さよならジョジョ先生―改稿版―   作:パラレル。

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第弐章 糸色勢力と野犬の猛威篇
第拾参話 侵入者を討て!!その①


某国某所のビルの来賓室。殺し屋“スコッチ・ウイスキー”は、雇い主の“エッグプラント”と話していた。

スコッチは標的である承太郎を殺すためにもっと報酬と人員を用意するように頼んでいた。

少し悩んでエッグプラントは彼が出した要求についてこうきりだした。

 

 

「スコッチ。金は用意出来るが人員は数人程しか出せん。我々も必要な人員を減らす訳にはいかないからな」

「問題ない。数人だけでいい。後は俺の所持している金でバイトしてくれるヤツを探すから」

「それはありがたい」

 

 

人員はなるべく割きたくないエッグプラントだが、スコッチも承知の上で少しだけで十分だろう。

それで安心するエッグプラントだがスコッチはその依頼に疑問する点があった。

 

 

「なあ、どうしてあんた等をリストラした“パッショーネ”ではなくSPW財団の方なんだぁ?」

「どあほ!そうしたいのも山々なんじゃが、ボスにはわし等など相手にもならないからわし等がリストラされた原因のSPW財団を叩く方が良い訳なのさ」

「な~るほど・・・・・あんた等の全滅を恐れて組織の嫌がらせにしたのか・・・奴さんの利益を潰してあんた等の根を張りやすくすんのが狙いかぁ・・・あぁ、女々しいねぇ」

 

 

目的はあくまで組織の勢力拡大。そのために目の上のたんこぶのパッショーネの力を弱らせようと考えているエッグプラント。しかし、組織の力はあまりにも強いため関係を結んでいるSPW財団に矛先を向けた訳だ。

 

 

何故そこまで組織を恨んでいるかというと彼は元々イタリアのギャングの“パッショーネ”の幹部だった。

しかし、10年も前に組織のボスが方針を変え、麻薬チームを一掃してSPW財団と結び勢力を表向きの社会まで拡大し、より良い組織を創り始めた。

その時、その考えに賛同しなかったエッグプラント率いる反ボス派の団員は全員組織から追放された。そして、エッグプラント達はアジアへと逃げて新たな武装組織を設立した。

 

 

「我々“ワイルド・ドッグ”は密かに力を蓄え続けて早10年。そして遂に来た!!今がその時だッ!!!組織に復讐する時がなッ!!!

 まずはSPW財団を潰し、組織が混乱、衰弱したところを叩き、征服するのだアアアアアアアアアアアア!!!ブハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 

エッグプラントの馬鹿げた野望を散々聞かされて呆れたスコッチは彼の邪悪な笑いを無視して部屋を出ようとする。

 

 

「じゃあメンバーの確保・・・・・任せたぜ」

「ハハハ・・・ん?ああ、分かった。報酬は成功したらここに来い」

「へいへい」

「後、奴等は文京区の妙な噂が流れている学校に行っているらしい」

「ほお・・・そうかい、じゃあそいつ等にも気を付けておきますわ」

 

 

色々とエッグプラントが忠告したことを聞いてスコッチはニヤッと笑いながら、部屋を出てアルバイトをしてくれる奴等を捜しに行った。

静かになった来賓室で窓際に寄り、景色を眺めるエッグプラントは険しい顔つきになっていた。

 

 

「“ジョルノ”。貴様と貴様の組織に決着をつけてやるッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日後の朝、承太郎達は学校の校舎を歩いていた。数名の擦れ違った生徒が自分達に挨拶しながら暫く歩いていると、前方に風浦可符香が見えてきた。

近付いて来る彼女に彼らは立ち止まり、息を呑んだ。

彼女がスタンド使いと判明しているので、如何してもこんな風になってしまう。色々焦る彼らに対して彼女は軽い会釈だけしてそのまま過ぎ去ってしまった。

無駄に緊張をしてしまった承太郎達だが、その緊張は一向に解けなかった。

 

 

「ねぇ、見た?今の・・・・・」

「ああ・・・見たぜ徐倫・・・如何見てもおかしい・・・」

「見間違いなんかじゃねぇ・・・あの女・・・・・」

「異常だ・・・・・何者なんだ・・・?」

「風浦可符香・・・・・全くやれやれだぜ」

 

 

可符香を見て驚く徐倫とアナスイ。見間違いではないと確信しているエルメェス。彼女を見て異常だと主張するエンポリオ。そして、焦るも冷静を保とうとしている承太郎。

 

只彼女が近付いて来たから唖然してはいない。その姿を見て唖然しているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

(((((何で()()()姿()()()()()()()()ッ!?)))))

