向カイ風ニモ負ケズ   作:柴猫侍

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十六. お酒は20、官能小説は18歳から

 ガトーの手先であろう忍たちの襲撃を受けた翌日。

 シライトは、ツナミと共に町へ買い出しに来ていた。往来はそれなりだが、道行く人々の顔に活気はない。皆、死んだ魚のような瞳で、諦観した雰囲気を漂わせながら歩いていた。

 これもまた、ガトーの手による影響なのだと思うと、腹の底がグツグツと湯だっていくような感覚を覚えてしまう。

 だが、それをなんとかするべく、わざわざシライトは波の国に訪れたのだ。

 

 カツユの、分裂体の意識は共有するという特性を生かし、綱手には少し出発が遅れるとは伝えた。どれくらい時間がかかるかは分からないものの、タズナの話を聞く限り、余程の妨害がなければ一か月以内には完成するという見通しだ。半年、漁村に滞在して村民の治療に勤しんでいた期間に比べれば、なんてことはない。

 

「それにしても……店に並ぶ食材もこんなに少ないなんて……」

「ガトーが来てからこんなもんよ。野菜なんかは、ほとんど他の国からの輸入に頼っていたから……」

 

 八百屋に立ち寄り、店内に置かれている野菜の数を見て唖然としたシライト。

 大根や白菜など、あるにはある。

 だが、昼時とは思えないほど残っている数は少なく、皮や葉がしんなりしていたのだ。新鮮とは言い難い外見。本来ならば、このような野菜は値引きされるか、商品棚から降ろされるのだろうが、仕入れられた野菜がないため、苦肉の策でこうして商品棚にとっておいたままなのだろう。

 

 聞くところによれば、漁業権さえも取り上げられているらしい。

 では、波の国の者達は一体なにを食べて生活しているのだろうかと不安になってくる。ガトーがこの国を手中に収めようと暗躍し始めたのは一年前だ。栄養失調で死んでいる者も少なくないのではなかろうか?

 もし、栄養失調で倒れそうになっている者が居るのであれば、早急に治療してあげたいところだ。

 しかし、栄養が足りない状態の患者を治療するには、足りない栄養を補給させてあげる他に治療法はない。

 点滴など売っている店は見当たらず、作り置いていた兵糧丸も急場しのぎにしかならないだろう。

 

 やはり、波の国の貧困という病を治すのに最短なのは、タズナが橋を完成させることのみ。

 

 今日、タズナは火の国へ依頼を出しに出かけた。

 波の国から木ノ葉隠れまでは、遅くとも夕方には帰って来られる距離だ。

 シライトは、道中襲われないものかと行きの護衛を申し出たが、家でグロッキーになっているヒナイ共々、ツナミやイナリの方を守ってほしいという家長の願いを受け、こうして街中に来ている。

 だが、もしもの時の為に逆口寄せ用のカツユと、護衛代理のムカデが同行させているため、緊急時でも助けには向かえるハズ。

 

 シライトの見立てでは、昨日の今日でタズナに襲撃はこないと考えている(というより、そうであってほしいと願っている)。

 後に町の住民が確認しに行った際、昨日襲撃してきた忍たち八人の内、倒れてその場に残っていた七人は気道や肺が酷く焼け爛れて死亡していた。

 最後の一人が繰り出した術の効果であるという結論に至るには、専門でないシライトでさえ理解できる。

 しかし、最後の一人はムカデに噛まれて毒を注入された。もし、解毒などの適切な治療をしないようならば、一週間は真面に動けないハズ。死には至らないものの、同情したくなるような痛みに苦しむのだ。

 

 単純に考え、忍八人が戦闘不能になったのである。

 大きな損失であることは間違いない。

 それでもガトーが新たな手先を用意していないとも限らない為、今この時もシライトは、胃痛に苛まれながら歩いていた。

 

(ああ……タズナさん、どうかご無事で……あと……綱手様の故郷の忍者さん。頑張って下さい……)

 

 カツユたちは、タズナが木ノ葉に無事辿り着いた時点で戻ってくる手筈となっている。

 この時シライトは、帰り―――木ノ葉の忍たちが護衛についた後で、新たな手先にタズナが襲われるとは思っていなかった。

 

 

 

 ***

 

 

 

―――最近、イライラすることが多い。

 

 少年・イナリは、そう思わざるを得なかった。

 義父が死んでからというもの、義父の写真を片手に涙を流す毎日。そろそろ涙が乾いてもいい頃だとは思えども、涙は止まることなく、海水のように塩っ辛いままだった。

 そんなイナリの住む家に、最近来たのは二人の見知らぬ男女。

 一人は、言動の荒く男のような女坊主……否、女性の坊主なのだから尼と言うべきか。波の国では、海に潜り、貝類や海藻の漁をする女性のことを『海女』と呼ぶのだが、漁業権をガトーに取り上げられてからはめっきり見なくなった。

