イナズマイレブン 光のファンタジスタ   作:suryu-

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どうも、suryu-です。最近久方ぶりにサッカーがしたい私です。

イナズマイレブンを書き始めてからとてつもなくサッカー欲求が高まっているのですが、この執筆で発散している節は何気にあるんですよね。

そしていつの間にか6話目となっているのですが、皆様が見てくださってるとおもうとまだまだ書きたくなります。

今回も前回同様厚みがないかもしれませんが、ごゆるりと楽しんでくださいな。

(今更ながら響木監督の名前をミスってたのは許してください(汗))


帝国学園との決戦! そして……

■【鬼道有人】■

 

 

 

総帥。いや、影山は逮捕されて試合は始まった。自分達のサッカーを漸くする事が出来るようになったのはとても嬉しい。

そして、雷門中の面々は最初に戦った時とは違う強さを目に感じる。多分だが俺達に匹敵する力を携えてきたのだろう。

 

「面白い」

 

始まった試合の中で、雷門中の面々達は自分たちに食いついてくる。あの頃とは比べ物にならないレベルで強くなった奴等には尊敬すら覚えた。

だから、俺達は俺達のサッカーで勝負する。今こそ本当のサッカーで。

 

「お前達に勝つ! イリュージョンボール!」

 

ドリブル技のイリュージョンボール。ボールが分身したように見せかけたそれで抜いてはゴールに向かい走る。

ここからが本番だ。まず負けるという気は全くもってない。

佐久間や寺門がこちらを見た。ということはそういう事だろう。パスを出すと受け取った佐久間達は飛び上がる。

紫色の光を纏ったボールの周りで回転する三人はボールを同時に踏むように蹴った。

 

「デスゾーン!」

 

最初雷門中で戦ったあの時からパワーアップしたであろう必殺技のデスゾーンは今度こそ円堂守からゴールを奪う事になるだろうと皆は思う。

だが、次の瞬間にその考えは覆される。

 

「ゴットハンド!」

 

光っている巨大な手がボールを受け止めると見事にボールは円堂守の掌の上に収まった。

 

「やるな!」

 

佐久間は心から楽しそうに笑っている。この結果は間違っていなかったと確信していると横を風が通り過ぎた。

 

「この速さは……!」

 

「いけっ。八神!」

 

ジュニア時代。自分も何度か見たことある選手だ。基本トップ下と呼ばれる位置に存在するその男。

嘗てR・マドリッドというスペインに存在する有名なクラブに目をつけられていたサッカープレイヤーで、影山が一時期目を置いていたその男。

 

「八神龍斗か!」

 

この男を抑えなければという使命感と、勝負できるという幸福感は大きくなる。

天才ゲームメイカーとまで持て囃された自分だからこそ、その戦いにおける喜びは巨大だ。だからこそ今目の前にいる男よりも高い場所へと登るのだ。そう思い仲間に指揮を出すと理屈を並べた。

 

「五条! キラースライドだ!」

 

「はいっ! キラースライド!」

 

だが、五条への指示を聞いた途端に八神は飛んだ。キラースライドを見事に躱してみせたのだ。

影山が目を置いていた理由がはっきりと分かる。瞬時の対応力に置けるレスポンスは類を見ない。

これでも全盛期にまだ劣る為に練習中と言うから、とても不思議だった。

聞いた話では影山が潰した幼馴染みの魂魄妖夢がサッカーを出来なくなってからは全くもって試合等に出るどころかボールに触れていないという話は聞いていた。

 

__なら、この男の本来の調子は?__

 

末恐ろしい気持ちもあれば純粋に見てみたいと思う部分もある。この試合で見る事が出来ればと考えながらも自分は指示を出す。

 

「アースクエイクだ!」

 

「おうっ!」

 

次の必殺技により揺れた地面の上でもボールコントロール能力を失わない八神。

あぁ、此奴はそういう奴なんだ。という認識を得てはそのままゴールまで走っていった背中を眺める。

シュートを撃たれた。だが、源田もパワーアップしているのだ。

 

「パワーシールド!」

 

見事に防いでくれた源田からのボールを受け取れば、久方ぶりの高揚感に身を任せ、仲間とともに並んだ。

 

「反撃だ!」

 

自分の一声に付き合ってくれる仲間がとても頼りになる。そのまま雷門のディフェンスをすり抜けては円堂守の前にてあの技を使う。そう、あれならば!

