各地で激戦が繰り広げられている訳だが、その中で望と承太郎組はというと音石明を捕えるべきなのだが、彼等はある人物を待っていた。
「望。本当にそいつがいれば簡単に
「勿論です。彼女の“マシュマロウ・ジャスティス”さえ使えば、その人を容易く見つけれます」
待たされている承太郎は本当に使えるのかどうか望に聞いてみると、ソイツは望のお墨付きのスタンド使いらしいが、一体どんな生徒だろうかと思っていると、何者かがこちらに走って来る音が響いてきた。暫くすると、後ろ髪を束ねて、左目の下に泣きボクロがある女子生徒がやって来た。
「すいません!すいません!遅れて来てしまって本当にすいません!」
「いえいえ、謝らなくても大丈夫ですよ。“加賀さん”」
「すいません!すいません!」
「アハハハハハハハハハ・・・・・・・・・・・・」
こちらに来て早々、謝り倒している出席番号18番、“
その様子を見て、呆れる承太郎は、その目線を逸らし、千里たちに向けた。
「なあ、さっきから謝ってばっかだが、頼りになるのか?」
「察してください。彼女の性格上、何時もこうなってしまうんです。」
さっきのやり取りを見て益々心配になってきている承太郎だが、千里はそれをそっとしてくれるように頼んだ。流石にこの時の承太郎には返す言葉もなく、黙っていました。そんな二人のやり取りの後漸く望は愛に本題を告げれた。
「それでですね、加賀さん。率直に言うとですね・・・あそこに布があるじゃないですか・・・」
「は、はい・・・ありますね。確かにあります」
「その布は我々が捕えたスタンドなんですが、如何せん遠隔操作型なので本体の場所が分からないんです。ですから、あなたの能力で居場所を逆探知してくれませんか?」
「えぇ!?・・・・・分かりました。私のようなちっぽけなスタンドで良ければ・・・」
「感謝します」
望の依頼を聞き入れ、おどおどと“チリ・ペッパー”の所まで進み、左肩にスタンドを出現させる。
そのプロペラに双眼鏡を垂れ下げた小さきスタンドを出した後、その双眼鏡から何かが発射される。
「あれはアンカーなんですよ、承太郎さん。愛ちゃんのスタンドの隠し銃から発射される針は当たると痛みは無いけど数キロ先まで感知できる優れものなんです」
「ほお・・・確かに便利だな・・・」
愛のスタンドの性能を得意気に話す晴美の話を聞いて、改めて愛を再評価する承太郎。勿論、評価は高い方だ。
「そして今、スタンドに引っ付けた訳ですけど、スタンドは本体から何らかの信号を送っていますからそれを辿ることで、逆探知が可能ということです」
晴美は更に追加の説明を言い終えた後、愛はくるっと向きを180度かえて、望達に告げた。
「先生。この人の居場所はこの先北東方面、1キロ先に位置しています」
「おお、そうですか!それでは行きましょう!」
愛によって音石の現在地がわれたので、早速向かおうとするが、その前に晴美が問いてきた。
「先生。出発前に聞くんですけど。この布どうします?」
晴美が解いた内容は、布化した“チリ・ペッパー”を如何するかという事だ。持って行くべきか、持って行かないべきか、どちらを選ぶべきかだが、それは望の一言で決まった。
「いいでしょう・・・そのスタンドは・・・本体も布化しているから持って来ても無意味でしょう・・・・・。持って行っても解除する時足掻かれるのも困りますし」
「確かに私も同感だな」
「「「承太郎さんに私も同感です」」」
望のその鶴の一声で周りの皆も納得し、結論付けた。そして、“チリ・ペッパー”を置き去りにして彼等は移動するのであった。
彼等が廊下をかけていて階段に差し掛かったとき、望は立ち止まり他の皆にある事を告げた。
「あの~~~~~~。言いだしっぺの私が言うのも何ですが、音石さんのトドメは貴方達だけで行って下さい」
「・・・!?どうした、何か心変わりすることでもあったのか?」
その場を仕切っていた望が急に承太郎達だけで目的地へ行くべきだと言うので、承太郎は質問し、望は頭を縦に振る。
「いえ、心変わりというか・・・主戦力となる私と承太郎さんがここを離れるというのはどうかと思いまして・・・布化の解除は別に私がそこにいなくてもいいので」