 

 

如何いうこと、徐倫が初めて会った時は、左目にホクロがあるポニーテールの少女だったのに、昨日は金髪で長髪の外国人の少女、そして今日は何処ぞのテーマパークのネズミの様なおだんごをした少女だった。

共通点として前髪に十字型の髪留めをしていて、且つ、へ組の生徒だと言う事。確認のため一昨日と昨日の可符香と名乗った少女に聞いてみると二人とも人違いだと言うしまつ。

昨日は何かの間違いだと思っていたが、今日で間違いではなかったと分かった。

 

 

「これが一昨日奈美が言ってたことね・・・でも『計画』と彼女とどう関係しているのかしら?」

 

 

徐倫がそう疑問をもらした時、こちらに近付く生徒がいた。その人を見て五人は唖然した。

 

 

「き・・・木津千里!?」

「あら・・・貴方達・・・お久しぶりね。」

 

 

現れたのはなんと全身粉砕骨折で入院している筈の木津千里だった。

意識は医者が言うところ、そろそろだったが、体は全身の骨が砕け散ったので到底2日で治る筈がない。

そんな何をしたら元気はつらつになったのか分からない千里は、可符香と彼女の事で頭が混乱している彼らに話しかけた。

 

 

「丁度いいので、皆さんに『お話』があるので、いいですか?」

「まさか、やる気かッ!?来るなら来いよ!!返り討ちにしてやるッ!!」

「いや・・・幾等私でももう終わった事をぐちぐち言うつもりは、ありません。」

 

 

千里の“お話”と聞いて警戒するエルメェスだが、そこまで執念深くないと千里は説明し、本題に入ろうとする。

 

 

「実は、先生が貴方達に早急に伝えなければならないことが、あるらしいんです。」

「伝えなければならないこと?何だ木津それは?」

「私は、事前に聞いていますが、詳しい説明は、先生からお聞きください。色々聞きたいこともあるでしょうし。」

「確かにそれが尤もですね」

 

 

何やら望が彼らには知った方がいい情報があるらしくそれについて聞く承太郎だが、それは望本人から直接聞くように言った。

可符香の件で望に聞きたい事があるので効率がいいとエンポリオは思う中、千里は自分達に手招きをして、来た道を戻ろうとしている。

 

 

「今、先生は、宿直室にいますので、私について来て下さい。」

 

 

千里が望の所へ案内してくれるので、ついて行くことにした承太郎達五人。

只今の時刻、8時20分。朝礼前なのに緊迫な空気を漂わせるスタンド使い。数刻後、この学校は戦場と化す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝礼のチャイムが鳴った後、千里と五人は宿直室に着いた。

千里がその戸を開けて中に入ると、そこには五人と闘った5人のスタンド使いと望に似た少年と長髪の少女、そして、風浦可符香がいた。

 

 

「いやあ~~~さっき振りですね」

「風浦可符香・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

「まあまあそんなに睨まずに・・・・・好きな所に座って下さい」

 

 

呑気な挨拶をする可符香に承太郎は睨みつけ、いっそスタンドで一発ブン殴ってやろうかと思ったが、望が彼を仲裁して畳の上に彼らを座る様に言った。

座ったところで長髪の少女が五人分のお茶を用意して彼らに渡した。

アメリカンスタイルの生活を送ってきたアナスイ、エルメェス、エンポリオは承太郎の家でお茶を飲んでいるが、まだ濁りとかに抵抗はあるが、とりあえず飲んでおいた。

 

 