「皇帝ペンギン!」

 

「二号!」

 

放たれたシュートはペンギンと共に円堂守へと飛んでいく。

 

「ゴットハンド!」

 

皇帝ペンギン二号。これなら奴のゴールを奪うことが出来る。そう信じた俺達の想いは形となり始めた。

ゴットハンドの五つの指に五匹のペンギンが食いこむ。そしてヒビが入ったゴットハンドは……

 

「なにっ!?」

 

「っ、やったぞ!」

 

「ゴォォォオオオル! 帝国学園。雷門中に、先制です! 皇帝ペンギンがゴットハンドを突き破ったぁ!」

 

「これが、帝国学園のサッカーだ!」

 

 

 

■【八神龍斗】■

 

 

 

「やられたな……」

 

正直な話、あのゴットハンドが破られるとは想像していなかったし、そのまま後半に行くとも思わなかった。やはりというかなんというか流石はあの帝国学園の鬼道有人。

ジュニア時代でも何度か鬼道さんとは戦った気もするけれども、まさかここまでの強い存在だなんてと楽しさを覚え始めていた。

 

「やっぱり、サッカーは好きなんだな。僕」

 

呟いた一言の後に今自分に出来ることをもう一度。試合前にはあれほど暗く感じていた影山への念は今は感じられない。

妖夢の事を思い出せば、そんな自分を見ていたくなんてないだろうと嫌な感情を放った後ににこやかに笑った。と思う。

 

「反撃しましょう。皆さん!」

 

「そうだな、龍斗。言ったからにはお前も決めろよ?」

 

「うげっ、薮蛇……」

 

でも、やっぱり豪炎寺さんには逆らえないです。いや本当に悲しいんだけどどうしてくれるんだろうこの気持ち。

まぁ、そんなことは置いておいて反撃を開始する。さっきの感じで分かったけど、恐らく僕なら必殺技を掻い潜って前線までに行ける。

そしてその自分にマークが着くことも分かっている。

 

「それでも、やるっきゃないよね」

 

やっぱりサッカーは楽しまなきゃ。当たり前の事を思い出しながらももう一度センターサークルからボールを蹴り出す。豪炎寺さんも上がっている。

ガチガチのマークをされているこの中で誰に出すのが最適解か。そう考えながらも周りを見てふと笑ってしまった。

 

「行ってください。円堂先輩!」

 

「ああ、八神!」

 

いつの間にか上がっていた円堂先輩は自分のボールを受け取るとこれまたいつの間にか前まで来ていた壁山先輩の腹を豪炎寺さんと一緒に蹴って高く飛び上がった。

これはまさか。そのまさかだな。と納得すればグッドサインを送った。

 

「たぁぁぁああ!」

 

「ぉぉぉおおお!」

 

二人は高い所から撃ち落とすようにツープラトンシュートを繰り出す。これは、おそらくビデオで見た地区予選一回戦の野生中と実際に見た御影専農での必殺技の複合技。

 

「イナズマ1号」

 

「落とし!」

 

「進化したのはお前らだけではない! フルパワーシールド!」

 

源田という名前の相手ゴールキーパーはフルパワーシールドの強化技で防ごうとする。だが、確信していた。あれは入ると。

フルパワーシールドに打ち付けられたボールは徐々に徐々にと押し込まれていく。そしてそのまま割りきったのだ。

 

「何!?」

 

「よしっ!」

 

「あと一点だ!」

 

ゴールに突き刺さったイナズマ1号落としはとても見事だった事で、自分もまたやる気が更に満ちてきた。

もう一度。もう一度あの高みへ登るにはどうするか。センターサークルから再開された試合の流れを見る中で、漸く見えてきた。

 

__龍斗さん。行ってください!__

 

また、妖夢の声が聞こえた気がする。都合が良いと言われても仕方ないかもしれないがそれでも自分には聞こえた気がするのだから仕方ない。

だから、今日も今日であの時のような状態に戻ってきた。

 

「星は見えた!」

 

帝国学園の選手のパスをインターセプトという選手同士のパスをカットする技でボールを奪えば一気に敵ゴールへと向かって走る。

今なら取られることもなく、自分のシュートが入るであろうと確信を持てる。

だって、自分は妖夢の声を聞いたとなればそのまま突っ走る事が出来るのを分かっているのだから。

 

「そんな訳だから、進ませてもらいますよ!」

 