 ……尼と海女の話は兎も角、もう一人はどことなく頼りなさげな医者見習い。尼の言動が男らしいのとは対照に、母・ツナミと一緒に食事の支度を手伝ったり、掃除・洗濯をしてくれたりと、無駄に家事力が高く、ナヨナヨとした見た目も相まって、こっちが女なのではないかと思うこともしばしば。

 

 悪い奴らではない。

 しかし、心底腹が立つのは、この貧窮している波の国を助けようと息巻いているところだ。

 義父・カイザはその所為で死んだ。

 結局、波の国の英雄などと讃えられたところで、金と権力によって無残に殺されてしまった。

 

―――男なら後悔しない生き方を選べ

 

(……父ちゃん……ホントにそれが父ちゃんの後悔しない生き方だったの?)

 

 初めてカイザに出会ったあの日の言葉が、脳裏を過る。

 今、こうして釣りをしている桟橋も、カイザと共に釣りに出かけた思い出の桟橋だ。

 

 彼は、男の生き方を自分に説いた後、大切なものを二本の腕で守り抜くことで、男の生きた証は残ると豪語していた。

 だが、今はどうだ?

 カイザがイナリに残したのは、彼の無残な死にざまと悲しみ、そして無力感。

 英雄の―――義父の死は、イナリにどうしようもない傷跡を残しただけではないか。

 治りようのない傷は膿み、波の国の民と同じように―――否、それ以上にイナリは悲観的になっていた。

 

 生前は讃えるための言葉であった『英雄』が、当人の死後では慰めにしか聞こえない。

 

 ウルリと目尻に涙が溜まったその時、ふと竿がしなる。

 服の二の腕辺りで涙を拭い、慣れた手際で竿を引き上げれば、イワシが一匹かかっているのが目に見えた。

 これでイワシは五匹目。自分を含めた家族の分と、あの坊主と医者たちの分。ちょうど一人一匹食べられる数はある。

 昨日、祖父・タズナは、付いて行った二人が命懸けで守ってくれた。わざわざこの為に釣りに来た訳ではないが、これで義理位は返せるだろうと、イナリは引き上げるべく釣り道具を片付け始める。

 

 弱い魚と書いて『鰯』。

 見方によれば、雑魚と言えなくもない存在。

 雑魚がどれだけ抗おうとも、大きな魚に敵うハズもなく、ただただ食べられるのみだ。

 まるで自分のようだと自嘲気味に笑うイナリは、一旦思考を止めて、帰路につく。

 

「……?」

 

 だが、ふと近くの茂みからガサガサと音が鳴った。

 何かが動いた?

 イナリは、ほぼ無意識の内に茂みの方へ歩み寄ってしまっていた。彼はまだ小さい。危険の存否を考慮するよりも前に、体が自然と動いてしまうのだ。

 ソロリソロリと音を立てぬよう、茂みをゆっくり掻き分けて進んだ先には……

 

(人……?)

 

 具合が悪そうに、木の根元に腰かける少女だった。

 それだけならば、心配してこちらから声をかけようとする気は残っただろう。しかし、彼女の傍らに転がっている大鎌を見る限り、子供のイナリは一歩も近づく気にはなれなかった。

 聞くところによれば、『死神』などという存在は、大人の背丈ほどもある大鎌を振るい、死の淵に居る人間の魂を刈ると言うではないか。

 いつ聞いた話かも分からぬ記憶を思い出し、ぞっと悪寒を背中に感じたイナリは、バレぬようにとその場から立ち去ろうとした。だが、恐怖によって足が竦んだイナリは、落ちていた木の枝を知らず内に踏んでしまい、音を立ててしまう。

 

「―――ッ!」

「ひッ……!?」

 

 突き刺さる殺意の漲った視線。

 失禁してしまいそうなほどの恐怖を覚えつつ腰を抜かしたイナリであったが、すぐに苦しそうに蹲る少女に、数秒ほどポカンと呆気に取られてしまう。

 

 蹲る少女は、少ししてから面を上げ、イナリが子供であることを確認してから、興味が失せたように木漏れ日が差し込む木々の上に目を向けた。

 

 何故だろうか。

 その時にイナリには、彼女が捨てられた子犬のように見えた。

 関わったら面倒なことになる。見過ごせばいいだけのこの状況。しかし、どうしてもイナリには彼女を見過ごすことができなかった。

 徐に立ち上がり、半歩近づく。

 

「……なあ、姉ちゃんはこんなトコでなにしてるのさ?」

「……動けない……から、休んでる」

「な、なんで動けないの……?」

「……虫に刺されて、体が痛い」

 

