ジョースター家と吸血鬼   作:黝 証呂

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48.忠実な愚者と災難(笑)

 レストランの料理をキャンセルし代わりのパンで朝食を簡素に済ませると、花京院とポルナレフを除いた残り4名+1匹は礼神が指定した2組に別れた。

 

「それじゃマライアの方はレオンさんとイギーにお願いします。後のみんなは影の奴ね。人数が多けりゃ勝てそうな相手だし」

 

「それでは自分のチームが敵を仕留めた後は、メールして安否を知らせる事にしよう。状況次第では先に終わった方が応援要請に応じてもらう。それで構わんか?」

 

「異議なし」

 

「右に同じく」

 

 ジョセフの意見に同意するとすぐ様我々は別れる事になり駆け出した。

 

「行くぞイギー」

 

「ガウバウッ‼︎」

 

(本当にレオンさんの言う事は聞くんだ……)

 

 まずエスカレーターで上にイギーと向かう。そこでボタンを押す前にふと思い出した。最上階から途中の階層まで、ペット類の持ち込みが禁止されている事を……

 

「イギー、これ以上別れるのは危険だが、上階へ君は連れて行けない。1人でロビーを探索はできるか?」

 

 尋ねてみるとイギーは嫌な顔もせず、真面目な顔で自分のスタンド、愚者(ザ・フール)を出した。

 それはインディアンのような羽飾りを付け、後ろ足の代わりに車輪を付けた犬のような見た目だ。

 

 それで何をするのかと思えば、イギーはそのスタンドの背に飛び乗り、スタンドの形を変えて自ら取り込まれる。そして数秒かけて私より30cmは小さい少女へと姿を変化させていき、最終的に礼神に似た姿となった。

 

 砂のスタンドで変幻自在だとは知っていたが、纏って姿を模す事もできるのか……しかし何故礼神に?

 

「アギッ」

 

「あぁ、そこに居るのか」

 

 礼神の小さな身体の何処に入っているのかと思えば………確かにそこは大きいし、それだけでかければイギーくらい入れるだろう。

 普段は着痩せしてるけどな。

 

 そして変身を終えた礼神(イギー)は最上階から3つ目のボタンを押した。

 その行動から別れるのは愚策…共に行動する、と判断したようだ。

 

「話す事もできるっちゃあできるが、神経削るから会話は任せるぜ」

 

「ッ⁉︎」

 

 

 

 

 

「………見つからないな」

 

 W-Refの探知距離を広げれば最大半径10m。その階層を歩き回れば上層2階 下層2階まで探知できるのだが、それに敵スタンドらしきエネルギーは探知できなかった。

 それなりに警備システムもある。実際に部屋に泊まりカードキーを手に入れなければ、エレベーターも利用できないのだ、無理と言えば無理なのだが念の為だ。

 何らかの手段で上階にいれば、ポルナレフの磁気が一方的に強くなってしまう。ひとまず上階に居なかったのだからそれは無いだろう。

 

「礼神が言うに、マライアは喫煙者らしい。ロビーの喫煙コーナーにはいない。イギー、ここ以外で煙草を吸ってる奴はいるか?」

 

 ーーーズボッーーー

 

「スンスン………アギッ」

 

「いい子だ」

 

 ーーーズボッーーー

 

 砂で模した身体の中からイギーが顔を出して鼻をヒクつかせる。すると顔を向けて匂いのする方向を示してくれる。

 ただ顔を出し入れする場所が谷間なのが何と言うか……まぁそこに居るんだから仕方ないか。

 

 イギーが指し示した場所は通路の曲がり角。早足で歩き角を曲がると、壁に背を付けて息を潜める女性と目があった。

 深く被ったフードと咥えた煙草…事前に聞いたマライアの特徴に類似している。

 

「1つ尋ねたいんだが…………君がマライアか?」

 

 話しかけて時間稼ぎ…距離を詰めてすかさず波紋と考えたのだが、彼女は何も言わずに背を向け逃げ出した。

 

「待て! W-Ref‼︎」

 

 逃げる背中に伸ばす手は届かないが、発動したW-Refの探知能力は確かにスタンドエネルギーを感じ取った。

 

「イギー‼︎ 奴だ!アイツが新手の幽波紋使いだ‼︎」

 

「バウッ‼︎」

 

