イナズマイレブン 光のファンタジスタ   作:suryu-

7 / 22
前回の投稿から1週間ほど。お久しぶりです。

最近はとても忙しいのですが気付けばもう一月末。どうにもこうにも休みが欲しいものです。(汗)

さて、内容を詰め込むにはまだまだ思い出さないといけないのですが、初代イナズマイレブンを探しても見つからない……

そんな愚痴もありますが、今回もごゆるりとなさってくださいな。


囁かな家族の祝勝会と、元祖イナズマイレブン!

■【八神龍斗】■

 

 

 

地区予選優勝が決まってその翌日。妖夢に久しぶりに電話をかけることにした。

ここ最近は練習もかなりしていた為に病院へお見舞いに行ける機会が少なくなっていたことから電話だけでも。そんな想いがあり、電話をかけている。

コール音が数回鳴る中で相も変わらず緊張感が前に出てきた。

 

『もしもし?』

 

「あ、僕だよ、龍斗だよ。妖夢」

 

今日は六回ほどかな。と緊張によりコール音を数えた事がばれないよう内心で呟くのだが、妖夢はクスリと笑った。どういう意味かは分からないが、早速今日の本題を話すことにした。

 

「実はさ、帝国学園と戦って地区予選を優勝したんだ」

 

『ええ、知っていますよ。配信を見ました。鉄骨の件を含め』

 

どうやら妖夢は知っていたらしい。そして言葉からは安堵したと言うような感情が読み取れた。

確かに、今回自分は鉄骨の下敷きになりかけたのだからそれもそうかと苦笑いしたあとに「怪我はなかったよ」と告げた。

 

『良かったです。怪我がなくて……でも、龍斗さん。本当に楽しそうにサッカーをしてましたね』

 

「まぁね。妖夢が居たらもっと楽しくなるだろうけど……」

 

『っ! ふふ、そうですか』

 

通話先からは妖夢のとても嬉しそうな返事が返ってくる。

妖夢は足を怪我してサッカーが出来ないはずだから何故かとは思うものの、妖夢が嬉しければそれで良かった。

 

「次からは全国大会。妖夢も見てくれると嬉しいな」

 

『はい。……傍に行って見ますからね』

 

こうして妖夢との電話は終わる。傍にという言葉の意味が少し分からなかったが恐らく観客席の最前列でと言うことだろうという理解にしておく。

次の相手は明日行われる開会式にて発表されることから楽しみだ。全国に行くというのは何時になっても嬉しいものである。

そういう訳だから今日は早く寝るか。そう思いながらもはやてが夕食が出来たと自分を呼ぶ為に食卓へと向かった。

実は、家事の面では自分と兄よりもはやての方が得意ということから料理を任せている。本当にご飯が美味い事から感謝もしている。

リビングに向かうと、そこにはリューク兄さんとはやてが向かい合って真ん中で奥の席を空けて座っていた。

テーブルにはご馳走と呼べるほど豪華な食事が並んでいる。

 

「こ、これ。どうしたの?」

 

少しばかり驚いたからか挙動がおかしくなっているのだが、はやてとリューク兄はにこやかなままだ。

 

「龍にぃ。地区予選優勝祝いや!」

 

「全く。貴方が勝ったのに自覚無しとはどうしようもないですよ」

 

「あ、そっか。そうだよね……!」

 

本当に家族との絆は偉大だな。と思いながら嬉し泣きしそうな自分を抑える。

幼い時の記憶はあまりないがこうして家族に祝ってもらえるのが幸せだな。と少ししてから微笑んだ。

 

「それじゃあ……」

 

「ん、ええで!」

 

「いただきます!」

 

 

 

■【鬼瓦源五郎】■

 

 

 

「高町さん。わざわざすいませんね」

 

「いいや、お世話になっている八神龍斗君の為です」

 

俺は今。嘗て不破の剣士として名高い男だった高町士郎という男と情報のやり取りをしている。

というのも、影山の事を逮捕する為に動いている時に偶然だがお互いの欲しい情報が被り、その縁で出会ったのだ。

勿論経歴は念のため調べさせてもらった。今はただの喫茶店のマスターだが、昔はそれはとても有名で政界にも強いボディーガードだったという事に。

正直に言えばあのボウズの知り合いにこんなヤツが居るとは信じられなかったがそれはそれとしてだ。

 

