Fate/Grand Order巻き込まれる魔法少女達 作:Dr.クロ
第一夜~いきなりのサンタっ!?~
イリヤと美遊はワクワクしていた。
なんたってクリスマスだからである。
イリヤ「ジングルベール、ジングルベール♪」
美遊「鈴がなる~」
テンションが上がる中で2人は通路を歩いているとマシュとトナカイの恰好をした刹那がいた。
マシュ「先輩、もうそろそろ出発ですよね?トナカイ衣装、たいへんお似合いなのではないかとっ!」
刹那「ありがとねマシュ。褒めてくれて。二人もわざわざ元の世界から来てくれてありがとね」
イリヤ「あ、気づいてました」
うんと頷いた後にマシュが忘れてました!とごそごそと探り…
マシュ「はい、真っ赤なお鼻です」
美遊「真っ赤なお鼻!」
イリヤ「トナカイさんの必須アイテム!」
はいはいと自分のお鼻に取りつける刹那を見ながらマシュは思い出す。
マシュ「一年前を思い出しますね先輩」
イリヤ「一年前って…確かサンタオルタさんのお手伝いしたんだっけ刹那お姉さん」
美遊「サンタさんのお手伝いって凄いですね!」
目を輝かせる2人に刹那はあはは…と苦笑する。
刹那「去年は色々と大変だったな~」
マシュ「そうですね。マスターがいきなり行方不明になってたと思ったらサンタオルタさんによって連れて行かれてたんですから知った時はもう驚きましたよ」
イリヤ「そ、そうだったんだ…」
美遊「大変でしたね;」
あははと笑う刹那とマシュのにイリヤと美遊は冷や汗を流す。
マシュ「あ、そうでした。実はサーヴァントの皆さんから、色んな物を預かっているんです」
刹那「皆から?」
イリヤ「一体どんなものを?」
ええっとですね…とマシュは預かったのを入れた袋をガサゴソと漁る。
マシュ「まずは…こちら、携帯用のカイロです。上空7500メートルをカッ飛ぶそうですから、冷えないように、と」
イリヤ「上空7500メートル!?」
そこまで行くの!?と驚くイリヤと美遊を後目にメディアからなんだね~と刹那が聞いてマシュははいと肯定する。
マシュ「魔術で編み上げたものなので暖かさは折り紙付きです」
美遊「魔術で編み上げたカイロ…」
凄いなと思う中で次のですとマシュは次のを見せる。
マシュ「こちら、エミヤさんからのお弁当です。この糸を引っ張ると自動的に温まるようになっているそうです。エジソンさんと共同で開発したとかなんとか…」
刹那「あれ?うちにエジソン居たっけ?」
イリヤ「いたっけ?」
ルビー「スピンオフクオリティと言う事ですね」
サファイア「まあそこは気にしない方で;」
首を傾げる2人にルビーはメタイ事を言ってサファイアがそう言う。
その間にマシュも3つ目のを取り出す。
マシュ「こちらはマリーさんからクリスマスにはちょっと早いけどスパイス入りの温めた葡萄酒だそうです」
刹那「私、まだ未成年だけど……ま、いっか」
美遊「(い、良いのかな;)」
続けてのに美遊はそう思ったが次のマシュの言葉にイリヤともども目が点になる。
マシュ「最後に先輩、こちらはサンタオルタさんと、わたしから共同で作ったお守りです。交通安全他、色々あらたかな効果が……」
イリヤ「えっとちょっと待って。なんでサンタオルタさんの名前が出るの?」
一緒に行くのではないかと目で見る2人に刹那はあはは…と苦笑し…
???「さあ、トナカイさん!出発ですよ、行きましょう!」
イリヤ「ふぇ?」
ルビー「へ?」
ひょっこりと刹那の背中から現れたのにイリヤと美遊は目を点にする。
出て来たのは女の子なのだが、その身を包んでいるのが上が黒ビキニで白いケープを羽織り、その下はケープと同じ白い腰を包み込む感じに赤いスカートの上から纏っていた。
誰と思ったがその顔付きからイリヤは恐る恐る聞く。
イリヤ「あの…もしかしてジャンヌさん…?」
少女「いえ、ちょっと違いますね。私はジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィです!」
美遊「オルタって…え?え?」
戸惑っていた2人はじいーと見る。
確かに言われるとジャンヌオルタの面影がある。
だけど性格はと聞かれると…
イリヤ「(なんか全然違うよね?)」
美遊「(うん…凄く真面目な感じ…で良いのかな?)」
こそこそと話し合う2人に少女、サンタリリィは首を傾げる。
サンタリリィ「あの、何こそこそ話しているんですか?」
話しかけられた2人はな、なんでもないです…と答えた後にマシュに近寄る。
イリヤ「あ、あのマシュさん!」
美遊「いったいこれはどういう事なんですか!?」
マシュ「あー…ジャンヌさん…本来のジャンヌさんがキャスターのジルさんを説教して聞き出した事の又聞きなんですが…」
そう言ってマシュは事情を説明する。
なんでも、クリスマスでテンション上がっているサンタオルタにざまぁと言う為にジャンヌオルタがサンタオルタの袋を盗んで自分が変わりにプレゼントを渡してやろうと計画をしたらしい。
ただ、その際に袋を盗むために子ギルから透明になる薬を貰ったそうだが、実は渡された薬は透明になる薬ではなく、若返りの薬だったそうだ。
ただ、子ギルこそギルガメッシュの使う薬はそのまま若返るのではなく、別人とも言える人格に変わるので今のサンタリリィが誕生した。
ちなみに渡した子ギル曰く、夜遅くに起こされたから寝転がったまま宝物庫を漁ったせいで渡す薬を間違えたとの事
その後、サンタオルタがジャンヌと刹那と何かの話をした後に今年のクリスマスはサンタリリィに任せると言ったのだ。
マシュ「と言う事なんです…」
イリヤ「えええ…」
美遊「英雄王、何渡しているの;」
ルビー「まぁ、寝ぼけてたんなら仕方ないですよ」
サファイア「仕方ないで済ませられるのでしょうか;」
話を聞いてイリヤは唖然とし、美遊は冷や汗を流す。
サンタリリィ「ではトナカイさん!行きましょう!」
刹那「はいは~い。んじゃあ行こうか」
イリヤ「が、頑張ってきてください!」
美遊「わ、私達は応援を…」
ガシッ
スタスタと歩いて行くサンタリリィに同意した刹那に激励をするイリヤと美遊だったが、刹那に手を掴まれて引きずられる。
え?となる2人に刹那は口を動かして言う。
それをルビーは翻訳する。
ルビー「えっと、た・び・は・み・ち・づ・れ・よ・は・な・さ・け…ですか」
イリヤ&美遊「え、ええええええええええええええ!?」
驚いている間にマシュは行ってらっしゃいと手を振り、何時の間にかいたGOクロの南無と手を合わせるのに見送られて2人は引きずられる。
サンタリリィ「プレゼントを欲しがるサーヴァント達が、私達を待ってます!」
刹那「んじゃレッツゴー!」
イリヤ「どうしてこうなったの!?」
美遊「イリヤ、諦めてせめて寒さ対策しよう…」
サファイア「そうですね。頑張りましょう美遊様;」
絶叫するイリヤに美遊はそう言うしかなかった。
そんな訳で巻き込まれてしまったイリヤと美遊。
彼女達の行く先で起こる事はなんなのやら~