「何の話だ?結衣奈。」
「べっつにー、なんでもないにゃ店長。」
「…?何か怒ってる?」
「何でもないって言ってるにゃ!ふしゃー!」
「わかったわかった、ごめんて。…にしても皆遅いな、せっかくの初詣なのに。」
「ユイニャが珍しく一番乗りで集合したと思ったら誰もいなくてびっくりにゃ。どうしたのかにゃ?」
「薫子と美智とは一緒に来なかったのか?」
「カオちゃんとミッチーは家の方向が違うのにゃ。」
「ふーん…?あ、電話だ。泉水からだな。」
ピッ
「はいはい?…ん?うん、…あら、マジか。」
「どうかしたにゃ?」
「ああ、…んー、でも結衣奈しかまだ…え?」
「店長、どうかしたのにゃ?」
「いや、結衣奈が何て言うか…ほら、皆で行きたがってた節もあるし…。」
「店長ー?」
「まぁ仕方ないけど…もう少し待とうか?え?」
「…店長!!」
「うおぁっ?!ち、ちょっと待て結衣奈!」
「貸すにゃ店長!イズミンにゃ?!」
『あ、ユイちゃん?ごめん今皆と電車で向かってるんだけどさー、なんだか前の電車が事故にあったみたいで動かなくてさ。』
「マジかにゃ。」
『うん…だから時間もあれだし、店長と二人きりで行きなよ?』
「て、店長と?!それはちょっと…。」
『えー?でもせっかくの振袖でしょ?あたし達最悪行けない可能性あるから…行ってきなよ?』
「ふ、二人きりでかにゃ…?」
「そうそう、じゃ頑張ってね!あたし達間に合いそうだったら向かうから!それじゃ!」ピッ
「あっ…勝手に切っちゃったにゃ…。」
「泉水たち、なんだって?」
「かいつまむと、先に行け、だってにゃ。」
「かいつまみすぎだな。」
「えー!皆と行きたかったにゃー!ぷんぷん!」
「まぁ、電車がどうこうだったら仕方ないさ。」
「それはまぁ…そうだけどにゃ。」
「せっかくだし、先に二人で行くか?」
「…て、店長と二人きりでかにゃ?」
「ああ、せっかくの可愛い振り袖じゃないか。披露しないのはもったいないだろ。」
「か、可愛い…!?ま、まぁ店長がそう言うなら仕方ないにゃ、行こうかにゃ!」
「はは、じゃ行こう。」
「その前にねじウサにスナップを撮ってもらうにゃ。記念撮影にゃ。」
「記念撮影?」
「何でもないにゃ!ぱられるにゃ!」
「ふーん…、じゃ早くしなよ。待ってるから。」
「はーい。」
…。
~神社
「しかし人いっぱいいるなぁ。」
「そうだにゃあ…どこから湧いて出てきたんだにゃ。」
「そう言うなよ、俺達も同じ穴のなんちゃらってやつだから相手もそう思ってるよ。」
「とっととお賽銭入れて、おみくじ引いて帰ろうにゃー。」
「そんなにやる気ない感じにするなよー、楽しくいこうぜ?」
「どうせなら皆と来たかったにゃー。いじいじ。」
「ははは、まぁそれは俺もあるな。せっかくだし皆と来たかったな。」
「…店長もにゃ?」
「ん?あぁ。」
「ふ、ふーん…そうなんだにゃ。」
「どうかしたか?」
「なんでもないにゃ!ほら、早く並ぼうにゃ。」
「あぁ、はいはい。お賽銭、準備したか?」
「もっちろんにゃー。」
「お賽銭にも色々な言い伝え、あるよな。」
「大体はご縁があるから、って5円を入れるのが主流にゃ。」
「そうそう、そこから益々ご縁があるように、って5で割れるお賽銭がいいらしいな。」
「ふーん…。」
「結衣奈はいくら用意したんだ?」
「んにゃ?」
「お賽銭だよ、いくら用意したんだ?」
「え?えーと、秘密にゃ!」
「なんでだよ、別に秘密にすることないだろ?」
「そこまで知ってる店長なら秘密にゃ!にゃふー!」
「分かった分かった、ほら、俺達の番だぞ。」
「ふ、ふーん!ほら、2礼2拍手1礼は基本だから、店長もちゃんとするにゃ!」
「はいよー。」
チャリーン
パンパン
「…。」(今年もうさぎ小屋本舗含め、オタク文化が復活するよう頑張ります。)
「…。」
「よし、行こうか結衣奈。」