「それでは、“小森さん”。少し大人の話をするので、“交”を少しの間、何処かに連れて行ってください」

「はい、先生」

 

 

望は自分に似た少年、甥の“糸色交”を長髪の少女に頼んだ。その少女、出席番号23番、“小森霧”は、それを承諾して無関係な交と共に部屋を出る。

二人が部屋を出たところで望は真剣な表情に変わり、話し始めた。

 

 

「貴方達を呼んだ理由はたった1つです。間もなくここに侵入者が来ることです」

「侵入者ぁぁ!?」

 

 

望の言葉に茶を啜っていたアナスイが素っ頓狂な声を上げて驚いた。

 

 

「侵入者ってどういうことだ!?」

「それはこっちの台詞ですよ。今朝、突然小節さんが予知したことで、私も驚いてますよ」

 

 

アナスイは如何いうことか分からず、望に聞き返すが、彼も分からず、只、あびるの予知を聞いただけらしい。だが、彼女の予知は完璧のため絶対にそいつ等は来るという事は確かだ。

その時、承太郎はそのことである事を推測した。

 

 

「もしかしたら、標的は私か?」

「えっ!?それってまさか、DIOってヤツかプッチの残党ってこと?」

「かもしれんな。どっちみち私を殺せば、利益はあるだろうし」

 

 

その侵入者は自分の命を狙っているだろうと承太郎は推測した。徐倫はそれがDIOかプッチの元部下・関係者かと推測したが、その可能性もあるかもしれないと結論付けた。

そんなことでざわついている徐倫達の声を割いて望は承太郎にある提案を出してきた。

 

 

「そこでです、承太郎さん。私達と共闘、共に侵入者を倒しませんか?」

「一体何故故に?」

「私は学校を、生徒を、人々を護りたいのです!!私の追い求める『結果』へ辿り着く為には即刻に彼らを排除しなければなりません。つまりは、貴方達の今の目的と同じではありませんか?」

「確かに・・・・・・・・いいだろう。あんたの考えに乗っても構わない。」

 

 

望と同じ目的を持っているので、共に侵入者を討とうと同盟を組んだ望と承太郎だが、承太郎は疑い深い男。そう易々と同盟は組まない。

 

 

「だが、念のために約束してくれるか?」

「なんです?」

 

 

約束とは何だろうかと思う望に承太郎は皆が気になるある条件を出した。

 

 

「お前等に安心して背中を預けるために、終わってからでもいいから、てめぇ等が隠している事全て包み隠さず吐いて貰うぞ!!」

 

 

それを聞いた望を除く彼女達は青褪めていた。はっきりと自分達の秘密を交換条件にしたので誰もがぶったまげたが、そんな彼女達とは対照的に望ははっきりと答えた。

 

 

「ええ、いいでしょう。そろそろ貴方達には知って置くべき頃合いだと思っていたところなんでね」

 

 

承太郎の苦渋の選択に苦労することなく望はOKと答え、『計画』を知るチャンスが漸く遣って来た彼等。

その喜びもつかぬ間、ふとエンポリオが疑問に思った。

 

 

「糸色先生、これから闘うとしても他の学年やクラスがその騒動を知ってパニックを起こしてしまうと思うのですが・・・」

 

 

その疑問は単純、侵入者と闘うとしてもその騒ぎで無関係な生徒・職員がパニックになるからだ。

しかし、望は何ともない素振りをして答えた。

 

 

「大丈夫ですよエンポリオ君。それを防ぐスタンド使いがいますから、彼女に任せましょう」

「というとそこの可符香の野郎か?」

「いえ・・・彼女では・・『ガララッ』・・おっ、丁度来たようですね」

 

 

望の言うスタンド使いは可符香のことかと尋ねて可符香に指を差したエルメェスだが、違うらしい。

望がそれについて説明する時に、この部屋の戸が開いたので、確認するとその子はさっきまで望の甥を外に連れ出していた少女、“小森霧”だった。

その霧が眠っている交を抱えて、入ってきた。

 

 

「おや、小森さん。交は寝てしまったのですか?」

「いや・・・眠ったって言うより“眠らせた”と言えば正解だと思うよ先生」

「あまり乱暴なことは控えてくださいね。交に対して」

 