中盤の選手。所謂ミッドフィルダーの敵二人に挟まれればエラシコと呼ばれるボールコントロールフェイントで躱した後に次はディフェンダーと呼ばれる最後列の敵をヒールリフトでごぼう抜きする。必殺技を使わせる暇や隙なんて与えない。

そして、相手ゴールキーパーの源田を見据えるとフルパワーシールドの構えを見て内心でほくそ笑む。

 

「ぉぉぉおおお!」

 

そして自分はシュートを撃つ。ボールは光を纏ったままゴールに向かう。相手の技は勿論。

 

「フルパワーシールド!」

 

だけど、その技は僕には通用しない。ボールは流れる光のようにシールドを越えてゴールネットに受け止められた。

ポーンポーンと軽い音と共に落ちたボールを見た帝国学園の面々は急いで陣形を整え直しボールをセンターサークルに置く。

自分も元のポジションに戻ったと思えば次の瞬間だった。

 

「行くぞ!」

 

笛がなると同時に帝国学園の鬼道さんがボールをもって上がる。まさか? まさか!

 

「皇帝ペンギン!」

 

「二号!」

 

再びあの技を使った所を見ては相当足に負担がかかるはずなのにそれを打ち出したあたり本気を伺えた。

だから自分もそれに応えるプレーをしなければ。そう思い足を伸ばして蹴り返そうとする。が、僅かに届かない。

だが、円堂先輩は諦めた表情なんてしていなかった。むしろ……

 

「止めるんだ!」

 

楽しんでいるようで……

 

「ゴット……」

 

そして、真正面から受け止めた。

 

「ハンド!」

 

皆が円堂先輩を見る。その期待に応えよう。円堂先輩はそのままボールをもう片方の手まで使い両手のゴットハンドで漸くなんとか止めた!

 

"ピッ。ピッ。ピー!"

 

笛の音が後半終了を告げる。つまり。つまりだ。

 

「やった……やったぞ! 帝国学園に勝ったんだ!」

 

「よっしゃあ!」

 

「やったでやんす! キャプテン!」

 

皆々様が円堂先輩に向かって走っては笑顔を見せる。ああ、これが円堂先輩という人か。と漸く腑に落ちた気がした。

ふと観客席を見るが、妖夢の姿はない。でも、それでも。きっと見てくれていたのだろうと信じた。

 

「八神! お前やっぱりすげーな!」

 

「そ、そうですか? 円堂先輩」

 

「よくやったな、八神」

 

「豪炎寺さんまで……」

 

そこまで自分のしたことは大きくないとは思う。だが、それでもサッカー部の皆はこうして評価してくれる。とても嬉しい。

 

「完敗だ。次戦うとしたら決勝トーナメントの最後だな」

 

「鬼道さん……」

 

そんな中、鬼道さんが僕達に話しかけてきた。円堂先輩も引き締まった顔へと戻る。そんな様子を見てなのかは分からないが鬼道さんはただ微笑んだ。

 

「また決勝で戦おう。お前達ならそこまで上がってくるだろうからな。円堂守」

 

「勿論だ。鬼道!」

 

その会話を見て良かったなと思っていると、鬼道さんが僕の方を向いた。なんだろうと首を傾げると申し訳なさそうな顔をしていた。

 

「それと、だ。八神龍斗。影山のせいで魂魄妖夢がすまない」

 

その言葉に面食らったけれども、僕は責める気にはならなかった。むしろ、だ。

 

「……気にしてないと言えば嘘になりますが、貴方からそれを聞けただけで大丈夫ですよ。あと、音無さんとちゃんと話をしてくださいね」

 

「……そうか。それと、春奈に関しては、分かっているさ」

 

こうして僕達の地区予選決勝は終わる。次に戦う決勝トーナメントに向けて、僕達は歓喜の雷門中へと帰った。

 

「決勝トーナメント。頑張るぞ!」

 

そう言うと同時に僕は音無さんを見る。どうしたのかと言うように首をかしげた音無さんに僕は笑った。

 

「頑張って。鬼道さんは今でも音無さんのことを大事に思っているはずだよ」

 

「……はいっ」

 

 

 

■【魂魄妖夢】■

 

 

 

「……先生。それでは?」

 

「ええ、治療とリハビリも終わりました。後遺症も絶対残る事は無いでしょう。なので」

 

「漸く。漸くサッカーが出来るんですね……」

 

私は今、病院で最後のチェックを終えたと共に漸くそのボールを手に取った。

後少し。あと少しですが、それまで待ってください。

 

「龍斗さん。もうすぐそばに行きますからね……!」

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