向カイ風ニモ負ケズ   作:柴猫侍

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十四. だって卵好きなんだもん

 波の国。そこは水の国にほど近い島国であり、大名さえも金を持たない貧しい国と言われている。

 加えて、ガトーの手引きによりただでさえ貧しかった国は、加速度的に貧窮し、国全体から活力というものが失われていた。

 

 一つの大企業による国の乗っ取り。

 本来であれば、国が団結して抵抗する姿勢を見せてもおかしくはないのだろうが、抵抗するには波の国には余りにも金がなかった。

 忍を雇う金がない。

 ならば自分たちが戦力になろうとしても、ギャングや抜け忍を雇っているともうわさされているガトーに、戦ったこともない素人が勝てる可能性は極めて薄いだろう。

 

「そこでオレの出番って訳だ!」

 

 声高々に胸を張るヒナイ。

 潜入した際の衣服は捨てた為、今着ているのは漁村で売られていた動きやすい稽古着のような服だ。旅の道中着ていた服は、波の国のとある家に預けているらしい。

 

 経緯を聞くと、ヒナイは絶賛世助けの旅の途中。

 世のため人のため、一日一善を目標に火の国を渡り歩いているとのこと。

 

「それに、オレが有名になったら鼠ノ寺も有名になって、集客効果で賽銭ガッポガッポって算段よ、にししっ」

 

 仮にも坊主がそれでいいのか?

 

 若干の疑問を覚えつつ、訝し気な視線をヒナイに送るシライトは、霧の深い道中を進む。

 火の国と波の国は、陸伝いに繋がっていない。故に、とれる移動方法は船による移動、もしくはチャクラによる水面歩行を用いての移動だけだろう。後者については余り現実味がないため、残された手段は船による移動だけだ。

 

 船を漕ぐことを生業とする男性に乗せてもらい、えっちらおっちらと彼が波の国へ舵を取っている間、シライトはヒナイから多くの話を耳にする。

 そうこうしている内に、船は波の国に到着し、鬱蒼と生い茂るマングローブの林を抜け、船着き場に着くことができた。

 目の前に広がるのは、木材やトタンをつぎはぎしたような貧相な家屋。滝隠れも中々田舎の方だと感じていたシライトであったが、隠れ里を持つ国とそうでない国の差というものをひしひしと感じる。

 

「酷いもんだぜ。いつだって搾取されんのは、一番下の階級の平民だ。上は下々の気持ちなんざ考えねえで、贅の尽くす限りを働きやがる」

 

 ヒナイは皮肉たっぷりに言葉を吐き捨てる。

 

「同じ人間なのに、なんでそんな真似ができんのかねぇ……」

「……多分、違いますよ」

「は?」

 

 だが、ヒナイの言葉にシライトが反論する。

 鳩が豆鉄砲を食ったような顔を浮かべるヒナイは、『どういう意味だ?』と言わんばかりに視線を送って来た。

 

 一拍置いて、彼は言う。

 

「……みんな違う人間だからこそ……自分より、より遠い性格、文化、力……そういったものを持つ人々を除け者にしたがるんです。村も……町も……国も……里も……一族なんかも、どうせは似た者同士の小さなコミュニティの集まりですから……」

 

―――だから、異端者は迫害される。

 

 しみじみと言葉を紡ぐシライトに、ヒナイは言葉を失った。

 だが、彼は少しだけ微笑み、こう続ける。

 

「まあ、そういうの僕は気にしないタイプですけど……」

 

 

 

 ***

 

 

 

「この愚図がっ!!」

 

 部屋に響く怒声と殴打音。

 殴られたのは、まだ成人しているようには見えない少女だ。紫色のショート―ヘアーで、頭頂部を少しばかりまとめている。

 白と黒のツートーンカラーのパーカーを着ている少女は、たった今杖で殴られた頬を擦ることもなく、不貞腐れた様子でそそくさと立ちあがる。

 

「親に売られたようなお前を、わざわざ私の経営する大企業の用心棒にしてやってるというのに、なんという体たらくだ!」

「……申し訳……ないです」

 

