向カイ風ニモ負ケズ   作:柴猫侍

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二十六. お体に障りますよ

 

「逸るなよ」

「……分かっています」

 

 自来也の声を受け、シライトは神妙な面持ちで頷く。

 現在、五人が行っていることはフウを連れ去ったと思しき暁の捜索だ。幸い、五人の中には特にチャクラ探知に秀でたヒナイが居る。

 彼女が居れば、ほんの些細なチャクラの残滓さえ残っていれば、追跡はそう難しくはないだろう。

 

 だが、時間が残されていない。

 

 一刻も早くフウを救出せねば、彼女の命はないだろう。

 

『―――同盟国である滝の申し出だ。有事であることを鑑み、自来也―――お前が先行して追跡をしろ。ウチからも追々応援を寄越す』

 

 つい先ほど、シライトが口寄せしたカツユを通じて話した綱手は、木ノ葉から応援を寄越す旨を口にしてくれた。

 ナルトが共に居ることにつき、少々悩んでいたようであったが、最終的にはナルトにも信頼を置き、自来也と共に向かうことを許してくれている。彼女もまたナルトに可能性を見た者だ。今回の救出において、一定以上の働きを期待しているのだろう。

 

 そんな五人であるが、綱手より任務を言い渡された自来也とナルトは兎も角、シライト、ヒナイ、ミズチの三名はまったくの部外者と言ってもいい。

 しかし、それでもついて来ているのはシライトのフウ救出への意欲だ。

 彼女を助けたい―――その一心で頭を下げた彼の申し出に、綱手の後押しもあって、自来也へ付いて行くことを許された。

 

「いいか? 相手が暁となると、おぬしらの身の安全は保障できん。悪いが、自衛は個人でやってくれい」

「……はい」

「誰に言ってんだ、コラ!」

「あら、安心してください自来也様。アタシ、こう見えて結構戦えるから」

 

 三人の様子に満足そうにうなずく自来也。

 彼が確かめたかったのは、命を懸けられる覚悟があるか否かだ。忍との戦いは命がけ。相手が抜け忍で構成されている組織であるならば、尚更だ。

 しかし、今のやり取りで彼らの意気込みを確認できた自来也は、ヒナイの“神楽心眼”を頼りに暁の追跡を続ける。

 

 そんな時、ヒナイが『ちょっとまて』と皆に制止をかけた。

 

 ピタリと止まる足。

 その中、只一人ゆっくり歩を進めるヒナイが辺りを見渡し見つけたのは、セミの抜け殻のように得体の知れない半透明の殻で形作られた人の抜け殻だった。

 

「うぇっ……なんだってばよ、これ」

「うーん、アタシが知ってる忍術とも少し違うわね」

 

 気持ち悪いものを見たように顔から血の気を引かせるナルトの一方で、興味津々に近づくミズチは、一切躊躇する様子なく抜け殻にベタベタ触る。

 

「これって……」

「……フウに似てる」

 

 ヒナイがシライトに目を向ければ、記憶の中の彼女の姿を思い返すシライトが、ポツリと呟いた。

 数年会っていない友人の姿―――ましてや子どもであった彼女がどのように成長したかは分からない。

 しかし、全体的な雰囲気。そしてかすかに感じられるチャクラの質から、フウのものであるとシライトは確信した。

 

「なるほどのォ。追う手掛かりになるやもしれん。回収しておくか?」

「じゃあ、オレが」

 

 自来也の言葉を受け、探知係のヒナイが“封入の術”で巻物にフウの抜け殻を封印する。

 これで新たな痕跡を得られることができた。捜索も一応捗るかもしれない。

 

「ようし、ヒナイ。案内頼んだぞォ!」

「人任せにしてんじゃねえぞ、コラ!」

 

