イナズマイレブン 光のファンタジスタ   作:suryu-

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 さてはて、本当に大幅に遅れてしまったために、覚えている人も怪しいがお久しぶりです。

 どうも、suryu-です。

 今回はスランプの中で悩みに悩んで書いた話ですから、本当に上手くいってない感じがすごいです。本当にこれでいいのかと、悩んだりしました。
 そんな今話ですが、皆様がまた見てくれて、感想も貰えると幸いです。
 それでは、ごゆるりとなさってくださいな。


開幕! 世宇子中との戦い!

■【三人称】■

 

 

 

「世宇子中との試合まで、後少し。それまでに、か」

 

「ですね、龍斗さん」

 

 龍斗と妖夢は、二人でツインシュートの練習を続けていた。

世宇子中の選手の来訪が、彼等には火をつける事となる。

 だが、なかなかに完成しない事から二人は少し焦り気味だった。翌日が世宇子中との戦いだからだ。

だが、焦りすぎても仕方ない。やる事はただ一つしかないのだ。

 

「龍斗さん。もう少し密着してみますか?」

 

「確かにふたりの間を狭めるのも手かもしれないけど……んー」

 

「まぁ、そんな簡単に変えたらダメですよね。……どうしましょうか」

 

 このように試行錯誤を試しているのだが、完全な完成には至らない。どこか最後に味気ないものになってしまうのだ。

と言うのも、なかなか威力が奮わない。そしてそこから先に進まない事に、少しばかり頭を悩ませる。

でも、練習は続けるのみだ。と意気込んで、妖夢と龍斗は二人でシュートを打ち続ける。

 その様子を見ているのは、豪炎寺だった。そして、二人が豪炎寺に気付かないことに、それほど力が入ってると言うことが見て取れた。

 

「……なるほどな。確かに力は入りすぎかもしれないな。熱くなりすぎだ」

 

「そのようだな。決勝だから、余計にだろう」

 

「八神って努力家だったんだな」

 

「鬼道。一之瀬。お前達も来たのか」

 

 その豪炎寺の後ろから現れたのは、鬼道と一之瀬。二人も妖夢や龍斗の様子を見に来たのだが、苦笑いを浮かべた。

 

「円堂も八神も妖夢も、皆頑張り過ぎるっていうかさ」

 

「そうだな、一之瀬。あいつ等は似たもの同士なのだろう」

 

「ああ、鬼道。だからこそああして人が集まるのかもしれないな」

 

 一之瀬。鬼道。豪炎寺の順で冷静に分析をしているのだが、それにしても、妖夢と龍斗はとても真剣に練習を重ねる。

 その姿を見ていると、どうにもいても経ってもいられなくなったのか、三人は近づいた。

 

「あ、あれ? 豪炎寺さん。鬼道さん。一之瀬さん」

 

「私と龍斗さんになにか御用ですか?」

 

 近づいてようやく気づいた為に、やれやれと言った様子で三人は苦笑いを浮かべたあとに、それぞれ飲み物などを差し出した。

 

「力の入り過ぎだ。それじゃあ完成も何も無い」

 

「豪炎寺の言う通りだ。俺達は仲間なのだから、相談くらいはしてもいいんじゃないか」

 

「そういうことっ。まぁ、円堂も似たような状況だけどさ」

 

 豪炎寺。鬼道。一之瀬の三人からそんなことを言われるなんて。と龍斗と妖夢は顔を見合わせていると、豪炎寺はボールを手に取った。

すると、鬼道にパスすれば鬼道は一之瀬にパス。それぞれボールを蹴ったあとに、三人の真ん中にボールを落とし、鬼道と一之瀬が同時に蹴る。

 回転を見せながらも、ゴールに迫っていったボールを見て、妖夢と龍斗はなにか見つけた。そんな気がした。

 

「あんまり力んでいると、見えるものも見えないぞ」

 

「サッカーは楽しむものでもあるからな」

 

「楽しくなくなっちゃ、そこまでだよ」

 