 サングラスをかけている小柄で初老の男性が、怒りが収まらないと言わんばかりに声を荒げていた。

 彼こそが、彼のガトーカンパニーの社長・ガトーである。

 両側にはガタイのいいボディーガードらしき黒服が居り、只ならぬ雰囲気が場に流れていた。

 

「血継限界持ちでなければ、すぐにでも責任をとってもらうところだったが……私は寛大な人間だからな。今回ばかりは許してやろう」

「ありがとう……ございます」

「だが、何度も許されるとは思うなよ? 経営において費用対効果は重要だ。人件費もタダじゃあないからなァ。自ら己の価値を示していかねば……―――あとは分かるだろう?」

「……はい」

 

 床に目を向けたまま首肯する少女に、ガトーは鼻を鳴らして踵を返す。

 

「じゃあ、今やるべきだと思うことはなんだ……?」

「……タズナを……殺す事」

「正解だ。―――行け」

 

 刹那、少女の姿は風に吹かれた霧のように消える。

 常人には目にも映らぬ瞬身の術を見届けた黒服は、依然として堂々たる振る舞いを解かぬガトーに耳打ちした。

 

「濃霧を行かせてよろしかったのですか?」

「構わん。言っただろう、費用対効果のことを。やつには“コロシアム”で十分手駒を稼がせてもらったからなぁ」

 

 ガトーの脳裏に浮かぶのは、地図にも乗らない孤島に存在する闘技場だ。

 そこでは富裕層が、自身の財力を他に示すべく、手持ちの忍を賭けて戦わせるという娯楽場がある。勿論、違法賭博の類だが、場所が場所であるため摘発されることはない。否、それこそ金の力を以てして、忍たちを黙らせているのだろうか。

 だが、ガトーにとってはどちらでもいい。

 とにもかくにも、その忍同士を戦わせる闘技場―――コロシアムで、先程の忍である濃霧を戦わせ、数多くの忍を手に入れることができた。血継限界持ちは、いわばレアもの。試合を申し込んでくる者は数多く居た。しかし、それを退ける程の力を持つのも、また血継限界たる所以とでも言っておこう。

 

「ククッ。はした金で買った割りに、もう何時捨てても構わんほどに稼がせてはもらった。いい買い物をしたものだ」

 

 醜悪な笑みを零すガトーに、両端に居た黒服は、その能面のような無表情の奥でゾッと総毛立つ思いを覚えた。

 人間をただの駒としてしか見ていない。

 でなければ、人間を賭けに出す賭博などするハズもなく、平然と自分に仇為す無辜の民に私刑を加えるハズもないだろう。

 

 ガトーにしてみれば、あの濃霧という少女もただの手駒でしかない。

 彼女を手に入れたのは水の国。雷の国とは対照的に、血継限界を迫害する思考があり、厄介払いのために血継限界持ちの子どもが売りに出されることも少なくない。

 彼女もその一人だっただけという話だ。

 裏市場で取引される人間一人の価値など、指折りの大富豪であるガトーにしてみれば大した金額ではない。

 

 ガトーは、そういった非合法な取引で、これまで富を得ていた。

 そして、これからも。

 

「タズナさえ殺せれば、後は私の……ククッ!」

 

 

 

 ***

 

 

 

「しらたき。ここがオレが世話んなってる家だ」

「あの……しらたきじゃ……いや、もういいです。それが渾名ってことで……」

 

 ついに渾名が『しらたき』となりながらも辿り着いたのは、一見何の変哲もない家だ。家の横に立つ風車が目に付く。

 『邪魔するぜー!』と景気よく扉を開けるヒナイ。余りにも勢いが良すぎて扉が外れ、後ろに続いていたシライトがギョッと目を見開き、倒れそうになる扉を支える。

 

 中に居たのは、老人と女性。

 白く染まる髪とは裏腹にガタイがいい老人は、ヒナイを見るや否や、死人でも見たかのように目を見開き、薄い座布団の上から立ち上がった。

 