 礼神への擬態を止め、愚者(ザ・フール)をマライアに突進させる。

 しかし突進攻撃が成功する前に、マライアは通路を曲がりその先へと逃げ込んだ。目標を失った愚者(ザ・フール)は曲がり角を少し通り過ぎた所で、ドリフトをかけるように停止した。

 

 目立つ行為はしたくないが止むを得ない。

 通路には窓が取り付けられ日光が差し込んでいるが、それを避けて走る事も難しくはない。

 

「ッ⁉︎ イギー、足元に気をつけろよ」

 

 イギーをおいていく勢いで私は駆け、後ろを走るイギーにそう伝える。

 W-Refが曲がり角の死角等に小さなエネルギー体を感知したからだ。実際に見てみると曲がる際に手を付きそうな壁に………事前に知らなければウッカリ踏みそうな場所にコンセントが出現していたのだ。

 私は試しにその1つを走りながら踏み砕いてみる。

 

「W-Refなら遮断できるはず…」

 

 想像通り、W-Refはバステト女神の能力を受け付けなかった。しかし前を見ると、舌打ちをして逃げ続けるマライアの姿がある。どうやらジョセフと同じ、フィードバックしないタイプのスタンドなのかもしれない。

 そうこう考えているうちにマライアとの距離が縮み手の届く範囲まで近付いた。

 

「グエッ⁉︎」

 

「捕まえた、無駄な抵抗は止めろ。痛い目には合わせない」

 

 荒々しくフードを掴み引っ張ると、首が絞まったのか踏まれたカエルのような声を出す。そんな事は気にせずフードを取り顔を確認する。

 

「煙草、銀髪、小麦肌、スタンド能力、間違い無いな」

 

 気絶させようと波紋を練り始める。すると彼女は澄まし顔で何かを私に押し付けた。

 

「何ッ⁉︎」バチッ‼︎

 

 押し付けられた物が波紋とは別のショート音を轟かせ、私を後方に吹き飛ばす。パッと見た所それは普通のハンドバッグ……しかしそれには普通存在しない異物が取り付けられていた。

 

「オーホッホッホッ‼︎ 貴方の能力はスタンドエネルギーを吸い取りますが、スタンドによって生まれた傷は消せますか? 私のスタンド、バステト女神は「仕掛ける」と「解除」の2択を奪われただけ。事前に貼り付けたスタンドが消える事はないようですわね!」

 

 自身の身体が宙に浮き、吹っ飛んだせいで波紋は空振り…それどころかショートの衝撃で呼吸自体が乱れる。

 持ってたバッグにも貼り付いていたのか…本体のエネルギーに隠れていていてわからなかった。

 

「ガハッ‼︎」

 

「貴方以外の連れを始末してから。失礼します、()()()()()()()()()()

 

 壁に叩きつけられた私に涼しい顔してそう言うと、マライアは背を向け走り去った。そして先の曲がり角にまたスタンドを仕掛けたようだ。

 

「イギーッ! 曲がり角に気をつけろ‼︎」

 

(ケッ、言われなくてもわかってるぜ‼︎)

 

 遅れてやって来たイギーは私を追い越しマライアを追う。

 

「甘いわ、この野良犬が‼︎」

 

(何だ…投擲?)

 

 愚者(ザ・フール)を出して本能で防御体勢に入るイギー…しかしそれは防御せずに回避するべきだった。

 

「避けろイギー‼︎」

 

「キャィン⁉︎」バチッ‼︎

 

 スタンドの砂の隙間から電流の線が入り込みイギーに向かって(ほとばし)る。衝撃で吹き飛ぶが、その小さな身体は愚者(ザ・フール)に包まれおそらくノーダメージ。しかし術には掛かってしまった。

 

「イギーッ⁉︎」

 

(俺様の心配をするな。テメェの中じゃ、俺はそんなに過小評価なのかよ)ザッ

 

 砂のクッションを取り払い勇ましく立ち上がる。

 流石は路地裏に君臨した野良犬の王……見た所やはりダメージは無いようだ。しかししてやられてイラついているのが見てわかる。

 

(次会ったらその髪引き千切ってやるぜ……ん?)