「にゃふ。」
「人混みがすごいな、結衣奈、手でも繋ぐか?」
「…んにゃ!?何を言ってるのかにゃあ!?」
「はは、冗談だよ。」
「…冗談かにゃ。」
「ん?」
「なんでもないにゃ。」
「ところで結衣奈、何を伝えたんだ?神様に。」
「内緒にゃー。」
「なんだよ結衣奈、さっきから不機嫌じゃないか?」
「そ、そんなことないにゃ。ちゃんと楽しいにゃ。」
「あとさっきお賽銭の金額見ちゃったんだけど21円…。」
「…!にゃふぁー!それ以上は口塞ぐにゃぁぁあ!」
「おとと、分かった分かったよ、でも俺は由来とかあまり詳しくないぞ?」
「そ、そうかにゃ…それは良かったにゃ。」
「…?そうか。ほら、おみくじのとこ並ぼうぜ。」
「はーい、もちろん今年は大吉にゃ、引かなくてもわかるにゃ!」
「はは、それならなによりだな。」
「去年も大吉だったにゃ、猫に小判、笑うユイニャに福来るにゃ!」
「ちょっと何言ってるか分からないけども。」
「なんで富沢になったにゃ。」
「去年も大吉だったんだな、それはすごい。」
「ふふーん!」
「去年はいい年だったか?」
「ん?うーん…。」
ガヤガヤ
ワイワイ
「そうにゃ、去年はとってもいい年だったにゃ。」
「うさぎ小屋本舗で働きはじめて、皆と出会って…。」
「色んな衣装も着れて、メイドのお仕事も出来て…。」
「店長とも、出会ったにゃ。」
「オタク文化を取り戻す為、皆は奮闘してるけど…。」
「ユイニャは一番、メイド文化を取り戻したくてやってるのにゃ。」
「まあ、バイト代くれなきゃ働いてたかどうかは微妙だけどにゃ、にゃふ。」
「だから今年も、ユイニャ、頑張るにゃ!よろしくにゃ店長!」
「…うん、よろしく。俺も頑張るよ。」
「店長はちょっと頑張りすぎにゃ、時には休むことも大事にゃ。」
「結衣奈は勤務中ソファで寝ないようにな。」
「にゃ、にゃはは…。」
「ほら、おみくじ引きなよ。」
「お、いつの間に順番にゃ。にゃふ。」ゴソゴソ
「…どうだ?」
ガサガサ
「…!大吉にゃー!」
「おー良かったな結衣奈。」
「これで今年もいい年になりそうにゃ!やったにゃー!」
「なんて書いてあるんだ?」
「どれどれ…探し物、北にあり。大雑把にゃ。」
「おみくじはそんなもんじゃないか。」
「引っ越し、良ろし、人の意見を聞くと良い…。恋愛、近くに良縁あり…にゃふ。」
「ふむふむ?」
「…!てて店長、顔が近いにゃ!ふしゃー!」
「あぁ、悪い悪い。」
「店長はちょっと距離が近すぎるにゃ!焦るにゃ!」
「ごめんて。」
「全く…、ほらもう行こうにゃ。」
「ああ、そうだな。泉水たちも心配だし。」
「そうにゃ、早く行こう…おとと。」
「お、結衣奈危ないぞ。」
「ご、ごめんにゃ、あまり着なれない服だから。」
「ほら。」
「にゃ?!」
「手だよ、支えてやるから。」
「て、手を繋ぐのかにゃ?!」
「そんな大した意味ないから、ほらよ。」ギュー
「に、にゃうぅ…。」
「どうした?結衣奈。」
「な、なんでもないにゃ…。にゃふぅ…。」
「ん、じゃ帰ろうか。」
「う、うん…。」
「あれ?ユイちゃん?」
「あ、結衣奈さーん。」
「あれ?」
「にゃ、にゃああ!?イズミンにアヤちゃん!?」
「やっと着いたよー…ほらあっちに皆いるよ?」
「にゃ、にゃぁあ…。」
「間に合ってよかったな、結衣奈。…結衣奈?」
「あけましておめでとうにゃーーー!!!」ズダダダ!!
「あれ、結衣奈?…行っちゃったよ。」
「あり、ユイちゃんどしたの?」
「凄い勢いで走っていっちゃいました…。」
「なんだろうな?結衣奈。」
「…ふふ。」
「どした?泉水。」
「んーん、何でもないよ。店長、あけおめ。」
「おう、あけおめ。」
「おめでとうございます、店長。あまり結衣奈さんをいじめないでくださいね?」
「ああ、おめでとう亜矢香。い、いじめてるつもりはないんだがな…?」