「生臭坊主……! アンタ、帰ってくるの超遅かったな! わしァ死んだかと思ったぞ!」

「だァれが生臭坊主だ、コラ!!」

 

 玄関開けたら二秒で怒号。

 生臭坊主と言われたことに対して憤るヒナイは、早速老人にガンつけるという坊主にあるまじき行為をしている。

 そんな彼女をどうどうと宥め、場が落ち着きを取り戻したところで、腰を据えて話が始まった。

 

「わしが、波の国の橋造りの超名人・タズナというもんじゃわい。で、こっちが娘のツナミじゃ。で……そっちの赤髪坊主はともかく、アンタは誰じゃ?」

「あ……初めまして……たきのシライトと言います。旅をしながら医者を目指しています」

「医者ぁ~? 旅しながら医者目指すなんざ、呑気なもんじゃのォ」

「はぁ……」

「……なんか、超頼りなさげな医者じゃねーの、オイ? 赤髪坊主」

「あ゛ぁ?」

 

 名前を呼ばれぬことが不服らしいヒナイは、怪訝な視線を向けてくるタズナに、ドスの利いた声を発しながらガンを飛ばす。

 傍から見ればヤンキーそのもの。髪色も相まって、ヤンキー具合は中々だ。

 

 閑話休題。

 

 タズナとヒナイのガンつけ合いはツナミより強制終了され、話は戻る。

 タズナが語るのは、波の国が貧窮している事態。そして、その理由。加えて、カイザという英雄の死と、唯一の希望の架け橋である橋がガトーカンパニーに妨害されようとしていることだった。

 ガトーカンパニーが波の国に手回しをしていることは知っていたが、その裏で繰り広げられていた悲劇に、能面なシライトの顔の眉間にも、次第に皺が寄っていく。

 

「ガトーが阻止しようとする、わしらの造っとる橋は波の国の最後の希望……そして、亡くしてしまった逃げない精神を取り戻すのに、絶対に完成させなきゃならんのじゃ」

「んで、橋造るの待ってんのがまどろっこくなったオレァ、ガトーの会社から色々分捕ってきた訳だな」

「ふんっ! 汚職の証拠なんざ掴んだところで、ガトーにとっては痛くもかゆくもないわい! 金でもみ消されるに決まっとる!」

「んだと、コラ!」

「まあまあ、お二方……そこらへんで……」

 

 何度目かの制止に、止めに入ったシライトもツナミも呆れた様子だ。

 

 確かに、タズナの言い分も分かる。

 ガトーほどの財力があれば、ちょっとやそっとのスキャンダルなどもみ消せるだろう。それどころか、掴んだ証拠が決定的なものであればあるほど、ガトーによる妨害は熾烈を極めることとなり、多くに人間に被害が及ぶ可能性が高くなる。

 

 とれる手段の一つには、忍に依頼しガトーを暗殺するというものもあるが、相手が相手だ。依頼にかかる金は莫大だろう。

 

 すると、現状残された手は、タズナの言う橋を完成させることただ一つ。

 

「なるほど……事情はわかりました。じゃあ、微力ながら僕もお手伝いさせて頂きます」

「お手伝い? 医者見習いのあんちゃんみたいなひ弱そうなもんに、手伝うって言われてものォ……」

「……大丈夫です」

 

 徐に袖をたくし上げるシライト。

 覗くは程よく引き締まった上腕二頭筋。どうやら、シライトは着痩せするタイプのようだ。

 

()()()()()……力には自信がありますから……」

 

 しかし、その腕に秘める力は、常人の想像に及ばぬ域に達しているということをタズナは知らない。

 

 

 

 ***

 

 

 

 次の日。

 水面から立っている朝霧は深く、遠くを望めないほどだった。

 ほんのり肌を撫でる空気はうすら寒いように思える。

 