 

「おっと……やはり術中にはまってしまったな」

 

 掛かったばかりでまだ弱いが、互いに磁石になったため軽い方のイギーが足をよろめかせながら私にくっついて来た。何か気に食わなかったのかスグにイギーは私から離れる。

 そして周りを見てみると、壁に飾られた絵画が風も無いのに僅かに揺れる。引き寄せる程の磁力はまだ無いが、留め具か何かが反応しているようだ。

 

「手遅れになる前に仕留めるぞ。遠慮はいらん」

 

(よっしゃ!任せろ‼︎)

 

 再び我々はマライアを追うべく走り始めた。

 

 ー

 ーー

 ーーー

 

「ここを通れば、少しは時間が稼げるはず…」

 

 小言を零した女性は周囲に人影が無いかを調べると、窓に足を掛け外へと飛び出した。飛び出した場所が女子トイレという事もあり、人に見られればきっと不審に思われるだろう。

 

「………フゥ…ここまで来れば。少し様子見ね」

 

 金物のアクセサリーをチャラチャラと鳴らしながら軽快に走る女性は、窓から出た先にある()()()()()()()で立ち止まる。そして近くの岩に腰をかけ、咥えていた煙草を手に取り煙を吹いた。

 

「私の磁力は時間が経つにつれ強くなる。術中に掛かった者同士が共に行動すれば、それは更に早くなる」

 

 独り言と共に煙を吐き出し、煙草をまた咥えて肺を煙で充満させる。そうしていると、身体中に金属類を纏った2人の男女が現れた。

 無論、レオンと葎崎 礼神に化けたイギーである。互いにくっつかぬよう距離をとって歩み寄ってくる。

 

「貴様……無関係の人々まで巻き込むとは……」

 

「私も少々気が引けたのですが、貴方様を相手に手は抜けませんので……」

 

 白々しく微笑むマライアの表情は余裕で満ち溢れていた。最初こそヒヤヒヤしていたが、術中にはめた事で事態は好転……格段に有利な戦況になったからである。

 いくらレオンのW-Refといえど、全身に流れる磁力を吸収する事はできないのだ。

 だからこそマライアは磁力を更に強めた…逃げる道中のすれ違う人()()に磁力を帯びさせたのだ。

 

「術中に掛かった者同士が共に行動すれば、磁力の増強速度は加速する。その成長した磁力の強さは、身体中の金属を見ればわかりますわ」

 

 レオンとイギーの身体にはナイフやフォーク…鉄製の額縁にアクセサリー類が所狭しと貼り付いている。まるで体の一部…もしくはそういうデザインの服装かと思える程に、離れる気配が無かった。

 

「やがてその磁力は貴方達の身体を押し潰す」

 

「その前に貴様を倒せば良いだけだろう」

 

 そう言って更に歩み寄るレオンとイギーは、遂にある物を踏んでしまった。それは地平線の先へと伸びる長い線路。

 しかも磁力が強力過ぎて足が離れない。

 

「…………」

 

「面倒だけど…レオン様は生け捕りとの命令なのよねぇ……」ブンッ

 

 言うと同時に投げた物は鉄製ワイヤー。避ける事も叶わず、磁力に引き寄せられた鉄製ワイヤーは接点を中心に自動的に絡みついた。そしてレオンはそのまま横に仰向けに倒れる。

 

「…………」

 

「貴方様なら死にませんよね。()()に轢かれて、足を切断したくらいじゃ…」

 

 マライアの言葉を待っていたかのように汽笛が鳴り、遠くから列車が走ってくる。猛スピードで迫る鋼鉄は、磁力で線路に固定された2人に迫る。

 

「……………」

 

「…………?」

 

 そこでようやくマライアは不審点に気付いた。

 

「「…………………………」」

 

「………何故?」

 

 ()()()()2()()()()()()()()()()()

 

 そう思うと同時に列車が目の前を横切る。

 高速で視界をよぎる鋼鉄の塊を前にし、火のついた煙草が突風で口から溢れる。

 

「………呆気無い……呆気なさすぎる…」

 

 頭の回転の良いレオンならば、自ら足を切ってでも脱出する余地が有ったはずだ。射程距離から離れ安全圏にいたが、イギーならそれでも愚者(ザ・フール)を使い何かしらの足掻きを見せたはずだ。

 そう思ったのに2人は何の抵抗も無く列車に轢かれた。その事実が逆にマライアから安心感を奪ったのだ。そしてその感情は警戒心となり、線路を目視し列車が過ぎるのを待っていた。

