とある侍の一方通行・続   作:ネルゲル

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ただでさえ超展開なのに更なる超展開ですwww


伝染した狂気

目を開けたインデックスは深くて、暗くて、悲しい。そんな暗闇の底にいる。

 

「何?…ここは、私は確か…」

 

急に頭が痛くなって息苦しく気を失った筈だと記憶している。

 

「よっ。インデックス」

 

「へ?」

 

聞いた事のない声が彼女の名を呼ぶ。

 

その方向を見ると銀色で天然パーマの髪型。額には鉢巻を付け戦場にでもいるような格好をした青年。

 

そして何より、彼女の知っている少年と同じ紅い瞳で見ているのだ。

 

まさか、と思った。

 

「貴方は…」

 

「あぁ…そうだったな。本来の俺の姿、知らなかったんだっけ?」

 

青年は近寄り、優しく頭を撫でる。

 

「死ぬ前の坂田銀時だよ。俺は」

 

そう言ってニンマリと笑う。

 

「そして…お前の力を引き出す為に呼んだんだよ」

 

その瞬間ゾワリ、と悪寒が身体中を駆け巡った。

 

銀時と名乗った青年を突き放して距離を取る。

 

「ぎ、ギントキはそんな事言わない!!」

 

「オイオイ、俺は本物だぜ?偽りはアイツだろうが」

 

呆れたような顔をした青年は続ける。

 

「ったくよ、チビ杉もヅラも何やってんだよ。先生を守れなかった挙句、世界もぶっ壊せてない…役立たずな連中だぜ」

 

高杉や桂を悪く言い始めた事でインデックスは叫んだ。

 

「っ!!貴方はギントキなんかじゃない!!シンスケやコタローをそんな風に思ってる筈ないもん!!!」

 

銀時はそんな事言う男ではないと

 

きっと前世だって彼は優しい人だって信じている。

 

「俺はなぁ…お前が思っているほど優しい人間じゃねぇよ。俺は先生を化け物にした奴らを許さない。約束を破ったアイツらを許さない。

 

 

 

そして、そんな奴らに託して死んだ自分自身を許せねぇ。

 

銀時(ニセモノ)だってそう思ってるさ」

 

ククッと狂気染みた笑い声に震えあがる。これは悪い夢だと願いたい。

 

「そんな事ない…貴方だってあの人達を大切に想ってる筈なんだよ!!」

 

だから彼女は必死に信じ続けている。彼の本音ではないと。

 

あの少年の素がこの青年ならば、そんな言葉など発しはしないと。

 

「はぁ…あんな偽りの世界、何が楽しいんだか。まぁいいや」

 

一瞬、ため息を吐いた後にまたニタニタと笑って近づく。彼女は最悪の方向へと考えた。これは彼の心の中にある悪意で生まれたものなんじゃないかと。自分でも知らない力を手中に収めて支配する気なのではないか。

 

「こ、来ないで…」

 

逃げたくても身体が動けない。そう考えただけで恐怖で竦んでしまっているからだ。

 

彼はインデックスの頭に手を当て

 

「さぁ、全てを一緒にぶっ壊そうぜ。インデックス」

 

その言葉と共にインデックスは闇に堕ちた。

 

 

 

 

 

 

インデックスが倒れる直前に抱えた信女は必死に呼びかけた。

 

「インデックス!?どうしたのっ!?」

 

叫んでも反応はない。完全に気を失っている。上条達も何が起きたかわかっていなく唖然としている。

 

「おい、桂ぁ!赤髪!!どうなってるんスかぁっ!?」

 

また子は桂を無理矢理起こして叫ぶ。

 

「俺にもわからん。ステイル殿は知っているか?」

 

桂は冷静な瞳でステイルを射抜く。

 

「正確にはわからない……もしかしたら本当に彼女の中にある魔術の力が発動するのかもしれない」

 

こんな事は初めてで混乱している。

 

もし、そうなら彼女はどうなるのか?