 橋造りは朝早い。このような早朝に起床したシライトとヒナイは、タズナ宅の朝食にも混ぜてもらった。メニューは米に味噌汁、少しばかりの漬物だ。

 朝ごはんの一日のエネルギーとなる。しっかり咀嚼するシライトの一方で、ペロリと平らげたヒナイが好物は親子丼だとカミングアウトする場面などもあったが、比較的穏やかに朝食は終了した。

 そして、昨日は顔を合わせることがなかったタズナの孫・イナリとも会ったのだが、特に会話が弾む訳でもなく、イナリはさっさと食器を台所に下げ、自室へと帰っていってしまう。

 

 義父であるカイザを殺された“傷”は、非常に深いようだ。

 

「超酷いもんじゃわい。あれだけ慕っとった義父を殺されて、超辛いじゃろうに……」

「……心の傷の厄介なところは、人の目に見えないところです。体の傷は、血が流れたりしてちゃんと見える……だけれども、心の傷は目に見えない。だから、時に想像以上の傷を与えてしまうこともあるものです……」

「……じゃのぅ」

 

 心の傷について説くシライトに、タズナは首肯する。

 

 だが、『でも』と付け加えるシライト。

 

「例えどんな理由があっても……人殺しは理不尽です。医者を目指す身としては……」

「だから、オレらが一肌脱ぐって話なんだろ?」

 

 人殺しは理不尽である。

 そう呟くシライトの後ろから、法師らしい法衣を身に纏ったヒナイが、ズイと身を乗り出して現れる。

 法衣は勿論、手に持った錫杖に加え、一番目を引くのは頭部だ。

 背負い籠をひっくり返して被ったような外見である笠―――深編笠を被るヒナイは、一見では彼女であるかどうか判別できない。

 一度盗みに入った手前、外で顔を出すことはできないということなのだろう。

 不審者感が凄まじいが、背に腹は代えられないとシライトたちは橋へ向けて歩を進め始めた。

 

 歩くこと数十分。

 仕事場である橋がもうすぐといった時、ヒナイの歩みがピタリと止まった。

 

「……どうしたんですか?」

「しっ。ちょい待ち……」

 

 不思議に思ったシライトに静かにするよう告げるヒナイは、徐に印を結び、ジッと立ち尽くす。

 

(―――神楽心眼(かぐらしんがん)!)

 

 他人には見えぬ変化。しかし、ヒナイのチャクラ感知範囲が普段とは比べものにならぬほど広がる。

 

 自分たちの方へ向かってくるチャクラの動きが八つ。

 東西南北全ての方向から囲んでくるように接近してくるチャクラは、凡そ常人の移動速度ではない。

 これは、忍そのものの(はや)さ。

 

「間違いねぇ……忍がこっちに向かってきやがってんな」

「え」

「それに、あからさまに霧が深くなってきやがってる。大分チャクラ練り込んでやがるな。こいつぁ霧隠(きりがく)れの術だ」

 

 霧隠れの術―――文字通り、霧で辺りを覆うことにより相手の視界を奪ったり、身を隠したりする術だ。チャクラを練り込めば練り込むほど霧は深くなり、敵側からの視認を困難にするといった芸当もできる。

 敵に悟られることなく標的を殺すに、余りに適した術の一つだ。

 

「な、な、な。そりゃあ、つまり……」

「アンタ風に言やァ、敵さんがタズナのおっさんを超狙いに来てる……ってことだな」

「それならすぐにでも超走って逃げんと―――」

「無駄だぜ、おっさん。狙われてるおっさんの足で、忍から逃げ切れっと思うか?」

「そ、それは……」

 

 一般人が忍に走り勝てるハズもない。

 ならば、ただ黙って殺されるのを待てと言いたいのか? そう言いたげな視線をヒナイに送るタズナであるが、当のヒナイは深編笠の奥で不敵な笑みを浮かべ、まったく焦る様子を見せないシライトに声をかける。

 

「しらたき。随分余裕そうじゃねえか。戦えんのか?」

「……表情に出てないだけで、内心心臓バクバクですよ。でも……黙ってやられるつもりはないです」

「なら良かったぜ」

 

 シャン! と錫杖に付いている輪っかを鳴らすヒナイ。

 一方シライトは、既に印を結び始めている。ヒナイのお陰で、敵襲を事前に察知することができたことは大きい。この場面で、手を打っておかないハズもないだろう。

 訪れる静寂。

 霧に包まれる白亜の世界は、自分がどこに居るかさえ分からなくさせる。

 

 だが、ふと遠くで風を切る音が僅かに聞こえてくる。

 

 

 

 数秒後、濃霧の中で爆発が巻き起こった。

 

 

 

 ***

 

 

 

(……やったか?)