 

 2人は何もしなかった。呼吸こそしていたが行動と言える事は何1つしていない……

 それこそ()()()()()……

 

「人形………まさかッ⁉︎」

 

 列車の通り過ぎた線路を見れば血の一滴たりともない。両足に重傷を負った男も、小型犬の遺体と思われる物も存在しなかった。

 

「このビチく…」

 

「動くな」ピッ

 

 先程の2人がイギーの砂人形だと察し、罵声を吐き捨てようとする瞬間……マライアの首筋に指が突きつけられる。

 それに驚きを隠せず、マライアは喉が急速に水分を失うのを感じた。そして直感した………今触れている人差し指は文字通り人を刺す事もでき、そうせずとも様々な方法で命を狩れるのだと……

 それともう1つ……マライアは主にもう1つの事実に驚愕していた。

 

(()()()…いつの間に……⁉︎)

 

 マライアの背後に立ち首筋に指を立てる者は女性だった。

 

 顔は見れなかったが声は高く、誰に対しても落ち着きを与える様な優しい物だ。しかしそれに殺気が混じり遥か格上の存在からの死刑宣告の様にも聞こえた。

 

「貴女は……誰?」

 

 話に聞いていたジョースター御一行の女性陣は葎崎 礼神ただ1人。

 それ以外の女性に心当たりがなく尋ねるが、それは無視され逆に問われた。

 

「貴様に1つだけ尋ねる。DIOは何処にいる?」

 

 突如現れた女性の声はピンクノイズ………

 1/fゆらぎとも呼ばれる人に快適感やヒーリング効果を与える物だった。

 故に屈したくもなるがマライアはDIOに魂まで捧げた者。それに答える事はできなかった。

 

「……沈黙か…残念だが予想通りだ」

 

 その声にまた違和感を感じた。

 口頭は女性……しかし言葉を言い終わる頃には男性の声へと変わっていった。堪らず振り返るとそこには牙を剥いたレオンがいた。

 

「失血で少々入院してもらおう」

 

 気がつくとレオンの背後には大きな壁ができていて日光を遮断していた。

 そして間も無く気を失うマライアには、その壁が砂でできていた事も、レオンと女性の関連性も、レオンが磁力を帯びてない事も知る事ができなかった。

 

 ー

 ーー

 ーーー

 

「イギー、終わったぞ」

 

「グルゥ〜〜〜」

 

「やめておけイギー。戦闘不能者に追い打ちをかけても、別に良い事無いぞ」

 

「………ケッ」

 

 岩陰に隠れていたイギーが飛び出し、私が抱き抱えるマライアを見て唸り声を上げる。

 

「さて…向こうの様子は………」

 

 懐から通信機を取り出そうとすると、眼前にアンラベルが現れる。そして何も言わずに私を見つめ続ける。まるで何かに期待している様だ。

 

「………あぁーー……これで良いか?」

 

 右手にW-Refを発現しアンラベルを二度三度撫でてやると、満足そうに笑みを浮かべた(様に見えた)。

 

 一体何があったのかと問われれば、時はマライアが婦人用のトイレを経由して逃げた所まで遡る。

 婦人用を意味する扉を前に私はモチロン入る事を躊躇った。

 意味を理解したイギーがすぐさま礼神に擬態したのを見た時は素直に判断力を賞賛したよ。

 そして私も意を決して中に入ると、運悪く手洗いをする婦人と目が合う。「あ……(社会的に)死んだな」と思ったが、婦人は私に会釈だけしてトイレを出て行った。男である私を見て何の不信感も抱かなかったかのように。そして私は鏡を見て目を疑った。

 

「……まさか()()ああいう機会に見舞われるとはな…」

 

 鏡にはいつもの私ではなく、貨物船の上で戦った(ストレングス)()()の私がいた。

 ………まぁ、その………つまり()()()()()()()()()()()

 

『もっと褒めても良いのだぞ』

 

「いや…確かに役立ったが、私としては複雑な心境だ。人生で二度も女装するはめになったのだぞ」

 

『女装ではない女体化だ』

 

