必殺技で桜吹雪舞う道の中を歩いてはゴール前へと歩いていく。この必殺技を所見で破るのはまず無理だろうし、止められても八神君や妖夢くらいだろう。
甘い考えみたいなものかもしれないけど、まぁ、事実ではあるかな?
そして前に出たティーダにパスすると、久しぶりにあれを見る事が出来ると分かった。
「ナイスパス! 行くッスよ!」
まずは左のゴールポストに一回当てて、その次は右のゴールポスト。そして高く跳ね上がったボールにくるくると回転してからオーバーヘッド。
その威力はとても大きいものとなってゴールへと向かっていく。
「ジェクトシュートっ!」
「っ、爆裂パンチ!」
雷門中のゴールキーパー。円堂さんはマシンガンのようなパンチでゴールを守る。
なるほど。なかなか破るのは難しそうだとティーダも楽しそうに笑う。
「すげぇや! 誰も再現できないと言われたジェクトシュートじゃないか!」
「それを止めるのもすげーッス! まだまだ行くッスよ!」
ティーダは八神君と妖夢が抜けた後に、みんなを纏めた自他ともに認めるエースのプレイヤー。
ジェクト監督しか出来なかったジェクトシュートも習得して、みんなを導いていた。
けど、ティーダも本当は八神君が戻ってきて欲しいと願っていた。
その八神君がボールを持つ。ゴールへ向かって走り出した。
「今度こそ、決める!」
そのプレーにはキレもあるしスピードもある。でも、何か以前と違う気がした。
やっぱり怯えているのかな。そう思いながらも成り行きを見届ける。
シュートを打った。光を纏ったボールがゴールの片隅に入る。
相変わらずのテクニックには安心したけど、やっぱり納得していない様子。
いや、僕達も分かっている。嘗てのような力強いシュートじゃない。チップキックという爪先のコントロールで放っただけだ。
ボールはゴールの中で回転している。嘗ての必殺技を取り戻そうとしていることが見て取れた。
「……くるり。これは僕の勘だけど」
「分かってるよ〜」
ならば僕達で必殺シュートを見せるしかない。幸いにもくるりと僕はそれが出来る。
その合図とともに走り出したらくるりとティーダとのパスワークでミッドフィールダーとディフェンダーの間を掻い潜る。ザ・ウォールという技は上を通り越した。
「そ、そんな!?」
「まずは、くるりからだよ」
「了解〜。スピニングブラスト!」
「ゴットハンド……なに!?」
くるりはとても高く飛び上がり、竜巻とともにボールを蹴り放つスピニングブラストは、ゴットハンドを突き抜ける。
「これで一点。同点だね〜」
すぐさま雷門中のボールでキックオフ。けど、バックパスにスピードのあるティーダが、インターセプトする。
「行ってこいよ、紫蓮! 龍斗に見せてやれ!」
「ま、やってみるよ。入るかわからないけどね」
八神君には劣るけど、嘗ての技を見せて思い出させたらいけるはず。そう思って。
「あれは!?」
「ブルームショット!」
八神君のかつての必殺技を、自分が扱えるものにデチューンした必殺技。
ブルームショットは桜吹雪を纏いながらゴールへと向かう。
「ゴットハンド! ……うぉ!?」
その威力はゴットハンドを貫き回転したままゴールに入る。
デチューンしてもこの威力を出す必殺技には相変わらず驚きを隠せないよね。
けど、これが八神君の復活の鍵となるならば。その八神君の様子は震えていた。もしかしたら……
「ありがとう……星は見えた!」
「行け、八神!」
豪炎寺さんがキックオフで八神君にパスをすると八神君が走り出す。
あぁ、あの時の姿のままだなぁ。なんて、久しぶりに見たからかもしれない。
本当にサッカーに帰ってきたんだな。その喜びは隠そうにも隠せない。
八神君はまたぎフェイントやエラシコなどを使い抜いていく。
相変わらず必殺技が無くとも速い個人技だ。速さだけじゃなくキレもある。
これでもまだ、全盛期の頃程じゃない。それを八神君自身も分かってるだろうし僕らも分かる。
けど、それでも感動することだと思う。だって。
「おぉおおおおお!!」
ゴール前で光を纏ったボールを蹴った八神君は、以前の姿を彷彿とさせる。
ボールはキーパーを下がらせるどころか弾き飛ばした。
未だにボールはゴールで回転している。これだけのスピンがかかってなお、八神君はまだ納得してないのだが、それでも。
「多分だけど、戻ってきたみたいだね。くるり」
「そうだね〜……久しぶりに見られたね〜」
漸く見られたこの姿に、遅かったじゃないかと言いたい気もするけど、今はただ喜ぼう。
「光のファンタジスタ。復活かな。多分ね」
そんな僕達の言葉と共に、練習試合は終わった。大きな収穫はあったはず。多分だけどね。
■【魂魄妖夢】■
「必殺技に着実に戻ってきましたね、龍斗さん」
私はこうして試合の中で進化する龍斗さんを、昔から見てきました。
恐らく紫蓮さんやくるりもそれを知っているからこうして昔のメンバーを集めたんでしょう。
そしてあのシュートの回転を見たら分かりましたが、あれは正しく龍斗さんの必殺技のもの。
つまり、あれが完成したときはかなりの威力があるシュートになる。次の相手の木戸川清修を貫く程の。
「妖夢〜。どうだった〜?」
「お久しぶりです。くるり。相変わらずのシュートでしたよ」
「ありがと〜。因みにアタックは今もしてるの〜?」
「勿論です」
くるりはいつもこうして私に恋愛の話を振ってきます。私も満更じゃないのかついつい答えてしまうのだけれども、その度にアドバイスをくれたりします。
「妖夢が居なかったから〜。そろそろライバルが出来てるんじゃな〜い〜?」
「はい。マネージャーの子が……」
「それじゃあ〜。もっと積極的にだね〜」
こんな風にガールズトークを楽しみながら私は龍斗さんを見ます。きっと、龍斗さんなら復活を遂げるでしょう。
そう信じて、数日後の木戸川清修に備えることにしました。