 三人の言葉を聞いて、妖夢と龍斗はそれ程までに自分達が、力んでいたことを知った。

 確かに、楽しんでサッカーをしていたかと考えると、楽しめていなかったことを認めざるを得ない。

 

「確かに、僕も妖夢も技を作ることを意識しすぎてました」

 

「ありがとうございます。豪炎寺さん。鬼道さん。一之瀬さん」

 

 礼を言う二人に、豪炎寺も鬼道も一之瀬も、お礼を言われる程でもないと肩を竦めるが、二人はそれでも頭を下げた。

 

「全く、律儀だな。お前達は」

 

「あぁ。それが八神と妖夢らしいが」

 

「かたっくるしいけど、そこが八神と妖夢って理解出来るのがなんとも言えないよなぁ」

 

 三人はそんな反応を見せながらも、悪い気はしなかった。真っ直ぐさを直に感じて、自分も良い気分になったからかもしれない。

 翌日の世宇子中との戦い。どうなるかは龍斗と妖夢と、円堂の三人にかかっている。そう考えている鬼道は、これで二人が吹っ切れて、技の開発に成功してほしいと思っていた。

 妖夢と龍斗はそのあと、また練習を再開する。先程見たボールの回転は、なにか参考になるはず。

 

「いくよ、妖夢!」

 

「はい、龍斗さん!」

 

 龍斗がボールを蹴って二人の進路の真ん中にボールを落とす。そこから二人が走り、くるっと回転する。そして、手を繋ぐと、同時に蹴った。

 そのシュートは、ボールが色々な回転をしながらゴールに向かう様を見て、はじめて前に進んだ気がした。

 

「……妖夢。いけるよ、これ!」

 

「そうですねっ。これなら!」

 

 そうして、二人は特訓を続けた。翌日の世宇子中との戦いに、必ず勝利するために。

 試合は目前。次の日になる前に、妖夢と龍斗は気合いを入れ直した。

 

 

■【八神龍斗】■

 

 

「ついに世宇子中との試合……どうなるか分からないけど、勝たなきゃ」

 

 昨日まで僕達は練習を続けてきたけれど、漸くフットボールフロンティアの、決勝戦を戦うことになる。

 響木監督から聞いた話では、どうやら影山も関わっているらしいけど、それでも関係なかった。

 

「僕は僕のやるべき事をやるだけ。だよね」

 

「今日はスッキリとした顔をしているな、龍斗」

 

 ふと脇を見ると、豪炎寺さんが居た。なんだかんだ言って、僕をこうして引き戻したのは豪炎寺さんだ。

 その事に感謝はしているし、豪炎寺さんに逆らえない理由の一つとなっていた。

 まぁ、でも。嫌な訳では無い。認めてくれているって、ハッキリと分かるから。

 

「まぁ、お陰様でって所ですよ」

 

「そうか。……勝つぞ」

 

「はいっ」

 

 そうして、会場である世宇子中のスタジアムがある所に着いた。と同時に、空を見上げると巨大なスタジアムが浮いている。

 どう言った原理で浮いている。とかは分からないが、そんなことは関係ない。僕は、本気で打ち勝つだけだ。

 

「気を抜くなよ。何があるかは分からないからな」

 

 響木監督の言葉に、皆は頷く。それと共に現れた階段を上り、決戦の地へと歩き出した。

 一段一段上がる度に感じるのは、プレッシャーに、大きなワクワク。

 

「ついにここまで来たんだな」

 

 そして、僕達は世宇子中のスタジアムへと足を踏み入れる。さぁ。勝負しようじゃないか!