 本業の忍者がまったく働かないことに業を煮やすヒナイが声を荒げる。

 そうは言いつつも、たった今見つけたフウの抜け殻のチャクラを元に、“神楽心眼”での追跡を再開した。

 先程よりも明確に位置を把握できる。

 やった。勝ち誇るかのような笑みを浮かべるヒナイは、それなりに遠くにひしひしと感じられるフウのチャクラの方へ足を向けた。

 

「こっちだ、コラ!」

 

 向かうべく方向が明確になった分、皆の足取りは早くなる。

 

 そんな中、一人暗い表情をしているシライトが、並走するナルトに声をかけた。

 

「すみません……本当なら一人でも助けたいところなんですけど、力及ばず君の力も借りてしまって……」

「いいってばよ! そのフウって姉ちゃん、しらたきの兄ちゃんの大事な友達なんだろ!?」

「ええ……」

「なら、絶対に助ける! 約束するってばよ!」

 

 真っすぐな瞳で応えてくれるナルト。

 彼は、連れ去られたフウに自分を重ねていた。体の中に化け物と称される存在を飼っていることにより受けた迫害を、ナルトは身に染みて覚えている。恐らくフウと呼ばれる人物も、そう違くはない―――寂しい思いをしていたことは想像に難くなかった。

 それでもフウの友達になってくれていたのがシライト。

 ナルトにも、大人には白いものを目で見られながらも、遊んでくれる友達はそれなりに居た。彼らのお陰で救われたことも何度もあったのだ。

 

 嗚呼、しかし相手側からの想いを目にするのはこれが初めて。

 

 『助けたい』。シライトがそう断言する相手を、ナルトは少し羨ましく思った。

 そんな時、ナルトは今度、サスケのことを思い出す。

 

 彼は、今はどこで何をしているのだろうか?

 

 あの時は結局手を引き、木ノ葉に戻ることが叶わなかった好敵手の姿が脳裏に過る。

 救えなかった悲しみも、ナルトは知っていた。

 

 悲しみを優しさに変えたナルトにとって、友のために命を懸ける男に手を貸すことへ些少の躊躇いもない。

 

「ようし! ヒナイの姉ちゃん、ドンドン行っちゃってくれってばよゥ!!」

 

「―――それは困りますねェ」

 

『!!』

 

 不意に上より参上した二つの影に、五人の足が止まる。

 

 現れたのは、鮫を彷彿とさせるエラと歯並びの色白の男。

 もう一人は、黒髪を靡かせるどこかはかなげな美青年。

 どちらも赤い雲をあしらったようなデザインの黒いコートを身につけており、なんらかの関係者であることは目に見えて分かった。

 

「あら、イイ男♡」

「あァー! お前らってば……!」

 

 ポッと頬を赤らめるミズチの一方で、ナルトが指を指して大声を上げる。

 そんなナルトたちの前に出てくる自来也は、神妙な面持ちで現れた二人を睨む。

 

「久しぶりだのォ……イタチ。それに干柿鬼鮫」

「ククッ、伝説の三忍に名前を覚えて頂き光栄ですよ」

「……」

 

 片や、霧隠れの抜け忍であり、忍刀七人衆が一人“干柿鬼鮫”。

 片や、木ノ葉隠れの抜け忍であり、うちは一族を一人残して虐殺を働いた男“うちはイタチ”。

 自来也やナルトにとっては、綱手を捜索する旅の途中で出会った以来の再会だ。

 しかし、今のタイミングでの再会は最悪としか言いようがない。

 

「何故貴様らがここに居るんだのォ?」

「……聡明な貴方であれば答えは出るかと」

「その通りですよ。私とイタチさんが来た理由。それは―――」

 

 突如、印をすさまじい速度で結び始める鬼鮫。

 その光景に皆が目を見開く。

 

「全員、避けろォ!」

「あなた方の足止めですよ!」

 

 水遁・爆水衝波!!

