憑依先は悪役令嬢   作:クライムベル

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原作開始・・・と言っても作者が考えた架空のラノベに原作も糞もあるのか。

『これより、藤の譲渡を行う。・・・レイシア・フォール・フリークロンド。前へ』

 

司会職員の声がマイクを通じ響く。

 

レイシア・フォール・フリークロンド・・つまり私は今、ソイラ・テロメル前紫藤会会長の手により紫藤会会長の証である藤の花を模したバッジを譲渡されていた。

 

藤の譲渡・・そう呼ばれる儀式は原作「紅の書」のラストを飾るシーンだった。ここに・・原作主人公の一人でもあるエルシェちゃんもいる。

 

「レイシアさん。昨年は1年でありながら頑張ってくれました。今後とも・・藤をよろしくお願いします。」

 

紫藤会は原作でも良く「藤」とだけ略されていることが多かった。

 

「必ずや、藤を汚さぬよう努力いたします。」

 

パチパチパチパチッ!

 

ホール内にいた生徒・・約600名から拍手が送られた。

 

「レイシア」ではなく、「私」のキャスソーが始まった瞬間だった・・。

 

 

 

 

 

 

 

王立魔道学園・・・長きにわたる魔獣との戦いで魔導士の減少を痛感した「メルファール王国」が180年前に設立した学園である。

 

学園としての歴史は浅い方だがメルファールにおいてこの学園に入ることは魔導士としてのエリートとなることを意味する。

 

そんな学園に私が入学したのは昨年の話だ。

 

学園の存在する王都から少し離れたジュノ―ンと呼ばれる都市を中心とした広い領土を持つフリークロンド家の一人娘。

 

魔術の名門、フリークロンドの娘とあらば親と学園は期待され、同学年からは憧れと畏怖。それに妬みの感情を向けられ、上級生からは「可愛がられ」として大量の仕事を与えられる。

 

成績は常に2位をキープ(1位はセロ)し、将来の婚約者(候補)であるセロとはなかなかにいい仲を取り持っていた。

 

そうして私は周りから「学園の女帝」とまで呼ばれるようになっていた。(1年生なのに・・。)

 

さて・・だ。なぜ唐突にこんなことを説明し始めたかと言うと・・・今私は全校生徒の前に立っている。

 

少し空白開けたから時間たってたと思ったでしょ?残念でした。始まった瞬間だった・・・から30秒くらいしかたってません!

 

「先ず新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。進級された皆さん。おめでとうございます。新会長のレイシア・ジークロンドです。わが校は設立以来魔獣を討つべく優秀な魔導士を多数輩出しました。

 ・・・はっきりと言います。皆さんの99パーセントは1パーセントを生み出すための踏み台です。」

 

ざわざわ・・・と生徒たちの間にざわめきが走る。そりゃあそうだろう。前会長の代まではこんなあいさつ「楽しくやっていきましょうね」くらいだったのだから。

 

「何故ざわめくのです。まさか"自分は踏み台"と自称されている方がいるのですか?・・・そんな人はいないでしょう。私の眼前にいるあなた方はすべてが平等の1パーセントになる権利を持っています。貴族だろうと平民だろうと出身は関係ありません。」

 

私は演説を次の一言で終わらせる。

 

「皆さんの努力を期待します。」

 

ちなみにこの演説は原作とは違う。原作は「あなた方は弱者です。強者に食われるために存在しています。精々頑張りなさい」

 

この一言である。そりゃあないでしょう。レイシア。

 

トンと音を立て演説台を降りる。

 

私の後に学園長の話が続き、入学式兼始業式は終了する。

 

ホールから2学年までの教室へ向かいすぐさまクラスを確認する。

 

「2年・・・5組ですわね・・。」

 

2年5組と言うクラス分けは原作と一緒だ。ちなみに原作における5組の描写はほとんどない。

 

エルシェ、セロ、その他同学年の友人やサブヒロインはすべて2年2組に集められていた。

 

横スライド式の扉を開けて教室に入ると・・・教室が凍った。あ、もちろん比喩だよ?

 

全員私のことを凝視している。何人かは明らかに睨んでいた。

 

それを全部無視して、私は自分の席へと進む。

 

その道中そして、座った後も私に話しかけるものは誰もいない。

 

皆さんえー、色々あってまぁ、なんかあれだと思いますがその・・・はい。

 

去年紫藤会の仕事が忙しすぎて見事友人ができませんでした。

 

友 人 0 人です。はい。前世そこそこ友人がいたのでボッチの気持ちは分かりませんでした。でも仕事の落ち着いてきた去年末からだんだんわかってきました。

 

ボッチって・・・辛いですね。

 

 

 

 

 

 




WORD 紫藤会とは?

学園内の管理を行う組織。生徒会と各種委員会を統合したようなもの。と言うかそれに一般的な事務の仕事と「学園を知る交流」も追加される。

入会方法は学園の推薦をもらうことが必要だが貴族の息子、娘に至ってはその必要なし。

学園を知る交流とは入会した貴族の息子、娘に与えられる仕事であり、内容はお茶会を開くこと。

平民は管理、クレーム対応で貴族は学園を知る交流が仕事の選択肢に加えられる。

・・・がレイシアは管理、クレーム対応を選択し昨年は大きな波乱を呼んだ。










分かりづらい設定ですみません。感想に「これ分かんないよ~」とか書いていただければ個別に説明いたします。

ご意見、ご感想、色々と待ってます。

あ、セロとエルシェはっきりと登場してない・・・ごめんなさい
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