「なるほど・・・確かに戦力を大幅に削ってまでのことではないから理には適っているよ。戦力を割き過ぎて頭や仲間を失うことだけは避けなくてはならない。よかろう。私が許可する」
「有難う御座います」
戦いの基本中の基本である戦力のバランスを保つ為に学校に残ると決めた望に承太郎はそれを理解した上で許可を出した。
「それで貴女は如何するのですか、常月さん?」
承太郎に自分の身勝手な行動を許可してくれたため、お礼を言った後、望は現在マントになっているまといにどちらにつくかを聞いた。まといはただ黙っていたので、自分の方へつくと心の中で察した。
「それでは皆さん。解除の際は私に電話をしてきてください。幸運を祈ります」
「「「了解です!」」」
「ああ、そうだな。お互い」
各々返事をして、階段を下りた彼等。そして、望は徐倫達の所へ、他の皆は愛に連れられ音石の方へ向かった。
戦いは結果からするとまだ始まったばかりだった。
場所は戻って“チリ・ペッパー”が取り残された廊下。そこに隙間風が廊下中に流れ込んだ。その風で“チリ・ペッパー”の布が飛ばされ、あれよあれよと外に向かって、それは電線の上に乗った。
そして、終いに電気を帯びて電線の中に溶け込んでしまった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
〔クソ~~~。承太郎の野郎~~~~~ッ!!奴等・・・向かってきているな・・・俺の元へ・・・〕
不運な事に“チリ・ペッパー”の布は風に巻き上げられ、電気が流れている電線の上に乗ったので、そこの中に侵入し、何とか動けるようになった。
〔だが、俺がこんなラッキーなことにあっているなんて夢にも思うまい!まずは、“チリ・ペッパー”を俺の所に戻し、この忌々しい布化の能力を解かれるのを待ち、その直後に奇襲をかけるッ!!なんて良い考えなんだ~~~~~。ンフフフフ〕
“チリ・ペッパー”もとい音石明は途轍もない悪巧みをたくらみ、実行の為に移動し始めた。行き先は勿論自分の所だ。
『必死になるよォォ~~~~~!!テメェもあのメガネ教師も全員まとめてノックアウトしてくれるぜェ~~~~~!!』
音石と承太郎達の激突まであと約10分。
丁度承太郎達が学校の外に出た程の時、望は漸く徐倫達のいるグラウンドに到着した。何故そこまで遅かったかと敢えて理由をつけるとトイレ休憩を取っていたからだ。
というのはさておき、望の目前には倒れている仲間のエルメェスを抱きかかえて、歯を食いしばって悔しそうな顔をしている徐倫と動揺している生徒や他の仲間、そして、いかにも敵と思わしき男が優越感に浸ったような顔をしながら立っているのが映っていた。
「どうしたのですか、徐倫さん」
「あっ・・・糸色先生。実は・・・・・」
今の状況を飲み込む為に望は徐倫に近付き、事の成り行きを話させた。そして、全てを理解した時、敵の男、パルチェ・トミートを睨んでスタンドを出した。
「おーとっとっと。待ちな・・・えっーーと・・・あっ、糸色望。俺に危害を加えるっつうなら止めるんだな」
「・・・・・??」
パルチェはスタンドを出現させた望に自身を攻撃するなと忠告した。ただその時、望の名前を言うとき、懐に隠していた手帳サイズのファイルを見ながら言ったのだが。
兎に角、そんな事を言うので望は?と思うが、パルチェはそれを丁寧に説明した。
「いいかテメェ等。俺のスタンドは“相手の言霊を奪う”能力だッ!言霊はモノに対して必ずある名の魂のことだ。名のないモノはもう“モノ”ではない、魂の抜かれたモノなぞもう“モノ”ではない!!だからこそそれが質問を答える事によって奪われれば、お前からその言葉がなくなる。仮にそれが人間の名ならそいつは生命体では無くなるッ!!所謂“死”だッ!!それに言霊は案外繊細な代物でなあ、俺がうっかり気絶したり、死んだりすると一生奪われた言霊は戻ってこないッ!!決してッ!!一生ッ!!」
パルチェの口から出て来た言葉によって周りの空気が凍てついた。
質問されれば死ぬッ!!誰も彼もがそう思った。だがそれと同時に全員がこうも思った。
「たとえあんたがどんなに強くても、必ずあんたには“弱点”がある筈よ。そうでしょう?」
