まいにちぱすメモ!   作:無限旋律

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ちまり「明日の私によろしく。」

ガチャ

 

ち「はぁ…。」

 

「おはようちまり。早いな今日は。」

 

ち「あ、おはようございます店長さん。…あれ、早かったですかね?」

 

「ちょっとだけどな、まだ開店前だし。」

 

ち「そうでしたか、お邪魔でしたかね…?」

 

「んや、いいよ。コーヒーでも飲むかい?」

 

ち「あ、んーと…。」

 

「はは、じゃあ朝はホットミルクにしようか。頭シャキっとするぞ。」

 

ち「すみません…お願いします。」

 

「ん、座ってな。」

 

ち「はい。」チマリン

 

 

 

コポコポ…

 

チーン

 

 

 

「ほら。」コトッ

 

ち「ありがとうございます。」

 

「…。」

 

ち「…。」コクコク

 

「…ちまり、何かあったか?」

 

ち「…っ、はい?」

 

「今日、誕生日だろ?」

 

ち「は、はい…そうですね。」

 

「ん、おめでとう。」

 

ち「ありがとうございます。」

 

「それなのに溜め息しながら入ってきたからさ、表情も浮かないし。」

 

ち「んーと…それは…。」

 

「…まぁ、話したくないなら大丈夫だぞ。」

 

ち「…その。」

 

「ん?」

 

ち「…ひとつ年を取ったことによって、私は大人になれたでしょうか?」

 

「…というと?」

 

ち「私自身、私を大人っぽいと思ったことはありません。」

 

「ふむ。」

 

ち「背も低いし、泣き虫だし…それなのに。」

 

ち「それなのに年だけ取ってしまって、私は大人になっていきます。」

 

「…。」

 

ち「私は年相応な大人になれているでしょうか?」

 

ち「いつも、不安になるんです。」

 

ち「…年だけ取って、世間体にはどんどん大人に見られます。」

 

ち「なのに見た目も中身も私は子供のまま…数値だけ大人になっても仕方がないと思うんです。」

 

ち「もっと…もっと大人になりたいです…!」

 

「…なるほどな。」

 

ち「店長さん、私は大丈夫、なんでしょうか…?」

 

「大丈夫だよ。」

 

ち「…本当、でしょうか。」

 

「ああ、大丈夫だ。あまり焦っちゃだめだぞちまり。」

 

ち「焦っちゃダメなんでしょうか…どうしても少し慌ててしまいます。」

 

「人は人なりのスピードで階段を登っていくんだ。駆け足で登ろうとしても行き着く先は最上階、一緒さ。」

 

ち「そうなんで、しょうか。」

 

「そうさ、一日で登れる限度も人それぞれ。慌てても息が切れちゃうだろ。」

 

ち「…はい。」

 

「そういう時は明日の自分にバトンタッチして、余裕を持って大人になってこうな。」

 

ち「最上階に、私は登れるでしょうか?」

 

「それは分からんよ、それが人生だから。」

 

ち「どうしても登りたい時は…?」

 

「あはは、ちまりは向上心の塊だな。その気持ちがあればちゃんと毎日登れてるよ、大丈夫。」

 

ち「…はい。」

 

ち「…ありがとうございます、店長さん。」

 

「ん?」

 

ち「誕生日なのに少し落ち込んでしまってて…ちょっと気落ちしてました。」

 

「誕生日なのにもったいないもんな。」

 

ち「そうですね、誕生日ですし。せっかくだから喜びたいと思います!」

 

「改めて、おめでとうちまり。」

 

ち「えへへ、ありがとうございます!」

 

カランカラン

 

渚「おっはよー!」

 

南「おはようございます。…あらちまちゃん!」

 

ち「あ、おはようございます。」

 

渚「あ、ちまりー!誕生日おめでとー!」

 

南「おめでとうなちまちゃん、今日はどしたん?早くに来て。」

 

ち「あ、ありがとうございます!ちょっと考え事してたら早く来てしまって…でも大丈夫です。」

 

南「考え事?」

 

ち「店長さんに励ましてもらいました!明日の私によろしく言っておきましたので。」

 

渚「なんのこと?」

 

ち「私は私のペースで、大人になりたいと思います!」

 

南「…ちまちゃん、またひとつ大人になったなぁ。」

 

ち「そ、そうでしょうか?」

 

渚「?何のことか分からないけど、今日はちまりをお祝いするよ!店長、ちょっとだけいいよね?」

 

「ん?ああいいよ。開店はまだだし。」

 

渚「よーっし!じゃあはりきるね!」

 

南「渚央くん、ちまちゃんの為に昨日から仕込んでおいたんよ、張り切ってて。」

 

ち「あはは、そうなんですか…恐縮です。」

 

南「そんなことないで、ちまちゃん、ハッピーバースデー!」

 

ち「はい!ありがとうございます!」

 

「…良かった良かった、誕生日は皆笑顔でが一番だな。」

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