 

「くそっ。こんな所で問題起きたら流石に不味い…早く神裂達と合流しないと!」

 

いくら人払いをしているとは言え、何が起きるか分からない以上、ここに立ち止まるわけにはいかない。

 

「そうね」

 

信女はインデックスを抱き上げて立ち上がった。

 

すると、パチリと唐突にインデックスが目を開けた。

 

「インデックス!!良かっ!?」

 

信女は咄嗟にインデックスを離して身体を逸らした。

 

彼女の顔に迫ったのはいきなり出てきた刀の刃。

 

「んー、斬れると思ったんだけど…すっごい反射神経かも」

 

声は彼女の筈だが、なんとも禍々しい雰囲気を纏っていた。

 

「でもあっさりすぎてもつまらないよね」

 

彼女ははっきりと信女達に顔を見せた。真っ赤に染まった瞳に狂気染みたその表情はインデックスの面影が無かった。

 

「私はね、ギントキの気持ちに気付いたんだよ。本当は自分のした事を後悔しているって」

 

「何でシンスケ達に託したのだろう、自分がまだ生きてれば大切な人が化け物になるのを止められたかもしれないのに任せた事を後悔をしていたんだよ」

 

インデックスの言葉に桂が拳に力を入れる。

 

「……本当に銀時が言ったのか?」

 

彼女はニッコリ笑った。

 

「うん。だって私の中の本物のギントキが言ってたんだから。アレはニセモノだって」

 

「だから誓ったんだ。一緒に全てを壊すって」

 

殺気が更に膨れ上がる。彼女の手から炎が出ており、刀にそれを宿した。

 

「ねぇ。貴方はこの世界の銀の何を見てきたの?」

 

信女がジッと彼女を見据える。

 

「嘘に見えた?ニセモノに見えた?そう思うなら貴方はただの大馬鹿よ。貴方は銀の事を何も分かっちゃいない」

 

インデックスは彼女の言ってる事が理解できないしイライラし始めた。

 

「うるさいかも。これ、ただの炎じゃないんだよ。全力で出すとさ、全部消し炭になるから。それじゃあ、つまらないから抑えるの大変だったんだよ」

 

彼女は正気ではない。狂ってしまった。戻すには戦うしかない方法はないのか。

 

「簡単には殺さないかも」

 

 

インデックスは尋常じゃないスピードで突っ込んでくる。

 

近くに居た信女が構える。桂達も援護しようとしていた。

 

すると、その間に

 

燃え盛る炎の刀を信女ではない誰かが防いだ。

 

そしてその炎は少し弱くなっているように見える。

 

「熱いし、痛いし。でもそれでも俺は君を止めなきゃいけない」

 

上条当麻だ。刀を掴んだ右手からは血がでて、炎を抑えている。

 

「幻想殺し、か。完全には消し切れてないね。だってこれは」

 

「そんな事はどうでもいい」

 

「異能なのはわかった。消し切れないのも余程強力な力なんだろ?それでも関係ない」

 

上条はお構えなしに力を入れる。

 

「君のそれは幻想だ。全てを見てきたわけじゃないけど、銀さんはそんな人じゃない。君なら分かる筈だ」

 

「そんなの戯れ言だよ」

 

インデックスは意にも返さない態度だが、上条は続ける。

 

「だったら今、君が抱いているその幻想をぶち壊すだけだ」

 

右手で刀を彼女から振り解こうとする。

 

「なら私はそんな君達を消せばいいだけかも」

 

足で彼の腹を蹴り飛ばした。

 

「ぐっ!」

 

思った以上に強い蹴りくらって吹き飛んだ上条は近くにいた信女に支えられた。

 

「大丈夫?」

 

「はい、なんとか…」

 

美琴達も側により始める。

 

「私が全滅させるのが早いか、君達が私を殺すのが先か。どっちかな?」

 

狂った笑みを深くするインデックスは楽しそうだった。

 

 

 

 

 

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