 

 頬を大きく膨らませた鬼鮫は、次の瞬間には怒涛の量の水をその口の中から吐き出して見せた。

 あまりの水の勢いに、再不斬との戦闘を思い出すナルト。

 

(いや、違うってばよ! こいつは水のねえ場所でこんだけデカい水遁を―――!!)

 

 水遁は基本的に水辺で繰り出す忍術。

 手練れの忍であれば、水のない場所で繰り出すことも可能であるが、それにしてもこの量は規格外だ。

 しかし、自来也の喚起も相まってかろうじて全員が鬼鮫の水遁を跳んで回避する。

 彼らの後方にあった木々はもれなく津波のように侵攻する水流を前に、次々と折れて倒れていくではないか。

 

「まずはナルト君……あなたに眠ってもらいますよ!」

 

 そう叫ぶ鬼鮫は、宙に浮かんでいたナルトの下へ一直線に飛んでいく。

 空中では身動きがとれないと踏んだのだろう。

 直線の軌道を描き飛来する鬼鮫は、その背に背負っていた大刀・鮫肌を手に取り、ナルト目掛けて振るう。

 

「させるか!」

 

 しかし、ナルトが十字の印を結び、自身の隣に影分身を作った。

 すると影分身が本体の方を引っ張り、そのまま鬼鮫の振るう斬撃から避けることに成功する。

 

「ほう……随分頭が回るようになりましたね」

「あら、ナルト君ばっかり見ていて……嫉妬しちゃう♪」

「なに?」

 

 不意に下から響く声に見下ろす鬼鮫。

 直後、振るった右腕に大量の蛇が巻き付き、噛みついてくるではないか。目を見開けば、無数に連なる蛇の先でニタリと口角で弧を描いているミズチが、グンとその腕を振るう。

 鬼鮫はその勢いのままに振るわれるが、まだ余裕だ。

 この程度の攻撃でやれらる自分ではない―――そう思っていた矢先、目の前に正拳突きの構えをしているシライトの姿が目に入る。

 

「桜花衝……ッ!!」

「ぐぼァ!?」

 

 周囲の水が飛び散るほどの衝撃を生み出す拳が、ミズチの潜影多蛇手で振り回された鬼鮫の胴に突き刺さった。

 

 余りの勢いに宙をバウンドする鬼鮫であったが、今度は四方八方より何かに縛り付けられる感覚を覚える。

 何事かと目を見開ければ、金色の輝く鎖を体中より伸ばすヒナイが、好戦的な笑みを浮かべ、鎖を引っ張らんと腕に力を入れていた。

 

「よっしゃ! 捕まえたァ!」

 

 魚でも釣り上げたかのようなトーンで叫ぶヒナイ。

 

 その一方では、自来也とイタチが熾烈な攻防を繰り広げている。

 

「っとォ、行かせんぞイタチ。お前の写輪眼はあいつらにはちと厳しいからのォ……ワシが先んじてお前を始末するつもりじゃったんだが、案外あいつらもやりよるわい」

「……鬼鮫はあの程度ではやられませんよ」

「なにっ?」

 

 自来也が鬼鮫の方を一瞥する。

 

「にゃにィ!?」

 

 彼が目の当たりにしたのは、自身の鎖が砕かれて驚くヒナイの姿。

 加えてみるみるうちに傷が癒えていく鬼鮫の姿だった。

 極めつけは―――、

 

「ククッ……いいチャクラですね。鮫肌が喜んで食べてますよ……!」

 

 鬼鮫の手に握られている、包帯を巻かれていた巨大な刀が、生き物であるかのように大口を開いてヒナイの鎖―――“金剛封鎖”を喰らっている光景であった。

 まるでスナック菓子を食べる感覚で、うずまき一族の扱う封印術を貪る様は、見る者に畏怖を与える。

 

「……そうだ! アイツ、人のチャクラあの刀で奪うんだってばよ!」

「なにィ!? 先に言いやがれ、コラ!!」

「そう言えば……大刀・鮫肌には、相手のチャクラを喰らって自分の傷を癒すなんていう能力があったような気がするわ」

「……それは……まずいですね」

 