 虫刺されなど大した理由ではないと思ったが、顔色を見ると、一概にそうは言えない気がした。

 今頃、母と買い物に出かけている少年の顔が脳裏を過る。

 

「医者……よんであげようか?」

「いい」

「うっ……医者よばなくてもへいきなら、ボクはもう行くからな!」

 

 すっぱりと善意を拒絶されたことに癇に障ったイナリは、踵を返して再び帰路につこうとした。

 

―――ぐぅぅぅううう……。

 

 しかし、背後から響いてくる腹の音が聞こえ、めんどくさそうに振り返る。

 

「……おなか減ってるの?」

「昨日から、飲まず食わずだ」

「……なんで?」

「金が無い。動けない」

 

 

 端的な理由を述べられた。

 救いようのない状態としか言いようがない。このまま放っておけば、餓死でもするんじゃなかろうか?

 数日後、気になって訪れればミイラのようにガリガリになった死体を見ることになるかもしれない。

 そんな悲惨な光景を幻視したイナリは、自分が手に持っていた魚の入ったバケツと、体にかけている水筒に目を遣った。

 

 数秒の思案。

 苦虫を嚙み潰したように顔を歪めたイナリだったが、義父の言葉が幻聴のように脳内に響き、一歩踏み出した。

 怪訝に眉を顰める少女。

 そんな彼女の前に、イナリはバケツと水筒を差し出した。

 

「……食べれば? でも、明日ちゃんと返してよ」

「……」

「な、なんだよゥ……そんな顔したって、それ以上持ってる食べ物なんかないよ」

 

 呆気にとられたように目を見開く少女に、今差し出した以上の食べ物をせがまれていると勘違いしたイナリは、タジタジと後ずさる。

 だが、次の瞬間、少女は餓えた野犬のようにバケツの魚を手に取り、生のまま齧り始めたではないか。

 

 余りにワイルドな食べ方に、イナリは慄いた。

 寄生虫が居る可能性なども考え、『や、焼いて食べろよ!』と注意しようとしたが、見る者全員をドン引きさせるような食いっぷりに、ただただ立ち尽くすしかできない。

 魚を骨にだけになるまで食い尽くした少女は、次に置いてあった水筒に手を付け、ものの数秒で中身が空になるまで飲んでから息を吐く。

 

「ぶはッ……」

「え……ぁ……」

 

 遠慮ってものを知らないのか? と言おうとも考えたが、食べろと言ったのは自分の方だ。

 余りにも豪快な食べっぷりに暫し放心状態となっていたイナリは、海水だけのバケツと、空になった水筒をそそくさと回収し、少女から逃げるように走り去っていく。

 

 昔飼っていた唯一の友達・ポチも、餌を差し出されたらあのように食べていた。

 若干、懐かしい気分になるも、結局ポチには自分が信頼を裏切ったために逃げられたという苦い記憶がある故、頭をぶるぶる横に振るい、ポチの思い出ごと少女を忘れようと試みる。

 だが、あの鮮烈な食べっぷりは暫く忘れられそうにない。

 

―――明日、死んでなきゃいいんだけど……。

 

 明日、釣りをするならばもっと釣果を得なければ。

 イナリはそう思うのだった。

 

 

 

 ***

 

 

 

「いやぁ~……まさか、医療忍者がご在宅だったとは。こりゃあ有難い限りですね」

「……医療忍者じゃなく……一応、医者です」

「おっと失礼。ま! 医療忍者と遜色ないくらい腕がいいっていう称賛だと思って頂ければ……」

「……どうも」

 

 シライトの目の前で、布団の上に寝ているだらしない恰好をした忍。

 彼は、木ノ葉隠れの里の上忍―――『写輪眼のカカシ』という異名を持つ天才忍者・はたけカカシだ。

 しかし、何故各国にその異名を轟かせている彼が、こうしてだらしなく横になってシライトの医療忍術による治療を受けているのか説明しなければなるまい。

 

 タズナが木ノ葉まで辿り着く間、これといった問題は起こらなかった。

 そして、ようやく依頼を出し、木ノ葉の忍を雇えたと安堵し、波の国への帰路についた後に襲撃を受けたらしい。

 霧隠れの中忍―――正確には抜け忍と思しき忍が二人。更に、霧の忍の中でもトップクラスの実力を持つ者が、その与えられる忍刀と共に名乗ることが許される忍刀七人衆―――だった“霧隠れの鬼人”桃地再不斬が襲ってきたというではないか。

 木ノ葉の忍たちは、苦戦したもののなんとか再不斬をあと一歩というところまで追い詰めたところ、霧の追い忍らしき少年が再不斬を仕留め、そのまま死体を持ち帰っていってしまった。

 

