どうも、suryu-です。
最近はこうして書いていて、すらすらと書ける時と、そうでない時があります。
音楽を聞きながらやると、進む時は進むんですよねー。
また、投稿されたキャラの情報も眺めたりしながら書いているので、いつの間に採用してるなんて事も。そして、消えてしまって書き直すことも。
そんなこんなで、楽しく書いているから、皆様も楽しく見てくださると嬉しいです。
今話は後のターニングポイントにもなるので、しっかり頑張って書きました。それではごゆるりとなさってくださいな。
■【八神リューク】■
「龍斗はついに、フットボールフロンティアの決勝に行きましたか。……我が弟ながら、嬉しい事です」
私は携帯のテレビで、我が弟の龍斗の試合を観戦しながら、人を待っている。
とても古い知り合いだから、久しぶりにお洒落をしているのだが、義理の妹のはやてにからかわれてしまった。
「全く。デート。なんて間柄ではないと思うんですがねぇ」
私はただの胡散臭い男ですよ。なんて言っても、それを家族は信じない。私が優しいと思っている。
おめでたいなんて事は言わない。家族だからこそ、信じてくれているのだから。
ですが、私は家族に私のやってる事すら隠したまま。胡散臭いが、とても似合うんですけどね?
そんな事を考えていると、彼女が来ました。珍しく引っ張り出したスーツの襟と、蝶ネクタイを付け直す。これでいい。
「久しぶりだな、リューク」
「玲名こそ、お久しぶりです。あれから成長したようですね」
「冗談はよせ。一ヶ月ぶり程度だろう」
「一ヶ月は一ヶ月。私達は成長期。貴女もその中で成長してもおかしくありませんよ」
「なるほど。それなら有り得なくはないが」
納得してくれた玲名に、私はくつくつと笑う。そんな私をいつものような、穏やかな目で見る彼女は、何か言いたげだった。
「……なぁ、リューク。そろそろ龍斗もお前のようにお日様園の皆の所に戻ってこないのか? 龍斗とリュークが揃えば、怖いものはない。お前達ふたりが揃うところを、クララや杏に愛も待っている」
「……なぜ女だけなのかは聞きませんが、そうできれば良かったんですがね。龍斗は雷門中を好んでしまった。それに、お日様園の事を、龍斗は覚えてません。私達が八神の苗字をもらった頃の記憶しか」
私は何度か、龍斗に”お日様園”の事を問いかけても、覚えてはいなかった。
「そう、か。まぁ、龍斗はリュークの一つ下で覚えているか、微妙な範囲だったからな。……もう、何年前だ?」
「もう、八年は前かと。龍斗が五つで、私が六つの時ですから」
「そんなになるのか。私はリュークとは定期的に会っていたが……」
私と玲名は昔のことを、懐かしむ。そう、私達が今は亡きはやての両親に引き取られた時、お日様園の皆は私達に残るように何度も説得してきた事を、今でも覚えている。
そういえば。夜桜……確か名前は怜奈だったか。怜奈と緑川の恋愛は成就したのだろうか。
「……リューク。昔の事を考えているのか?」
「そうですね。緑川と怜奈が恋愛していた事を、思い出しました」
「お前、自分の事はさて置いて。と後回しにする割には気にしてたのか」
「くくっ……何のことでしょうね」
自分の事に関しては、触れはしない。そんな意思を汲み取ったのか、玲名はやれやれと頭を振るった。
「緑川と怜奈は、怜奈が付き合おうとする前に、引き取られてしまってな。今は何処にいるか分からないはずだ」
「……なるほど」
恋愛の神様は時として残酷なようだ。そんな悲恋もあるのか。なんて程度に受け止め、仲間にそれしか考えられない自分に苦笑いした。
「……それで、リュークは戻ってくるんだろう? お父様も望んでいるしな」
「そうですね。年齢が中学生が出張だなんて、苦しい言い訳をしましたが」
「そうか。……すまないな。お父様の為とはいえ、幸せな家庭に居たのに」
「玲名が気にすることではありませんよ。私と貴女も家族ですから」
「……頼む」