全員が思っていたことを代表して徐倫が声を出してパルチェに訴えかけた。それを聞いたパルチェはくすくすと笑った。
「フハハハハハハ。流石は空条徐倫だ。そうさ、俺の唯一の弱点は『奪った言霊の言葉を喋らす』こと、もしくは『俺に能力を解かせる合い言葉を言わせる』ことだ。それだけだ」
急に笑い出したパルチェはあっさりと自分の弱点を明かしてしまうが、まだまだ余裕の態度を見せる。そこまで自信があるのだろう。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
緊迫なムードがたちこもる中、徐倫達は少しずつ後方に下がり始めた。その光景を見てパルチェはばつを悪くした。
(ちっ、あの野郎ども俺の“もう一つの弱点”に気付いたな・・・俺の声が聞こえなくなるぐらいの距離まで離れられたら、俺の質問の内容が聞き取れない。聞き取れない=能力は発動しない)
歯を噛み締めて弱点が悟られたことに苛立ちを覚えるが、直にニヤつきながら前進した。
(まあ。別に離れるならこっちから近付けばいいだけなんだがな。ジワジワと四方八方から野良猫に囲まれる鼠の様に追い詰めて逃げ場を無くし言霊を奪い取ってやろう)
彼らの方へ歩み寄るパルチェ。それから離れる徐倫達。
一進一退の攻防の最中、望の携帯のバイブ音が鳴り始めた。それに気付いた望は懐から携帯を取り出し、誰からかを見る。
発信者が空条承太郎となっていたため、望は直に通話ボタンを押した。
「はい、もしもし。承太郎さんですか?」
《ああ、そうだ。今しがた音石の野郎の潜伏場所を発見したのでな。そろそろ布化の解除をして貰いたくてな》
場所は此処より北東1キロ程先に空き地。土管が積み上げられたのが中央にあり、昭和の子供達なら野球をするくらいの広さを持った空き地で、承太郎は望と通話していた。この時、愛以外の二人は少し息があがっていたが。
《それでその人はどの辺りにいるのですか?》
「野郎は土管の上で“寝惚けている”よ。幸い野郎が持っていたギターが重石にになってくれているおかげで面倒な事にはならなっかたがな」
望の質問に承太郎は電話越しだから見えないにもかかわらず音石のいる土管の方に親指で向ける。
承太郎の言った通り、布がエレキギターの下敷きになっている為、風で波立てるが飛んでいきはしなかった。
「この人を倒せば一先ず私達の任務は一段落するということですね」
「ああそうだ」
「腕がなりますね」
「あああ・・・・・何だかすいません!すいません!」
音石(布)を見て、晴美は承太郎に自分達が課せられた任務の一つを終える事を尋ね、千里は腕をポキポキ鳴らし、愛はこの緊迫した空気に耐え切れず、頭を下げまくっている。
いずれにせよ、布化した音石を見て彼等はゆっくりと進み始めた。戦いを終わらせるために音石の所に。
しかし、彼らは気づいてない。音石はまだ足掻いている事に。
〔フッ、どうやらあのメガネ教師はいないようだなぁ・・・だが、承太郎ォ~~~~。野郎ーーーーッ!さっさとこい!ブッ殺してやるッ!!〕
じわじわと近づいている承太郎たちに音石は脈拍数を上げるが、すでに、“チリ・ペッパー”は音石から5メートル程離れた電線に潜んでいた。
この距離からして全員を暗殺することは不可能に近い。だから音石は慎重に一人は殺せるポイントを探していた。
〔フー、フー、フー。落ち着け・・・落ち着くんだ・・・・・殺害チャンスは一度しかねぇ。幸い奴等はオレのことは知らねぇ。だから慎重に、そう慎重にだ・・・獲物を見てゆっくりと忍び寄るトラのように慎重にだ・・・〕
電機が漏電して気付かれないようにそっと適確なポイントを探っている“チリ・ペッパー”。だが、そんなことをしている間に承太郎たちは音石の目と鼻の先まで来ていた。
「さて、トドメだぜ。音石。これから布化を解き、てめーに“スタープラチナ”を叩き込んでやる」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
布の音石に指をさし、トドメの準備をする承太郎。しかし、布になっているため、音石の表情は見えないが、彼は今、口角が“上がっている”。
〔何がトドメだッ!!終わんのはてめぇだよ承太郎!すでにベストな位置を見つけてんだよッ!!後は待つだけなのよ~~~~ん〕