 

 霧を進む中、濃霧は一人思案を巡らせていた。

 過去、コロシアムにて勝ち取った忍により結成されたガトー直属の忍集団。個人個人の練度は兎も角として、そんじょそこらのギャングなどよりは力はあると、各々が自負している。

 

 彼らが言い渡されたのは、橋の建造の要である人物・タズナだ。

 彼さえ殺せれば、僅かに残った波の国の希望を潰すこともでき、波の国掌握もより容易いものとなろう。

 

 一方で、失敗すれば自分たちの居場所はなくなる。

 失敗しオメオメガトーの下に戻れば、最悪処刑されることもあり得た。

 故に、全員が死に物狂いでタズナを殺しにかかっている。個人の抱く思いは違えど、全力であることには間違いない。

 

 濃霧は大鎌の柄に手をかける。

 先程の、起爆札つきのクナイで爆殺、若しくは刺殺できれば儲けものではあるが、もし息が残っているようであれば、直々にその首を刈り取らねばなるまい。

 

 霧を進む中、焦げ臭い場所が近づいてくる。

 そろそろだ。

 尚も息を潜め、静かに、忍び足で―――。

 

「ぎゃあああ!!」

「っ!? チッ」

 

 すぐ近くで悲鳴が響いた。

 アレは標的のものではない。知っている声―――味方のものだ。

 

 反撃を喰らいやられたのならばそこまでである。即座に切り捨てるまでだ。だが、問題なのは悲鳴を上げる味方が、何故か自分の方へ向かって飛んでくることである。

 その場にしゃがみ込み、迫る味方を回避する濃霧。

 よく見れば、振り回される味方の身体には、なにやら光を放つ鎖のようなものが巻き付いていた。

 

(チャクラの鎖か?)

 

 見たこともない術だ。

 

 警戒を強めた時、今度は前方から巨大なムカデが襲い掛かってくる。

 それを大鎌でいなす。斬り裂けなかった。かなり甲殻が固い。大鎌でいなされたムカデは、何事もなかったかのように、出てきた霧の奥へスルリと消え去っていく。

 

(どういうことだ……?)

 

 明らかに一般人でない者が、タズナを守っているらしい。

 次第に霧と煙が晴れ、漸く望むことのできた景色。

 それは、

 

「はっ! 守り切れたら、明日の朝飯にゃ目玉焼きつけてくれよな、タズナのおっさん」

「……ヒナイさん。それはもう……生臭坊主です」

「あ゛ぁん!? いいだろ別に。卵料理好きなんだよ、コラ!」

「……そうですか」

 

 ふざけた会話。

 奥に佇むのは、袖の奥からムカデを伸ばす優男と、錫杖からチャクラの鎖を伸ばしている僧。

 彼ら二人の間には、爆発で腰を抜かしたらしきタズナが座り込んでいる。

 

「の、濃霧さん……!」

「……邪魔が増えただけ。全員でかかって……―――殺れ」

 

 竦む部下に指示を出す濃霧。

 

 

 

 戦いの火蓋が切られるのだった。

 




補足説明
・ガトーが口にしている”コロシアム”
 サスケ真伝にて、雲隠れ近くの海に浮かぶ孤島にある闘技場のこと。大蛇丸曰く、ガトーも常連だった。

・濃霧
 オリキャラ。しかし、デザインはNARUTO単行本四十七巻のオリキャラ優秀作にて岸影様にイラストされたキャラが元になっています。
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