玲名は優しい。私が気負う必要はないと伝えても、重く受け止める。本当に家族思いなんですね。と、心が暖かくなった気がした。
私はキャリーケースを引きながらも、前を歩く玲名について行く。と、そこで玲名が少しだけ振り返った。
「アヤの事は覚えているか?」
「ええ、勿論。彼がどうしましたか?」
「……お日様園の面々から離れた。どうやら、父様を止める為に動くのかもしれない」
「たかが一人に、私たちをどうこうする力はありませんよ」
「……変わらないな。その自信は」
「くく、貴女には劣りますよ」
アヤ……物怪妖。とても優秀な彼が敵に回ろうと、私達は止まらない。止まることを許されない。それが、父様の為ならば。
私達が進んだその先に、懐かしい面々も見えてきた。
「……さぁ、やってみせようじゃありませんか。闇のファンタジスタのお出ましですよ」
■【八神龍斗】■
「それで、マジン・ザ・ハンドですか」
「あぁ、そうなんだ。八神。世宇子中に勝つ為には、マジン・ザ・ハンドが必要な筈なんだ。ゴットハンドを超える必殺技が!」
今。僕は円堂先輩や豪炎寺さん。一之瀬さんに鬼道さんや、妖夢に冬花さんと一緒に、必殺技の会議をしていた。
どうにも、新たな必殺技がないといけないくらいに、世宇子中は強いということは鬼道さんから聞いた。
そこで、円堂先輩が取り出したのは、必殺技の特訓ノート。それを見ながら、今僕達は相談を続けていた。
「んー。僕はキーパーじゃないから、なんとも言えないよなぁ。ココが大事。かぁ」
「ここの部分が燃え盛っているようにも見えるが……」
「如何せん字が汚いからなぁ。余計に難しく見えるよな」
「全くだ。それでよく円堂と冬花は読めるものだと感心する」
「私でも分かりませんね……冬花さんと円堂さんしか読めない。何かの運命でしょうか」
「運命……そうだといいな。守君と私の。ね」
そんな会話をしながらも、僕らは円堂先輩の必殺技についての考察を進める。と、その時だ。
部室のドアが開かれて、中にイナズマイレブンのOBたちが入ってきた。
「おう、響木から聞いたぜ! マジン・ザ・ハンドの特訓をしてるんだってな!」
「実はな、その特訓専用の機械があるんだ! 動かしてみないか?」
「な、なんだって!? おじさん達。やっぱりすっげーや! お願いします!」
どうやら、OBの方々は円堂先輩の必殺技について、何か知っているらしい。ここは任せるべきかな。
そんな事を考えていると、ちょんちょんといつの間にか来ていた音無さんに肩を叩かれた。
「八神さん。もし良ければ今からちょっと出かけませんか? 買い出しなんですが手伝ってほしいですし」
「ん、いいよ。それじゃあ行こうか」
音無さんの提案は断る意味もないし、女の子一人で行かせてはいけないな。という思いから、ついていくことにした。
妖夢はなんだか少しばかり不満そうだが、後で一緒にやる必殺技を作るかという話をしたら、収まった。
「それじゃあ行きましょうか!」
「了解。それじゃあ行ってきますね」
こうして僕らは、買い物に行く。商店街に向かって到着すると、何故か別れて色々な食材まで買うことになっていた。
もしかして、これ。今日雷門中に泊まるんじゃなかろうか。そんな気もしてきたが、あながち間違いじゃないのかもしれない。
「ん?」
「離してください!」
「おいおい、そんな事を言わなくても良いだろ? なぁ、遊んでくれよ」
そんなことを考えていると、音無さんがチャラい青年達に、絡まれていた。
一体どこの人達かは分からないけど、とにかく助けようと思えば、僕は駆け寄った。
「すいません。離してくれませんかね? 僕の連れなんですよ」
「なんだぁ? お前。あっち行けよ!」
「八神さん!?」
そういうと共に僕の事を、チャラ男は突き飛ばしてきた。これで僕の正当防衛は確率されたということでいいだろう。
「そんな訳だからさ、僕がキレないうちに、どこかに行ってもらおうか」
「なんだと? ……うぉっ!?」
音無さんを掴んでいた腕を握って、空中で回転させて転ばさせる。こんなものでいいだろうか?