 思い出したかのように叫ぶナルトに、さらに被せて叫ぶヒナイ。似た者同士……否、弟子である。

 それは兎も角、相手のチャクラを奪うという厄介な能力に、どう攻略するべきかと悩む四人。

 単純に考えれば、チャクラをそれほど用いない体術で攻めればいい話なのだが、最も物理攻撃力を有しているのはシライトだ。戦い慣れしていない人間が、果たして元忍刀七人衆の一人であった忍中の忍に一発食らわせられるかは甚だ疑問だ。

 しかも、獲物を持っている相手に丸腰で攻めるのもイケない。

 

 一瞬の間に、必死に思考を巡らす四人。

 

 その中で最も早く突破口を見つけたのはミズチだった。

 

「うふふっ……アタシが行くわ、センセー」

「ミズチさ……ッ!?」

 

 思わずシライトがギョッと驚いた光景。

それはミズチが呪印にて異形の姿へと変貌しているというものだった。一度見たら忘れぬ光景を前に、ナルトも目を見開き、ヒナイも『なんだそれ!?』と声を上げている。

だが、そういった声を一切気にせず状態2へと変化したミズチは、右腕をフジツボのような形へと変形させ、そこに無数に開かれる穴から、あろうことか光線状のチャクラを発射した。

 

「イっちゃって♡」

「ッ……ハァ!!」

 

 その攻撃を前に、鮫肌を構えて受け止める鬼鮫。

 鮫肌に直撃したチャクラの光線は、その剣筋によって軌道を逸らされ、鬼鮫の周囲に無数の焼け跡を刻んでいく。

 しかも、弾かれなかった分は鮫肌に食われ、そのまま鬼鮫に還元され、結果として彼の体の傷を癒すこととなる。

 

「な、なにしてるんだってばよ、ミズチのねえ……いや、兄ちゃん!」

 

 さっき説明しただろと言わんばかりに声を荒げるナルトであるが、紫色に変色した唇で薄く笑うミズチには聞こえていないのか、攻撃が止まる気配は一切ない。

 

「どれだけ攻めようとも無駄ですよ……!」

「そうかしら? アタシの攻め、こんなもんじゃないから」

「根比べですか……いいでしょう!」

 

 さらに強まる攻撃を前に、鬼鮫は悠々と受け止め続ける。

 鮫肌の能力もそうだが、それ以上にミズチの猛攻を受け止め続ける鬼鮫の膂力も凄まじい。

 何十秒続いたか分からない猛攻。

 いつしか、ミズチのチャクラが絶えたのか、肩で息を吐くミズチが状態2から元の姿へと戻ってしまった。

 

「ククッ、勝負はわたしの勝ちのようですね」

 

 勝ち誇った様子で鬼鮫が鮫肌を肩に担ぐ。

 しかし、ミズチは負けたことに悔しがる訳でもなく、寧ろ俯かせた顔で笑っていた。

 

「ホント? たくさん食べてくれた?」

「? ええ、貴方のお陰でご覧の通―――!?」

 

 片手を掲げた鬼鮫であったが、信じられぬ光景に目を見開いた。

 

―――鱗?

 

 何の変哲もなかった自分の肌に、まるで爬虫類のような鱗が生え始めている。

 しかもそれだけではない。鱗は次々に体中に生えていき、何故だか骨格も変わるかのような感覚も覚え始める。

 次第に腕は縮んでいき、足も胴体に吸い込まれるかのように消えていく。

 

「一体、これは……!?」

「食べすぎはお体に障っちゃうわよ。自然エネルギーの扱いは難しいんだから……ね?」

 

 刹那、鬼鮫の体が石化し始める。

 

(これは……)

 