 アンラベルの能力は反比例……そしてスタンドの見た目は幽波紋使いの精神力の具現化、雑に言えばイメージによって大なり小なりスタンド体は変化する。

 例を挙げるなら承太郎の流星指刺(スターフィンガー)やポルナレフの防御甲冑の着脱だ……礼神曰く、ヒロセ・コウイチとか言う何処かの少年も三段階にスタンド体を分けて使えるらしい。

 

 ……少し話が脱線したな。

 

 重要なのはアンラベルに自分の意思があり、9本の尾を変幻自在に操る様に性別を自在に変えられるという事だ。

 

「最初はアンラベルが女性の様な姿だという事に違和感を感じなかったが そうか……それは私が男だったからか……」

 

『うむ。故に主よ、望むなら母親になれr』

 

「望まないからその話は止めろ。社会的に死なずに済んだ事は感謝する」

 

『もっと褒めても良いのだぞ』

 

「イギーもよくやった。砂人形で上手く注意を引いてくれたな。お陰で背後に回りやすかったし、砂の壁のお陰で日陰に移動する手間も省けた。決して問題が無かった訳では無かったが、波紋の応用で磁力も無効化できたし楽に対処できた。中々の演技力だったぞ」

 

波紋は電磁力の性質もある。ならばそれでスタンド磁力と対極の電磁力を波紋で再現すればいいだけだ。

磁力がスタンドでも引き寄せる物は実物だからな。

 

「アギッ」

 

『……無視するな主よ……嫉妬するぞ』

 

 …さて………いい加減にジョセフ達に連絡をしなければな。

 

 慣れた手つきでジョセフに連絡を入れる。すると1コールもしない間に通話が繋がった。

 

『レオンさん大変‼︎』

 

「礼神か…どうした?」

 

『みんなが可愛い‼︎……じゃなくてピンチ‼︎』

 

 みんなが? 「2人が」ではなく………まさか…

 

「……すぐ行く」

 

 ー

 ーー

 ーーー

 

 ……一体何が……あぁ、そう……

 私は負けたのね…呆気なかったのは私………だったのね……………

 

 朦朧とする意識の中、私は自分の身体が誰かに抱かれている事に気付く。

 

 誰だろう……どうやらあの後放置されたようね……

 どうせ野生の猿みたいに盛った輩が抱いているのね……不快だわ…

 ……でも私は敗者……命があるだけマシね……

 

「ーーー‼︎ーーーー⁉︎」

 

 五月蝿いわね………どうせ私は逃げられないのに何に焦ってるのかしら……数人で取り合いでもしてるの?…ビチクソ共が………

 

「早くしろ‼︎ それでも医者か⁉︎」

 

 ……え?

 この声は……レオン・ブランドー様?

 

「倒れていた理由? 偶然通りかかった私が知るか‼︎ 早く対処しろ‼︎」

 

 ………そんな……

 何故そんなに声を荒げて……何故 私の為に……?

 

「急げと言っているだろ‼︎ 貴様は現状が把握できなければ、その場で怪我人を見捨てるのか⁉︎」

(↑応援要請する為に急いでいる)

 

 …敵だった私を……命を取らないどころか………なんて寛大なお方…

 

「…私を疑っているのか? 逆に聞くが貴様は道に人が倒れていようが関係ないと言うのか⁉︎ 知り合いで無ければ関係無いと‼︎⁉︎」

(↑波紋で思考回路麻痺&言葉で洗脳開始)

 

 少し身体がピリッと……これは波紋? 僅かな傷まで治してくれるなんて…………

 

「…頼むぞ。必ず彼女を助けてやってくれ」

(↑洗脳完了)

 

 そう言ったレオン様は私を優しく置いた。おそらく病室のベッド上だろう…

 

「では失礼する」

(↑急いでる故に早く話を切り上げたい)

 

 あぁ……DIO様も実に魅力的な方だった。

 でも私はこの方に魂を捧げたい……早く貴方様に出会いたかった……




証呂
「現在のヒロイン枠は、礼神と女体化したレオンです。画面の前の貴方はどっち派?」

アンラベル
『備考だが、主の双丘は小さ過ぎず大き過ぎないぞ。大きさでは葎崎 礼神に負けるが』

レオン
「黙ってくれ、作者とアンラベルよ」

礼神
「ちなみにオジさんはどっち派?」

伊月
「あ、オジさん既婚者なんでノーコメントで」

レオン
(……意外と紳士だな)
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