残念ながらウル=ヌンガルではありません。
どうもはじめまして。私の名前は渋谷瑠璃。本当は渋谷はお母さんの旧姓でお父さんに嫁いだからお父さんの姓を名乗るべきなんだろうけど、お父さんは金持ちでほぼワンマン社長なので敵やそれを快く思わない人たちに誘拐されたり危害を加えられたりしないように念のためお母さんの姓を名乗っている。ちなみにそれはお母さんもで、「名乗りたいのに戸籍とパーティー以外で使えない!社会が私達の邪魔をする!せっかく嫁いだのに・・・こんな社会爆ぜろ!」という具合に暴走しかけたことがある。そんなことで滅んだらやりきれないだろう、色々と。
「ルリー、ご飯出来たよー」
「はーい」
お母さんに呼ばれてリビングに向かう。お母さんの作るご飯は美味しい。お母さんが作るのは主に家庭料理だけどお父さんいわくその気になれば和洋中全部作れるらしい。もう店開いたらいいんじゃないのかな?
「お父さんは?」
「今日からドイツの支社の視察でいないの」
「そっか、ドイツかあ。忙しいんだね」
「うん。ほら食べましょ、冷めちゃうわ」
「いただきます」
今日のメニューはクラムチャウダーとハンバーグとバケットにパプリカやレタスをヨーグルトで和えたサラダ、自家製のマリネ、デザートは好物のバターケーキ。うーん今日も美味しい、でもって豪華だ。
「ふふ、美味しい?」
「うん!」
ニコニコと私に語りかけるお母さんを見る。長い艶やかな黒髪、酷く整った顔立ち、シミも傷もない真っ白な玉の肌、完璧なスタイル・・・いつ見ても超絶美人である。お父さんいわく美の女神すら嫉妬する美貌らしい。いや確かにこれ以上ないくらいの美人だけどさ、そういうのは私のいないところでやってほしい。小さい頃はそんな気にしなかったけど中学生の思春期真っ只中の娘としては目のやり場に困る。お父さんは愛妻家の中の愛妻家と言っても過言ではないほどお母さんを溺愛している。帰って来てはお母さんを口説き、「行ってきます」と「ただいま」のキスは必ずする。時々口説き文句や会話の端々に「前世」とか色々電波な言葉も混じっていることがある。この脳内お花畑電波な両親のおかげで私の精神耐性的なにかは強化され、周りでちょっとした電波な発言や出来事があっても揺るがない精神を手にしたのだった。
ちなみに私はお母さんの黒髪にお父さんの赤い目をしている。この赤い目は時折人目を引くけどこの「個性」が溢れた世界では赤い目なんてそう珍しいものでもないのでみんなそのまますぐに目を逸らす。そういえば誰かが「蛇の目みたい」とかなんとか言ってたっけ?まあいいか。この見た目はなぜか目立つらしく色々因縁吹っ掛けられられたけど、個性なんて使うまでもなく返り討ちにした。結構そういうやつはいたのでいちいち覚えてないけど。おかげで近所の公園は私の縄張りになった。いや、いつの間にかそうなってた。遠い記憶を思い返して何とも言えない気分になる。
そんな私も中学三年生。もう少しで受験である。行くところは決まってる。雄英高校。でも科はどうしよう?経営科とヒーロー科・・・かな?経営科はともかくヒーロー科の倍率は毎年定員オーバーで超難関なので「記念受験」でもしておこう。
名前の瑠璃は「ラピスラズリ」から。
主人公は両親の電波な会話についていけてませんが、全部言ってることは本当のことです。二人とも魂とかそのまま転生してるので半神半人で女神で権能、宝具その他諸々そっくりそのまま。
あと本人は言ってませんがギルは主人公のことも溺愛しています。