 その光景に心当たりがあったシライトは一人納得する。いや、後ろでイタチと戦っている自来也も知っているだろう。

 仙術チャクラ―――それらを練り上げるには、自然界に存在する自然エネルギーを体内に取り込まなければならないのだが、身体エネルギーや精神エネルギーよりも多い比率を体内に取り込んだ場合、自然エネルギーの下になった生物へと変化してしまう挙句、石化してしまうという副作用が現れるのだ。

 それほどまでに繊細な自然エネルギー。

 あれほどまで暴食すれば、石化することはほとんど当然といった結果だった。

 

 ミズチがニッコリ笑う間、鬼鮫は歪な蛇のような姿へと変形した挙句、微動だにしない石像へと変わってしまう。

 

「鬼鮫……」

「よそ見していいのか?」

 

 物言わぬ石像と化した同僚に目を向けたイタチであったが、その隙を逃がさず、自来也が渦巻くチャクラの球体を彼の胴体へぶつけた。

 

「螺旋丸!!」

「っ―――」

 

 弟子のナルトよりも速く、そして洗練された螺旋丸がイタチの胴に突き刺さるや否や、彼の体を後方へ大きく吹き飛ばす。

 その余波で水浸しになっていた地面は抉れ、イタチがぶつかった木も葉が散り、枝が折れ、幹には深々とした裂傷が刻まれる。

 

 コートも破れ、痛々しい傷跡を露わにするイタチは脱力し、その場に崩れ落ちた。

 だが、そんな彼から目を離さなかった自来也が、信じられぬものを目の当たりにしたかのように目を見開く。

 

「コイツァ……」

 

 先程までイタチだった人間は、自来也に見覚えのない中年の男へと変貌しているではないか。

 

(いや、元に戻ったと言うべきかのォ? “暁”の術で化けた偽物か? 通りで手ごたえがなかった……)

 

 顎に手を当て思案する。

 恐らくは、この中年の男が化けていたのではなく、第三者の手によって化けさせられていたと推測する自来也。

 偽物にしては、余りにもイタチの気配に酷似していたのが理由だ。

 ナルトたちが相手していた鬼鮫も同じ術で変化させられていた者かは、石化してしまった今では分からない。

 

 だが、大刀・鮫肌は本物であった。

 しかし、それほどまでに貴重な忍刀をはたして、偽物に渡すだろうか?

 

「ふむ……難儀な話になってきたのォ。だが、敵の目的が足止めである以上、むざむざ立ち止まっている訳にもいかんのォ」

「エロ仙人! そっちも終わっちまったのか?」

「当たり前だ、ナルト。お前とは出来が違うんだってのォ! ほら、行くぞ。ヒナイ、行けるな!?」

 

 驚く弟子をからかう自来也。

 それからもう一人の弟子たるヒナイに指示を出し、捜索の再開を命ずる。

 すると、ヒナイは顔をしかめた。

 

「人使いの荒い仙人だな、コラ……って言うか、オレにはあんなかっちょいい忍術教えてねえじゃねえか!」

「阿呆! あんな少しの間だけ滞在する場所でとった弟子に、こんな会得難度高い忍術教えるか!」

 

 どうやら、螺旋丸を見て自分も身につけたいと思っているらしいヒナイ。

 自来也はそんな我儘を口にするヒナイに抗議したが、さらにヒナイは反論した。

 

「なんだ、その扱い! 弟子を不平等に扱うな、コラ! 現地妻か、オレは!」

「あんなちんちくりんだった小娘を現地妻なんぞするか! ワシはこれでも弟子には平等に愛情注いでやってるつうのォー!」

「あの……いい加減に……」

 

 言い合いを始めた自来也とヒナイの二人であったが、途中間に挟んできたシライトが負のオーラを発していたため、気圧されてしまった二人は口を噤む。

 気を取り直し、ヒナイの案内の下フウが居るであろう場所に向かう五人。

 

 救出までのタイムリミットは、刻一刻と減っている。

 

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