音石はスタンドを承太郎の背後、右に135度の位置にとどまり、能力が解かれるのをじっと待っていた。
それから承太郎は携帯を取り出して、望に連絡した。
「よし、能力を解け!」
《了解しました!》
電話越しからの望の声が聞こえてから数秒後、音石に何かがみなぎってきた。それは肉体が元に戻ってきている証拠のものだ。布から人間に戻っていることだ。
それがこれから起こることの兆しだった。音石にとってこの感覚はバックドラフト現象のように内側に秘めていた闘志を爆発させた。
〔これだッ!!これを待っていたんだッ!!勝負は一瞬!!スタンドがここにいるはずがないと油断している今がチャンスだッ!!〕
肉体が元に戻る感覚を感じっとった次の瞬間、渾身の力を振り絞り承太郎たちに突撃した。
「・・・!!?ばかなッ!!“チリ・ペッパー”がなぜここにッ!!」
「って言ってる場合じゃないですよ!!」
なぜこんなに早く“チリ・ペッパー”が現れるか驚く承太郎だが、千里につっこまれる。つっこまれながらも彼らは反射的に音石を攻撃せず、その場から離れた。
たった一人、加賀愛を除けば・・・・・
「何をしているのだ!!かわすか何かしろッ!!」
「ひぇぇ~~~~~。と言われましても~~~」
「・・・やれやれだぜ・・・」
承太郎は動かない愛に怒鳴ったが、愛はただおどおどしているだけだった。
じれったくなる承太郎だが、後方に下がっている最中かつスタンドの射程距離外のため彼女を助けることが至難だ。
そんなことを考えながら承太郎は“チリ・ペッパー”を見ると、案の定やつは承太郎や千里、晴美を狙わず、愛に向かっていった。
かといってここで今時を止めても今の状態ではもって数秒ほどしか止められないので、自分も巻き込まれる可能性はあった。
そんなことを承太郎が考えつく中でも、“チリ・ペッパー”の進撃は止むはずはなかった。そして、能力が完全に解けて、音石本人が起き上がった。
「クックックックック。やはり承太郎たちは避けられるかぁ・・・。まあそれも承知の上だッ!!始めっから全員を殺せるとは思ってねぇ・・・。だがッ!!それでもッ!!一番弱いテメエだけでもォォオオオオオオオオオオ!!!ブッ殺してやるウウウウウウウウウウウウウ!!!」
バリィバリィバチィバチィーーーーーッ
音石の腹の底から出す台詞で“チリ・ペッパー”に力がより入り、いかにも襲い掛かる体勢になった。
「キィヤァァアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
「まずいッ!!このままじゃあ・・・・・」
「殺されるッ!!確実に殺されるッ!!」
そして、とうとう愛は恐怖のあまり腰を抜かしてしまい、悲鳴を上げながらうずくまってしまった。
それを見て、承太郎は時を止めようとし、残りの二人は青ざめていた。
端から見れば、数秒のことだが、彼らには数十秒のやり取りと体は感じていた。だが、それも終焉の時を迎えた。
「「・・・殺されるわ・・・愛ちゃんのスタンドに・・・・・」」
晴美と千里の台詞は周りには聞こえはしなかったが、その通りのことが起こった。
承太郎が時を止めようとした瞬間、音石が愛を殺そうとした瞬間、愛の体からちらちら光る何かが飛んできた。そのため“チリ・ペッパー”は急遽攻撃をやめ、それをすべてはじいた。
はじいたなにかは軌道を反れて、地面やら壁やら家に小さい穴をあけさせた。と同時に“チリ・ペッパー”のどてっ腹に何かがぶつかりにきて、スピードが落ち、仰け反ってしまった。
その後音石は念のためにスタンドを自分のところまで戻して、あたりを見まわした。すると、何やら飛行機のエンジン音が聞こえ始めた。
それで音石が少し頭を上げると愛の上空5メートルぐらいの高さに双眼鏡を垂れ下げた中型のプロペラ戦闘機が停滞していた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「何なんだあれは!?木津!藤吉!!あれは一体!?」
「あれは愛ちゃんの最悪のスタンド、“マシュマロウ・ジャスティス『ACT2』”!!」
「あれが発現したらもうどうにもできません。離れましょう承太郎さん。巻き込まれてしまいます」