 だが、それは仕留めたのではなく、助けに来ただけ。

 千本という医療にも用いられるような針状の忍具で再不斬を仮死状態にしたのだと、後々になって察したカカシは、一緒に波の国に来た部下の下忍たちに修行を言いつけ、少しの間修行を見た後に休むべく帰って来た……という訳である。

 

 修行を言いつけたカカシはと言うと、写輪眼の使い過ぎで現在ダウンしている訳だが、先日より泊っているシライトの医療忍術により、外傷はほとんど完治しかけていた。

 しかし、それだけでは写輪眼を用いたことにより体力の消費が戻ることはなく、今もこうして布団に寝っ転がっている。

 

 医療忍術でどうこうできない疲労についてシライトは心配しているが、他にも心配している点はあった。

 護衛についた忍が、全員自分より年下の子どもという点である。

 自分が、護衛に来てくれた下忍より強いと思っている訳ではない。

 ただ、昨日の襲撃を鑑みた場合、子供三人と大人一人で、果たしてタズナを守り切れるのだろうかと不安になっただけだ。

 

 しかし、自分は素人、向こうはプロ。

 子供でも、忍であることには変わりない。自分などより、タズナをしっかり守れるハズだ。

 無理やり自分を納得させるシライトは、滋養にと作っておいた兵糧丸をカカシに差し出す。

 『どうも』と感謝の言葉を述べ、目にもとまらぬ速さで兵糧丸を口に放り込んだカカシは、もぞもぞとリュックを漁り、一冊の本を取り出した。

 

「……イチャイチャ……パラダイス」

「あ、ご存知で?」

「いいえ……」

「あ~~~ッ! よく見りゃ、自来也先生が書いてんのか、コラ!?」

「あ、ちょッ……!」

 

 イチャイチャパラダイスなる本を取り出し、読書しようとしたカカシであったが、著者名を見て声を荒げたヒナイが、疲労で動けない彼から本を奪い取る。

 

「オレ、自来也先生の小説好きなんだよな~!」

「……小説読んでるなんて……意外です」

「ちょ、返して! 君何歳!? それは十八き―――……大人が読むべき書物であって……」

「ド根性忍伝とか好きでさ。どれどれ……」

「あぁ~~~!!」

 

 動けぬ体に鞭うち、本を取り返そうとするカカシであったが、既に元気一杯になっていたヒナイから本を取り返せるはずもなく、本の中身に目を通されてしまった。

 ペラペラと読み進めること数十秒。

 軽くどんな内容か確かめようと速読していたヒナイだったが、その顔は自身の髪色の如く紅に染まっていく。

 その間、カカシもまた顔を茹蛸のように顔を紅潮させ、硬直していた。

 

 目をギンギンにさせ、血走った瞳で文章を読むヒナイ。

 鼻からは一筋血がタラリと零れた。

 そして、本を勢いよく閉じ、華麗なフォームで横になっているカカシの腹部目掛けて投擲する。

 

「こ……これ、エロ小説じゃねえか、コラぁッ!!!」

「がはッ!」

「え」

 

 悲鳴を上げるカカシに、なんとも言えない表情を浮かべるシライト。

 人の目の前で官能小説を読もうとは、そのなんたる胆力や。そして、なんとも図太い神経だろうか。

 

「……マスクで顔を隠しているとは言え……人の目の前で官能小説は……控えた方がいいと思います」

「……えぇ」

 

 無表情で窘められたカカシは、シュンとした表情で布団を被る。

 そんな二人の傍らで、たった今投げた本を手に取り、今一度目次からしっかりと目を通し始める人物が一人……。

 

「ヒナイさん……改めて読まないでください」

「ぎくッ!!」

 

 好きな著者の作品とあって、ちゃんと読みたかったのだろう。

 だが、聞けばヒナイは15歳。18禁の官能小説を読んではいけない年齢だ。

 

 シライトに窘められたヒナイは、渋々イチャイチャパラダイスをカカシに返還し、火照った顔を冷ますべく、外の風に当たろうと立ち上がる。

 その時、ガラリと勢いよく扉が開き、三人の少年少女が現れた。

 

「たーだいまだってばよぅ~~~……あー、(づが)れだぁ―――! ……ん? カカシ先生、なんで顔赤くして布団ん中に隠れてんだ?」

「ちょっとナルト! 散々木から落っこちてドロドロなんだから、外で埃とか払ってから入りなさいよね!」

「……ふんッ」

 

 いの一番に家に上がる金髪のトゲトゲ頭な少年―――うずまきナルト。

 そんな彼を窘める、桜色のロングヘアーを靡かせる少女―――春野サクラ。

 くだらないやり取りだと鼻を鳴らす黒髪の少年―――うちはサスケ。

 

 彼らこそ、今回のタズナ護衛に波の国へ赴いた下忍たちであり、木ノ葉隠れの里の未来を担う若者たちだ。

 

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