 

「来たみたいだね、八神龍斗。歓迎しよう」

 

 僕に、相手チームのキャプテンのアフロディこと亜風炉照美が挨拶をしてくる。

 ならば、と僕もにこやかに。しかし、挑戦的な笑みを浮かべる。

 

「どうも、アフロディさん。……歓迎ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」

 

 その挨拶を気に入ったのかなんなのかは分からないけど、彼は笑った。とても面白そうに、僕の事を眺めながら。

 

「なるほど。光のファンタジスタは、勝ちに対する揺らぎがない。だが、神を相手して勝てるかな?」

 

「神。ですか」

 

 神と自称する辺り、それほどの力があることは分かっている。けど、僕も負けるイメージなんてない。むしろ、勝つだけだ。

 

「なら、神にお見せしますよ。……創造と想像が溢れている、星を」

 

「……ふ、面白い。それじゃあ、戦おうじゃないか」

 

「えぇ。そうですね」

 

 そんな僕たちのやり取りを見て、チームメイト達は頷く。必ず勝つと、そう信じて。

 豪炎寺さんも、鬼道さんも、一之瀬さんも、円堂先輩も。土門先輩も。他にも壁山さんや、栗松さんなど。雷門中のメンバーは、勝つために今ここに立っていた。

 

「それじゃあ試合を始めよう。神の前にひれ伏すがいい!」

 

 

 

■【豪炎寺修也】■

 

 

 

『さぁ! フットボールフロンティア決勝戦! 実況は変わらず角馬王将でお送りします! 雷門中対世宇子中。どのような戦いとなるのでしょうか!』

 

 実況の声が響く中。俺達はこうして、世宇子中の面々と対峙している。

 怖くは無い。が、緊張は少しはある。でも、それが丁度いいはずだ。

 

”ピッ!”

 

 ホイッスルが鳴って試合が始まる。八神が最初に触って俺が受け取れば、世宇子中に切り込む。

 だが、世宇子中の選手はディフェンスを行わないことに、疑問を覚えた。

 周りの仲間達も、それによって不穏な空気を感じ始めた。

 

「だが、それならばゴールを割らせてもらう!」

 

 踵でボールを真上にあげて、自分は炎を纏って回転しながら飛び上がる。

 ここまで上がらせたんだ。絶対に一点を取らせてもらう!

 

「ファイアトルネードッ! ……なに!?」

 

 止めさせはしない。そう思って打ったシュートを、世宇子中のキーパーが、片手で止めた。

 今までは少なくとも入っていたはずだが、こうして決まらないということは、少なからず衝撃を覚えた。

 

「次はこちらの番だね」

 

 世宇子中のキャプテン。アフロディにボールが渡ると、アフロディは歩き出す。舐めているのか。そう思いつつも近寄った時だった。

 

「ヘブンズ・タイム!」

 

「速いっ!? っぐ!?」

 

 まるで時が止まったかのような、異常な速さと共に、アフロディは過ぎ去っていた。そして、その後に突風が起こり吹き飛ばされる。

 そして、円堂の前へと易々と進み、その後アフロディは笑った。そんな気がした。

 

「神の力。受け止められるかな?」

 

「っ、来い!」

 

 そう言うと、背中に翼を幻視させたアフロディは飛び上がる。そして、光に包まれたボールを今、蹴りはなった。

 

「ゴットノウズ!」

 

「円堂っ!」

 

「マジン・ザ・ハンド……! ぐぁっ!?」

 

 マジン・ザ・ハンドはまだ未完成なのか、円堂ごとボールはゴールに突き刺さる。

 開始から間もないこと。誰もが驚きに包まれる中で、誰もが揺らいでいた。

 

「そ、そんな……」

 

「こんなの、どうやって勝てばいいでやんすか……」

 

「ど、どうすれば……」

 

 だが、それでも戦わねばならない。勝つしかないのだ。勝って今度こそは、夕香と。皆と勝利を分かち合いたいから。

 諦めるのは俺たちらしくない。だから、俺達は最後まで戦う。そう決めた。

 

「……まだだ!」

 

 だから、もう一度センターサークルにボールを置く。試合はまだ始まったばかりなのだから、これから取り戻せばいい。

 やってみればなんとでもなるはずだ。そう信じれば俺達は再び動き出す。

 こうしている間にも世宇子中の面々は、呑気に水分補給などをしているが、余計に俺達に火を付けた。

 

「……いくぞ!」

 

「おう!」

 

__絶対に勝つ!__

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