「しかし影山の事を貴方のおかげで詳しく聞けたもんだ。感謝している」

 

「刑事の貴方も居るからさらに詳しく話してくれましたよ。龍斗君の事も知る人は知っていましたし」

 

「あのボウズ、スペインのチームからスカウトされるくらいですからね」

 

不破の剣士。士郎さんもサッカー好きなのかkfcのコーチをしているらしく、話も妙にウマが合う。

そして、影山の悪行を許せないということから俺達が組むのは当然の結果だ。

正直な話。ボウズにあの話をした時は心が折れないか心配だったが、仲間と共に乗り越えて帝国学園に勝った。俺はそこを褒めたり祝ってやりたいと思っている。

だが、それはこの事件が終わってから。まだまだやることは山積みだ。

このままだと影山は釈放。証拠不十分となっている為に何ともこちらとしては不甲斐なく感じる。

そんな俺の心境を知ってか知らないでかは分からんが士郎さんは少し苦い顔をしている。

 

「影山に対する有用な証拠が無いのが不安ですね」

 

「士郎さん。アンタもそう思うか。確かにこのままだとあいつは釈放だな」

 

「やはり、そうなりますか」

 

「そうなるな。決定的にはならない」

 

俺達の意見は同じものでどうやって影山を逮捕するか。この先のボウズ達の危険をどうやって取り除くかを相談するも、なかなかに上手くいかない。

ただ、気になる事は士郎さんのツテで政治家から聞いた話では影山の背後には何らかの存在が居るという事だ。

こんなにもあっさりと知ってしまったことから罠なども疑いたくはなる。だが、それでも進むしかないのは確かだ。

 

「未来ある子供たちを、私達大人が助けなければいけませんよね」

 

「そうだな、士郎さん」

 

だが、彼の言う通りここで止まるわけには行かない。我々大人が成し遂げなくては守れるものも守れない。

 

「影山の奴は絶対に止めてやる。アイツらのためにもな」

 

「勿論です鬼瓦さん。更に犯罪の証拠を集めましょう」

 

「そうだな。よし、行くか!」

 

だから、我々は戦う。少しでも影山からアイツらを守る為に。それこそが我々に出来る最善の行動だと信じているから。

 

 

 

■【豪炎寺修也】■

 

 

 

「来たぞ、夕香」

 

今日は久しぶりに病院に見舞いに来ている。地区予選決勝を勝ち抜いたからというのもあるし、顔が見たかった。

声をかけても目覚めることはない。俺の妹の夕香は、木戸川清修に居た時。去年の帝国学園との決勝当日に事故にあってそれ以来だ。

だから、今日は花瓶の花を入れ替えるとそのまま地区予選での事を話す事にした。

 

「夕香。雷門中に行ってから色々な事があった。円堂と出会ったり、龍斗とも再開できた」

 

龍斗の事は夕香にも昔伝えた事がある。その後に全国大会で幾度となく夕香も会ったのだから当然仲も良かった。

夕香は龍斗と相方の妖夢の二人を気に入ってたし、俺もあの二人は好きだ。

だから、夕香の事故と同時期から見かけなくなった龍斗の事も心配していたのだが雷門中で出会えるとは思わなかった。

そんな話を夕香にしていると時間も経っている。今日は帰らなければ。

 

「また来るよ、夕香」

 

その言葉を伝えた後に、夕香は笑った気がした。だから自分も笑って病室を出て病院を後にしようと思ったその時、見てしまった。一人の少女が車に乗り込むのを。

 

「あのショートカットの銀髪に黒い髪留め。そして、緑の服……まさか!」

 

咄嗟に駆け出す。追いつけるかは分からないがそれでも確かめなければならない。

 

__俺の記憶が正しければアイツは!__

 

「魂魄妖夢……!」

 

だが追いつけなかった。流石に車相手には無理があったかと悔しくなりながらも、その車が走っていった方向を見つめる。

もし。もしも魂魄妖夢だったとしたら。まだ顔は見ていないし下手な期待をさせたくないから龍斗には何も言えない。だが。

 

「見間違えだとは思わない。だから待っているぞ」

 

俺の声は届くことはないだろうが、それでも。

 

「お前を待ってる奴がいるんだ。俺もその一人。戻って来いよ、魂魄妖夢」

 