僕はつとめてにこやかに笑いながらも、出せる限り低い声で告げる。
「……さっさと去れ。僕の大事な存在でね。これ以上手を出されたら困るんだよ」
「ひ、ひぃ!?」
「さ、行きなよ」
そう告げると、平和的に解決してくれる意思を見せてくれた。
走り去ったチャラ男を見ながらも、ゆっくりと音無さんの頭を撫でる。どうやら震えていたが、収まったみたいだ。
「そ、その八神さん。僕の大事な存在って……」
「……さて、ね。残りの買い物を済ませて行こうよ」
「え、ちょっと!?」
そんな事を僕達は喋りながらも買い物を終わらせる。ゆっくりとした時間は早く過ぎ去り、あっという間に雷門中へと戻る事になった。
雷門中に戻ると、今度は妖夢に駆り出されて必殺技の特訓を始めた。
「龍斗さん。私とのツインシュートを特訓しましょう」
「それは分かったけど、いきなりどうして?」
「世宇子中に勝つためです」
「いや、それはわかるけど、なんでツインシュートを」
「世宇子中に、勝つためです!」
「は、はぁ」
妖夢が頑なにツインシュートと決めているのだが、まぁそれはそれでいいかと思うと、僕は妖夢と特訓を開始する。
ここまで強引な妖夢も久しぶりな気がするのだが、それならば。と僕は妖夢の意思に従う事にした。
「それじゃあ、どんな風にしようか。色々あるけど……」
「最後は手を繋いで二人で蹴るって感じが良いです」
「え? でも手を繋ぐと動きが制限されるような……」
「それがいいんです!」
「は、はぁ……」
そんなこんなで、妖夢と僕は必殺技の訓練をするのだけど、途中木野さんがやってきて、今日は皆さんが、雷門中に宿泊する事を聞いたから、僕もそれに付き合う事になった。
晩御飯はカレーらしいけど、いかにも合宿らしい感じだと、少しだけワクワクしてしまう。
「カレーかぁ。こういうのは久しぶりかもね」
「ですね。あ、音無さんがこっちに……」
「八神さん。一緒に食べませんか?」
「え、あぁ。いいけど……よ、妖夢?」
「あっ……! なら、私も!」
音無さんの提案に乗ろうとすると、僕の腕に妖夢が引っ付く。それを見て、音無さんが反対側に動いて僕に引っ付く。
いや、なんで? と思っていると、こっちに豪炎寺さんがやってきた。
「豪炎寺さん。ちょっと助けてくれません?」
「……すまない。俺には無理だ」
「……ぇえ?」
胸などが当たって、とてもドキドキするんだけど、豪炎寺さんは助けてくれそうにない。どうしようもないこの雰囲気に、どうするべきか悩むのだが、二人は競うように僕に抱きつく。
「……どうしろって言うんだこれ」
「私を選びますよね? 龍斗さん」
「八神さん。私も大事なんですよね?」
「……むむむ」
多分。これはどっちに転んでも大変な事になるだろう。どうにかして平和に済ませたかったその時だ。
「八神。こっちで会議をするぞ。妖夢も春奈も離れてやれ」
「あ、はいっ鬼道さん。それじゃあ行ってくるね」
「むぅ……」
「もう……」
こうして鬼道さんに連れられて、僕は歩き出す。と、鬼道さんはやれやれと言った顔で苦笑いした。
「八神。お前も大分難儀だな」
「そうかもしれませんね。……ありがとうございます」
「気にするな」
こうして、僕は鬼道さんと、その後色々なサッカー談義しながらも夜を過ごす事になった。
「八神さん……」
「龍斗さん……」
「負けませんよ」
「負けませんから」