突如現れた戦闘機に承太郎は戸惑うが、千里と晴美の言うとおりに空き地から離れて、その場所でに以下のように説明された。
彼女のスタンド、『ACT2』は彼女自身に身の危険を感じた時、自動的に発現するスタンドである。そしてそれは自動操縦のタイプのスタンドのため愛自身には制御できない。そして、敵とみなしたものを見境なく襲い、死亡するまで止まらないスタンドでもある。
この能力により、望によって手厚く監理され、へ組の危険人物“ワースト5”の二番目に属している(因みに一番目は勿論千里だが・・・)。
承太郎に『ACT2』のことを説明しているうちに『ACT2』は音石のほうに向かい、両翼に搭載されている計6個の口径30ミリの機関銃を一斉にぶっぱなした。
音石はスタンドで銃弾を全弾はじいて、『ACT2』を殴りつけて、地面に叩きつけた。
叩きつけられた『ACT2』は猛烈な破壊音を発生させながら壊れてしまった。
「ブハハハハハ。んだよ、簡単にぶっ壊れやがったぞ。もれいスタンドだなッ!!ブハハ・・・」
『ACT2』を叩きつけて勝利の優悦に浸っている音石。だが、先程地の文で書かれたことを忘れてはいけない。確信した勝利に音石が笑っているとその残骸は消え、愛の体から『ACT2』が再び飛び出した。
「・・・って何!?また出てきやがったッ!!」
さすがの音石はびっくり仰天するが、それでもまたスタンドを壊した。するとまた出てきたので壊した。出てきて壊した。出て、壊して、出て、壊して・・・・・何十回も同じことを繰り返させれていった。
しかし、徐々に“チリ・ペッパー”の動きが鈍くなった。それは動力源となる電気が失われているからだ。こうも立て続けに襲われては充電できるはずがない。
「ま・・・まずい。このままじゃあ・・・確実にッ!!噓だろッ!!この俺がッ!!こんなスタンドごときにィィィーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
どんどんパワーダウンしているスタンドで必死に抗うがとうとう『ACT2』を破壊できなくなり、追い詰められてしまった音石。
そして、彼にはついに裁きの時が訪れた。
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
「ぷぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
何もできなくなった音石は『ACT2』の弾丸の嵐をまともに食らって吹っ飛んでしまった。
『ACT2』は吹っ飛んだ音石を追撃することなく愛の体の中に消えていった。
騒動が収まったのを見て避難していた承太郎たち3人は倒された音石のところに向かった。
そいつの体には至る所に弾痕があり出血しているが、奇跡的にも生きていた。
「ああーーーーーーーー。すいません。すいません」
「フッ。加賀君が誤ることはないのだよ。それにしても全くこいつは悪運が強いな」
「殺害するだけでなく、戦闘不能でもいいんですか。これは報告したほうがいいですね」
倒れた音石を見て、愛は謝罪し、承太郎は音石自身の悪運強さにあきれ、千里はメモ帳を取り出し、『ACT2』について書き留めた。
そして、晴美は承太郎に音石を指さしながら話し始めた。
「承太郎さん。この人どうするんですか?この後」
「そうだな。まあ後はSPW財団にでも任せるさ。そんなことより早く学校へ戻ったほうがいい。あっちもあっちで戦いが激しくなっているかもしれない。急ぐぞ」
つかの間の休息もなく、彼らは学校へ戻りに行った。彼の言うとおり、学校では更に戦いが激化しようとしていた。
音石 明・・・・・完全敗北。
To Be Continued・・・・・⇒
次回予告
パルチェ 『質問に答えるということは、必ずしも・・・』
徐倫 『三人一遍にッ!!』
パルチェ 『その答えで間違いないという確固たる自信があるのだよ!』
可符香 『良いでしょう。私が相手をしましょう』
パルチェ 『ヌヌゥ・・・・・かかってこい小娘がァーーーーーッ!!!』
可符香 『あなたには「星」になっていただきましょう』
『第拾六話 侵入者を討て!!その④』