それが俺たちを繋ぐと確信しているから、妖夢だと信じて、車が進んだ方向を見つめることをやめなかった。

 

 

 

■【八神龍斗】■

 

 

 

 

自分達が地区予選決勝で勝ってから数日程経って今日は久しぶりに河川敷で練習する事になっていた。

その理由としては円堂先輩曰く四十年前のイナズマイレブンがやって来るという事なのだ。

四十年前と言うことは今はもう錆び付いているんじゃないか。僕の懸念は晴れないが、いつの間にか稲妻町の老人達が集まっていた。

 

「久しぶりだな、響木」

 

「会田。来てくれたか」

 

「俺も来たぞ。響木!」

 

「備流田も、よく来たな」

 

その姿は町内会で見た人達ばかりだ。そして雷門サッカー部のマネージャーの執事も居るらしい。

なんとも世間は狭いものだなと思いながらもサッカーボールをリフティングしながらもその様子を眺めていた。

 

「それじゃあ、試合をやるぞ!」

 

「おう!」

 

その合図とともに元祖イナズマイレブンのメンバーは並び立つ。フォーメーションをとったのだ。

いつの間にかそこに居た刑事の鬼瓦さんがホイッスルを鳴らすと試合が始まる。が。

 

「っはは。久しくボールを触ってねえから感覚が分からなくなっちまった」

 

備流田さんはそう言うと共にスカして軽く転がったボールの脇で座っている。

ほかのイナズマイレブンメンバーもそうだ。どこか力が無い。

やはり錆び付いているんだな。僕がそう決めて伝説を見る事を諦めようとした時だ。

 

「お前ら。それでもイナズマイレブンのメンバーか! 今のこいつらに期待されているんだぞ!」

 

「響木……」

 

「見せつけてやろうじゃないか! 伝説のイナズマイレブンを!」

 

響木監督の一言から始まり、元祖イナズマイレブン達は目付きが変わる。流石としか言いようがないと笑ってしまった。

 

「こい! これが元祖ゴットハンドだ!」

 

豪炎寺さんのファイアトルネードを響木監督のゴットハンドが軽々と止める。

あれを? 嘘だろ? そんな言葉が聞こえるがそれでこそ伝説だと僕は震え上がる。武者震いは高まった。

 

「行くぞ! 炎の!」

 

「風見鶏!」

 

そして、燃え盛る炎の鳥は円堂先輩の元へ。円堂先輩もゴットハンドを繰り出すも破られる。これが。これが元祖イナズマイレブン!

 

「ワクワクしてきた……星は見えたっ!」

 

「かましてこい。龍斗!」

 

「了解です。豪炎寺さん!」

 

僕はまた走り出す。元祖イナズマイレブンのディフェンスはとても厚い。だけど今なら!

 

「なに!?」

 

「速いっ!」

 

「こちとらまだまだ現役ですからね! 行きますよ、監督!」

 

「おう!」

 

響木監督はゴットハンドの構えをとる。今日は真っ向勝負をしかける。

光をボールが纏う。妖夢と共に戦ったあの時のように。時の流れはゆっくりと。

 

「ぉぉおぉぉおお!」

 

「ゴットハンド!」

 

光と光はぶつかり合う。それでも、自分の蹴ったボールは回転を更に激しくするとゴットハンドを破った。

 

「よっしゃあ!」

 

「やるな、八神!」

 

そんな事がありながらも元祖イナズマイレブン達との試合が終わる。とても充実した時間を得て、なんとも有難い気分になりながらも、数日後。

 

「さぁ。ついに始まるぞ!」

 

「フットボールフロンティア決勝戦!」

 

『さぁ、各地方の代表達が集まってきます!』

 

実況の鳴り響く中で自分達はゆっくりとフットボールフロンティアスタジアムへ入場する。

実はこの数日間の中で理事長が事故にあったという事をマネージャーの雷門夏未さんから聞いた。

僕はそれについて影山の事を思い出すが今は気にしない事にする。

その中で一つ気になるチームが存在した。

 

『えー、世宇子中は調整中の為に開会式は欠場のようです』

 

なんだそりゃとなるのが普通なのだが、僕はそれとなく嫌な予感がしていた。こんな時ばかり当たる予感は、当たって欲しくない。そう願いながらも開会式が終われば練習しようと気を逸らした。

 

 

 

「アレが八神龍斗……神を超えられるかな?」

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