 

望は交がぐっすりと寝ているので不思議に思っていたが、霧自身が無理矢理寝かしつけたので若干引くが、霧は何とも思わずたたみに上がって承太郎達に一礼した。

 

 

「初めまして、小森霧です。列記としたスタンド使いです。スタンドは学校にとり憑き、設備を自在に操る“ステープル・ステーブル”というものです」

「“学校の設備を自在に操る”能力かぁ・・・確かにそれだと安全ですね」

 

 

共に戦う承太郎達に自分のスタンドを紹介する霧。彼女の能力なら多少激しい戦闘をしても大丈夫であろうとエンポリオは納得する。

 

 

「戦う際はやはりなるべく屋外へ相手を誘う様にしてください。幾等彼女でも大きい欠損は直に直せませんからね」

「ああ、なるべくそうするつもりだ」

 

 

望と承太郎はそういった作戦を考えていたがふとこの部屋にいる皆に承太郎は言った。

 

 

「すまない、聞くのを忘れていたが敵が偵察しているかもしれない。近くにそんな気配はあるか?」

「気配?そんなことはありませんが・・・どうですか小節さん、小森さん」

「包帯を踏まれる感覚はないですね」

「私も同じです」

 

 

気配に逸早く分かるあびると霧に聞く望だが、二人はさっきからその様な反応を感じ取ることはないようだ。

 

 

 

 

しかし、侵入者の1人はもう既に敷地内に侵入しているが・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『クックック・・・良い事沢山聞いちまったもんねぇ~~~~~~~』

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

 

 

そこは宿直室の近くの暗い場所に侵入者は潜んでいた。何故二人に見付からないというとそいつはモノに“同化している”からだ。

そいつは彼等が話し合っている時には既にそこに侵入していた。

全てがそいつにバレてしまった。霧のことも、共闘のことも。

しかし、そいつは焦っていた。これ程自分達に有利な情報も持っているのに、そいつは焦っている。

 

 

『嘘だろう~~~~~。聞いてねぇ~~~よォォ~~~~~。そんなこと~~~~~~~~』

 

 

そいつはそう焦りながら体からバチバチという音を立てて心の中で呟いた。

 

 

『何でここにいやがんだァ~~~~~~~~~!?承太郎~~~~~~~~~~~!?」

 

 

そいつは嘗て承太郎に面識があるスタンド使いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あいつはちゃんとやってんだろうなぁ~~~~~」

 

 

学校の近くの住宅街の電柱に身を寄る男、スコッチ・ウイスキーは偵察係のスタンドの返事を待っていた。彼の思う予定の時間とは少し遅いらしく、苛立っていた。

本体がいる所に行って来ようかと彼は思ったが、その時、電柱からバチッバチッという音が聞こえてきて電線から火花が出るとスコッチはニヤリと笑った。

 

 

「全く遅かったじゃねぇか・・・・・そんじゃあ襲撃するとしますか旦那方」

 

 

その現象を襲撃の合図としていたスコッチは後ろに待機していた仲間を呼び行動を開始する。

 

 

「奴等を血祭りにしましょうか。グヒヒヒヒ」

 

 

血戦の時が今始まる。

 

 

 

 

To Be Continued・・・・・⇒

 

 

 

 

次回予告

 

承太郎 『何ッ!?侵入者だとッ!?』

 

あびる 『敵は敷地内に3人います』

 

スコッチ 『まずはヤツを殺る』

 

徐倫 『怪しいヤツは全員敵だッ!!』

 

??? 『ようこそ・・・・・』

 

エルメェス 『なんなんだこいつは・・・!?』

 

??? 『クイズショーへ・・・・・』

 

徐倫 『エルメェスーーーーーーーッ!!』

 

??? 『たんと味わいなさい』

 

承太郎 『久しぶりだな・・・』

 

??? 『俺は何も知らねェーーーーーーーーッ!!知らされてねぇんだァァァァァァァァァァ!!!』

 

 

『第拾四話  侵入者を討て!!その②』

 

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